JPH0320992Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、並設した複数のスイツチ釦本体の機
能表示を透過光によりそれぞれ明示すると共に、
各スチツチ釦本体の作動状態を表示するインジケ
ータを備えた表示スイツチに係り、特にインジケ
ータがスイツチ釦本体内に構成される作動状態表
示スイツチに関するものである。

〔従来の技術〕

自動車のヒータコントロールパネルや各種オー
デイオ機器の操作部のように各種操作板に多数の
スイツチを配置する場合、各スイツチの機能表示
を明示すると共に各スイツチの作動状態を表示す
るインジケータを備える必要がある。このため従
来から、第５図に示すように、操作板５０に並設
した複数のスイツチ釦５１，５１……にそれぞれ
機能表示５２を施すと共に、該操作板５０に各ス
イツチ釦５１と対応して透孔を穿設し、該透孔か
らLED等の作動状態表示灯５３を露出したもの
が使用されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、上記構成ではスイツチ釦５１とインジ
ケータの一体感がなく意匠性に乏しいため、近年
スイツチ釦５１に透窓を穿設し、該後方に作動状
態表示灯５３を組み込んだ構造のものが使用され
ているが、一方この種のスイツチ釦は、夜間等に
おいても表面に設けた機能を表示する文字又は記
号を明確に輝光させるため、該部の後方に透過照
明構造が構成されており、上記作動状態表示灯５
３の配置スペースが確保できなくなるという問題
を有するばかりでなく、スイツチ釦５１に透窓を
穿設しているため、一体感が得られないというよ
うな問題も併有していた。

本考案は、上記問題に鑑みて創案されたもので
あり、スイツチ釦本体とインジケータの一体感を
有し、意匠性に優れると共に、夜間等においてス
イツチ釦本体の機能を表示する文字又は記号を輝
光し、優れた視認性を有する透過照明構造を具備
した作動状態表示スイツチを提供することを目的
とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案に係る作動
状態表示スイツチは、機筺に穿設した透孔に対し
て進退自在に枢設し、裏面側に突設した押圧扞を
後退させて内蔵スイツチング回路のON，OFF動
作をする複数のスイツチ釦本体を並設し、各スイ
ツチ釦本体の機能表示を透過光により明示すると
共に、作動状態を光の点滅によつて表示する作動
状態表示スイツチにおいて、上記スイツチ釦本体
を操作面の一部に透孔を穿設した好鍍金性透光性
樹脂によつて成形し、該透孔にポリカーボネート
等の難鍍金性透明樹脂からなる透明レンズを嵌設
して作動状態表示窓を構成すると共に、該作動状
態表示窓を除くスイツチ釦本体の表面又は裏面に
文字又は記号等の機能表示を残して非透光性鍍金
皮膜を施し、上記作動状態表示窓の後方にスイツ
チング回路と連動して点滅する作動状態表示灯を
配設すると共に、機能表示の後方に機能表示輝光
用光源からの透光部を対向配設したことを要旨と
するものである。

〔作用〕

上記構成によれば、スイツチ釦本体の表面又は
裏面に対して文字又は記号等の機能表示を残して
非透光性鍍金皮膜を鍍金形成する場合に、透明レ
ンズ部に対しては非透光性鍍金皮膜を付着させる
ことがない。従つて、スイツチ釦本体の意匠性を
向上すると共に、該スイツチ釦本体内にインジケ
ータを一体化構成することが容易に成る。

また、本考案に係る作動状態表示スイツチによ
れば、機能表示輝光用光源を点灯すると、非透光
性鍍金皮膜の非塗装部からスイツチ釦本体を透過
して、各スイツチの機能を文字又は記号によつて
表示する。

そして、スイツチを作動して点灯状態にする
と、作動状態表示窓の後方に位置した作動状態表
示灯が、スイツチング回路と連動して点灯し、透
明レンズを介して作動状態表示窓が輝光し、作動
状態にあることを報知する。

〔実施例〕

以下、本考案に係る作動状態表示スイツチの一
実施例を第１図乃至第４図に従つて説明する。

図面において、１は、機筺２の前面に固設した
操作パネルであり、該操作パネル１に並列穿設し
た複数の透孔３，３……にはそれぞれスイツチ釦
本体４を進退自在に嵌合枢設して操作盤を形成し
ている。上記スイツチ釦本体４は好鍍金性透孔性
樹脂によつて成形され、裏面側に内蔵スイツチン
グ回路５のスイツチ端子６を離接作動する押圧扞
７を突設すると共に、釦面の一側に透孔８を穿設
して成る。該透孔８にはポリカーボネート等の難
鍍金性透明樹脂からなる透明レンズ９を嵌設して
作動状態表示窓１０を構成し、また該作動状態表
示窓１０を除くスイツチ釦本体４の表面に文字又
は記号等からなる機能表示１１を残して非透光性
鍍金皮膜１２を施し、機能表示部を形成する。ま
た上記作動状態表示窓１０の後方には前記スイツ
チング回路５と連動して点滅するLED又は小型
ランプ等から成る作動状態表示灯１３がスイツチ
釦本体４の後退を阻止しないように取付けられる
共に、機能表示１１部とスイツチング回路５間に
は一部に光源１４を嵌入した透明合成樹脂から成
る導光板１５が設けられ、光源１４からの放射光
によって該スイツチ釦本体４を介して裏面側から
照明し、前記機能表示１１を輝光せしめる構造に
なる。

即ち、上記構成によれば、スイツチ釦本体４が
好鍍金性透孔性樹脂によつて成形されているた
め、光源１４が点灯すると、非透光性鍍金皮膜１
２を施していない機能表示１１が背光によつて輝
光し、暗部において明確に表示されると共に、ス
イツチがONすると作動状態表示窓１０が作動状
態表示灯１３のONによつて点灯状態になるもの
である。

尚、上記実施例の構成では機能表示１１を形成
する非透光性鍍金皮膜１２をスイツチ釦本体４の
前面に被着形成したものを示したが、該構造は鍍
金皮膜を該スイツチ釦本体４の裏面に構成するこ
ともできる。

また、作動状態表示窓１０を形成する難鍍金性
透明樹脂からなる透明レンズ９は、透孔８に対し
て別成形したものを接着又は圧入嵌着して一体化
構成するばかりでなく、二色成形によつてスイツ
チ釦本体４と同時に成形することもでき、該透明
レンズ９が難鍍金性透明樹脂であるため、透明レ
ンズ９をスイツチ釦本体４と一体化した後、非透
光性鍍金皮膜１２を施して機能表示１１部を形成
することができる。

上記のように構成した作動状態表示スイツチ
は、例えば自動車等車両の車体側ケース又は車体
Ａに組み込まれるものであり、基板１６下面から
導出した配線コード１７を該車体Ａ側に形設した
導出孔Ｂ内に挿通して車体Ａ側内外に配線し、電
源側へ接続するように成る。ここで金属製車体Ａ
側の導出孔Ｂの周縁を内側へ、即ち基板１６側へ
曲折形成しておけば、配線コード１７が該曲折部
Ｃに接するように成るため、導出孔Ｂの周縁部分
に形成される鋭いエツジに直接触れて切断された
り、コード被膜を傷付けることがなく、したがつ
て電気的事故の発生を防止することができるとい
う効果を有する。

〔考案の効果〕

本考案に係る作動状態表示スイツチは、以上の
ように構成したから、スイツチ釦とインジケータ
の一体感が得られ意匠性に優れると共に、夜間等
において機能を表示する文字又は記号を輝光し、
優れた視認性を有する特徴を有するものであり、
本考案実施後の実用的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る作動状態表示スイツチの
一実施例を示す操作パネルの正面図、第２図は第
１図における−線断面図、第３図は第１図に
おける−線拡大断面図、第４図は非透光性鍍
金皮膜の塗着部を示すスイツチ釦本体の断面図、
第５図は従来の作動状態表示スイツチを示す正面
図である。 １……操作パネル、３，８……透孔、４……ス
イツチ釦本体、５……スイツチング回路 、７…
…押圧扞、９……透明レンズ、１０……作動状態
表示窓、１１……機能表示、１ ２……非透光性
鍍金皮膜、１３……作動状態表示灯、１４……光
源、１５……導光板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 機筺に穿設した透孔に対して進退自在に枢設
   し、裏面側に突設した押圧杆を後退させて内蔵ス
   イツチング回路のON，OFF動作をする複数のス
   イツチ釦本体を並設し、各スイツチ釦本体の機能
   表示を透過光により明示すると共に、作動状態を
   光の点滅によつて表示する作動状態表示スイツチ
   において、 上記スイツチ釦本体を操作面の一部に透孔を穿
   設した好鍍金性透光性樹脂によって成形し、該透
   孔にポリカーボネート等の難鍍金性透明樹脂から
   なる透明レンズを嵌設して作動状態表示窓を構成
   すると共に、該作動状態表示窓を除くスイツチ釦
   本体の表面又は裏面に文字又は記号等の機能表示
   を残して非透光性鍍金皮膜を施し、上記作動状態
   表示窓の後方にスイツチング回路と連動して点滅
   する作動状態表示灯を配設すると共に、機能表示
   の後方に機能表示輝光用光源からの透光部を対向
   配設したことを特徴とする 作動状態表示スイツチ。