JPS63142178A - ガスダンパステ−を用いた開閉体支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えば自動車の１体本体に対して開閉可能に軸
支されるバックドア、ラッゲージドア、サイドドア及び
フード等の開閉体に適用して好ましいガスダンパステー
を用いた開閉体支持構造に関する。

〔従来の技術〕

自動車に適用されるガスダンパステーを用いた開閉体支
持構造では、車体本体に軸支されて開閉可能とされた開
閉体を、車体本体と開閉体との間に設けられたガスダン
パステーで開き方向へ付勢して開閉操作性の向上を図っ
ている。

このガスダンパステーは、環境温度の変化でガス圧が変
化すると、ステー反力が変化して所期の開閉操作性が得
られなくなるので、ガス圧の一定化や、他の手段によっ
て温度補償されたものが種々提案されている。

例えば、実開昭５２−２０６１６号では、一端部が開閉
体に支持されたガスダンパステーの他端部にクランク状
の支持部材を設け、この支持部材を複数の所定の回動角
で固定可能に車体本体に支持した構成が提案されている
。この構成により、環境ｌユ度の変化に対応して支持部
材の回動角を変化させ、以ってガスダンパステーの車体
本体側支持位置を変化させて、ステー反力の変化をモー
メントアームの変化で相殺するようになっている。

しかしながら、上記の構成では手動操作により支持部材
の回動角を変化させねばならず、操作が煩わしいと云う
欠点があった。また、この操作の時期を判断することが
難しく、支持部材の固定位置を多数設定した場合にはど
の位置に固定すべきかの判断も困難を極めると云う欠点
があった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は上記に鑑み、環境温度の変化に対応してガスダ
ンパステーの支持位置を最適な位置に自動的に変化させ
てガスダンパステーを温度補償することができるガスダ
ンパステーを用いた開閉体支持構造を提供することを目
的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、本体に軸支されて開閉可能とされた開閉体を
本体と開閉体との間に設けられたガスダンパステーで開
き方向へ付勢して支持するガスダンパステーを用いた開
閉体支持構造において、ガスダンパステーを本体又は開
閉体に軸支された揺動体で支持してガスダンパステーの
軸線が開閉体の本体への軸支部に対して接離方向へ移動
可能とするとともに、この揺動体に温度変化で作動して
１８動体を揺動させる温度補償装置を連結した構成とし
ている。

〔作用〕

上記構成の本発明では、環境温度が変化すると温度補償
装置が作動して揺動体を揺動させ、本体側又は開閉体側
におけるガスダンパステーの支持位置を変化させて開閉
体の本体への軸支部廻りのモーメントアーム長を変化さ
せる。これにより、ガスダンパステーのステー反力の変
化がモーメントアーム長の変化で相殺されて、開閉体に
は環境温度の変化に拘わらず常に略一定のモーメントが
作用する。

（実施例〕 第１図乃至第５図には自動車の所謂ガルウィングタイプ
のサイドドアに適用された本発明に係るガスダンパステ
ーを用いた開閉体支持構造の第１実施例が示されている
０図中、矢印ＦＲ力方向車両前方を示し、矢印ＵＰ方向
が車両上方を示し、矢印ＩＮ方向が車両幅方向内方を示
している。

第１図に示されるように、開閉体であるサイドドア１０
は、本体である車体のルーフ部１２にヒンジ１４を介し
て軸支されており、軸線ＨＣＬを軸として開閉可能とさ
れている。サイドドア１０にはリンクブラケット１６が
取り付けられている。

リンクブラケット１６は第２図及び第３図に示されるよ
うに、ドアアウタパネルＩＯＡとドアインナパネルＩＯ
Ｂとで囲まれたサイドドア１ｏ内の空間部で、ドアイン
ナパネルＩＯＢに固着されたヒンジサイドリインフォー
スメントＩＯＣに、フランジ部１６Ａがボルト１９及び
ナツト２１を介して取り付けられている。リンクブラケ
ット１６の本体部１６Ｂは角筒状とされており、ドアイ
ンナパネルＩＯＢ及びヒンジサイドリインフォースメン
トＩＯＣに穿設された透孔に挿通されている。

リンクブラケット１６の本体部１６Ｂには、ピン１８を
介して揺動体であるリンク２０の中間部が軸支されてい
る。本体部１６Ｂ及びピン１日とリンク２０との間には
第３図及び第４図に示されるように、ピン１８に嵌着さ
れて焼結合金製のブツシュ２２が介装されていて、リン
ク２０を円滑に揺動可能としている。

リンク２０の一端部はサイドドア１０内の空間部から抜
は出されて、ガスダンパステー２６の上端部と球継手２
日を介して連結されている。ガスダンパステー２６は周
知の構成で、シリンダチューブ２９内に配置されたピス
トンがシリンダチューブ２９内に封入されたガスの圧力
で付勢されて、ピストンに固着されたピストンロッド３
０がシリンダチューブ２９から伸出するようになってい
る。

ガスダンパステ−２６の下端部となるピストンロッド３
０の先端部は球継手３２を介して、第３図に示されるよ
うに本体である車体のフロントピラーアウタ３４Ａに取
り付けられている。フロントピラーアウタ３４Ａはフロ
ントピラーインナ３４Ｂとで、フロントピラー３４を構
成している。ガスダンパステー２６はサイドドア１０の
全閉状態でサイドドア１０とフロントピラー３４との間
に形成される空間部に収容されている。

一方、サイドドア１０内の空間部には温度補償装置であ
る温度補償ステー３６が配置されている。

温度補償ステー３６には第５図（Ｂ）に示されるように
、シリンダチューブ４０の内方に第１ピストン４４が軸
線方向へ摺動可能に嵌合されている。

第１ピストン４４には第１ピストン４４と同軸的に第１
ピストンロツド４６及び第２ピストンロツド４８が結合
されて互いに逆方向へ延出している。

第１ピストンロツド４６はシリンダチューブ４０の端部
に嵌着されたソール部材５０を貫通してシリンダチュー
ブ４０の外方へ抜は出されている。

シリンダチューブ４０の中間部には隔壁部材５２が嵌着
されており、この隔壁部材５２で第１ピストン４４とシ
リンダチューブ４０の端部壁５４との間の空間が、Ａ室
とＢ室との２室に分離されている。第２ピストンロツド
４８は隔壁部材５２を貫通してＡ室からＢ室へ至り、Ｂ
室に位置する先端部には第２ピストン５６が形成されて
いる。

第２ピストン５６はシリンダチューブ４０と同軸的に端
部壁５４から延出するインナシリングチューブ５８の内
方に摺動可能に嵌合されている。

Ｂ室はインナシリングチューブ５８及び第２ピストン５
６でＢ１室とＢ２室との２室に分離されている。Ｂｌ室
は第２ピストンロツド４８に形成された中空部６０を介
してＡ室と連通されている。

Ａ室及びＢｌ室には高圧のガスが封入されており、８２
室には温度が上昇すると膨張するオイルが封入されてい
る。これにより、第１ピストン４４及び第２ピストン５
６は第１ピストンロツド４６がシリンダチューブ４０か
ら伸出する方向へガス圧で付勢されるが、第２ピストン
５６がオイルを圧縮するので、第１ピストンロツド４６
の伸出量は制限される。オイルは温度変化で体積変化さ
れるので、第１ピストンロツド４６の伸出量は温度によ
って変化する。

温度補償ステー３６は、第１ピストンロツド４６が球継
手６２を介して前記リンク２０の他端部に連−結され、
シリンダチューブ４０が球継手６４及びブラケット６６
を介してドアインナパ名ル１ＯＢに取り付けられている
。

ガスダンパステー２６はリンク２０を介して第１ピスト
ンロツド４６をシリンダチューブ４０に押し込むように
作用するが、シリンダチューブ４０に封入されたガスは
これにより第１ピストンロツド４６がシリンダチューブ
４０に押し込まれることがない圧力に設定されている。

リンク２０は環境温度が２０℃の場合には、第５図（Ｂ
）に示されるように位置している。この状態から温度が
上昇すると、温度補償ステー３６のオイルが膨張して、
第１ピストンロツド４６がシリンダチューブ４ｏへ引き
込まれ、リンク２０が反時計方向へ揺動される。環境温
度が７０℃となった状態では、リンク２０は中心線ＬＣ
Ｌ　１で示す位置に移動している。また、環境温度が低
下した場合には、温度補償ステー３６のオイルが収縮し
て、第１ピストンロツド４６がシリンダチューブ４０か
ら伸び出され、リンク２０が時計方向へ揺動される。環
境温度が一３０℃となった状態では、リンク２０は中心
線ＬＣＬ２で示す位置に移動している。

前記揺動によるリンク２０の車両前方側から見た移動方
向は第５図（Ａ＞に矢印Ｃで示されるように、ガスダン
パステー２６の軸４ｉ１　Ｇ　ＣＬがヒンジ１４の軸ｖ
ＡＨＣＬから接離する方向となっている。このため、環
境温度が２０℃、７０℃、−３０℃の場合のサイドドア
１０を回転させるモーメントＭのモーメントアームは、
サイドドア１０が全閉の状態で夫々ＬＯ，Ｌｌ、Ｌ２と
なっている。

このモーメントアームＬＯ，Ｌｌ、Ｌ２は環境温度が２
０℃、７０℃、−３０℃の場合のガスダンパステー２６
の付勢力であるＦ’０．Ｆｌ、Ｆ２との関係から設定さ
れており、下記（１）式に示されるように前記各温度で
前記モーメントＭが略同−となるようにされている。こ
の設定では７０℃〜−３０℃の間ではどのような環境温
度でもモーメントＭは略同−となる。

Ｍ＝ＬＯｘＦＯ＝Ｌ１ｘＦ１＝Ｌ２ｘＦ２・・・　（１
） また、前記モーメントアームは、サイドドアｌＯが全開
の状態では前記各温度で夫々Ｌ０１゜Ｌｌｌ、Ｌ２１に
増加する。この状態でも、前記各温度におけるモーメン
トＭは下記（２）式に示されるように略同−となり、７
０℃〜−３０℃の間のいずれの環境温度でも略同−のモ
ーメントとなる。さらに、この状態では、ガスダンパス
テー２６の各温度における付勢力が夫々ＦＯ１゜Ｆｉｌ
、Ｆ２１に減小されるので、サイドドア１０の全閉時に
おけるモーメントＭと全開時におけるモーメントＭとは
７０℃〜−３０℃の間のいずれの環境温度でも略同−と
なる、さらにまた、全閉時から全開時までの中間開度に
おけるモーメントも７０℃〜−３０℃の間のどのような
環境温度でも略同−となる。

Ｍ　＝ Ｌ０１ＸＦ０１’＝冒１ｘＦ１１＝Ｌ２１ｘＦ２１・・
・　（２） なお、第３図中、符号６８はフェンダパネル、同７０は
ドアトリム、同７２はウェザストリップである。

次に本実施例の作用を説明する。

環境温度が設計温度である２０℃の場合には、リンク２
０は第５図（Ｂ）に示される位置にあり、環境温度が変
化しない限りはサイドドア１０の開閉に拘わらずこの状
態を維持している。サイドドア１０が開かれると、ガス
ダンパステー２６はガス圧でピストンロッド３０がシリ
ンダチューブ２９から伸び出されるとともに、球継手３
２を支点として揺動されてサイドドア１０を開き方向へ
付勢する。これにより、サイドドア１０は軽減された操
作力で開くことが可能となる。サイドドア１０が大きく
開かれるにつれて、ガスダンパステー２６の付勢力は小
さくなるが逆に軸線ＨＣｌ廻りのモーメントアームは大
となり、モーメントはサイドドア１０の全閉から全開ま
での全域にわたって略一定となるので、安定した操作感
を得ることができる。これはサイドドア１０が閉じられ
る場合も同様である。

環境温度が上昇すると、温度補償ステー３６はオイルが
膨張することでガス圧に抗して第１ピストンロツド４６
がシリンダチューブ４０に引き込まれる。これにより、
リンク２０が揺動されてガスダンパステー２６のサイド
ドア１０への取付部となる球継手２８が移動され、ガス
ダンパステー２６の軸線ＧＣＬがヒンジ１４の軸ｆｉＨ
ｃＬへ接近する方向へ移動される。環境温度の上昇でガ
スダンパステー２６の付勢力は増加するが、軸線ＨＣｌ
廻りのモーメントアームは減小するので、モーメントは
環境温度が２０℃の場合と略同−に保たれる。

また、環境温度が下降すると、温度補償ステー３６はオ
イルが収縮することでガス圧で第１ピストンロツド４６
がシリンダチューブ４０から伸び出される。これにより
、リンク２０が前記と逆方向へ揺動されて球継手２８が
移動され、ガスダンパステー２６の軸線ＧＣＬが軸線Ｈ
ＣＬから離間する方向へ移動される。環境温度の下降で
ガスダンパステー２６の付勢力は減小するが、軸線ＨＣ
ｌ廻りのモーメントアームは増加するので、モーメント
は環境温度が２０℃の場合と略同−に保たれる。

このように本実施例のガスダンパステーを用いた開閉体
支持構造では、温度補償ステー３６及びリンク２０によ
り、煩わしい操作を伴なうことなくガスダンパステー２
６のサイドドア１０への取付位置は７０℃〜−３０℃の
範囲で環境温度に応じて無段階に自動的に最適位置へ変
化される。

また、本実施例では、サイドドア１０の開度が増加する
につれて、軸線ＨＣｌ廻りのモーメントアームが増加し
、このモーメントアームの増加率がガスダンパステー２
６の付勢力の減小率に対応しているので、サイドドア１
０は全閉から全開まで略一定の力で操作可能となってい
る。

第６図には本発明の第２実施例が示されている。

この実施例では自動車のハックドア７４に適用されてお
り、基本的な構成は前記第１実施例と同様であるが、ガ
スダンパステー２６は開閉体であるバックドア７４に支
持され、リンク２０及び温度補償ステー３６は本体であ
る車体本体側に支持されている。この実施例の場合には
、ガスダンパステー２６は車体本体側への取付部となる
球継手２８が環境温度の変化で移動されて、その軸線が
ヒ′ンジ１４の軸線ＨＣＬに対して接離方向へ移動され
ることになる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明に係るガスダンパステーを用
いた開閉体支持構造では、環境／ＩＡ度の変化に対応し
てガスダンパステーの支持位置を最適な位置に自動的に
変化させてガスダンパステーを温度補償することができ
る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は自動車のサイドドアに適用された本
発明に係るガスダンパステーを用いた開閉体支持構造の
第１実施例を示し、第１図はサイドドア周辺の概略斜視
図、第２図はサイドドアの裏側から見た斜視図、第３図
は第１図のｍ−ｍ線矢視図、第４図は第３図のｒＶ−Ｉ
Ｖ線矢視図、第５図（Ａ）はガスダンパステーを車両前
方から見た配置図、第５図（Ｂ）は第５図（Ａ）の側投
影図、第６図は自動車のバックドアに適用された本発明
の第２実施例を示す斜視図である。 １０・・・サイドドア（開閉体） １２・・・ルーフ部（本体） １４・・・ヒンジ ＨＣＬ・・軸線 １８・・・ビン ２０・・・リンク（１１動体） ２６・・・ガスダンパステー ＧＣＬ・・軸線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）本体に軸支されて開閉可能とされた開閉体を本体
   と開閉体との間に設けられたガスダンパステーで開き方
   向へ付勢して支持するガスダンパステーを用いた開閉体
   支持構造において、ガスダンパステーを本体又は開閉体
   に軸支された揺動体で支持してガスダンパステーの軸線
   が開閉体の本体への軸支部に対して接離方向へ移動可能
   とするとともに、この揺動体に温度変化で作動して揺動
   体を揺動させる温度補償装置を連結したことを特徴とす
   るガスダンパステーを用いた開閉体支持構造。