JPS6216924Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は棚受装置に関し、特に、上下方向い
ずれの力にも離脱することのないよう棚受金に棚
受け部材を装着するための新規な改良に関するも
のである。

従来、用いられていたこの種の棚装置としては
第１図のＡ，Ｂおよび第２図に示されるように、
棚受け部材１には一文字状の溝孔部２が形成さ
れ、この溝孔部２にはほぼＬ字形をなす棚受体３
の一端が係止され、この棚受体３の係止部３ａは
棚受け部材１の裏面に接合している。さらに、第
２図に示される構成は一対の棚受け部材１の各溝
孔部２には棚受体３の各曲折舌片部４を第１図の
Ｂと同じ状態で係止させていた。

ところが、このような従来の構成においては矢
印Ａの方向からの力には極めて強いが、矢印Ｂの
方向、すなわち下の方向からの力に対しては棚受
体３が回転するために極めて弱く、簡單に離脱し
てしまうことになり極めて不都合であり、棚を棚
受体に載置する作業には注意が必要となつて面倒
であつた。

この考案は以上のような欠点をすみやかに除去
するための極めて効果的な手段を提供することを
目的とするもので、特に、棚受け部材に形成した
段付溝孔部に棚受体の両端に形成された曲折舌片
部を係止させ、棚受体の保持舌片部を一方の棚受
け部材に接合させることにより、上下いずれの荷
重に対しても離脱しないようにした構成である。

以下、図面と共にこの考案による棚受装置の例
えば冷蔵庫に於ける好適な実施例について詳細に
説明する。

図面において符号１０で示されるものはコの字
型の柱状をなす棚受け部材であり、この棚受け部
材１０には段部１１を有する段付溝孔部１２が形
成されると共に、この段付溝孔部１２は段部１１
により広孔部１２ａと小孔部１２ｂとが形成され
ている。

さらに、棚受体１３は全体にＬ字型をなしてお
り、棚受体１３の両端には切欠部１４が形成され
ると共に一対の曲折舌片部１５が設けられ、各曲
折舌片部１５および１５との間には保持舌片部１
６が形成されている。

以上のように構成された棚受体１３を棚受け部
材１０の段付溝孔部１２に装着する場合について
述べると、まず、棚受体１３の一対の曲折舌片部
１５を各段付溝孔部１２の小孔部１２ｂに第４図
のように挿入して矢印Ｃの方向に棚受体１３を回
動させ、さらに、棚受体１３を図面において左方
向に移動させると、棚受体１３の曲折舌片部１５
は第５図に示されるように段付溝孔部１２の広孔
部１２ａに係合する。この状態では、曲折舌片部
１５は段付溝孔部１２の壁部１２ｃおよび段部１
１とに接合しているため、曲折舌片部１５は左右
方向に移動できない状態となり、曲折舌片部１５
の先端部１５ａは棚受け部材１０の裏面に接合し
ていると共に、前記保持舌片部１６の端部１６ａ
は棚受け部材１０の表面に接合している。従つ
て、棚受体１３を第５図の状態で矢印ＡおよびＢ
の方向から荷重を加えても、矢印Ａの方向の荷重
では前記先端部１５ａ、矢印Ｂの方向の荷重では
前記端部１６ａが各々棚受け部材１０に接合する
ため、棚受体１３は離脱されることなく棚受け部
材１０に装着される。

尚、前記棚受体１３を棚受け部材１０から離脱
する場合、棚受体１３を第４図に示されるように
段付溝孔部１２の広孔部１２ａから小孔部１２ｂ
に移動し、矢印Ｃと逆方向に回動させれば、簡單
に離脱することができる。

さらに、第６図および第７図に示される構成は
他の実施例を示すもので、第６図のように冷蔵庫
１７内に四本の棚受け部材１０を配設して棚受体
１３を各々手前側に引いて装着する場合には、前
記段付溝孔部１２の形状を各々異ならせないと同
じ装着状態とはならないため不都合となる。従つ
て、前記段付溝孔部１３の形状を第７図に示され
るようにＴ字形とし、小孔部１２ｂを広孔部１２
ａの両端に連続して形成した場合には、いずれの
方向からでも曲折舌片部１５を装着することがで
きるものである。

この考案による棚受装置は以上のような構成と
作用とを備えているため、棚受体は棚受け部材に
対して着脱自在に設けられると共に、装着した状
態では上下いずれの荷重に対しても離脱すること
はなく、常に安定した状態で棚受体の上に棚を載
置することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図のＡ，Ｂは従来装置を示す斜面図、第２
図は従来装置を示す分解斜面図、第３図は本考案
による装置を示す分解斜面図、第４図および第５
図は斜面図、第６図および第７図は本考案の別の
実施例を示す平面図と斜面図である。 １０は棚受け部材、１１は段部、１２は段付溝
孔部、１２ａは広孔部、１２ｂは小孔部、１３は
棚受体、１４は切欠部、１５は曲折舌片部、１６
は保持舌片部、１６ａは端部、１５ａは先端部で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長手方向垂直に支持された棚受部材と、この棚
   受部材に形成された段付溝孔部と、この段付溝孔
   部に係止される一対の曲折舌片部をその両端部に
   有するＬ字型の棚受体と、この棚受体に設けられ
   各曲折舌片部間に形成された保持舌片部とを備
   え、前記各曲折舌片部を前記段付溝孔部に係合さ
   せると共に前記保持舌片部の一部を棚受部材に接
   合し、前記棚受体を前記棚受部材に装着した構成
   よりなることを特徴とする棚受装置。