JPS6314317A - 磁気記録媒体および磁気記録方法 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記録方法

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JPS6314317A
JPS6314317A JP15751686A JP15751686A JPS6314317A JP S6314317 A JPS6314317 A JP S6314317A JP 15751686 A JP15751686 A JP 15751686A JP 15751686 A JP15751686 A JP 15751686A JP S6314317 A JPS6314317 A JP S6314317A
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thin film
metal thin
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充 高井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 工 発明の背景 技術分野 本発明は、磁気記録媒体、特に金属薄膜型の磁気記録媒
体に関する。
先行技術とその問題点 ビデオ用、オーディオ用等の磁気記録媒体として、テー
プ化して巻回したときのコンパクト性から、金属薄膜型
の磁性層を有するものの開発が活発に行わわている。
このような金属薄膜型の媒体の磁性層としては、特性上
、基体法線に対し所定の傾斜角にて蒸着を行う、いわゆ
る斜め蒸着法によって形成したCo系、Co−Ni系等
からなる蒸着+1!2か好適である。
このような媒体では、小型化、長時間記録等のため、よ
り薄いフィルムを用いた媒体の研究か進められているか
、走行性、耐久性強磁性金属薄膜の強度等の点で問題が
生じる。
そこで、これらの不都合を解消するため、フィルム裏面
に金属薄膜補強層を設ける旨の提案く特開昭56−16
939号、同58−97131号、同57−78627
号、同57−37737号)あるいはフィルム表面に微
粒子を配設してヘットタッチ、走行面で改良をなす旨の
提案(特開昭58−68227号、同58−10022
1号)等がなされている。
また、耐久性や電磁変換特性を向上させるために、強磁
性金属薄膜層を2層以上の多層構成とする旨の提案も種
々性なわれている(特開昭54−141608号、特公
昭56−26892号、特開昭57−130228号等
)。
しかし、現状では、走行性、耐久性、強磁性薄膜強度か
良好で、かつ電磁変換特性の面ても不都合の生じない技
術は未だ実現していない。
■ 発明の目的 本発明の目的は、媒体の走行性が良好で、走行による磁
性層のクラックやケズレが少なく、さらにヘッド摩耗量
およびドロップアウトが少なく、電磁変換特性の良好な
金属薄膜型の電気記録媒体を提供することにある。
■ 発明の開示 このような目的は、下記の本発明によって達成される。
すなわち、本発明はプラスチックフィルム基体上にCO
を主成分とする強電性金属薄膜層を有し、この強磁性金
属薄膜層が2層以上の層からなる多層構造を有し、強磁
性金属薄膜層被着時の基体法線に対する被着物質の最小
入射角が基体側の最下層設層時は50°以下、基体と反
対側の最上層設層時は20°〜90°であり、最下層の
基体側界面近傍の酸素濃度C2を最上層の基体と反対側
表面近傍の酸素濃度C1で除した値が0,3以下である
ことを特徴とする磁気記録媒体である。
■ 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明における磁性層としての強磁性金属薄膜層は少な
くとも2層からなる多層構成を有するものである。 そ
して、本発明に用いる強磁性金属薄膜層は、COを主成
分とし、これに0を含み、さらに必要に応じNiおよび
/またはCrか含有される組成を有する。
すなわち、好ましい態様においては、CO単独からなっ
てもよく、COとNiからなってもよい。 Niが含ま
れる場合、Co / N iの重量比は、1.5以上で
あることが好ましい。
さらに、強磁性金属薄膜層中には、Crが含有されてい
てもよい。
このような場合、Cr / CoあるいはCr/(Co
+Ni)の重量比は0.1以下、特に0.001〜0.
1、より好ましくは、0.005〜0.05であること
が好ましい。
ざらに、本発明の強磁性金属薄膜中には0が含有される
ものである。
強磁性金属薄膜中の層全体の平均酸素量は、原子比、特
に0/(CoまたはCo+Ni)の原子比で、最上層に
おける平均酸素量c + ”は0.1〜0.5程度、好
ましくは0.1〜0.4程度である。
平均酸素量CIが、0.1未満では耐食性、走行性、磁
性層のクランク、ケズレ等の点で不充分であり、0.5
をこえると、表面酸化物層が増大し、ヘッドとのスペー
シングによる出力の低下等の問題を生じる。
そして、最下層のプラスチックフィルムとの界面近傍の
酸素濃度C2、特にO/(CoまたはCo+N i )
原子比を、最上層のプラスチックフィルムと反対側の表
面近傍での酸素濃度C1特にO/(CoまたはCo+N
 i )原子比で除した値C2/ Crは0.3以下、
より好ましくは0.15以下であることが好ましい。
この場合、これら酸素濃度は、強磁性金属薄膜をAr等
がイオンミリングないしイオンエツチングしながら、オ
ージェ分光分析、SIMS(2次イオン質量分析)等を
行い、測定することができる。
すなわち、イオンエツチングを行ないながら0、C01
Ni等をカウントし、その膜厚方向のフロファイルを比
較する。
そして、プラスチックフィルムと反対側の強磁性金属薄
膜表面のO/(CoまたはCo十Ni)をC1とする。
 また、最下層については、プラスチックフィルムまで
エツチングが行なわれ、Cがカウントされる直前のO/
(C。
またはCo+N i )を02とする。
イオンエツチングおよびオージェ分光分析ないしSIM
Sの測定法は、常法に従えばよい。
このように最上層表面の酸素濃度を相対的に高くするこ
とにより、保磁力Heが高くなり、また最下層の酸素濃
度を相対的に低くすることにより、最大残留磁束φ、お
よび角形比S0が高くなり、電磁変換特性がきわめて良
好な磁性層となる。また、本発明の磁性層としての強磁
性金属薄膜層では、最上層と隣接する層の最上層との界
面近傍の酸素濃度C3、特に○/(CoまたはCo+N
 i )原子比で除した値C3/C1は0.1〜3.0
、より好ましくは0.2〜2.0であることが好ましい
この場合、プラスチックフィルムと反対側の強磁性金属
薄膜表面のO/(CoまたはCo+N i ) C,は
前述と同様に測定することができる。 また、最上層に
隣接する層の最上層との界面近傍での酸素濃度C3につ
いては、最上層の膜厚に対応するエツチング時のカウン
トから0/(CoまたはCO+N i )を算出し、こ
れを03とすればよい。 ただ、各層においては、通常
の成膜条件下ではそのフィルム基体反対面で酸素濃度が
最大となる。 このため、通常は、イオンエツチングを
行ないながらOをカウントしたとき、膜内での極大値を
03とすればよい。
このように最上層表面の酸素濃度C1を相対的に高くす
ることにより、保磁力Hcが高くなり、また最上層の表
面より下の、最上層に隣接する層との近傍までの部分の
酸素濃度を上記CIより相対的に低くすることにより、
最大残留磁束φrおよび角形比S0が高くなり、電磁変
換特性がきわめて良好な磁性層となる。 したがって、
中心周波数5MHz程度の比較的磁界の浅い信号は、最
上層で有効に保持されるものとなる。
また、最上層に隣接する層の最上層との界面近傍での酸
素濃度C3を、上記C0との関係が前述のようにC3/
CIが0.1〜3.0となる範囲において相対的に高く
することにより、この部分での保磁力Hcが高くなり、
また、最上層に隣接する層の最上層との界面近傍から下
の部分の酸素濃度を上記C3より相対的に低くすること
により、最大残留磁束φrおよび角形比S0が高くなり
、電磁変換特性がきわめて良好な磁性層となる。 した
がって、中心周波数0.75MHz程度の比較的磁界の
深い信号は、最上層に隣接する層以下で有効に保持され
るものとなる。
そして、上記C1と03との関係が前述のようにC3/
C1が0.1〜3.0となるときに、磁性層の電磁変換
特性、耐食性等が最もバランスの良い優れた磁性層とな
る。
なお、表面近傍のO/(CoまたはCo十N i ) 
C,は、一般に0.2〜0.7、好ましくは0.3〜0
.6である。
したがって1、フィルム界面近傍の0/(CoまたはC
o+N i )C2は0.06〜0.21.好ましくは
0.09〜0.18である。
また、最上層に隣接する層の最上層近傍の0/(COま
たはCo+N i )C3は0.07〜0.6、好まし
くは0.1〜0.5である。
さらに、最上層の層全体でのO/(CoまたはCo+N
1)C,”は0.1〜0,5、より好ましくは0.1〜
0.4であることが好ましい。 また、最下層の層全体
でO/(CoまたはCo+N1)C2’は、0.5以下
、より好ましくは0.3以下であることが好ましい。 
また、最上層に隣接する層全体でのO/(CoまたはC
o+N i )は0.5以下、より好ましくは0.3以
下であることが好ましい。
このとき、電磁変換特性、耐食性、走行耐久性、磁性膜
強度等はきわめて良好となる。
この場合、3層以上の多層構造の場合、それらの各層の
層全体でのO/(CoまたはCo+Ni)は、一般に、
0.5以下、好ましぐは0.3以下とする。
なお、この場合、強磁性金属薄膜層の各層の表面では、
酸素が強磁性金属(Co、Ni)と酸化物を形成してい
る。
すなわち、各層の表面から100人〜 2000人、より好ましくは500〜1000人の厚さ
の範囲には、オージェ分光分析により、酸化物を示すピ
ークが認められるものである。
本発明では、強磁性金属薄膜層表面とフィルム側界面と
の酸素濃度を規制するものであり、また、強磁性金属薄
膜層表面と、最上層に隣接する層の最上層近傍との酸素
濃度を規制するものであり、そのとき、本発明所定の効
果が実現するものである。
このため、強磁性金属薄膜の膜厚方向の酸素濃度プロフ
ァイルについては、通常少なくとも最上層と最下層に隣
接する層との界面に酸素分布のピークが存在するもので
ある。
なお、通常、強電性金属薄膜は2層とすればよいが、必
要に応じ3層以上、特に3〜5層とすることもできる。
なお、このような強磁性金属薄膜中には、さらに他の微
量成分、特に遷移元素、例えばFe、Mn、V、Zr、
Nb、Ta、Ti。
Zn、Mo、W、Cu等が含まれていてもよい。
このような強磁性金属薄膜層は、好ましい態様において
、上記したCoを主成分とする柱状結晶粒の集合体から
なる。
この場合、強磁性金属薄膜層の厚さは、総計で0.05
〜0.5μm、好ましくは、0.07〜0.3μmとさ
れる。
そして、このような強磁性金属薄膜層の各層の厚さの比
は特に制限はないが、例えば2層構成の場合、上層と下
層の厚さの比は好ましくは0.1〜10程度が好ましい
そして、柱状の結晶粒は、各層の厚さ方向のほぼ全域に
亘る長さをもち、その長手方向は、基体の主面の法線に
対する最小角度が、最上層では20〜90°、より好ま
しくは20〜50°の範囲、最下層では50゛以下、よ
り好ましくは0〜40°の範囲にて傾斜していることが
好ましい。
この場合、3層以上の構成における中間に位置する各層
では、柱状結晶粒の基体主面法線に対する傾斜角度は、
通常、最上層と最下層における傾斜角度域内にあればよ
く、特に制限はない。
そして、この場合、相隣接する各磁性層の結晶粒の基体
主面法線に対する傾斜の向きは、媒体の長さ方向で同方
向であってよいが、好ましくは相対向する向きであるこ
とが好ましい。
このような、結晶粒の傾斜の向きを2層構成を例として
模式的に例示すると第1図および第2図のようになる。
第1図および第2図において、磁気記録媒体1は、基体
2上に強磁性金属薄膜下層部3および強磁性金属薄膜上
層部4とを有する。 そして、強磁性金属薄膜下層部3
内の下層結晶粒5の傾斜の向き、強電性金属薄膜上層部
4内の上層結晶粒6の傾斜の向きは、第1図では媒体の
長さ方向aで相対向する向きであり、第2図では媒体の
長さ方向aで同方向である。
本発明では、第1図あるいは第2図のいずれの結晶粒傾
斜を有するものであってよいが、好ましくは、第1図に
示される結晶粒傾斜を有するものが好ましい。
なお、酸素は、表面部の柱状の結晶粒の表面に前記のと
おり化合物の形で存在するものである。
また、強磁性金属薄膜層の酸素の濃度勾配の如何には特
に制限はない。
また、結晶粒の短径は、50〜500人程度の長さをも
つことが好ましい。
このように、強磁性金属薄膜層が多層構成をなすことに
より、柱状結晶粒の長さが小さいものとなるため強磁性
金属薄膜層の膜強度が向上する。
また、最上層の柱状結晶粒が基体主面法線に対し20〜
90°の傾きを有し、特に50°以上の傾きを有するも
のがあるため、例えば、比較的浅い磁界を有する中心周
波数5MHz程度の信号は最上層にて保持され得るもの
となる。
また、最下層の柱状結晶粒が基体主面法線に対し50°
以下の傾きを有し、基体に対し立っている状態を呈して
いるため、例えば比較的深い磁界を有する中心周波数0
.75MHz程度の信号は最下層等の下層域にて有効に
保持され得るものとなる。
また、さらに、前述のように最上層の酸素濃度を高くす
ることにより、耐摩耗性に優れたCo、Ni等の酸化物
が最上層に形成されるため、多層構造との相乗効果によ
り、強磁性金属薄膜層の膜強度がより高いものとなる。
本発明の磁気記録媒体に用いられる基体の材質としては
、非磁性プラスチックであれば特に制限はないが、通常
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2.6
−ナフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリイ
ミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルフォン、
全芳香族ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、
ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド等を用い
る。 また、その形状、寸法、厚さには、制限はなく、
用途に応じたものとすればよい。
このようなプラスチックフィルムの磁性層が設けられて
いない他方の面上には公知の種々の裏地層を設層するこ
とが好ましい。
裏地層の材質については特に制限はないが、特に顔料と
放射線硬化型樹脂とを含有するものが好ましい。
裏地層の膜厚は、0.05〜1.5μm1より好ましく
は0.07〜1.0μmとされる。
本発明の磁気記録媒体の表面には、微細な突起が所定の
密度で設けられてもよい。
微細な突起は、30〜300人、より好ましくは50〜
250人の高さを有するものである。
すなわち、本発明の突起は、光学顕微鏡で観察でき、か
つ触針型表面粗さ計で測定できるものではなく、走査型
電子顕微鏡にて観察できる程度のものである。
突起高さが300人をこえ、光学顕微鏡にて観察できる
ものとなると、電磁変換特性の劣化と、走行安定性の低
下をもたらす。
また、50人未満となると、物性の向上の実効がない。
そして、その密度は1 m m 2あたり平均105個
以上、より好ましくは105〜109個、特に106〜
108個である。
突起密度が105個/ m m 2未満となると、ノイ
ズが増大し、スチル特性が低下する等物性の低下をきた
し、実用に耐えない。
また、109個/ m m 2をこえると、物性上の効
果が少なくなってしまう。
なお、突起径は、一般に200〜1000人程度とする
このような突起を設けるには、通常、基体上に微粒子を
配設すればよい。 微粒子径は、30〜1000人にす
ればよく、これにより微粒子径に対応した微細突起が形
成される。
用いる微粒子としては、通常、コロイド粒子として知ら
れているものであって、例えば5i02(コロイダルシ
リカ)、、642203(アルミナゾル)、MgO,T
iO2、ZnO1Fe203、ジルコニア、CdO。
N  i  O,CaWO4、CaCO3、BaC03
、Coco 3 、 BaTi03 、Ti(チタンブ
ラック)、Au、Ag、Cu、Ni、Fe、各種ヒドロ
シルや、樹脂粒子等が使用可能である。 この場合、特
に無機物質を用いるのが好ましい。
このような微粒子は、各種溶媒を用いて塗布液とし、こ
れを基体上に塗布、乾燥してもよく、あるいは塗布液中
に各種水性エマルジョン等の樹脂分を添加したものを塗
布、乾燥してもよい。
また、樹脂分を用いる場合、これら微粒子にもとず〈微
細突起に重畳してゆるやかな突起を設けることもできる
が、通常はこのようにする必要はない。
もし必要であるならば、強磁性金属薄膜層の最上層と最
下層との間に非磁性金属薄膜層を介在させでもよい。
本発明において、磁性層の形成はいわゆる斜め蒸着法に
よって形成されることか好ましい。
この場合、基体法線に対する蒸着物質の最小入射角は、
最下層設層時においては50°以下、最上層設層時にお
いては20°〜90°、また、3層以上の構造の場合に
おける中間に位置する層の設層時においては20〜50
°とすることが好ましい。
最小入射角がそれぞれ前記の入射角からはずれたものと
なると、電磁変換特性が低下する。
また、磁性層は一工程で2層以上を、連続して設層して
もよいが、通常は、各層毎に蒸着工程に流して設層する
ことが好ましい。
このように、磁性層の設層を各層毎に分けることにより
、前述のように基体法線に対する磁性柱状結晶粒の傾斜
の向きが相隣接する各層間で、媒体の長さ方向で相対向
する向きとなる。
このような磁性層構成とすることにより、電磁変換特性
は極めて良好となる。
なお、蒸着雰囲気は、通常、アルゴン、ヘリウム、真空
等の不活性雰囲気に、酸素ガスを含む雰囲気とし、10
−5〜10°Pa程度の圧力とし、また、蒸着距離、基
体搬送方向、キャンやマスクの構造、配置等は公知の条
件と同様にすればよい。
そして、酸素雰囲気での蒸着により、表面に金属酸化物
の被膜が形成される。 なお、金属酸化物が形成される
酸素ガス分圧は、実験から容易に求めることができる。
なお、表面に金属酸化物の被膜を形成するには、各種酸
化処理が可能である。
通用できる酸化処理としては下記のようなものがある。
1)乾式処理 a、エネルギー粒子処理 特願昭58−76640号に記載したように、蒸着の後
期に、イオンガンや中性ガンにより酸素をエネルギー粒
子として磁性層にさしむけるもの。
b、グロー処理 02 、N20,02 +H20等とAr。
N2等の不活性ガスとを用い、これをグロー放電してプ
ラズマを生じさせ、このプラズマ中に磁性膜表面をさら
すもの。
C0酸化性ガス オゾン、加熱水蒸気等の酸化性ガスを吹き付けるもの。
d、加熱処理 加熱によって酸化を行なうもの。 加熱温度は60〜1
50℃程度。
2)湿式処理 a、陽極酸化 す、アルカリ処理、 C0酸処理 クロム酸塩処理、過マンガン酸塩処理、リン酸塩処理等
を用いる。
d、酸化剤処理 N2o2等を用いる。
さらに、本発明の媒体は、磁性層上に表面層を設層して
、走行性をより一層向上することもできる。
表面層としては、公知の種々のものが適用でき、例えば
、各種高分子物質被膜、ないしはこねに耐滑剤、酸化防
止剤、界面活性剤、無機微粒子等を含有させたものや、
各種潤滑剤の塗膜ないし気相被着膜等がある。
表面層の厚さは、5〜300人程度とする。
■ 発明の具体的作用効果 本発明によれば、磁性層が2層以上の層構成をなすこと
により、磁性柱状結晶粒の長さが小さいものとなるため
磁性層の膜強度が向上する。 このため、走行安定性が
きわめて高く、また、走行による磁性層のクランクや磁
性面のケズレの発生がきわめて少なく、ヘッド摩耗量も
きわめて少ないものとなる。
また、最上層の柱状結晶粒が基体主面法線に対し、20
°〜90°の傾きを有し、特に50°以上の傾きを有す
るものがあり、同時に最下層の酸素濃度C2と最上層の
酸素濃度c1との比C2/ Crが0.3以下であり、
さらに、最上層に隣接する層の最上層界面近傍の酸素濃
度C3と最上層の酸素濃度C8との比c3/CIが0.
1〜3.0であることにより、最上層では保磁力Hcが
相対的に高くなり、比較的浅い磁界を有する中心周波数
が5MHz程度の信号を有効に保持し、かつ分解能が良
好なものとなる。
さらに、最下層の柱状結晶粒が基体主面法線に対して5
0“以下の傾きを有し、基体に対し立っている状態を呈
しており、また、同時に、最下層では最大残留磁束φr
、角形比が高く、さらに、最上層に隣接する層の最上層
界面近傍では、保磁力Hcのピークが存在しているため
、比較的深い磁界を有する中心周波数0.75MHz程
度の信号を有効に保持するものである。
■ 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を示し、本発明をさらに詳
細に説明する。
実施例1 下記表1に示す厚さのポリエステル(PET)フィルム
を円筒状、冷却キャンの周面に沿わせて移動させ、02
+Ar(容積比1:1)を毎分800ccの早さで流し
真空度を1.Ox 10−’Torrとしたチャンバー
内で、C。
80、Ni20(重量比)の合金を溶解し入射角を表1
に示す入射角として、斜め蒸着により第1図に示される
Co−Ni−0の2層薄膜を形成した。
また、比較として、入射角30〜90°の部分のみ斜め
蒸着し膜厚0.15μmのCo−Ni−0の単層薄膜を
形成した。
酸素は下層と上層との界面およびベースと反対側の表面
に多く偏在していた。 また、ベースと反対側の表面は
ほぼ酸化物のみで覆われていた。
Hc=1000 0e0 膜中の平均酸素量はCoとN
iに対する原子比 (□ xlOO) oN1 で40%であった。
表1にはArにてイオンエツチングを行ないながら、オ
ージェ分光分析を行なって得た0/(CoまたはCo+
N i )原子比のうち、C+(表面)、c+”(上層
平均)、C2(下層の基体との界面)、C2”(下層平
均)、C3(下層の上層との界面近傍)が併記される。
なお、磁性層薄膜上には、ミリスチン酸イソプロピルの
表面層を膜厚25人にて設層し、また、基体表面側には
0.5μm厚にてカーボン、シリカおよび放射線硬化型
樹脂を含む裏地層を設層した。
このようにして形成した下記表1に示す各サンプルにつ
き、下記の測定を行なった。 なお、媒体走行方向と下
層の基体法線に対する傾きの方向とを同一方向とした。
1)耐久性 温度20℃、湿度6o%RHの条件下、および温度40
℃、湿度80%RHの条件下でそれぞれ連続走行テスト
を行ない、出力が2dB低下するまでのバス回数を求め
た。
イ吏用デツキ:5ONY  A−300ヘッド:スパッ
タ センダスト 2)スチル耐久性 温度0℃の条件下で出力が6dB低下するまでの時間を
求めた。
使用デツキ:5ONY  A−300 (スチル解除機構をはずして 使用した) ヘッドニスバッタ センダスト 3)電磁変換特性 中心周波数0.75MHzおよび5MHzの出力を測定
し、サンプルNo、10の出力をOdBとした時の値を
求めた。
イ吏用デツキ:5ONY  A−300ヘッド:スパッ
タ センダスト モート:SPモード 表1に示される結果より本発明の効果は明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の磁気記録媒体の1実施例の媒体方向
に平行な断面の模式図である。 第2図は、本発明の磁気記録媒体の他の実施例の媒体方
向に平行な断面の模式図である。 符号の説明 1・・・・磁気記録媒体、2・・・・基体、3・・・・
強磁性金属薄膜下層部、 4・・・・強磁性金属薄膜上層部、 5・・・・下層結晶粒、6・・・・上層結晶粒、矢印a
・・・・媒体長さ方向 出願人  ティーディーケイ株式会社 代理人  弁理士  石 井 陽 − 三rツ*jKlift 7r: −MFF  /由n%
FIG、1 C油τハ由つ 一■□#トンし↑)lj Ji二Iミ「 \目フbノ昭
和61年 8月12日 特許庁長官  黒 1)明 雄 殿 2、発明の名称 磁気記録媒体 3、補正をする者 事件との関係   特許出願人 住  所  東京都中央区日本橋−丁目13番1号名 
 称 (306)  ティーディーケイ株式会社4゜代
理人 〒101電話864−4498住  所  東京
都千代田区岩本町3丁目2番2号5、補正の対象 委任状および明細書の「発明の詳細な説明」の欄(1)
委任状を別紙の通り補正する。 (2)明細書の第29頁の表1を別紙の通り補正する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)プラスチックフィルム基体上にCoを主成分とす
    る強磁性金属薄膜層を有し、この強磁性金属薄膜層が2
    層以上の層からなる多層構造を有し、強磁性金属薄膜層
    被着時の基体法線に対する被着物質の最小入射角が基体
    側の最下層設層時は50°以下、基体と反対側の最上層
    設層時は20°〜90°であり、最下層の基体側界面近
    傍の酸素濃度C_2を最上層の基体と反対側表面近傍の
    酸素濃度C_1で除した値が0.3以下であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
  2. (2)最上層に隣接する層の最上層との界面近傍での酸
    素濃度C_3を最上層の基体と反対側表面近傍での酸素
    濃度C_1で除した値C_3/C_1が0.1〜3.0
    である特許請求の範囲第1項に記載の磁気記録媒体。
  3. (3)強磁性金属薄膜層が2層構造を有する特許請求の
    範囲第1項または第2項に記載の磁気記録媒体。
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