JPS631389Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は照明装置を有するスイツチのノブに
関するものである。スイツチ類、特に自動車のス
イツチ類には夜間における操作の確実さを期する
為、多くの場合照明がなされる様になつており、
スイツチのノブの前面に銘板を取付け、これを照
明するものもある。

即ち、第１図に示す様にスイツチのノブ１を中
空に形成すると共に、銘板２を半透明な合成樹脂
で形成して、ノブの前面に取付け、後方に取付け
た光源である電球３で銘板２を裏面から照射し、
銘板に表示された図形、文字等を視認させる様に
なつていた。しかし、この場合、ノブの内部は空
胴となつており、電球３により銘板２は平均に照
射され、銘板の特定部分のみの照射は不可能であ
つた。又、電球は銘板１個あたり１つ必要であ
り、一個の電球で複数の銘板を照射することはで
きなかつた。従つて、複数の事項について表示し
たいときは銘板を別体にしなければならず、自動
車の計器盤の様にスペースの限定された場合にお
いては非常に不都合が生じた。

この考案はかかる従来の照明装置を有するスイ
ツチのノブの欠点を除去したものであり、銘板中
の特定部分のみも明瞭に照明することができ、ス
イツチの確認、操作をより確実に行うことができ
ると共に、光源である電球の数も減らすことがで
き、簡単な構造でスペースもとらない新規な照明
装置を有するスイツチのノブを提供することを目
的とする。

以下、図面に示すこの考案の実施例に基づいて
その構成を説明する。

第２図及び第３図はこの考案の第１実施例であ
る。図中４はスイツチのノブであり、両端に開口
部を有する筒形をしており、スイツチハウジング
部５と係合することによりスイツチを構成してい
る。そして、前記ノブ４の前方開口端にはアクリ
ル等の透明合成樹脂製のレンズ６が嵌め込まれて
おり、その裏面には図形、文字等表示すべき事項
を透過性及び不透過性インクでポリカーボネート
シートに印刷した銘板７が取付けられている。更
に、ノブ４の後方開口端には電球をセツトするゴ
ムソケツト８が嵌め込まれており、このゴムソケ
ツト８には凹穿した電球取付け部９が設けられて
おり、ここに光源として電球３が取付けられてい
る。又、３′は銘板全体を平均に照射する為の夜
間照明用の電球である。更に１０は電球３の光を
銘板７の特定部分まで導く光導パイプであり、不
透過性物質で形成した中空のパイプの中に透明な
アクリル樹脂をインサートしたものであり、一端
を電球取付け部９の凹穿部に嵌め込み、他端を銘
板７の後方に接して設けられた透明板１１に取付
けられており、銘板７の特定部分に光を導く様に
なつている。なお、光導パイプ１０はグラスフア
イバーを集束したガラス繊維光導体、スチレン繊
維等を集束したプラスチツク繊維光導体等の光学
繊維を用いても良く、又、アクリル樹脂をインサ
ートしていない不透過性物質で形成した中空パイ
プでも良い。又、図中１２はノブ４を前方へ付勢
させるスプリングである。

次に、第４図はこの考案の第２実施例であり、
ゴムソケツト１３はスイツチハウジング部５′の
後方開口端に取付け板１４を介して取付けられて
いる。又、ゴムソケツト１３には光導パイプ１
０′の外径より大なる内径を有する凹穿部１５が
設けられており、その底部に電球３が取付けられ
ている。そして、光導パイプ１０′はその末端を
前記凹穿部１５の入口付近に位置させ、ノブ４′
のスイツチハウジング部５′への押し込みに従つ
て、凹穿部１５の内部に自由に進入できる様にな
つている。他は第１実施例と同一につき同一符号
を付して説明を省略する。

第１及び第２実施例は叙上の様な構成を有する
ものであり、ノブ４をスイツチハウジング部５に
押し込むことにより、接点（図示省略）の開閉を
行い、スイツチとしての機能を行わせるものであ
る。そして、電球３を点燈すると光は光導パイプ
１０の内部を伝わり銘板７に達し、光導パイプ１
０が接した位置を内部から部分的に照らし出す。

従つて、この実施例においては銘板７の全面で
はなく、特に照明を必要とする特定部分のみの照
明を行うことができる。なお、夜間においては電
球３′を点燈することにより、銘板７の透過性イ
ンク部の照明が行われ、併せて電球３を点燈すれ
ば必要な部分をなお一層明るく照らし出すことが
できる。また電球３′が点灯時、電球３で照明部
が輝かない。又、第５図はこの考案の第３実施例
であり、ゴムソケツト８に取付けられた電球３に
接した光導パイプ１０′は途中から２本に分岐し、
銘板の２箇所にそれぞれ接しているものである。
なお、他の部分は前記第１実施例の構成を同一で
ある為、同一符号を付して説明を省略する。この
第３実施例においては１個の電球により銘板中の
複数の特定の部分を照し出すことができ、ランプ
数を減すことができる。

この考案は以上述べた如く、光導パイプを使用
することによりノブの銘板の特定箇所を鮮明に照
し出すことができ、銘板の表示事項を明確に操作
者に認識させることができると共に、種々の表示
事項を一つの銘板に集約でき、自動車等の限られ
たスペースを有効に利用することができ、又、光
導パイプの適当な取り廻しにより一個又は少数の
光源で多数の特定部分を照し出すことができるす
ぐれた効果を有する。また、光導パイプは、湾曲
及び折曲することが可能なため、複雑なスイツチ
ケース内に容易に配設することができ、かつ、光
源放射光を該光導パイプから漏光することなく、
銘板の所定部位の照明することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の照明装置を有するスイツチのノ
ブの断面図、第２図は本考案に係る照明装置を有
するスイツチのノブ第１実施例の断面図、第３図
は第１実施例の分解斜視図、第４図は第２実施例
の断面図、第５図は第３実施例の断面図である。 １……ノブ、２……銘板、３……電球、４……
ノブ、５……スイツチハウジング部、６……レン
ズ、７……銘板、８……ゴムソケツト、９……電
球取付け部、１０……光導パイプ、１１……透明
板、１２……スプリング、１３……ゴムソケツ
ト、１４……取付け板、１５……凹穿部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 銘板の全体を照射するための夜間照明用の第１
   の光源体を具備したスイツチの照明装置におい
   て、中空に形成したスイツチのノブの前面開口端
   に取付けられた半透明な銘板とノブの後方に設け
   られ、かつ所定部位を重点照明する第２の光源体
   を有し、前記銘板と第２の光源体を接続すると共
   に不透過性物質で形成した光導パイプを配設した
   ことを特徴とする照明装置を有するスイツチのノ
   ブ。