JPS6313253B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カセツトテープレコーダのヘツド、
ピンチローラ等のローラ類あるいはキヤプスタン
等の部材、特にヘツドをクリーニングするカセツ
ト式クリーニング装置に関する。

カセツト式クリーニング装置に関し従来次のよ
うな提案がなされている。その１つは、少し研磨
性のある短いクリーニングテープをクリーニング
カセツトに装填することである。しかし、このテ
ープは通常の記録又は再生テープの厚さよりかな
り厚いので、そのテープを案内したり、駆動した
り、記録又は再生したりするいくつかのテープレ
コーダの部材を損傷したり、狂わせたりする危険
がある。また、カセツトテープレコーダの巻き取
りスプール軸または供給スプール軸の１つにより
駆動されるクリーニングカセツトを含むカセツト
式クリーニング装置が西独実用新案第6928925号
で提案されている。しかし、この装置に用いられ
るクリーニングカセツトは駆動側が１つ（巻き取
りスプール側）しかないので大きな欠点を有して
いる。すなわち、そのクリーニングカセツトは２
方向にテープ送りをすることができる２方向カセ
ツトテープレコーダに使用することができない。
すなわち、２方向カセツトテープレコーダには、
一般に各スプール上にたとえばベルギー特許第
672331号に記載されているような自動停止装置が
備えられている。また上述の形式のクリーニング
カセツトでは供給スプールは駆動されないので、
この供給スプールと協働するカセツトテープレコ
ーダの自動停止装置はすぐにカセツトテープレコ
ーダを停止させるかクリーニングカセツトをエジ
エクトしてしまう。また、そのクリーニングカセ
ツトが、１方向にしかテープ送りをすることがで
きない１方向カセツトテープレコーダに装填され
た場合には、使用者が入念な注意を払う必要があ
る。というのは、クリーニングカセツトは、常に
クリーニング装置を駆動するスプールがカセツト
テープレコーダの巻き取りスプールスピンドル上
にくるように配置されていなければならないから
である。つまり、このことが守られなければ、ク
リーニングはされず、もしカセツトテープレコー
ダが機械的な停止機構を備えているならば、クリ
ーニングカセツトはすぐにエジエクトされるかあ
るいは、上述のベルギー特許に記載された形式の
自動停止装置が備えられている場合にはカセツト
テープレコーダはさらにその動作を停止してしま
う。大部分の使用者はこの種の技術的問題に気付
いているので、これらのクリーニングカセツトは
具合が極めて悪いという結論を下すだろう。

そこで、本発明の目的は、これらの欠点が解決
し、それがいかなる形式のカセツトテープレコー
ダに使用されようと、またそのカセツトテープレ
コーダがどんな形式の自動停止装置を備えていよ
うと簡単で、安価で、効果的である装置を提案す
ることである。

この目的を達成するために、本発明は、カセツ
トを再生位置に受け入れる受入領域と第１および
第２の隔置したスピンドルとを持つていてカセツ
トテープの再生または記録を行うカセツトテープ
レコーダのヘツドをクリーニングするクリーニン
グ装置において、動作位置においてカセツトテー
プレコーダのカセツト受入領域に挿入されるカセ
ツトハウジングと、そのカセツトハウジング内に
取りつけられてカセツトテープレコーダのスピン
ドルと相互に動作するように連結された駆動手段
と、カセツトテープレコーダのヘツドと係合する
ように配置されたクリーニング部分を持つクリー
ニング部材とで構成され、さらに前記駆動手段
が、(i)前記カセツトハウジング内に回転可能に配
置されて前記第１スピンドルとともに回転できる
ようにその第１スピンドルと係合する第１駆動部
材、(ii)前記カセツトハウジング内に回転可能に配
置されて前記第２スピンドルとともに回転できる
ようにその第２スピンドルと係合する第２駆動部
材及び(iii)前記カセツトハウジング内に配置されて
前記駆動部材のいずれか一方の回転が他方の駆動
部材の回転を引き起こすように前記２つの駆動部
材を相互に動作するように係合させる相互連結駆
動手段を包含し、また前記クリーニング部材が、
クリーニング路に沿つて移動するようにハウジン
グ内に取りつけられて前記クリーニング部分によ
つてカセツトテープレコーダのヘツドを拭うよう
になつており、かつ前記相互連結手段に直接駆動
されるように連結されて、それによつて前記クリ
ーニング路に沿つて移動するようになつており、
さらにこのクリーニング部材の移動は、前記第１
および第２の駆動部材の一方が、それを動作させ
るように連結されたスピンドルにより駆動される
場合にはその第１および第２の駆動部材の一方が
前記相互連結手段を駆動し、それにより、(i)その
相互連結手段が前記第１および第２の駆動部材の
他方を駆動してその他方の駆動部材を動作させる
ように連結されたスピンドルを回転させ、かつ(ii)
前記クリーニング部材を前記クリーニング路に沿
つて移動させるように行われる、ことを特徴とす
る。

前記第１および第２の駆動手段はそれぞれ第お
よび第２のホイール部材から成り、また前記相互
連結駆動手段は第３ホイール部材で構成されてい
てもよい。

前記第３ホイール部材を動作させるように連結
されているカム部材が設けられ、前記クリーニン
グ部材はそのカム部材を動作させるように係合す
るカムフオロワを持ち、このカムフオロワにより
前記クリーニング部材が前記クリーニング路に沿
つて移動するようになつていてもよい。

前記カム部材は前記第３ホイール部材に偏心運
動するように取りつけられ、それにより前記クリ
ーニング部材を前後に運動させるようになつてお
り、前記第３ホイール部材は前記第１および第２
のホイール部材の中間の位置に設けられていても
よい。

前記クリーニング部材は前記カセツトハウジン
グの後端から前端に至る長手軸とほぼ一致した長
手軸を持ち、かつ前記クリーニング部材はその長
手軸上の枢動位置において枢動可能に取りつけら
れており、前記クリーニング部材のカムフオロワ
および前記カム部材もクリーニング部材の長手軸
と一致しており、これにより、前記クリーニング
部分の前後運動は前記長手軸を横切る方向に行わ
れるようになつていてもよい。

前記第１、第２および第３のホイール部材はそ
れぞれ第１、第２および第３のホイール歯車部材
であつてもよい。

前記クリーニング部材は前記クリーニング路に
沿つて前後運動する取りつけ部分を包含してもよ
い。

前記取りつけ部分の運動を実質的に直線形状路
に制限する案内手段をさらに包含してもよい。

前記クリーニング部材に動作するように連結さ
れた第２クリーニング部分が設けられ、それによ
り、そのクリーニング部分がカセツトテープレコ
ーダのキヤプスタンおよびピンチローラの少なく
とも１つをクリーニングするクリーニング路に沿
つて移動するようになつてもよい。

前記クリーニング部材は、円弧状路に沿つて前
後運動するように前記カセツトハウジング内に取
りつけられた取りつけ部分を包含し、またクリー
ニング部分がカセツトテープレコーダのヘツドを
クリーニングするように係合した状態を維持する
スプリングアーム手段を包含してもよい。

本発明を容易に理解するために、２つの実施例
を第１図及び第２図を参照して以下に説明する。

しかし、これは、本発明をそれら実施例に何ら
限定するものではない。

添付図の第１図は、内部にクリーニング装置が
配置されているカセツトのケース１０を示してい
る。

本発明によれば、歯付ホイール１５，１６はそ
れぞれスプールコア１１，１２と１体であり、そ
のスプールコア１１，１２はテープレコーダの供
給スピンドルと協働することができ、図示の例で
は、駆動溝１３，１４が設けられている。

２つの歯付ホイール１５，１６は、固定スピン
ドル１８の回りで回転する中間の第３の歯付ホイ
ール１７と係合して永久的歯車結合を形成してい
る。

その３つの歯車１５，１６および１７は、それ
ぞれ本発明の第１、第２および第３のホイール歯
車部材を構成し、その寸法は好ましくは同一の大
きさを有した同一のものであり、そのために、組
立体全体は極めて安価である。

中間ホイール１７は、その中心のスピンドル１
８のまわりでカム１９を支持しており、そのカム
１９は、枢軸２２のまわりに揺動し得るレバー２
１に設けられた切り欠き２０と協働する。すなわ
ち、レバー２１は後述するレバー３１と同様に本
発明のクリーニング部材を構成し、切り欠き２０
はカムフオロワとして働く。

揺動レバー２１は、たとえばフエルトから成る
タブのようなクリーニング素子を端部で支持する
可撓性アーム２３が枢軸２２を越えて延長してい
る。すなわち、可撓性アーム２３は後述する可撓
性アーム３５と同様に本発明のスプリングアーム
を構成する。

この可動のタブ２４は、カセツトが導入される
カセツト記録又は再生装置のヘツドのクリーニン
グを行い得るようにカセツト１０のケースのほぼ
中心でかつそのカセツト１０の長手方向の側面の
１つのそばに位置している。

通常、テープレコーダのローラ及びキヤプスタ
ンのクリーニングのための別のフエルトタブ２
５，２６を備えている。すなわち、このフエルト
タブ２５，２６が後述するクリーニング素子３８
と同様に本発明の第２クリーニング部分を構成す
る。

別の実施例（第２図）では、ヘツドのための可
動部及びキヤプスタン及び加圧ローラのための固
定部の代わりに、同時にヘツド、ローラ及びキヤ
プスタンのクリーニングを行うように前後運動即
ち振動するストリツプ３０が設けられている。こ
のストリツプはテープの実際の案内を保証する部
品と干渉しないように設計されている。

このストリツプ３０の振動はレバー３１によつ
て制御され、そのレバー３１は第１図のレバー２
１と同じ方法で駆動され、スピンドル２２のまわ
りに枢動する。

このレバー３１の端部に、ストリツプ３０で支
持されるスタツド３３と協働する長穴３２を設け
ている。

ストリツプ３０は、カセツトのケース１０の中
に成形された突起３４によつてその振動運動が案
内される。

すなわち、ストリツプ３０は本発明のクリーニ
ング部材の取りつけ部分に相当し、また突起３４
がその案内手段に相当する。

ストリツプ３０はその中央で可撓性アーム３５
を介して再生ヘツド用のクリーニングタブ３６を
支持している。一方、このストリツプ３０の両端
部には、ローラ及びキヤプスタンをクリーニング
する素子３８を支持する薄肉部３７を備えてい
る。

薄肉部３７はストリツプ３０が振動する間、変
形し得るようにつくられている。

従つて、本発明によるクリーニングカセツトは
以下のような利点を有していることに注目された
い。

１ 本発明のカセツトは、１方向及び２方向のす
べてのカセツトテープレコーダに使用すること
ができる。

１ 本発明のカセツトは、いずれの側からでもカ
セツトテープレコーダに導入することができ
る。

上記の例示では、巻き取りスピンドルの回転運
動を、供給スピンドル及びクリーニング装置に伝
えるために歯車が使用されているが、ベルトや、
ホイール１５，１６，１７のまわりの摩擦素子等
により、本発明の範囲からはずれることなくこの
伝送を行うことが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る１実施例の上部カバーを
除いた平面図、第２図は本発明に係る他の実施例
の主要部を表わした平面図である。 符号の説明、１１，１２……スプールコア、１
３，１４……駆動溝、１５，１６……歯付ホイー
ル、１７……第３の歯付ホイール、１８……固定
スピンドル、１９……カム、２０……切り欠き、
２１……揺動レバー、２２……枢軸、２３……可
撓性アーム、２４……タブ、２５，２６……フエ
ルトタブ、３０……ストリツプ、３１……レバ
ー、３２……長穴、３３……スタツド、３４……
突起、３５……アーム、３６……クリーニングタ
ブ、３７……薄肉部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ カセツトを再生位置に受け入れる受入領域と
   第１および第２の隔置したスピンドルとを持つて
   いてカセツトテープの再生または記録を行うカセ
   ツトテープレコーダのヘツドをクリーニングする
   クリーニング装置において、 (a) 動作位置において前記カセツト受入領域に挿
   入されるカセツトハウジングと、 (b) 前記カセツトハウジング内に取りつけられて
   前記スピンドルと相互に動作するように連結さ
   れた駆動手段であつて、 (i) 前記カセツトハウジング内に回転可能に配
   置されて前記第１スピンドルとともに回転で
   きるようにその第１スピンドルと係合する第
   １駆動部材、 (ii) 前記カセツトハウジング内に回転可能に配
   置されて前記第２スピンドルとともに回転で
   きるようにその第２スピンドルと係合する第
   ２駆動部材、及び (iii) 前記カセツトハウジング内に配置されて前
   記駆動部材のいずれか一方の回転が他方の駆
   動部材の回転を引き起こすように前記２つの
   駆動部材を相互に動作するように係合させる
   相互連結駆動手段 を包含するものと、 (c) カセツトテープレコーダのヘツドと係合する
   ように配置されたクリーニング部分を持つクリ
   ーニング部材であつて、クリーニング路に沿つ
   て移動するようにハウジング内に取りつけられ
   て前記クリーニング部分によつてカセツトテー
   プレコーダのヘツドを拭うようになつたもの
   と、 から成り、 (d) さらに前記クリーニング部材は前記相互連結
   手段に直接駆動されるように連結されて、それ
   によつて前記クリーニング路に沿つて移動する
   ようになつており、 このクリーニング部材の移動は、前記第１お
   よび第２の駆動部材の一方が、それを動作させ
   るように連結されたスピンドルにより駆動され
   る場合にはその第１および第２の駆動部材の一
   方が前記相互連結手段を駆動し、それにより、 (i) その相互連結手段が前記第１および第２の
   駆動部材の他方を駆動してその他方の駆動部
   材を動作させるように連結されたスピンドル
   を回転させ、かつ (ii) 前記クリーニング部材を前記クリーニング
   路に沿つて移動させる、 ように行われる ことを特徴とするクリーニング装置。 ２ 前記第１および第２の駆動手段はそれぞれ第
   １および第２のホイール部材から成り、前記相互
   連結駆動手段は第３ホイール部材から成ることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載のクリーニ
   ング装置。 ３ 前記第３ホイール部材を動作させるように連
   結されているカム部材が設けられ、前記クリーニ
   ング部材はそのカム部材を動作させるように係合
   するカムフオロワを持ち、このカムフオロワによ
   り前記クリーニング部材が前記クリーニング路に
   沿つて移動するようになつたことを特徴とする特
   許請求の範囲第２項記載のクリーニング装置。 ４ 前記カム部材は前記第３ホイール部材に偏心
   運動するように取りつけられ、それにより前記ク
   リーニング部材を前後に運動させるようになつて
   おり、前記第３ホイール部材は前記第１および第
   ２のホイール部材の中間の位置に設けられている
   ことを特徴とする特許請求の範囲第３項記載のク
   リーニング装置。 ５ 前記クリーニング部材は前記カセツトハウジ
   ングの後端から前端に至る長手軸とほぼ一致した
   長手軸を持ち、かつ前記クリーニング部材はその
   長手軸上の枢動位置において枢動可能に取りつけ
   られており、前記クリーニング部材のカムフオロ
   ワおよび前記カム部材もクリーニング部材の長手
   軸と一致しており、これにより、前記クリーニン
   グ部分の前後運動は前記長手軸を横切る方向に行
   われるようになつたことを特徴とする特許請求の
   範囲第３項記載のクリーニング装置。 ６ 前記第１、第２および第３のホイール部材は
   それぞれ第１、第２および第３のホイール歯車部
   材であることを特徴とする特許請求の範囲第２
   項、第３項、第４項および第５項のいずれか１項
   に記載のクリーニング装置。 ７ 前記クリーニング部材は前記クリーニング路
   に沿つて前後運動する取りつけ部分を包含するこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のクリ
   ーニング装置。 ８ 前記取りつけ部分の運動を実質的に直線形状
   路に制限する案内手段をさらに包含することを特
   徴とする特許請求の範囲第７項記載のクリーニン
   グ装置。 ９ 前記クリーニング部材に動作するように連結
   された第２クリーニング部分が設けられ、それに
   より、そのクリーニング部分がカセツトテープレ
   コーダのキヤプスタンおよびピンチローラの少な
   くとも１つをクリーニングするクリーニング路に
   沿つて移動するようになつたことを特徴とする特
   許請求の範囲第７項または第８項のいずれかに記
   載のクリーニング装置。 １０ 前記クリーニング部材は、円弧状路に沿つ
   て前後運動するように前記カセツトハウジング内
   に取りつけられた取りつけ部分を包含し、またク
   リーニング部分がカセツトテープレコーダのヘツ
   ドをクリーニングするように係合した状態を維持
   するスプリングアーム手段を包含することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載のクリーニング
   装置。