JPS63139929A - 微孔性膜の製造方法 - Google Patents

微孔性膜の製造方法

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JPS63139929A
JPS63139929A JP61285995A JP28599586A JPS63139929A JP S63139929 A JPS63139929 A JP S63139929A JP 61285995 A JP61285995 A JP 61285995A JP 28599586 A JP28599586 A JP 28599586A JP S63139929 A JPS63139929 A JP S63139929A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は微孔性膜の製造方法に関するものであり、特に
製薬工業における薬剤1食品工業におけるアルコ−・ル
飲料等の濾過、及び前記製造工業及び半導体製造工業を
初めとする微細な加工を行う電子工業分野、原子カニ業
、さらに諸工業の実験室等において使用される超純水製
造のだめの楕製氷、純水等の濾過、その他の精密濾過に
用いられ、10μm以下特に1μm以下サブミクロンオ
ーダーの微粒子や微生物を効率よく濾過する精密濾過用
微孔性膜の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来製薬工業1食品工業、電子工業、原子カニ業分野に
おいて水系、非水系の0.1〜5μm程度の微粒子除去
、菌除去などに用いられる楕密濾適用微孔性R’ilお
よびその製造方法に関してはセルロースエステル、脂肪
族ポリアミド、ポリフルオロカーボン、ポリスルホン、
ポリプロピレン等を原料とするものが開示されている(
例えば特公昭48−40050号、特開昭58−378
42号。
特開昭58−91732号5特開昭56−154051
号各公報参照)。
このような微孔性膜は、その内部に存在する微孔の孔径
が膜厚方向に実質的に変化せず、膜の両表面の孔径が実
質的に変わらない所謂対称膜と、膜厚方向に孔径が連続
的または不連続的に変化し、膜の一方の表面の孔径と他
方の表面の孔径とが異なっている所謂非対称膜と呼ばれ
る構造を有するものとに分類される。
これらのうち対称膜は、特開昭58−98015号に記
述されているが、濾過にあたって膜全体が流体の流れに
対して大きな抵抗を示し、小さな流速しか得られない(
即ち、単位面積当たり、単位時間当たり単位差氏当たり
小さな流量しか得られない)上、目詰まりがしやすく濾
過寿命が短い、耐ブロッキング性がない等の欠点があっ
た。
一方非対称膜は特公昭55−6406号、特開昭56−
154051号に記載されている如く緻密層と呼ばれる
孔径の小さい層を膜の片方の表面にもち、比較的大きい
穴をもう一方の下表面にもったものである。実質的には
濾過除去されうる最小の微粒子はこの緻密層で捕捉され
るというように、膜の厚みをすべて有効に濾材として活
用することができるので、注意深く使用する場合には、
濾過流量を増加せしめることも膜の寿命を延ばすことも
可能であり、この意味で優れた微孔性膜である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、この場合には緻密層が極めて重要である
にもかかわらず従来、この緻密層が表面にあるために擦
過その他で傷がつきやすく、微粒子の漏洩をきたし易い
という欠点があった。
かかる欠点を補うために、緻密層即ち孔径の小さな層が
濾過膜内部に存在する構造が望まれ、特開昭58−15
0402号には非対称膜を2枚緻密層同士を密着し重ね
合わせる不連続な構造が提案されている。しかしながら
、このように2枚の非対称膜を重ねる濾過系では、ひだ
折りにしてカートリッジに収めた場合には、カートリッ
ジ内の濾過面積が小さくなり、モジュールとしての濾過
流量が小さくなるという欠点がある。このような理由で
当業界では単一の膜内に緻密層を有する構造を実現する
ことが強く望まれていた。
本発明者等は上記の欠点を解決すべく、従来微孔性膜製
造に纜ける1つの方法とされていた、ポリマー原液を流
延後室気中に一定時間放置することによりミクロ相分離
を起こさせ、微孔の孔径を制御するドライウェット法と
いう技術について詳細に検討した結果、溶媒を十分に蒸
発させる方法(例えば特開昭55−102416号)、
及び溶媒を殆ど蒸発させることなく凝固浴に浸漬する方
法(例えば特開昭55−8887号及び同56−154
051号)の何れとも異なり、適度に溶媒の蒸発と非溶
媒蒸気の吸収量を制御した場合には、驚くべきことに、
微孔性膜の膜面垂直方向の内部に最小孔径層を形成し得
る事を見い出した。
また本発明者等は、濾過と目づまりの機構および比表面
積と濾過寿命との関係を解析し、■ 膜の構造を極度に
非対称にすると膜の比表面積が小さくなり、最小孔径層
より上流のインレット側の部分がプレフィルタ−として
有効に働かない事、および■ 捕捉される粒子は必ずし
も粒子径より小さな孔径部分で捕捉されるわけではなく
、その多くは膜の内部の壁面に付着して捕捉されている
という事の2点が、濾過寿命に関係した重要な因子とな
る事、従って、極度な非対称膜を作らず、膜の比表面積
を大きくすることにより濾過寿命を延ばすことが合理的
であることを見い出し、さらに鋭忘研究した結果、製膜
原液を流延してから凝固液に浸漬するまでの間で、溶媒
の蒸発と、雰囲気から吸収する非溶媒の量を制御するこ
とにより、8rrr/g以上の比表面積を実現すること
ができ、これによって微孔性膜の寿命を延ばすことがで
きることを見い出し、か−る微孔性膜について先に出願
を行った(特願昭61−148192号)。
本発明は、先に出願した微孔性膜について改良した製造
方法を提供することを目的とするものである。
従って本発明の第1の目的は、濾過抵抗が小さく濾過流
量の大きい微孔性腺の製造方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、表面の欠損によっても濾過性能
が劣化しにくい微孔性腺の製造方法を提供することにあ
る。
又、本発明の第3の目的は、微粒子ならびに細菌等を効
率良く捕捉することができる、濾過寿命の長い微孔性膜
の製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明の上
記の目的は、ポリマーに膨潤剤と非溶媒を加えて溶媒に
溶解してなる製膜原液を、溶液状態で流延用支持体上に
流延し、流延された液膜に溶媒の蒸発と空気中水分の吸
収を行いコアセルベーションを起こさせた後、該液膜を
凝固浴に浸漬させ相分離及び凝固を行わしめ微孔性膜を
形成し、しかる後前記流延用支持体上より微孔性膜を剥
離することを特徴とする微孔性膜の製造方法によって達
成された。
尚本発明は、該液膜に溶媒の蒸発と空気中水分の吸収を
赤外線輻射及び/又は調温湿風の吹付によって行うこと
が好ましい結果が得られる。
本発明の微孔性膜の製造方法の実施態様を第1図を用い
て説明する。
第1図において、ポリマーをジャケット付溶解釜lで溶
解する。その時微細孔形成に必要な非溶媒、膨潤剤等が
添加混合される。この溶液は脱泡後、送液ポンプ2によ
り流延用の注液53に送られ、注液器3より流延用支持
体4としてのポリエステルフィルム上に、安定した溶液
状態の溶液を液膜5として流延する。流延された液膜5
の表面に赤外線照射パネル14から赤外線を照射するか
及び/又は空気調節装置6で調節した空気を吹出ロアよ
り当てることによって、該液膜に溶媒の蒸発と空気中の
水分の吸収の制御を行いコアセルベーションを起こさせ
た後、ポリマーに対し非溶媒でありポリマーの溶媒に相
溶性を有する液を収容する凝固液槽8に浸漬させる。
液膜5は流延後赤外線輻射及び/又は温度、湿度、風量
を関節した空気に当てられることによって液膜の表面か
ら内部に向ってコアセルベーションを起こし、微細なコ
アセルベーション相を液膜5の表面から内部に形成し、
凝固液槽8の中に入ってそのコアセルベーション相を微
細孔として固定させると同時に液膜5の相分離をおこし
、微細孔以外の細孔を形成し、微孔性PA9が形成され
る。
しかる後、微孔性膜9を流延用支持体4より剥離させる
流延用支持体4は流延用支持体巻取機10へ、剥離した
微孔性膜9は水洗槽11.乾燥機12を経て巻取機13
に巻取られる。
本発明において用いられる膜形成用ポリマーは特に限定
されることなく、多孔質膜の用途や他の目的に合わせて
選択することができる。このようなポリマーとしては、
例えばセルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリ
スルホン、スルホン化ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリアクリロニトリル、スチレン−アクリロニト
リルコポリマー、スチレン−ブタジェンコポリマー、エ
チレン−酢酸ビニルコポリマーのケン化物、ポリビニル
アルコール、ポリカーボネート、オルガノシロキサン−
ポリカーボネートコポリマー、ポリエステルカーボネー
ト、オルガノポリシロキサン。
ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリイミド、ポ
リアミドイミド1 ポリベンズイミダゾール等を挙げる
ことができる。
本発明においては、これらの中でも特にポリスルホン及
び/又はポリエステルスホンを膜形成用ポリマーとする
ことが好ましく、 または の繰り返し単位で表されるポリマーが好ましい。
本発明の微孔性膜の製造には、上記ポリマーを■ 良溶
媒と非溶媒の混合溶媒、または■ ポリマーに対する溶
解性の程度が異なる複数種の溶媒の混合したものに溶解
して製膜原液を作製する。
この場合の膜形成用ポリマーの良溶媒としては、膜形成
用ポリマーの種類等により異なるが、通常膜形成用ポリ
マーの溶媒であり、かつ凝固浴に浸漬した場合に速やか
に凝固液と置換されるものが使用される。多くの場合、
凝固液としては水及び/又は水と相溶する有機溶媒が使
用されるので、凝固液と相溶性のある極性溶媒を使用す
ることが好ましい0例えば、膜形成用ポリマーがポリス
ルホンの場合、ジオキサン、テトラヒドロフラン。
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド。
N−メチル−2−ピロリドンあるいはこれらの混合溶媒
が適当である。又、ポリアクリロニトリルの場合には、
ジオキサン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド等が、ポリアミドの場合にはジメチルホルムアミド
やジメチルアセトアミド等が、セルロースアセテートの
場合は、アセトン9 ジオキサン、テトラヒドロフラン
、N−メチル−2−ピロリドン、等が適当である。
本発明における非溶媒としては、水、セルソルブ類、メ
タノール、エタノール、プロパツール。
アセトン、テトラヒドロフラン、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン等があげられる。
非溶媒の良溶媒に対する割合は、混合液が均一状態を保
てる範囲ならば如何なる範囲でもよいが、N量%で5〜
50%が好ましい。
また、多孔質構造を制御するものとして膨潤剤と称され
る無機電解質、有機電解質または高分子又はその電解質
をポリマー溶液に加える。
膨潤剤としては、食塩、塩化リチウム、硝酸ナトリウム
、硝酸カリウム、硫酸ナトリウム、塩化亜鉛等の無機酸
の金属塩、酢酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム等の有機酸
の金属塩、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリ
ドン等の高分子、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、
ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド
等の高分子電解質、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム3アルキルメチルクウリン酸ナトリウム等のイオン系
界面活性剤等が用いられる。これらの膨潤剤は、単独で
溶液に加えてもある程度の効果を示すが、これら膨潤剤
を水溶液として添加する時に、特に顕著な効果を示すも
のである。膨潤剤水溶液の添加量は添加によって溶液の
均一性が失われることがない限り、特に制限はないが、
通常、溶媒に対して0.5容量%〜10容量%である。
また膨潤剤水溶液の濃度についても特に制限はなく、濃
度の大きい方が効果が大きいが、通常用いられる濃度と
しては1重量%〜60重量%である。
製膜原液としてのポリマー溶液の濃度は5〜35重量%
、好ましくは10〜30重量%である。
35重量%を超えると、得られる微孔性膜の透水性が実
用的な意味を持たない程小さくなり、また5重量%より
低い濃度では十分な分離能を持った微孔性膜は得られな
い。
本発明の微孔性膜の製造方法は、上記の如くして得られ
た製膜原液を流延支持体上に流延し、流延された液膜に
溶媒蒸気の蒸発量と雰囲気からの非溶媒蒸気吸収量(湿
分の吸収)を適宜調節することに重要な技術がある。こ
のような調整は、例えば製膜原液を流延支持体上に流延
し、流延した液膜に赤外線輻射及び/又は調温湿風を当
てることによって、液膜の最表面層から1μm以上、全
体の深さにコアセルベーション相を形成させることが出
来る。その後直ちに凝固浴槽に浸漬し多孔性膿を形成さ
せる。このようにして得られた膜は、コアセルヘーショ
ンを起こさせた部分の最深部が最小孔径層となる。
本発明の膜の表面の孔径に対して裏面の孔径は10〜1
000倍程度、またBET法で測定したその比表面積は
3rd/g以上である。本発明においては、さらに比表
面積は8〜80rrr/gが得られるが、特に好ましく
は20〜60rd/gである。
比表面積を80rrr/g以上にすると股の機械的強度
が実用の限界を越えるほど低下して来る欠点がある。
この理由は必ずしも明確ではないが次のように推定する
ことができる。部ち、最小孔径層は溶媒の蒸発と非溶媒
の進入によりミクロ相分離が起こった石と起こらない層
の境界に生じると考えられるが、この最小孔径層の孔径
が成長して大きくなる前に凝固液に浸漬した場合には、
この最小孔径層を固定することができる。次に、凝固液
が上記最小孔径層を通して流延膜内部に浸遇する速度は
緩慢であるので、最小孔径層より内部(裏面側へ向って
)においては裏面への非溶媒の進入によるミクロ相分離
が進行した結果、最小孔径層の孔径より大きな孔径を有
する微孔が生ずる。
精密濾過の領域に供される膜の表面を開孔させるため、
従来は、!i!!膜する原液をわずかに相分離させた状
態で支持体上へ流延し、凝固液に浸漬する方法が用いら
れていた(例えば、特開昭56−154051号及び特
開昭58−145740号公報)。
しかしながら、これらの最大の欠点は相分離状態での製
膜原液の安定性が極めて悪く、調整後短時間で流延製膜
を行わなければ、原液中に沈澱が起こり、特開昭58−
145740号公報に開示されているように、更に濾過
工程を必要とする事態を生ずる点にある。一方、原液の
安定性を保つために相分離を押さえてしまうと、表面に
スキン層が生じ精密濾過膜として通さない、これに対し
本発明の方法は、製膜原液を全く均一な系として聞整し
、流延してから凝固液に浸漬するまでの間で、例えば空
気中から非溶媒蒸気(例えば水分)を吸収せしめる一方
で溶媒を蒸発させ、それによってのミクロ的な相分離状
態を膜厚方向に作り出し、しかる後凝固浴に浸漬するも
のであるので上記の欠点がない。
即ち、本発明は液膜に赤外線輻射熱の吸収及び/又は表
面に接している空気の温度、空気中の非溶媒蒸気量(水
の場合は相対湿度)、および流延膜表面に当てる空気の
風速を制御することにより、従来得られたことのない両
非対称膜を製造することができる。この場合、風を当て
た表面石付近にのみコアセルベーションをおこさせるた
めに、極めて短時間に、均一な溶剤の蒸発と非溶媒蒸気
の吸収をおこさせ、直ちに凝固させる必要がある。
この溶剤の蒸発と非溶媒蒸気の吸収を調節することによ
り、緻密層の深さおよびその孔1冬を調節することがで
きる。
また本発明を効果的にするためには特に製膜原液中にポ
リマーの良溶媒だけではなく、非溶媒や膨潤剤をあらか
じめ加えておくことが必要である。
これらの非溶媒や膨潤剤としては、例えば、前述の水、
ポリエチレングリコール、そしてポリビニルピロリドン
、等をあげることができる。
上記の製造条件は、ポリマ一種、溶媒種、非溶媒種、膨
潤剤種ポリマー濃度および流延時の雰囲気等により異な
るので、ミクロ相分離の時間と、膜の構造を検討し、最
適の条件を見い出す必要がある。見い出された条件は、
流延膜からの溶媒の −蒸発量と非溶媒蒸気の吸収量を
種々の方法により調節することによって制御することが
できる。
流延した液膜から一定量の溶媒が蒸発し、一定量の非溶
媒蒸気を吸収するように調節する方法としては、流延部
から凝固液までのポリマー溶液の経路に赤外線輻射パネ
ルを設置し、覆いをかけて流延後凝固浴に浸漬するまで
の時間を関節したり、この雰囲気の溶媒蒸気圧、非溶媒
蒸気圧、温度並びに送風、排風速度等を調節するなどの
方法を取る。
凝固液から離脱したポリマー溶液は自己支持性をもつに
至り、補強のため密着していた流延用支持体から剥離さ
れて水洗浴に浸漬される。水洗後は乾爆し、捲き取る。
この様にして膜の内部に微細孔を有し、両表面側に比較
的大きな細孔の濾過膜を製造することが出来る。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれに限定さ
れるものではない。
実施例−1〜4 比較例1 ポリスルホン(UCC社製 P−3500)13部、N
−メチル−2−ピロリドン 72部、ポリビニルピロリ
ドン 12部、塩化リチウム 2部、水1.2部を均一
に溶解して製膜原液を得た。
これを安定した溶液状態において製品厚さ180μmに
なるようガラス板に流延し、赤外線パネルヒーター表面
温度300℃の下を通過時間を変えて通過させた後、直
ちに25℃の水を満たした凝固浴中へ浸漬し微孔製膜を
得た。夫々の模の緻密層の深さを電子顕微鏡によって測
定した結果を第1表に示す。なお、平均孔径の測定はA
 ’S T M −316−80法による。
第   1   表 上記に明らかなように赤外線輻射をする通過時間によっ
て平均孔径を変えることが出来る。また緻密層の深さも
変わってくることが判る。
実施例−5〜10.比較例2 ポリスルホン(UCC社製 P−3500)15部、N
−メチル−2−ピロリドン 70部。
ポリビニルピロリドン 15部、水3.0部を溶解し均
一な溶液とした。この溶液を、安定した溶液状態におい
てドクターブレードを用いて製品膜厚180μmになる
ようキャスティングコータによりガラス板上に流延し、
70℃相対湿度9%の空気を流延された液膜表面へ風速
1.2m/secで0秒、4秒、8秒、10秒、15秒
、30秒。
60秒それぞれ当てた後、直ちに25℃の水を満たした
凝固浴へ浸漬して、微孔性膜を得た。それぞれの膜の緻
密層の深さを、電子顕微鏡によって測定した結果を第2
表に示す。
第   2   表 上記から明らかなように、調温湿風曝露時間が0秒の場
合は緻密層は最上表面にあり、表面の摩擦に対する保護
も出来ないので好ましくない、風を当てる時間によって
平均孔径および緻密層の深さが変化することが示されて
いる。
比較例−3,4と実施例−6との比較 対称膜として市販の平均孔径0.2μmのポリフッ化ビ
ニリデン膜(比較例−3)、最表面に緻密層を有する非
対称膜として市販の平均孔径0.2μmのポリスルホン
膜(比較例−4)、19部内部に緻密層を有する非対称
膜として本発明の実施例−6の膜(平均孔径0.2μm
)の3種の膜について、透水速度と微粒子の除去性を比
較した、微粒子としてダウコーニング社製平均粒径0.
236μmのポリスチレンラテックスを単位面積当りl
Oヶ濾過し漏洩した粒子数を測定した。濾過面積は15
cdである。
以上の結果より本発明の膜が透水速度と粒子捕捉性能が
共に優れた膜であることが判る。
〔発明の効果〕
本発明の微孔性膜の製造方法によって製造された膜は、
膜の内部に最小孔径層を有し、且その緻密層も厚いので
粒子捕捉性能が高い。また膜厚方向に孔径分布を有する
ため、膜全体が濾材として有効に活用される。従って、
濾過抵抗が小さく透水速度が早く濾過流量を上げられる
のみならず、濾材としての寿命も長い。さらに最小孔径
層が膜の表面ではなく、膜内部に存在するために、外傷
等により損傷される危険性が緩和され、取り扱い上極め
て有利であるのみならず、通常の一枚の微孔性膜の場合
と全く同様にカートリッジ型フィルターに使用すること
もできるので、極めて有利である。
この様な膜を能率よく安定して製造出来るようになり濾
過膜性能の向上による産業界に対する貢献は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の微孔性膜の製造方法による製造工程の
1実施例の説明図である。 1・・・溶解釜  2・・・送液ポンプ3・・・注液器 4・・・流延用支持体  5・・・液膜6・・・空気調
節装置  7・・・吹出口8・・・凝固液槽    9
・・・微孔性膜10・・・流延用支持体巻取機 11・・・水洗P!    12・・・乾燥機13・・
・巻取機− 14・・・赤外線照射パネル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリマーに膨潤剤と非溶媒を加えて溶媒に溶解し
    てなる製膜原液を、溶液状態で流延用支持体上に流延し
    、流延された液膜に溶媒の蒸発と空気中水分の吸収を行
    いコアセルベーションを起こさせた後、該液膜を凝固浴
    に浸漬させ相分離及び凝固を行わしめ微孔性膜を形成し
    、しかる後前記流延用支持体上より微孔性膜を剥離する
    ことを特徴とする微孔性膜の製造方法。
  2. (2)該液膜に溶媒の蒸発と空気中水分の吸収を赤外線
    輻射及び/又は調温湿風の吹付によつて行うことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の微孔性膜の製造方法
JP61285995A 1986-12-02 1986-12-02 微孔性膜の製造方法 Granted JPS63139929A (ja)

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