JPS6313751Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、棚板を前方に引出し得るようにした
陳列棚に関するものである。

〔従来の技術〕

商品等を陳列する棚は、棚板の上下間隔を狭く
して、段数を多くする程、陳列点数が増加する。

〔考案解決しようとする問題点〕

しかし、このようにすると、最上段以外の棚板
の奥に載置された商品は、見難くく、かつその出
し入れが困難となる。

本考案は、棚板の段数を多くしても、上述の欠
点を生じない陳列棚を提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、後方を向き、棚板を棚本体に押入れ
た時に、棚本体に設けた横向部材に上方より係合
しうる下向フツクを備え、かつこの下向フツクの
後端に、後上方を向き、後上端が前記横向き部材
より上方に位置する傾斜片を備える係止金具の下
部を、その後部が下向回動する方向の弾性回動力
を付与して、棚板の下面後部に、側方を向く軸を
もつて枢着し、かつ係合金具の上部に、前方へ引
くことのできる操作杆の後端を連結したことを特
徴とするものである。

〔作用及び効果〕

本考案の陳列棚は、棚板の段数を多くして、多
数の商品を陳列しても、任意の棚板を前方に引出
しうるので、棚板の奥に載置した商品がよく見
え、陳列効果を損うことはなく、また商品の出し
入れが甚だ容易である。

また、棚板を奥まで押し入れると、棚板は自動
的に陳列棚本体に係止されるので、地震等により
陳列棚が動揺しても、棚板が飛び出すことはな
い。

従つて本考案の陳列棚は、商店等において使用
して、特に効果が大である。

〔実施例〕

第１図は、本考案に係る陳列棚を例示するもの
で、１は、棚本体における台板、２は、同じく左
右１対の支柱、３は、後端が支柱２に着脱自在に
係着され、前方を向き、かつ互いに平行をなすブ
ラケツト、４は、後述するようにしてブラケツト
３に架設された棚板である。

なお、左右の支柱２とブラケツト３は、左右対
称につき、左方の支柱とブラケツトの図示と説明
は省略する。

第２図以下に示すように、左右両ブラケツト３
の後下部同士は、横向部材、例えばチヤンネル状
をなす連結杆５をもつて連結されている。

各ブラケツト３の対向面には、固定レール６に
走行レール７を、ボール８を介して走行自在に嵌
合してなる公知のスライドレール９における固定
レール６が固着されている。

走行レール７の垂直片の前後両端近くには、内
上方を向く係合片１０が切り起こされている。

棚板４は、下面開口する扁平箱状をなし、その
側板１１の外面上部にには、下向Ｕ字形をなす屈
曲部１１ａが曲設され、屈曲部１１ａにおける走
行レール７の係合片１０と対応する箇所には、下
縁より上向きの係合溝１２が切設されている。

棚板４は、その側板１１の屈曲部１１ａの上端
が、走行レール７より若干上方に離間するように
して、走行レール７に外嵌され、かつ係合溝１２
を係合片１０に係合することにより、左右ブラケ
ツト３，３間に架設されている。

側板１１の内面には、内方を向く枢軸１４が、
取付金具１３をもつて固着され、枢軸１４には、
係合金具１５の前端における正面形がＵ字形をな
す回動片１６の両側片１６ａの下部が枢着されて
いる。

回動片１６の底片１６ｂには、後方に向かつた
後、下方に屈曲する下向きフツク１７が連設され
ている。下向きフツク１７の下端には、後上方に
向かい、かつ後端が、底片１６ｂより上方に位置
する傾斜片１８が連設されている。

係合金具１５は、回動片１６と取付金具１３の
間において枢軸１４に巻装した捩りばね１９によ
り、後下方向きに、すなわち第４図の反時計方向
に付勢され、下向フツク１７は、連結杆５の上縁
後側に係合している。

回動片１６の側片１６ａの上部には、前方を向
く操作杆２０の後端においてそれと一体をなす左
右軸が枢支連結されている。操作杆２０は、棚板
４の側板１１の内面に突設した支片２１により、
前後摺動自在に支持され、かつその前端は下向屈
曲されている。

操作杆２０の前端部要所には、下向フツク１７
が連結杆５に係合している時、前方の支片２１の
前面に当接するストツパ２２が固着されている。

上述の状態において、操作杆２０を前方に引く
と、係合金具１５は、ばね１９に抗して、枢軸１
４まわりに第４図時計方向に回動し、下向フツク
１７が連結杆５より離脱するので、棚板４を前方
に引出すことができる。

棚板４を引出した後、操作杆２０より手を離す
と、係合金具１５は、ばね１９の力により反時計
方向に回動し、かつ操作杆２０は引込められて、
ストツパ２２は、支片２１に当接する。

この状態で、棚板４を押し入れて行くと、傾斜
片１８が連結杆５の前上角部に当接して、係合金
具１５は回動させられ、下向フツク１７は、連結
杆５を乗り越えた後、第４図に示すように連結杆
５の後縁上端と係合する。

この実施例は、上述のように構成され、かつ作
用するので、上記したような効果を発揮すること
ができる。

なお、下向フツク１７が係合する対象物は、連
結杆５とは限らず、ブラケツト３あるいは支柱２
等に設けた横向部材なら何でもよい。

また、棚板４の飛出し防止装置は、上述に限る
ものではなく、たとえば、棚板４の後面に、先端
にふくらみを有するピンあるいは板片を後向突設
するとともに、陳列棚の不動部に、ふくらみを弾
性挟持する、板ばね等よりなる部材を設けてもよ
い。

さらに、ブラケツト３に代えて、互いに平行を
なす左右１対の側板を、棚板支持材とすることも
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る陳列棚の側面図、第２
図は、同じく要部拡大分解斜視図、第３図は、第
１図のＡ−Ａ線における拡大断面図、第４図は、
第３図のＢ−Ｂ線における断面図、第５図は、第
３図のＣ−Ｃ線における断面図である。 １……台板、２……支柱、３……ブラケツト、
４……棚板、５……連結杆、６……固定レール、
７……走行レール、８……ボール、９……スライ
ドレール、１０……係合片、１１……側板、１２
……係合溝、１３……取付金具、１４……枢軸、
１５……係合金具、１６……回動片、１６ａ……
側片、１６ｂ……底片、１７……下向フツク、１
８……傾斜片、１９……捩りばね、２０……操作
杆、２１……支片、２２……ストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後方を向き、棚板を棚本体に押入れた時に、棚
   本体に設けた横向部材に上方より係合しうる下向
   フツクを備え、かつこの下向フツクの後端に、後
   上方を向き、後上端が前記横向き部材より上方に
   位置する傾斜片を備える係合金具の下部を、その
   後部が下向回動する方向の弾性回動力を付与し
   て、棚板の下面後部に、側方を向く軸をもつて枢
   着し、かつ係合金具の上部に、前方へ引くことの
   できる操作杆の後端を連結したことを特徴とする
   棚板スライド式陳列棚。