JPS63126911A - 四弗化エチレン樹脂極細繊維及びその製造法 - Google Patents

四弗化エチレン樹脂極細繊維及びその製造法

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JPS63126911A
JPS63126911A JP27193986A JP27193986A JPS63126911A JP S63126911 A JPS63126911 A JP S63126911A JP 27193986 A JP27193986 A JP 27193986A JP 27193986 A JP27193986 A JP 27193986A JP S63126911 A JPS63126911 A JP S63126911A
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fibers
fine particles
ultrafine
spinning
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晃 鈴木
Masao Umezawa
梅沢 正夫
Shiro Imai
史朗 今井
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は四弗化エチレン樹脂からなる新規な極細繊維及
びその製造法に関するものである。
(従来の技術) 四弗化エチレン樹脂はその極めて優れた性質、例えば耐
熱性、耐寒性、耐候性、耐薬品性、非粘着性、低摩擦係
数、電気的性質(低誘電定数、高絶縁抵抗性、高耐電圧
性)、低表面自由エネルギー、低分子間凝集力、剛直な
分子鎖、生体適合性(抗血栓性など)などから、他の高
分子材料あるいは他の弗素樹脂と比較しても特異な地位
を占めている。その用途は耐薬品用機械装置部品、防食
用ライニング材、軸受、耐熱用電気絶縁部品、非粘着用
表面塗布・被覆材、電線被覆、可とう性ホース、繊維材
料など多分野にわたる。さらに繊維材料に限ってみても
アイロンシュー、耐熱カーテン、ベアリング、離型材、
耐薬品用フィルター、手術用当布、ガーゼ、人工血管な
どその用途は大変に幅広く特異である。
一方、このような四弗化エチレン樹脂の耐熱性や耐薬品
性などの優れた性質は、他面で溶融成形性や溶液成形性
が劣る原因となる。即ち、通常の高分子物質の紡糸に用
いられる溶融紡糸法や湿式あるいは乾式紡糸法などは採
用出来ない。そこで従来より四弗化エチレン樹脂の繊維
は、エマルジョン紡糸法、ペースト押出法、スカイビン
グ法など特殊な方法によって造られていた。
なかでもエマルジョン紡糸法、即ち四弗化エチレン樹脂
微粒子のエマルジョンとマトリックス高分子の混合溶液
から前駆体繊維を紡糸し、マトリックス高分子の分解、
焼却と四弗化エチレン樹脂微粒子の焼結を行ってこれを
繊維化する方法は、四弗化エチレン樹脂繊維を得る最も
優れた手法として技術的検討も多くなされ、工業的繊維
製造方法としても古くから広く採用されている。
しかしながら、従来のようなエマルジョン紡糸法をその
まま用いたのでは、四弗化エチレン樹脂の極細繊維は次
の理由により得られなかった。即ち、前駆体繊維を細く
する手段は、その紡糸が困難であり、たとえ紡糸できた
としても、強力が著しく低く取り扱い不可能であった。
また、前駆体繊維内の四弗化エチレン樹脂微粒子の濃度
を下げる手段では、その分布状態が疎らになるだけで、
焼結時に連続繊維化しなかったり、あるいは、繊維内の
ボイドが多くなったり、繊維表面が荒れて良好な繊維が
得られなかった。このようなことがら、四弗化エチレン
樹脂を極細繊維化することは不可能であった。
また他の公知の紡糸方法も同様に、四弗化エチレン樹脂
の極細繊維を得る工業的な手法とはなり得ていないのが
実情であった。
尚、特開昭57−12608号公報には長さ方向にむら
のある四弗化エチレン樹脂繊維が記載されているが、特
に極細繊維では、むらが製造時や使用時の糸切れの原因
となり、本発明の目的とは全く異なる。
以上のように、従来の技術では本発明の目的とする四弗
化エチレン樹脂極細繊維を提供することは不可能であっ
た。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、上記のような従来の技術で十分に対応し
きれなかった未解決な問題に対し、優れた特性を有する
四弗化エチレン樹脂の極細繊維を提供すべく鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。
(問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は次の通りである。
(1)主として四弗化エチレン樹脂からなる繊維であっ
て、繊度1.0デニール以下、強度0.5g/d以上、
伸度10%以上の値を有することを特徴とする四弗化エ
チレン樹脂極細繊維。
゛(2)四弗化エチレン樹脂の極細繊維を製造する方法
であって、■四弗化エチレン樹脂微粒子と高分子物質を
混合する工程、■工程[1]で得られた混合物を一成分
とし他の成分に高分子物質を用いて複合紡糸する工程、
■紡糸した繊維内の四弗化エチレン樹脂微粒子を焼結す
る工程、■焼結した四弗化エチレン樹脂を延伸する工程
、■四弗化エチレン樹脂以外の物質を除去する工程から
構成されることを特徴とする四弗化エチレン樹脂極細繊
維の製造法。
本発明における四弗化エチレン樹脂極細繊維の繊度は1
.0デニール以下が好ましい。なぜなら、1.0デニー
ル以下の極細繊維では次のような優れた効果を発揮する
ことを見出したからである。即ち、例えばシート化する
ことにより、普通繊度糸ではできない、多孔膜のように
液体浸透防止性(液体バリヤ性)を持つ緻密なシート状
物や強酸、強アルカリ、高温薬剤あるいは高温ガスなど
に含まれる微細なゴミを効率的に濾過するフィルターな
どができること。さらに極細繊維特有の生体細胞との親
和性を示し、従来の普通繊度糸に比べて著しく生体適合
性が高くなるため、人工血管などの人工臓器や血液濾過
用フィルターなどの医療用途でも優れた性能を発揮する
ことを見出した。ここで、より緻密なシート状物などを
得ることを目的とした場合には0.5デニール以下の繊
度が好ましく、より好ましくは0.3デニール以下がよ
い。
さらに、本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維は、他の
高分子物質の極細繊維を用いる分野へ適用すれば、これ
らと比べてオリゴマーや触媒などの抽出物が少ないこと
から優れた性能を発揮することを見出した。
一方、本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維の強度は0
.5 g / d以上あることが好ましい。なぜなら、
強度が0.5g/d以下では取り扱いが困難である上、
使用時に脱落する危険があるからである。ここでさらに
、高圧濾過などより過酷な条件下での使用を目的とした
場合には1.0g/d以上が好ましく、より好ましくは
1.8g/d以上がよい。このような強度を有する極細
繊維では、例えば、シート状物にして多孔膜に代替えす
れば、多孔膜の持つ膜自体の弱さや膜内のフィブリル部
が脱落する危険は大幅に回避できる。
さらに本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維の伸度は加
工性が十分にあって、成形品に柔軟性を持たせ、さらに
変形に対して十分応答できるものとして10%以上ある
ことが好ましく、より好ましくは20%以上がよい。
また本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維の断面形状は
特に限定しない、例えば円形、楕円形、繭形、星形、三
角などの多角形、中空などどのようなものであっても効
果は同じである。
本発明に用いる四弗化エチレン樹脂は従来公知の製法に
よって製造される。その分子量は繊維形成上は少なくと
も1%以上の分子量が好ましく、さらに高強度糸を得る
目的では10万以上がより好ましい。また使用される微
粒子の大きさは特に限定するものではないが紡糸安定上
1μ以下が好ましく、特に細い繊維を得るには0.6μ
以下が好ましい。さらに微粒子相互が凝集していてもそ
の直径が200μ以下であれば十分用い得る。また四弗
化エチレン樹脂微粒子は、混合する高分子物質が懸濁剤
に可溶な場合にはエマルジョン状態であれば混合が容易
になるためより好ましい。
本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維の製造方法におい
て、四弗化エチレン樹脂と混合する高分子物質は実質的
に四弗化エチレン樹脂微粒子のマトリックスとなり、少
なくとも後記する四弗化エチレン樹脂を焼結する温度以
下の温度で不融性であるか物理的あるいは化学的な架橋
処理などの方法で不融化処理が可能であって、少なくと
も四弗化エチレン樹脂を焼結した後に熱分解などの方法
で除去できるものが好ましい。このような高分子物質と
しては例えばセルロース、アルギン酸、キチン、コラー
ゲン、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル酸グラフトナ
イロンなどかあが、もちるんこれらに限定するものでは
ない。
上記の高分子物質と四弗化エチレン樹脂微粒子の混合割
合は少なくとも混合物中の四弗化エチレン樹脂%が55
〜98%の組成が特に好ましい。
55%未満では焼結しても四弗化エチレン樹脂の繊維化
は困難である。一方、98%を越えると紡出が困難で、
口金基り、単糸切れなどを生じやすい。ただし、後で記
すような形態で複合紡糸を行う際に、高分子物質と四弗
化エチレン樹脂微粒子の混合物を表面に露出するような
成分として用いなければ、99.5%までの高い割合を
必要に応じて選ぶことができる。この場合にも99.5
%を越えると混合物の曳糸性が著しく低下して紡糸が困
難である。
本発明では前記の四弗化エチレン樹脂微粒子と高分子物
質の混合物を一成分として二成分以上で複合紡糸を行う
が、この工程で複合紡糸する多成分繊維の形態は、例え
ば芯鞘型、バイメタル型、海島型、菊花状断面などを有
する剥離型などやこれらの中間的形態や断面を変形させ
た形態など何れであってもよい。また、四弗化エチレン
樹脂微粒子と高分子物質の混合物は極細繊維となり得る
成分であれば繊維内のいずれの成分に用いてもよい。
さらに複合紡糸を行う際の他の成分は、四弗化エチレン
樹脂微粒子と混合する前記の高分子物質と同様な意味で
不融性であるか不融化処理が可能であって、少なくとも
後で熱分解などの方法で除去できるものが好ましい。従
って、四弗化エチレン樹脂微粒子と混合する高分子物質
と同じ物質を主体とする場合には、後工程が容易となる
ため特に好ましい。
複合紡糸する多成分繊維内の四弗化エチレン樹脂微粒子
と高分子物質の混合物からなる成分と他の高分子物質か
らなる成分の組成は少なくとも混合物%が5〜95%の
組成が特に好ましい。5%未満では混合物からなる成分
が繊維内で長さ方向に連続化しにくくなる。一方、95
%を越えると本発明の製法を用いても極細繊維化しにく
くなる。
また、紡糸原料に微量物質としてアルキルアリールポリ
エーテルアルコールやポリリン酸などの安定剤や分散剤
あるいは粘度調節剤など従来公知の添加剤を加えてもよ
い。
また、複合紡糸方法は、例えば溶融紡糸法、湿式紡糸法
、乾式紡糸法、乾湿式紡糸法、ゲル紡糸法、液晶紡糸法
など従来公知のどのような方法であってもよいが、溶液
型の紡糸方法は、四弗化エチレン樹脂微粒子を分散性や
流動性の高いエマルジョン状態で用いることが出来るこ
とから特に好ましい。ただし、紡糸方法が溶液型である
場合には、言うまでもなく紡糸する各成分は、溶剤や懸
濁剤を混合して用いる。
本発明では、このように四弗化エチレン樹脂極細繊維の
前駆体となる繊維を、多成分繊維として複合紡糸するこ
とで、従来のエマルジg−ン紡糸法などと比べて前駆体
となる繊維の強力が増すなどして後工程などが容易にな
ることも特徴の一つである。
本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維の製造方法におい
ては、以上のような複合紡糸を行った後に繊維内の四弗
化エチレン樹脂微粒子の焼結を行うが、この工程におけ
る四弗化エチレン樹脂微粒子を焼結する温度は、十分に
焼結し分解も少ない温度として300〜420℃、好ま
しくは320〜400℃、より好ましくは350〜39
0℃の範囲がよい。また焼結は加熱板上あるいは加熱ロ
ーラ上などで行われる。
次に、焼結した四弗化エチレン樹脂の延伸を行なう工程
は、従来より一般公知の延伸方法で行うことができる。
例えば、冷延伸を行っても2〜10倍は可能である。し
かし一般に結晶性を高めるには300〜360℃前後で
熱延伸するか、冷延伸の後上記温度で熱延伸することが
好ましい。熱延伸法は加熱板上、加熱ローラ間、加熱塩
類浴などの加熱方法が使用される。
四弗化エチレン樹脂以外の物質を除去する方法は、例え
ば四弗化エチレン樹脂微粒子を焼結する工程または延伸
する工程と同時または後か、さらに除去が困難な場合な
どは両工程と同時または後に例えば熱分解、燃焼して除
去してもよいし、溶剤で溶解あるいは分解して除去して
もよい。また、得られた四弗化エチレン樹脂繊維は濃硝
酸、濃硫酸、過塩素酸の混合液中で加熱するなど一般公
知の方法で白色化処理することもできる。
以下実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1゜ 市販のアルギン酸ナトリウムを2%水溶液に調製しこれ
に平均粒径0.3μの四弗化エチレン樹脂微粒子から成
る60%水系エマルジョン(三井・デュポン フロロケ
ミカル株式会社製;テフロン3O−J)を重量比で1:
1になるように混合して濾過したものを島成分とし、上
記アルギン酸すトリウム2%水溶液を海成分として品数
16本、海島比50:50になるように、口金孔数60
、孔径0.2 m mの海鳥型紡糸口金を用い、塩化カ
ルシウム10%水溶液を凝固浴として複合紡糸を行った
。この時の紡糸引取速度は30 m/m i n、凝固
浴温度は20℃であった。得られた海鳥型複合繊維は水
浴を通して水洗した後98℃で乾燥した。次に380 
’Cに加熱した径25cmのローラに4回巻いて四弗化
エチレン樹脂微粒子を焼結し同時に7倍に延伸した。接
触時間はおよそ8秒であり、ここでアルギン酸は熱分解
、焼却して除去される。得られた四弗化エチレン樹脂繊
維をは平均して繊度0.6デニール、強度1.4g/d
、伸度59%であった。
実施例2゜ セルロース7%、水酸化ナトリウム6%のビスコース溶
液を30%の二液化炭素(乾燥パルプに対し)を使用し
7て調製したものを塩価4にまで熟成してこれを海成分
とし、これに実施例1.で用いた四弗化エチレン樹脂6
0%水系エマルジョンを添加し、さらにポリマー量に対
し10%のポリエチレングリコールモノ−p−iso−
オクチルフニルエーテルを安定剤として加えて、四弗化
エチレン樹脂40%とセルロース2.3%を含んだ混合
液を島成分とし、海島比84:16となるように、実施
例1.で用いた海鳥型紡糸口金を用いて、硫酸10%、
硫酸ナトリウム10%、硫酸亜鉛10%の組成からなる
温度19°Cの凝固浴に紡糸引取速度3Qm/minで
複合紡糸を行った。次に、得られた海鳥型複合繊維は水
浴を通して水洗し、190°Cに加熱した径25cmの
ローラに12回巻いて乾燥した。次に390℃に加熱し
た径25cmのローラに4回巻いて、四弗化エチレン樹
脂微粒子を焼結し同時に3倍に延伸した。接触時間はお
よそ9秒であり、ここでセルロースは熱分解、焼却して
除去される。さらに300℃の熱板に接触させて2倍に
延伸して計6倍に二段延伸した。得られた四弗化エチレ
ン樹脂繊維は平均して繊度0,09デニール、強度1.
8g/d、伸度36%であった。
比較例1゜ 複合紡糸せずに、従来公知であるエマルジョン紡糸法に
おいて前駆体繊維を細くして四弗化エチレン樹脂極細繊
維を得ることを試みた。即ち、実施例2.で用いた島成
分を紡糸原液として、口金孔数20、孔径Q、2mmの
紡糸口金を用いて、四弗化エチレン樹脂繊維の前駆体繊
維を紡糸する方法において、計算上、実施例2.の島成
分のドラフト率と同じになるまで紡糸原液の吐出量を下
げてみたが、実施例2.のように支持体となる海成分が
ないため、5分以上連続紡糸することはできなかった。
比較例2゜ 複合紡糸せずに、従来公知であるエマルジョン紡糸法に
おいて前駆体繊維中の四弗化エチレン樹脂微粒子の濃度
を下げる方法で、四弗化エチレン樹脂極細繊維を得るこ
とを試みた。即ち、セルロース7%、水酸化ナトリウム
6%のビスコース溶液を30%の二液化炭素(乾燥バル
ブに対し)を使用して調製したものを塩価4にまで熟成
して、1に れに実施例1.で用いた四弗化エチレン樹脂60%水系
エマルジョンを添加し、さらに実施例1.で用いた安定
剤をポリマー量に対し6%加えて四弗化エチレン樹脂6
.3%とセルロース6.3%を含んだ混合液を調製した
。これを紡糸原液として、比較例1.と同じ紡糸口金を
用いて、四弗化エチレン樹脂繊維の前駆体繊維を紡糸し
た。得られた前駆体繊維を実施例2.と同じ方法で水洗
、乾燥してから四弗化エチレン樹脂微粒子の焼結を試み
たが、四弗化エチレン樹脂微粒子が前駆体繊維内で疎ら
に分布しているために、微粒子間の焼結が十分でなく、
四弗化エチレン樹脂が連続繊維化しなかった。
一実施例3゜ 実施例1.で得られた四弗化エチレン樹脂極細繊維から
なる織物(A)と従来の紡糸法で製造した四弗化エチレ
ン樹脂繊維で繊度6.7デニール、強度1.8g/d、
伸度25.5%のものからなる織物(B)および特公昭
51−18991号公報に記載された方法により製造し
た四弗化エチレン樹脂多孔膜(C)について擦過試験(
学振型)および水の浸透防止性を調べた。擦過試験では
二種の織物(A)、(B)に比べて多孔膜(C)は肉眼
で確認できるほど著しい損傷を受けた。一方、水の浸透
防止性は織物(A)および多孔膜(C)では十分みられ
たのに対し織物(B)は繊維径が太く高密度に織ること
ができないために水は容易に浸透した。
(発明の効果) 本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維は、次に示すよう
な効果を発揮する。
(1)繊維長さ方向のむらが少ないため、高強度であり
、緻密なシート状物を形成できる。
(2)従来の普通繊度の四弗化エチレン樹脂繊維に比べ
て柔軟性が高いなど極細繊維待合の優れた性能を示す。
(3)織物、編物、不織布などのシート状物とした場合
は、軽い、薄い、柔軟、高密度など優れた特徴を付与で
きる。
(4)高密度シート状物を形成すれば、強い液体浸透防
止性(液体バリヤ性)を示す上、同様な性能を有する多
孔膜に比べて強くかつ疲労による四弗化エチレン樹脂の
脱落が著しく少ない。
(5)高密度フィルターを形成すれば、より微細なゴミ
を、強酸、強アルカリ、高温薬剤あるいは高温ガスから
極めて効果的に濾過できる。
(6)他の高分子物質からなる極細繊維に比べて、四弗
化エチレン樹脂本来の特性に加えてオリゴマーや触媒な
どの抽出物が著しく少ないため、精密濾過フィルターあ
るいは人工血管などの人工臓器や血液濾過用フィルター
など医療用途に応用すれば、非常に優れた性能を示す。
また、本発明の四弗化エチレン樹脂極細繊維の製造法は
、上記のような優れた効果を発揮する四弗化エチレン樹
脂極細繊維を、極めて安定に提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)主として四弗化エチレン樹脂からなる繊維であっ
    て、繊度1.0デニール以下、強度0.5g/d以上、
    伸度10%以上の値を有することを特徴とする四弗化エ
    チレン樹脂極細繊維。
  2. (2)四弗化エチレン樹脂の極細繊維を製造する方法で
    あって、[1]四弗化エチレン樹脂微粒子と高分子物質
    を混合する工程、[2]工程[1]で得られた混合物を
    一成分とし他の成分に高分子物質を用いて複合紡糸する
    工程、[3]紡糸した繊維内の四弗化エチレン樹脂微粒
    子を焼結する工程、[4]焼結した四弗化エチレン樹脂
    を延伸する工程、[5]四弗化エチレン樹脂以外の物質
    を除去する工程から構成されることを特徴とする四弗化
    エチレン樹脂極細繊維の製造法。
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