JPS6114850Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、洋服掛け用吊掛具に関するもので
あり、その目的とするところは、旅館やホテル等
で使用された場合には客に持ち帰られる心配がな
く、また、店舗や家庭で用いられた場合には容易
に落ちるおそれがなく、その上回転が自在な、係
止部を玉状とした洋服掛けのための吊掛具を容易
な生産により廉価に提供することである。すなわ
ち、客が持ち帰るのは一般家庭の洋服だんす等で
そのまま使用できるからであり、従来の洋服掛け
の係止部はクエスチヨンマーク形をしており持ち
帰えればそのまま家庭で使用することができた。

しかし、洋服掛けの係止部を玉状にしておけ
ば、洋服掛けを係止するための特別の吊掛具が別
個に必要になる。一般家庭ではそのような吊掛具
がないであろうから、この洋服掛けを持ち帰つて
も役に立たず、従つて客に持ち帰られるおそれは
ない。

また、係止部を玉状にする場合、衣服の重量が
吊掛具の一点に集中するため吊掛具を強固なもの
にする必要がある。同時に、玉状の係止部に従来
のクエスチヨンマーク形の係止部に比べ吊掛具へ
の係止がしにくくなりがちなので、吊掛具を係止
しやすい構造にしなければならない。

以下、実施例として示した図面に従つて、この
考案の構成を説明する。

先ず、第１図に見る様に、この吊掛具１は、や
や上部中央に釘穴２を形成した長方形の固定部３
の下辺を前方に折曲して接続部４とし、この接続
部４を下方に折曲延長して吊掛部５を設けてい
る。この吊掛部５は、その裏板部６の下辺を前方
に折曲して底部７を構成し、更に底部７の前端縁
を上方に折曲延長して前板部８を形成し、そして
前板部８の上端縁を後方に折曲して上板部９とし
て中空の吊掛部５を構成している。また、上板部
９の先端中央部には凸部１０が突設されており、
第２図に見る様に、この凸部１０を前記裏板部６
の上部り形成した穴１１を挿入して裏板部６の裏
面に折曲している。

また、前板部８及び裏板部６の中位より下位に
おいて丸穴１２を形成し、更に前記底部７にかけ
て両丸穴１２，１２を接続する細溝１３を形成し
ている。

従つて、上記の吊掛具１は一枚の帯状の金属板
を型抜き及び折曲作業により極めて容易に生産す
ることができるものである。

そこで、上記の吊掛具１を壁１４に釘１５を介
して固定し、第１図に示した様な、係止部１６を
玉状とした洋服掛け１７が吊掛けられる。すなわ
ち、吊掛部５の丸穴１２に玉状の係止部１６を挿
入し、第２図に見る様に細溝１３に係止部１６を
係止させればよい。

以上のように、この考案にかかる吊掛具１は、
一枚の金属板から一体的に形成されたものである
から生産は容易である。

また、上板部９の凸部１０を裏板部６の穴１１
に挿入し折曲げているので、吊掛部５の構造は強
固である。

また、丸穴１２を前後２箇所に設けているの
で、洋服掛けの係止部１６を前後いずれからでも
挿脱することができる。

尚、第３図の様に、この吊掛具１を横に延長し
て丸穴１２及び細溝１３を適宜間隔を置いて複数
箇形成して実施することも可能である。

また、固定部３は実施例のように壁に固定する
構造に限らず、釘穴２を比較的大きく開けて洋服
だんす等の吊下用丸棒に緩挿する構造であつても
よい。

この考案は、上述の如き構成を有するものであ
り、従つて、旅館やホテル等で客に持ち帰られる
心配がなく、また容易に落ちるおそれがなくその
上回転が自在な、係止部を玉状とした洋服掛けの
ための吊掛具１を容易な生産により廉価に提供で
きたものであり、また吊掛部５の構造は強固で重
い衣服の吊り下げにも耐え、係止部１６の挿脱も
しやすく、実用的効果に優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係る洋服掛けとその吊掛
具の斜視図。第２図は、第１図の吊掛具の使用状
態を示す縦断面図。第３図は、異なる実施例とし
た吊掛具の斜視図。 ２……釘穴、３……固定部、５……吊掛部、１
２……丸穴、１３……細溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定部３の下辺を前方に折曲し、更にそれを下
   方に折曲延長して中空とした吊掛部５を設け、こ
   の吊掛部５の上板部９の先端を裏板部６に固着
   し、吊掛部５に前後２箇所に丸穴１２を設けると
   共に両丸穴１２に接続する細溝１３を設けたこと
   を特徴とする洋服掛け用吊掛具。