JPS6314203Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は液体燃料或るいは気体燃料を用いる燃
焼器の制御装置に係わるものである。

（従来の技術） 一般に燃焼制御装置には点火状態であるにも拘
らず着火されない場合には即座に燃焼器の運転を
停止させる必要があり、その為に従来のものでは
着火動作が開始されると作動する安全タイマーと
該安全タイマーのタイムアツプ時に作動するキー
プリレーとを有する安全動作回路を備え、炎検出
回路からの着火信号が得られると上記安全タイマ
ーをキヤンセルし、不着火時にはキープリレーを
作動せしめて燃料回路への通電を停止するように
構成されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこの安全機能は以下に述べる場合は甚だ
しく不都合である。つまり燃焼器を設置した際に
試運転を行うべく運転スイツチを投入しても燃料
配管中の空気を排出する迄は正常に着火せず、そ
の排出に長時間を要する。従つてその場合には制
御装置が安全動作を繰り返して燃焼器の設置に際
して繁雑な作業が要求されるものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかかる問題点を解決せんとするもの
で、そのために本考案では電源と接続した液体燃
料ポンプ等の燃料回路並びにイグナイターと、炎
検出回路と、キープリレー並びに抵抗とコンデン
サーとからなる安全タイマーを有する安全動作回
路と、抵抗とコンデンサーとからなるタイマー回
路を有して該タイマー回路の設定時間経過後にイ
グナイターを停止せしめる点火回路とを有し、炎
検出回路からの着火信号を得て安全タイマーがキ
ヤンセルされ、不着火時には安全タイマーがタイ
ムアツプして上記キープリレーが作動し、燃料回
路並びにイグナイターへの通電を停止せしめるも
のにおいて、操作スイツチを有し該操作スイツチ
の操作により点火回路のタイマー回路をキヤンセ
ルすると共に上記炎検出回路の検出状態とは無関
係に安全動作回路の作動を拘束しかつ前記キープ
リレーに逆電圧を与える安全動作拘束回路を設け
た構成としている。

（作用） 着火動作が行われると安全タイマーが作動を開
始し、安全タイマーの設定時間内に着火信号が得
られると安全タイマーはキヤンセルされ、一方不
着火時には安全タイマーがタイムアツプするとキ
ープリレーが作動し燃料回路並びにイグナイター
への通電を停止せしめて安全動作が行われる。又
操作スイツチを操作すると点火回路のタイマー回
路がキヤンセルされると共に不着火状態であつて
も操作スイツチの操作中は安全動作回路は作動せ
ず、かつキープリレーには逆電圧が与えられ、キ
ープリレーのリセツト動作が行われる。

（実施例） １は電源であつて、電源１と直列に運転スイツ
チ２と後述するキープリレーの常閉接点３を介し
てフアンモータ４と燃料回路５並びにイグナイタ
ー６の並列回路を接続している。燃料回路５は切
換スイツチ７の一側端子７ａに接続した液体燃料
ポンプ８と他側端子７ｂに接続したガス供給電磁
弁９とからなる。１０はイグナイター６に直列接
続した後述する点火リレーの常閉接点である。１
１は点火回路であり、抵抗１２とコンデンサー１
３からなるタイマー回路と点火リレー１４と該リ
レー１４と直列接続したトランジスタ１５とから
なる。そしてトランジスタ１５のベース回路を抵
抗１２とコンデンサー１３の接続点に接続してあ
る。１６は安全動作回路であり、運転スイツチ２
の投入時作動を開始する抵抗１７とコンデンサー
１８とからなる安全タイマーとコンデンサー１８
の飽和時即ち安全タイマーのタイムアツプ時導通
してキープリレー１９を作動させるトランジスタ
２０と、炎検出回路２１からの着火信号を得て導
通し、コンデンサー１８を短絡させ安全タイマー
をキヤンセルさせるトランジスタ２２とからな
る。２３は安全動作拘束回路であつて操作スイツ
チ２４と直列に接続した分圧抵抗２５，２６とリ
レー２７と分圧抵抗２８，２９とからなる並列回
路と、分圧抵抗２５，２６間にベースを接続しコ
ンデンサー１３を導通状態で短絡してタイマー回
路をキヤンセルするトランジスタ３０とからな
り、又分圧抵抗２８，２９間と前記トランジスタ
２２のベースを接続してある。３２はキープリレ
ー１９のリセツト側接点３３に設けたリレー２７
の常開接点で、接点３２によりリセツト側接点３
３が閉成されると、電流がＡ→Ｂ→接点３３→キ
ープリレー１９→Ｃ→抵抗３４に流れ、キープリ
レー１９に逆電圧を加えて、該リレーの作動状態
を解除するものである。尚３５はキープリレー１
９のセツト側接点でキープリレー１９の作動時開
成状態にあつて上記リセツト電流がトランジスタ
２０を介して流れるのをを防止するものである。

以上の構成において、仮に燃焼器を設置して配
管施工した後試運転を行う場合は運転スイツチ２
を投入すると共に操作スイツチ２４を投入する。
すると分圧抵抗２５，２６の接続点並びに分圧抵
抗２８，２９の接続点には共に電位が生じ、トラ
ンジスタ３０とトランジスタ２２はベース電位の
上昇により導通する。従つてトランジスタ３０の
導通によりコンデンサー１３は短絡されタイマー
回路はキヤンセルされて、その結果トランジスタ
１５は遮断状態を保持して点火リレー１４は作動
せず、点火動作は操作スイツチ２４を投入した任
意時間連続して行われる。又同時にトランジスタ
２２の導通によりコンデンサー１８も短絡され安
全タイマーがキヤンセルされるのでトランジスタ
２０は遮断状態にあり、キープリレー１９が作動
することがないのである。そしてこの試運転で定
常の燃焼が確認されれば操作スイツチ２４を解除
すればトランジスタ３０は遮断して点火リレー１
４は抵抗１２とコンデンサー１３とからなるタイ
マー回路の設定時間後に作動して常閉接点１０を
開放し、イグナイター６の作動を停止させる。又
同時にトランジスタ２２のベースに印加されてい
た抵抗２８，２９の接続点電圧は消失するが炎検
出回路２１からの着火信号が得られればキープリ
レー１９が作動することはないのである。

又通常運転においては操作スイツチ２４に関係
なく運転スイツチ２を投入すれば抵抗１２とコン
デンサー１３とからなる点火タイマーの設定時間
後に点火リレー１４が作動してイグナイター６の
動作が停止し、抵抗１７とコンデンサー１８から
なる安全タイマーの設定時間内に着火が検出され
ればトランジスタ２２の導通によりキープリレー
１９が作動することなく定常運転が行われ、万一
検出されない場合には炎検出回路２１の不着火検
出に応動してトランジスタ２２が遮断するのでコ
ンデンサー１８が飽和電圧に達し安全タイマーが
タイムアツプするとトランジスタ２０が導通し、
キープリレー１９が作動して常閉接点３を開き、
燃焼器の全動作が停止されるのである。

尚上記例では操作スイツチ２４の投入時キープ
リレー１９に逆電圧を与えてリセツト状態にする
ものであり、操作スイツチ２４をキープリレー１
９のリセツトスイツチと兼用させており、従つて
従来用いていたリセツトスイツチを省略すること
ができる。

（考案の効果） 以上述べたように本考案によれば簡単な構成と
操作スイツチの簡単な操作で安全動作の作動を拘
束しうるようにしたものであるから燃焼器の設置
時における始運転が円滑に行えるものであり、又
操作スイツチとキープリレーのリセツトスイツチ
と兼用させることにより部品点数を低減しコスト
の低下に寄与できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す電気回路図であ
る。 １６……安全動作回路、１９……キープリレ
ー、２１……炎検出回路、２３……安全動作拘束
回路、２４……操作スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電源と接続した液体燃料ポンプ等の燃料回路並
   びにイグナイターと、炎検出回路と、キープリレ
   ー並びに抵抗とコンデンサーとからなる安全タイ
   マーを有する安全動作回路と、抵抗とコンデンサ
   ーとからなるタイマー回路を有して該タイマー回
   路の設定時間経過後にイグナイターを停止せしめ
   る点火回路とを有し、炎検出回路からの着火信号
   を得て安全タイマーがキヤンセルされ、不着火時
   には安全タイマーがタイムアツプして上記キープ
   リレーが作動し、燃料回路並びにイグナイターへ
   の通電を停止せしめるものにおいて、操作スイツ
   チを有し該操作スイツチの操作により点火回路の
   タイマー回路をキヤンセルすると共に上記炎検出
   回路の検出状態とは無関係に安全動作回路の作動
   を拘束しかつ前記キープリレーに逆電圧を与える
   安全動作拘束回路を設けたことを特徴とする燃焼
   制御装置。