JPS5939187Y2 - 電気点火式エンジンのエンジン停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は電気点火式エンジンのエンジン停止装置に関
し、エンジンの停止操作後に、排気装置内の温度が一定
以下に下がるのを待ってエンジンを停止させることによ
り、バツクファイアを無くすことを主たる目的とする。

例えばエンジン運転時の点火プラグの失火で、または停
止操作後にエンジンが惰性回転する場合には、燃焼しな
いｉｔ排気路へ排出された混合気カヘマフラやこれの入
口管などの高温個所に触れて爆発することがある。

特に、マフラ内にゲラススウールなどの吸音材を充填し
ているものでは、マフラ内部が高温になりやすく、混合
気が爆発しやすかった。

この考案は上記のようなバツクファイアを防ぐために、
排気装置に温度スイッチを付設し、エンジン停止スイッ
チを停止操作しても、排気装置が高温に加熱されている
間は、温度スイッチが点火プラグへの給電を雅持するよ
うにし、排気装置の温度が一定以下に低下するのを待っ
て点火プラグへの給電を停止し、バツクファイアを起さ
スニエンジンを停止させるものである。

以下この考案の実施例を図面に基き説明する。

第１図はマグネット式の点火装置の回路図である。

この点火回路Ｃは、発電コイル１から断続制御回路２Ｖ
Ｃ供給した一次電流を、パルサコイル３からの信号電流
によって断続し、これを昇圧コイル４で昇圧して点火プ
ラグ５に給電するように構成しである。

そして、上記の一次電流回路６からエンジン停止用の短
絡回路１を導出するとともに、この回路７に温度ス“イ
ッチ８とエンジン停止スイッチ９及び緊急停止スイッチ
１０をそれぞれ付設している。

上記の温度スイッチ８は、マフラ（排気装置）１１の高
温となる個所、即ち、その入口管１２から噴出する排ガ
スが衝突する壁１３の外面に装着しである。

１４はスイッチ取付具である。温度スイッチ８は、上記
の壁１３の温度が混合ガスの着火温度（約８０度Ｃ前後
）以下に下がるとオンする。

１５は繊維質の吸音材、１６は出口管である。前に述べ
たエンジン停止スイッチ９は操作状態を自己保持する残
留型のスイッチで構成しである。

以上のように構成すると、エンジンへの負荷をなくした
のち、エンジン停止スイッチ９をオン操作しても、マフ
ラ１１の壁１３の温度が混合気の着火温度より下がる１
では、温度スイッチ８がオフ状態を維持す篇ので、−次
電流が短絡回路７を介して接地されるのが阻止さヘエン
ジンは回転し続ける。

が、負荷の除去によって排ガス温度が低下し、これに伴
って壁１３の温度が下がると、温度スイッチ８がオン状
態に切替わり、点火プラグ５への給電を停止してエンジ
ンを停止させる。

このときの惰性回転によって混合気が排気通路に排出さ
れても、着火源がないので爆発することはなへ 第２図は点火装置がバッテリ点火方式のものである場合
を示し、これではイグニッションスイッチ（エンジン停
止スイッチ）９と並列ＶＣ温度スイッチ８を接続した点
が上記の実施例と異る。

１７はバッテリである。

１表第３図に示すものは、エンジン停止スイッチ９をア
クセルレバ−１８で低回転ストッパー１９を介して停止
操作できるようにしたものである。

、上記のストッパー１９は基板２０に進退可能に支持さ
れるとともに、バネ２１でアクセルレバ−１８を受止め
る姿勢に進出付勢しである。

これでは、停止時にエンジン回転数が必ず最低回転状態
にセットされるので、マフラ３の温度降下を捉進できる
うえ、混合気量を少なくして筒材で爆発しにくくするこ
とができる。

尚、温度スイッチ８はマフラ１１の形状及び構造に応じ
て付設個所を変更しても良く、例えば入口管１２や排気
マニホルド等に付設しても良い。

筐た、第１図で説明したものにトいて、エンジン停止ス
イッチ９を停止操作することでランプを点灯させ、温度
スイッチ８が短絡回路７をオンすることで前記ランプを
消灯させ、エンジンが停止前の調整運転状態にあること
を表示できるようにすることが考えられる。

以上説明したようにこの考案では、排気装置が高温状態
のときには、エンジン停止スイッチを操作してもすぐに
はエンジンを停止させずに、排気装置に付設した温度ス
イッチで点火プラグへの給電を断続させ、排気装置の温
度が混合気の着火温度以下に降下するのを待って点火プ
ラグへの給電を停止し、エンジンを停止させる。

これにより、点火プラグの失火やエンジン停止操作直後
の惰性回転等のエンジンの全回転によるバツクファイア
を無くすことができる０そのうえ、マフラ等の排気装置
がここに供給される空気である程度冷やされるから、エ
ンジン停止後に誤ってマフラやマフラカバーを触ること
があっても、火傷を負うことがなく、安全性を向上する
ことができる。

捷た、エンジンを停止させるにあたって、必ずしもアク
セルレバ−を操作する必要がないので、停止操作を簡便
化することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図はエンジンの点
火装置を示す電気回路図、第２図は別の実施例を示す点
火回路図、第３図は更に別の実施例を示すアクセル装置
要部の正面図である。 Ｃ・・・点火回路、５・・・点火プラグ、７・・・短絡
回路、８・・・温度スイッチ、９・・・エンジン停止ス
イッチ、１１・・・排気装置（マフラ）、１２・・・入
口管、１８・・・アクセルレバ−１９・・・低回転スト
ッパー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■、エンジンの点火回路Ｃに点火プラグ５への電流を通
   電・停止制御する温度スイッチ８とエンジン停止スイッ
   チ９とを接続し、温度スイッチ８の検出部を排気装置１
   １に付設し、温度スイッチ８はその検出温度が排気装置
   １１内での混合気の着火可能温度よりも低い状態でのみ
   、点火プラグ５への電流を停止するよう構成し、エンジ
   ン停止スイッチ９と温度スイッチ８との両スイッチが通
   電停止位置にある状態でのみ、点火プラグ５への給電が
   停止されるよう、前記両スイッチ８，９を接続したこと
   を特徴とする、電気点火式エンジンのエンジン停止装置
   。 ２、実用新案登録請求の範囲第１項に記載の電気点火式
   エンジンのエンジン停止装置において、エンジン停止ス
   イッチ９をアクセルレバ−１８と連動可能に構成し、ア
   クセルレバ−１８を低回転側の停止位置に操作する状態
   でのみ上記の停止スイッチ９が停止操作されるように構
   成したもの。