JPH0210597Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ソレノイドなどの駆動源でヘツド基
板やリール台の回転駆動機構が各モードに簡単な
構成で設定されるテープレコーダーに関する。

従来ヘツド基板やリール台の回転駆動機構が
録・再モード位置や巻き戻しモード位置やリビユ
ーモード位置に夫々独立したソレノイドなどの駆
動源で移動される形式のテープレコーダーではテ
ープレコーダーの形状が大きくなり、ソレノイド
などの駆動源が複数個同時に使用されると大きな
電源が必要であり、コスト高になる欠点がある。

本考案の目的は、モーターの回転方向に揺動さ
れる揺動レバーに支承された第１・第２アイドラ
歯車の回転を自動的に巻取リール台と供給リール
台に伝達すると共に１個のソレノイドなどの駆動
源でヘツド基板を各モード位置に設定出来る構成
簡単なテープレコーダーを提案することである。

本考案の特徴は、モーターにより回転されるキ
ヤプスタン軸と、このキヤプスタン軸により回転
される駆動歯車と、この駆動歯車の回転方向に揺
動可能なレバーと、このレバーに回転自在に支承
され前記駆動歯車と噛合した第１・第２アイドラ
歯車と、磁気ヘツドを支持し駆動源によつて停止
と録・再モード位置間を摺動するヘツド基板と、
このヘツド基板の録・再モード位置への移動によ
り前記キヤプスタン軸にピンチローラを押圧する
ピンチアーム部材と、前記第２アイドラ歯車の回
転を供給リール台に伝達している時前記ピンチア
ーム部材に設けられたピンの移動域に進入する前
記レバーに設けられた度当たり部とを備え、前記
度当たり部で前記キヤプスタン軸と前記ピンチロ
ーラとの押圧を制御するようにしたことにある。

以下、図示の実施例で本考案を説明する。第１
図でテープレコーダーはシヤーシ１の上面に録・
再ヘツド１０と消去ヘツド１１が固定されたヘツ
ド基板２がソレノイドなどの駆動源３で前後に摺
動自在に設けられ、シヤーシ１にテープの巻取リ
ール台４と供給リール台５が配置され、シヤーシ
１の左右の中心にキヤプスタン軸６とピンチロー
ラ１２が夫々配置されてピンチローラ１２はシヤ
ーシ１に植設された支軸１３に回動自在に軸承さ
れたピンチアーム部材７に回転自在に支承されて
いる。

前記ヘツド基板２は第１図、第２図のように複
数の摺動溝２ａ，２ｂ，２ｃが穿設されて案内ピ
ン１４とキヤプスタン軸６とリール台４，５が挿
入され、ヘツド基板２は案内ピン１４で保持され
て図示されないバネで停止位置に付勢され、更に
ヘツド基板２には切欠部２ｄと上側にＵ字状の溝
２ｅが設けられた折曲片２ｆが形成されている。

前記巻取リール台４と供給リール台５には第２
図、第３図のように歯車４ａ，５ａが夫々設けら
れ、図示されないテープはカセツト１５に内装さ
れて巻取リール台４と供給リール台５で巻き取
り、巻き戻しされる。

前記キヤプスタン軸６には第２図のようにフラ
イホイール１６と駆動歯車１７，１８は同軸で一
体或は同芯軸上に関連的に設けられると共に、第
３図のように揺動レバー８がキヤプスタン軸６の
回転方向に揺動自在に設けられ、揺動レバーに第
１・第２アイドラ歯車１９，２０が夫々回転自在
に支承されて駆動歯車１７，１８に夫々噛合され
ると共に揺動レバー８の揺動方向によつてリール
台の歯車４ａ，５ａに夫合噛合されるように構成
され、第２アイドラ歯車２０と揺動レバー８間に
圧縮バネ２１が設けられている。

前記ピンチアーム部材７には第１図、第２図の
ように切欠部７ａと他の切欠部７ｂが設けられた
折曲部７ｃが形成され、ピンチアーム部材７の下
側には固定されたピン２２が突設され、支軸１３
に嵌合されるバネ９の一端９ａはピンチアーム部
材７の切欠部７ａに、他端９ｂは切欠部７ｂに掛
け止めされると共に、ヘツド基板２の折曲片２ｆ
の溝２ｅに嵌挿されている。

前記揺動レバー８の中心外側には度当たり部８
ａが形成されて前記ピン２２が臨まされている。

テープレコーダーが前記のように構成されて録
音又は再生モードで動作される時は、ヘツド基板
２がソレノイドなどの駆動源３の吸引で前進さ
れ、第４図のようにピンチアーム部材７は折曲片
２ｆとバネ９で前方に回動されてピンチローラ１
２はテープを挟んでキヤプスタン軸６に押圧さ
れ、キヤプスタン軸６がモーター２３で時計方向
に回転されると揺動レバー８は第３図の実線のよ
うに時計方向に揺動されて第１アイドラ歯車１９
が巻取リール台４の歯車４ａに噛合されるのでテ
ープは供給リール台５側から巻取リール台４側に
定速で送られる。この時ピンチアーム部材７のピ
ン２２は点線の停止位置から実線の位置に前進さ
れている。

次にテープが巻き戻される時の巻き戻しモード
はソレノイドなどの駆動源３に給電されずにキヤ
プスタン軸６が反時計方向に逆回転され、第５図
のように揺動レバー８が反時計方向に揺動されて
第２アイドラ歯車２０が供給リール台５の歯車５
ａに噛合されてテープが供給リール台５側に巻き
戻される。

次にリビユーモードの動作はキヤプスタン軸６
が前記巻き戻しモードと同様に反時計方向に逆回
転され、揺動レバー８が第３図の仮想線のように
反時計方向に揺動されて第２アイドラ歯車２０が
供給リール台５の歯車５ａに噛合され、テープが
供給リール台５側に巻き戻される状態になると共
にヘツド基板２が第６図のようにソレノイドなど
の駆動源３で吸引されて前進されると、ピンチア
ーム部材７のピン２２は揺動レバー８の度当たり
部８ａに度当たりされてピンチローラ１２はキヤ
プスタン軸６に当たらず、テープは早巻き戻し状
態となり、ヘツド基板２が前進されているので
録・再ヘツド１０がテープに摺接されたリビユー
モードとなる。

キユーモードは前記再生モードでキヤプスタン
軸６が高速で回転される。

前記のようにテープレコーダーが構成される
と、巻取リール台４と供給リール台５の回転はキ
ヤプスタン軸６と同芯軸の駆動歯車１７，１８の
回転が第１・第２アイドラ歯車１９，２０を介し
てキヤプスタン軸の回転方向に連動して揺動され
る揺動レバー８の揺動で自動的に選択されて伝達
されるのでリール台の回転駆動機構の構成が簡単
になり、更に１個のソレノイドなどの駆動源３の
吸引でヘツド基板２が前進され、かつヘツド基板
が前進状態で第２アイドラ歯車２０の回転が供給
リール台５に伝達される時にはピンチアーム部材
７に設けられたピン２２の移動域に揺動レバー８
の度当たり部８ａが進入してピンチローラ１２が
キヤプスタン軸６から離間されるように構成され
ているのでリビユーモードにおける動作機構の構
成が簡単となり、各モードの動作機構が１個のソ
レノイドなどの駆動源で操作されるように構成さ
れているからシヤーシのスペースをとらず、テー
プレコーダーの形状が小型になると共に大きな電
源を必要とせず、コストを低減することができ
る。

前記テープレコーダーが留守録音テープレコー
ダーに組み込まれると全体を小型に出来ると共に
操作が簡単で再生モードやキユーモードで記録内
容が聴取でき、リビユーモードで再聴取の頭出し
も容易である。

前記説明ではテープカセツト１５を左右の中心
にキヤプスタン軸が配置された小型テープカセツ
トで述べたが、キヤプスタン軸が一側に設けられ
た一般に多く使用されているテープカセツトで実
施してもよい。

前記ソレノイドなどの駆動源３はモーターとカ
ムなどの組み合わせで構成してもよい。

又、ピン２２はピンチローラの軸を延長したも
のとしてもよい。

本考案は前述のように構成されたから、リール
台の回転はキヤプスタン軸と同芯軸の駆動歯車の
回転が第１・第２アイドラ歯車を介してキヤプス
タン軸の回転方向に連動して揺動される揺動レバ
ーの揺動で自動的に選択されて伝達されるのでリ
ール台の回転駆動機構の構成が簡単になり、更に
１個のソレノイドなどの駆動源でヘツド基板が前
進され、かつピンチローラがキヤプスタン軸から
離間される時はピンチアーム部材に設けられたピ
ンの移動域に揺動レバーに設けられた度当り部が
進入して離間するように構成されたので動作機構
の構成が簡単となり、１個のソレノイドなどの駆
動源で各モードの動作機構が操作されるからシヤ
ーシのスペースを取らず、テープレコーダーの形
状が小型になると共に大きな電源を必要とせず、
コストを低減することが出来る等実用上優れた効
果を奏するテープレコーダーを提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例が示され、第１図はテ
ープレコーダーの停止状態を示す平面図、第２図
は要部分解斜視図、第３図は録音・再生モード及
びリビユーモードにおける揺動レバーと第１・第
２アイドラ歯車の動作状態説明図、第４図はテー
プレコーダーの録・再モードの平面図、第５図は
巻き戻しモードにおける揺動レバーと第１・第２
アイドラ歯車の動作説明図、第６図はテープレコ
ーダーのリビユーモードの平面図である。 １……シヤーシ、２……ヘツド基板、３……ソ
レノイドなどの駆動源、５……供給リール台、６
……キヤプスタン軸、７……ピンチアーム部材、
８……揺動レバー、８ａ……度当たり部、１２…
…ピンチローラ、１７，１８……駆動歯車、１９
……第１アイドラ歯車、２０……第２アイドラ歯
車、２２……ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータにより回転されるキヤプスタン軸と、こ
   のキヤプスタン軸により回転される駆動歯車と、
   この駆動歯車の回転方向に揺動可能なレバーと、
   このレバーに回転自在に支承され前記駆動歯車と
   噛合した第１・第２アイドラ歯車と、磁気ヘツド
   を支持し駆動源によつて停止と録・再モード位置
   間を摺動するヘツド基板と、このヘツド基板の
   録・再モード位置への移動により前記キヤプスタ
   ン軸にピンチローラを押圧するピンチアーム部材
   と、前記第２アイドラ歯車の回転を供給リール台
   に伝達している時前記ピンチアーム部材に設けら
   れたピンの移動域に進入する前記レバーに設けら
   れた度当り部とを備え、前記度当り部で前記キヤ
   プスタン軸と前記ピンチローラとの押圧を制御す
   るようにしたことを特徴とするテープレコーダ
   ー。