JPS6312071Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車のテイルライトの取付構造
に関するものである。

自動二輪車のリヤ部には制動灯、ナンバープレ
ート照明灯等のテイルライトユニツトが設けら
れ、従来はテイルライトユニツトの本体、本体と
レンズ等は何れもビスで支持ブラケツトを介して
フレーム側に取付支持しているが、これによると
部品点数が多くなること、組付工数が増えること
等の不利があり、一方、自動二輪車のリヤ部にシ
ートカウル、リヤフエンダを設けることによりこ
れの支持ブラケツトや結着具を必要とし、部品点
数の更なる増加、組付工数の増加をもたらす。

本考案は以上を改善すべくなされたもので、そ
の目的とする処は、自動二輪車のリヤ部に後方に
開放された凹部を備えるシートカウルを配設し、
これの下方にリヤフエンダを配設してこれの後部
の上部分を上記シートカウルの凹部の下方に臨ま
せ、これらシートカウル、リヤフエンダで囲まれ
た後方に開放された凹部内にテイルライトユニツ
トを嵌装する如くし、テイルライトの組付作業の
簡易化、部品点数の削減を図つた自動二輪車のテ
イルライト取付構造を提供するにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従つて
詳述する。

第１図は自動二輪車の概略側面図で、自動二輪
車１はフレーム２の前端部のヘツドチユーブ３に
枢着されたフロントフオーク４を介して支持され
た前輪５を備え、フレームのダウンチユーブ後方
にエンジン６を搭載するととに、フレーム前部上
に燃料タンク７を搭載し、フレーム中間後部から
後方にリヤフオーク８を枢着延設し、これの後部
で後輪９を支持する。燃料タンク７の後部から後
方にシート１０を延出するとともに、これの後方
にフエンダ５０を配設し、フエンダ５０は上部材
であるシートカウル５１と下部材であるリヤフエ
ンダ７１とからなる。

シートカウル５１は実施例ではシート１０の前
部側面からシート後方迄延設され、シートカウル
５１の後部にはシート後方上を覆う上片５２が設
けられ、上片５２は両端が左右の側片５３，５３
に連続する。シートカウル５１の後部内には後方
に開放された凹部５４を囲枠５５を介して設け、
実施例では凹部５４の底は開放し、囲枠５５は上
壁５５ａが前部が低く、後部が高く段状に形成さ
れ、凹部５４の後端は囲枠５５の上壁後端から起
立した端壁５５ｂを介して上片５２後部に連続し
て後方に開放し、上片５２の後端部５２ａは凹部
開放面を囲む如く内方に折曲されている。かかる
シートカウル後部は側片５３，５３の内側に臨む
ステー１１、ボルト、ナツト１２、座板１３等を
介してフレーム２のリヤ部２ａに取付支持され、
ステー１１はＬ型をなし、これの起立部１１ａで
側片５３，５３を支持した。

リヤフエンダ７１は後片７２にナンバープレー
ト１４をステー１５を介して付設支持し、後片７
２上端に上片７３を前後方向に備え、上片７３を
既述のシートカウルの凹部５４下面に当てて下面
開放部を塞ぐとともに、上片７３の後端部７３ａ
は前傾した起片として形成し、後片７２との合流
部後方でナンバープレート１４の上方には開口部
７４を設ける。かかるリヤフエンダ７１は前記ス
テー１１に結着する後述のステー１６を介してフ
レーム２に取付支持される。前記ステー１１の下
辺後部から内側方に折曲形成された基部１１ｂに
側面略逆Ｌ型のステー１６の上杆１６ａをボル
ト・ナツト１７により結着し、該ステー１６の下
杆１６ｂでリヤフエンダ７１の後片７２上部をボ
ルト・ナツト１８により結着して取付支持する。
この時ナンバープレート１４用のステー１５も上
記ボルト・ナツト１８により共締結着される。従
つてリヤフエンダ７１の後片７２と一体の上片７
３がシートカウル５１の凹部５４の下壁を形成す
る如く該リヤフエンダ７１がシートカウル５１に
結着され、フエンダ５０を構成する。かくしてシ
ートカウル、リヤフエンダ後部には後方に開放さ
れた凹部５４が形成されることとなり、凹部５４
にテイルライトユニツト６１のケース６２を嵌装
する。

ケース６２は後方に開放され、後端に後外方に
傾斜立設せる起片６３を備え、起片６３外端部６
３ａをシートカウル後端開放部５２ａの内側に重
ねて係着し、又起片の下端部６３ｂはフエンダ上
片の起立せる後端部７３ａの内側に当てて係着
し、ケースの底片６２ａには前記開口部７４と対
応する透明部６４を備える。ケース６２の前壁６
２ｂは囲枠５５の前壁５５ｃに突き当て、かくし
てケース６２は前壁及び四周を凹部５４の内壁を
なす突枠内面に、又前端を上記の如く規制され、
凹部５４内に収納保持されることとなる。ケース
６２内には反射鏡６５ａを備えるホルダ６５を挿
入し、ホルダ６５でバルブ６６のソケツト６７を
保持するとともに、起片６３の内端部にはケース
開放端を囲繞する如く溝６８を設け、これにレン
ズ６９の四周に折曲して設けた係止部６９ａを嵌
合し、これを固定する。かくしてテイルライトユ
ニツトはネジを用いることなくフエンダ５０後部
に取付保持されることとなる。

以上のテイルライトユニツトの組み付けは、実
際上はリヤカウル、リヤフエンダを組み付けなが
らなされる。即ちフレーム２のリヤ部２ａにステ
ー１１を介して後部側片５３，５３を取付支持さ
れたシートカウル５１と、該カウル５１の後下部
に上記ステー１１及び１６を介して取付支持され
るリヤフエンダ７１とにより形成される前記凹部
５４に予めテイルライトユニツト６１のケース６
２を収納しつつカウル５１にフエンダ７１を結着
する。この時フエンダ７１の上片７３に起立形成
した後端部７３ａの内側に上記ケース６２の起片
の下端部６３ｂが当接状態にあるため凹部５４内
からのケース６２の抜脱は上記囲枠５５の規制と
併せて確実に防止されることとなる。そしてレン
ズ６９をケース６２の開放端に既述の如く係止嵌
合する。

以上実施例を詳述したが、リヤカウル、リヤフ
エンダの具体的形状、構造、テイルライトユニツ
トの収納保持凹部の形状、構造は任意で、上記に
限られるものではない。

以上で明らかな如く本考案によれば、テイルラ
イトユニツトをビス等の締着手段やブラケツトを
要することなく、リヤカウル、リヤフエンダを利
用して取付保持することができ、部品点数の削減
を図ることができ、且つ組付工数も削減され、組
立性を向上することができ、又軽量化上も好まし
く、コストダウンを図る上で好都合である等多大
の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実例を示すもので、第１図は
自動二輪車の側面図、第２図は同リヤ部の縦断側
面図、第３図は同説明的横断平面図、第４図は部
分破断背面図である。 尚図面中、５１はシートカウル、５４は凹部、
７１はリヤフエンダ、６１はテイルライトユニツ
トである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動二輪車のリヤ部後方に開放された凹部を備
   えるシートカウルを配設し、これの下方にリヤフ
   エンダを配設してこれの後部の上部分を上記シー
   トカウルの凹部下方に臨ませ、これらシートカウ
   ル、リヤフエンダで囲まれた後方に開放された凹
   部内にテイルライトユニツトを嵌装保持せしめる
   如く構成したことを特徴とする自動二輪車のテイ
   ルライト取付構造。