JPS5847725Y2 - 物品吊下装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、天井面や棚下面又は壁面に収納箱等の吊下
物体を吊下げる物品吊下装置に関するものである。

従来、実公昭５１−５１３７６号公報に示されたように
、下部戸棚の上面に断面形状をクランク状に屈曲形成し
た金具を固定し、その金具と同様の金具を上部戸棚の下
面に固定し、それらの金具同志の係合により下部戸棚を
吊下せるようにしたものが存する。

しかしながら、このようなものは、下部戸棚の上面を単
に吊下げているに過ぎず、同一の金具を用いて壁掛けの
吊下状態を変更することはできず下部戸棚の取付場所が
特定の場所に限定されて不便である。

この考案は上述のような点に鑑みなされたもので、吊下
物体を前後方向への動きを阻止しつつ天井面や棚下面に
吊下げることができ、しかも、壁面にも吊下物体を左右
前後方向に固定しつつ吊下げることができる物品吊下装
置をうることを目的とするものである。

この考案は、それぞれ取付孔を有しつつ天井面や棚下面
又は壁面並びに被吊下物体に選択的に固定される取付面
又は互いにラップ状態で係合される保合面となる二つの
細長の屈曲片を長手方向に段差をつけて断面クランク状
に屈曲形成するとともにそれらの屈曲片のいずれか一方
の側縁に係止段部を形成した少なくとも一対の吊下金具
を設け、これらの吊下金具の屈曲片のそれぞれの端部に
、相手側の吊下金具の屈曲片の端部に当接されるストッ
パ片と相手側の吊下金具の屈曲片の前記係止段部に位置
決めされてその屈曲片に引掛けられる吊下片とを選択的
に屈曲形成したものである。

すなわち、天井面や棚下面と被吊下物体の上面とに吊下
金具の一方の屈曲片を取付面として固定し、他方の屈曲
片を保合面として互いにラップ状態で係合することによ
り被吊下物体を天井面や棚下面に吊下げることができ、
この状態で吊下金具の屈曲片を端部を屈曲してストッパ
片を形威し、そのストッパ片を相手側の吊下金具の屈曲
片の端部に当接させることにより被吊下物体の前方への
動きを固定して落下事故を防止することができ、しかも
、被吊下物体の上面と壁面とに吊下金具の一方の屈曲片
を取付面として固定し、吊下物体に固定した吊下金具の
他方の屈曲片の端部を屈曲した吊下片を壁面に固定した
吊下金具の他方の屈曲片に引掛けることにより、被吊下
物体の壁面に取付けることもでき、この場合には吊下片
が係止段部に位置決めされるため、吊下物品の前後及び
左右方向への動きをも固定して被吊下物体の落下事故を
防止することができ、したがって、共通の吊下金具を用
いて設置場所に応じて多様的な取付状態が得られるよう
に構成したものである。

この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

１はブランクである。

このブランク１の両端には長手方向に沿う二本の折曲仮
想線２，３をまたぐように切欠４が形成され、一側には
切欠を形成することにより係止段部５が形成されている
。

また、折曲仮想線２，３の両側にはそれぞれ複数の取付
孔６が形成されている。

そして、折曲仮想線２，３を９０°折ることにより段差
７を境にして二つの屈曲片８，９を有する吊下金具１０
が複数対設けられている。

このような構成において、被吊下物体である物品収容箱
体１１を棚下面あるいは天井面に吊下げる場合には、ま
ず、物品収容箱体１１の上面の両側に吊下金具１０の一
方の屈曲片９を取付面としてビス１２により固定する。

同様に、吊下棚１３の棚下面１４の両側に吊下金具１０
の一方の屈曲片８を取付面としてビス１２により固定す
る。

そして、第５図、第６図のように棚下面１４に固定した
吊下金具１０の屈曲片９と物品。

収容箱体１１に固定した吊下金具１０の屈曲片８とを保
合面としてラップ状態で係合することにより物品収容箱
体１１を棚下面１４や天井面に吊下げることができる。

この場合、物品収容箱体１１に固定した吊下金具１０の
屈曲片８の後端に棚下面１４に固定した吊下金具１０の
屈曲片９の後端に当接するストッパ片１５を屈曲するこ
とにより、物品収容箱体１１の前方への動きを固定して
落下事故を防止することができる。

棚下面１４側の屈曲片９の前端にストッパ片１５を上向
きに屈曲してそのストッパ片１５を物品収容箱体１１側
の屈曲片８の前端に当接させても同様の作用が得られる
。

また、物品収容箱体１１を壁面１７に取付ける場合には
、第７図のように物品収容箱体１１に固定した吊下金具
１０の屈曲片９又は８の後端に吊下片１６を屈曲形成し
ておく。

そして、第７図、第８図のように壁面１７に吊下金具１
０の屈曲片８を取付面として固定する。

そして、その壁面１７側の屈曲片９に物品収容箱体１１
側の吊下片１６を引掛けることにより、物品収容箱体１
１を壁面１７にも取付けることができる。

この状態では吊下片１６は係止段部５に係置決めされつ
つ屈曲片９に係合することにより、物品収容箱体１１の
前後左右方向への動きを固定して落下事故を防止するこ
とができる。

以上のように、物品収容箱体１１は共通の吊下金具１０
を用いて天井面や棚下面１４又は壁面１７等取付場所に
応じて自由に取付けることができる。

また、その取付状態も安定する。

なお、係止段部５は切欠を形成することによって形成し
たが、突部を形成することによって形成してもよい。

この考案は上述のように構成したので、被吊下物体を天
井面や棚下面又は壁面に自由に取付けることができ、天
井面や棚下面に吊下げた場合にはストッパ片により被吊
下物体の前後方向の動きを固定して落下事故を防止する
ことができ、壁面に取付けた場合には被吊下物体側の吊
下金具の吊下片を壁面側の吊下金具の係止段部により位
置決めしつつ屈曲片に係合させることにより、被吊下物
体の前後左右方向の動きを固定して落下事故を防止する
ことができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１図は吊下
金具の展開図、第２図はその平面図、第３図はその側面
図、第４図は吊下物体を棚下面に吊下げる状態を示す分
解斜視図、第５図はその取付状態を示す一部を切欠した
正面図、第６図はその取付状態を示す一部を切欠した背
面図、第７図は吊下物体を壁面に取付ける状態の分解斜
視図、第８図はその一部を切欠した側面図である。 ５・・・・・・係止段部、６・・・・・・取付孔、７・
・・・・・段差、８〜９・・・・・・屈曲片（取付面又
は保合面）、１０・・・・・・吊下金具、１１・・・・
・・曲品収容箱体（被吊下物体）、１４・・・・・・棚
下面、１５・・・・・・ストッパ片、１６・・・・・・
吊下片、１７・・・・・・壁面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ取付孔を有しつつ天井面や棚下面又は壁面並び
   に被吊下物体に選択的に固定される取付面又は互いにラ
   ップ状態で係合される保合面となる二つの細長の屈曲片
   を長手方向に段差をつけて断面クランク状に屈曲形成す
   るとともにそれらの屈曲片のいずれか一方の側縁に係止
   段部を形成した少なくとも一対の吊下金具を設け、これ
   らの吊下金具の屈曲片のそれぞれの端部に、相手側の吊
   下金具の屈曲片の端部に当接されるストッパ片と相手側
   の吊下金具の屈曲片の前記係止段部に位置決めされてそ
   の屈曲片に引掛けられる吊下片とを選択的に屈曲形成し
   たことを特徴とする物品吊下装置。