JPS631321Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は乾式電子複写機に関し、より詳しく
は、前カバーの装着如何により装置の誤操作を防
止できるようにした複写機に関する。

（従来技術） 例えば、クリーニング装置によつて感光体上か
ら回収したトナーを再度現像装置に戻して再使用
するようにした複写機では、クリーニング装置と
現像装置との間にパイプを配設して回収トナーを
現像装置へ戻すようにしているが、パイプを装置
の前面に配設したものでは、感光体やクリーニン
グブラシ等を交換するような場合、あるいは定期
点検、保守点検等に備えて適宜パイプを取外せる
ようにする必要がある。

ところが、このようにパイプを取外せるように
構成すると、点検等の作業終了後にパイプの取付
けを忘れてしまう場合が生じ、これがため、この
状態で複写機を作動させると、クリーニング装置
により回収したトナーがパイプ接続端からこぼれ
落ちて、機内を汚すといつた不都合が生じる。

（目 的） 本考案は上述したような不都合を解消すべくな
されたもので、その目的とするところは、内部の
装置が正常にセツトされた状態でのみ複写機を作
動し得るようにした構造簡単な誤操作防止機構を
提供することにある。

（構 成） すなわち本考案はかかる目的を達成するため
に、複写機本体に、本体の一側開放面に沿つて正
常位置と非正常位置のいずれか一方の位置を占め
るよう変位する部材と、上記開放面を被覆する開
閉可能なカバー部材と、該カバー部材の開閉を検
知してカバー部材の開放時に装置を不作動にする
検知部材とを設けるとともに、カバー部材の内面
に、非正常位置にある変位部材と当接してカバー
部材を閉止不能にする突起を設けた乾式電子複写
機の誤操作防止装置にある。

そこで以下に本考案の詳細を図示した実施例に
基づいて説明する。

第１図は本考案の一実施例をなす複写機の要部
を示したもので、図中符号１は感光体ドラム、２
はクリーニングユニツト、３は現像ユニツトであ
り、クリーニングユニツト２は、第３図に示すよ
うに、転写工程の感光体ドラム１表面に残存する
トナーを掻き取るブレード２１と、掻き取つたト
ナーを掃き落とすフアーブラシ２２と、ユニツト
下部に沿つたトナーをジヤクシヨン６に向けて送
り出すヘリカルコイル２３とにより構成されてい
る。

再び第１図に戻つて、５はクリーニングユニツ
ト２と現像ユニツト３の間に配設された回収トナ
ーの搬送パイプで、この搬送パイプ５は、修理点
検等に際して他の部材の装脱に支障をきたさない
よう、現像ユニツト３に設けたターミナル７を支
点として後述する前カバー４の内面に沿つて回動
し得るよう取付けられており、またその他端は、
ジヤンクシヨン６を介してクリーニングユニツト
のトナー排出パイプに着脱できるように構成され
ている。なお図中符号８は、図示しない駆動源か
ら駆動力を受けて搬送パイプ５に内蔵されたヘリ
カルコイルを駆動するスプロケツト、３１はトナ
ータンクをそれぞれ示している。

他方、この複写装置を覆う前カバー４には、そ
の内壁面に、搬送パイプ５が正しくセツトされて
いない場合に、パイプ５と当接して閉蓋すること
ができないようにする幾つかの突起１０ａ，１０
ｂ，１０ｃが設けられている。すなわち、保守点
検あるいは部品交換に際して、感光体ドラム１や
クリーニングユニツト２等を着脱する場合に、搬
送パイプ５を回動してこれを第２図に示すように
装置内のホルダー１３に係止するか（の位置）、
装置基板１４上に置くか（の位置）、あるいは
取付け位置の近傍に置くと、の位置では突起
１０ｂが、に位置では突起１０ｃが、さらに
の近傍位置では突起１０ａがそれぞれ搬送パイプ
５に突き当たつて、前カバー４を閉じることがで
きないように構成されており、またこの状態で
は、装置側に設けた検知スイツチ１２が前カバー
４に設けた突起１１と接触することなく、装置を
作動不能となすように構成されている。

第４図は、複写機の電力回路と乾式電子複写機
の誤操作防止回路の一例を示したもので、２０は
複写動作に必要なモーター２１、ランプ２２、ヒ
ーター２３等への電力を供給する回路中のリレー
RA₁用接点、２４，２５，２６はこれらのスイツ
チを示しており、また２７は制御用直流電源、２
８はリレーRA₁の駆動回路である。

次に上述した装置の作動について説明する。

部品交換あるいは保守点検を終えて感光体ドラ
ム１やクリーニングユニツト２等を所定の位置に
装着し、同時に搬送パイプ５をクリーニングユニ
ツト２のトナー排出管に正しく接続すると、パイ
プ５は前カバー４の内壁面に設けた突起１０ａ，
１０ｂ，１０ｃのどれとも接触しない位置を占め
る。このため、前カバー４は装置の前面を確実に
閉止し、同時に前カバー４の突起１１は検知スイ
ツチ１２と接触して、これと接続しているリレー
RA₁を介して電力回路をONにする。

他方、部品交換あるいは保守点検を終えた後に
搬送パイプ５を当初の状態に戻すのを忘れると、
パイプ５は、装置のホルダー１３に保持された
の位置にあるいか、装置基板１４上に置かれた
の位置にあるか、あるいは連結位置の近傍に置
かれたままとなる。このため、突起１０ａ，１０
ｂ，１０ｃのいずれかが搬送パイプ５に突き当た
つて前カバー４を閉止不能となし、同時に、突起
１１と検知スイツチ１２は接触することなく、複
写機は作動不能となる。

なお、以上はトナー回収パイプの例によつて本
考案を説明したものであるが、複写機の他の変位
部材にも本考案が適用し得ることはいうまでもな
い。

（効 果） 以上述べたように本考案によれば、複写機本体
の開放面を被覆する開閉可能なカバー部材に、非
正常位置にある変位部材と当接して装着不能にす
る突起を設ける一方、複写機本体にカバー部材の
開閉を検知して開放時には装置を不作動とする検
知部材を設けたので、点検等に際して変位部材を
正常位置に戻し忘れたような場合には、最後に開
放面を閉止するカバー部材の装着不能によりその
状態をいち早く検出することができると同時に、
この状態で装置を作動させた場合に生じる種々の
不都合を未然に防いで、装置を常に良好な状態に
維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る誤操作防止機構を施した
乾式複写機の要部を示す斜視図、第２図は搬送パ
イプの各回動位置を示す図、第３図はクリーニン
グ装置の一例を示す断面図、第４図は乾式複写機
の電力回路と誤操作防止回路を示す図である。 １……感光体ドラム、２……クリーニング装
置、３……現像装置、４……前カバー、５……ト
ナー搬送パイプ、１０ａ，１０ｂ，１０ｃ……突
起、１２……検知スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複写機本体に、該本体の一側開放面に沿つて正
   常位置と非正常位置のいずれか一方の位置を占め
   るよう変位する部材と、上記開放面を被覆する開
   閉可能なカバー部材と、該カバー部材の開閉を検
   知して該カバー部材の開放時に装置を不作動にす
   る検知部材とを設けるとともに、上記カバー部材
   の内面に、非正常位置にある上記変位部材と当接
   して該カバー部材を閉止不能にする突起を設けた
   ことを特徴とする乾式電子複写機の誤操作防止装
   置。