JPS6312049B2 - - Google Patents

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JPS6312049B2
JPS6312049B2 JP15370879A JP15370879A JPS6312049B2 JP S6312049 B2 JPS6312049 B2 JP S6312049B2 JP 15370879 A JP15370879 A JP 15370879A JP 15370879 A JP15370879 A JP 15370879A JP S6312049 B2 JPS6312049 B2 JP S6312049B2
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JP
Japan
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group
catalyst
phosgene
acid
same
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Application number
JP15370879A
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English (en)
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JPS5573631A (en
Inventor
Seruju Rui Marii Rukorie
Jannpieeru Joruju Sanu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NASHIONARU DE PUUDORU E EKUSUPUROJIFU SOC
Original Assignee
NASHIONARU DE PUUDORU E EKUSUPUROJIFU SOC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NASHIONARU DE PUUDORU E EKUSUPUROJIFU SOC filed Critical NASHIONARU DE PUUDORU E EKUSUPUROJIFU SOC
Publication of JPS5573631A publication Critical patent/JPS5573631A/ja
Publication of JPS6312049B2 publication Critical patent/JPS6312049B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/58Preparation of carboxylic acid halides
    • C07C51/60Preparation of carboxylic acid halides by conversion of carboxylic acids or their anhydrides or esters, lactones, salts into halides with the same carboxylic acid part

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、触媒の存在下有機酸もしくは有機酸
無水物のホスゲン使用による塩素化により有機酸
塩化物の製造方法に関する。 適度な温度で大気圧と類似の圧力下、対応する
酸もしくは無水物をホスゲンと反応させて酸塩化
物を製造するために触媒を使用することは公知で
ある。 すなわち、フランス特許第732078号および第
2212319号は第三級アミン類の使用を提案した。
しかし、これら後者の触媒は非常に並程度の活性
しか有さず、従つて高温度の使用が要求されそし
てある場合にはやつかいな副生成物の形成のもと
ともなり、問題に対する他の解決法が提案され
た。 それ故、特にドイツ特許第1026750号、米国特
許第3318950号および3544627号並びにフランス特
許第2196305号明細書に記載される如く、ジメチ
ルホルムアルデヒド、テトラメチルウレア、テト
ラメチルチオウレアおよびN―アルキルピロリド
ンの如きアミド、尿素、チオ尿素もしくはピロリ
ドンを使用することが提案された。これらの物質
は、触媒活性の点から、相当に進歩しているが、
二,三の再循環操作後、導管を閉塞するスラツジ
の形成を導きそしてまた、一般に時として有毒で
しばしば酸塩化物から分離が困難である第二の副
生物の形成を導く。 同時に、活性炭およびルイス塩基の如き無機の
触媒は、たとえあるとしてもそれらが極く少量の
副生物を発生させるという点で有利であるが、し
かし一方では、それらは、触媒活性が減じ、高い
反応温度を必要とする。かかる触媒は、米国特許
第2156177号および同第2272299号に開示されてお
りそして該触媒は、反応器中の固体の存在によつ
て引きおこされる技術的困難性(過および蒸
留)の故に、問題に対する満足すべき解決を与え
ていない。 殆ど満足できる2つの解決が最近提案された。
第一は米国特許第3547960号および同第3869485号
明細書において、第二は米国特許第3962326号明
細書において提案されている。米国特許第
3547960号によれば、多数のイミダゾール群が使
用される。これは、副生物の形成を伴わず急速な
反応を与える。しかし、あいにく、ある場合に
は、反応器に二相が見出されそしてこれは、二,
三の再循環の後やつかいな問題となる。 米国特許第3962326号によれば、第三級ホスフ
インオキサイドもしくはスルフアイドが使用され
る。この場合、触媒作用は少ない触媒割合で良好
であり、そしてもしも触媒を再循環させなけれ
ば、極く少量の副生物が形成だけである。実際、
この後者の場合に、ドイツ特許第1192215号に係
る塩素化に対し反応し得そして酸化ホスフインと
ホスゲンの反応によつて形成される第三級ホスフ
インジクロライドは、生じた酸塩化物を蒸留する
際一部分解する。当然の結果として触媒のバツチ
は、十分に再循環できない。 従つて、適当な温度で良好な活性を有しそして
同時に再循環操作に十分適合し、そしてわずらわ
しい量の副生物の形成を導びかない触媒を発見す
ることの問題点が尚残つている。 本発明者らは、今や先に述べた性質に相当に、
その結果非常に工業的価値の大きい一群の触媒を
見出した。 本発明は、熱の作用下、触媒の存在のもとに、
対応するカルボン酸またはカルボン酸無水物をホ
スゲンを用いて塩素化することにより、カルボン
酸塩化物を製造するに当たり、 一般式(): (式中、Xは酸素原子、または炭素1〜6個の
原子数を有するアルキル基である基R5によつて
モノ置換されている窒素原子であり;R1,R2
R3およびR4は全て異つているかまたはそれらの
うちの少なくとも2つは同一であり、水素原子で
あるかまたはホスゲンと反応しうるかもしくは反
応しうえない有機基である)で表わされる群の少
なくとも一員が触媒として使用されることを特徴
とする方法に関する。 基R1,R2,R3および/またはR4が有機基であ
る場合、該基は、炭素原子数20以下を含有するの
が好ましい。 以下明細書全体を通じ、“触媒”なる語句は一
般式()で表わされる群の一員を示す。本発明
に係る方法に関する触媒の内、あるものはそれら
の高い触媒活性の故に、好ましい。それ故、特に
好ましい触媒は; 一般式() {式中、一方ではXは酸素原子であるかもしく
はN−R5(R5は直鎖もしくは有枝のC1ないしC6
アルキル基である)であり、そして他方では:
R1は水素原子、または塩素原子、水酸基、カル
ボキシル基、エステル基もしくはエーテル基によ
つて置換されていてもよいC1ないしC12のアルキ
ル基、C7ないしC20のアルキル基、C7ないしC20
アルカリール(alkaryl)基、水酸基、カルボキ
シル基、またはC1ないしC3のジアルキルアミノ
基であり; R2およびR3は同一であるかまたは異つており
そしてR1に対し規定された意味の一つを有しそ
してR1と同一の意味を有してもよいか、または、
XがN−Rである場合、R2およびR3は共に水素
原子であるのが好ましく; そしてR4はR1に対し定義された意味の一つを
有し、そしてR1および/またはR2および/また
はR3と同一の意味を有していてもよく、または
別にR1およびR2が共に結合し、および/または
R3およびR4が共に結合しフエニル基を形成する}
で表わされる触媒である。 特に好ましい本発明の態様によれば、触媒とし
て使用される化合物は、一般式(){式中、一
方ではXは酸素原子、またはN−R5(R5は直鎖も
しくは分枝のC1ないしC6のアルキル基である)
でありそして他方では: R1,R2,R3およびR4はそれぞれ水素原子であ
るか、もしくは別に: R1およびR4は同一であり、共にC1ないしC6
ルキルでありそしてR2およびR3は共に水素原子
であり、 また別にXが酸素原子でありそして: R1およびR4は同一であり共にC1ないしC6のア
ルキル基であり、そしてR2およびR3は共にC1
いしC6のアルキル基であり、R1およびR4は共に
水素原子でありそしてR2およびR3はハロゲン、
水酸基もしくはカルボキシル基によつて置換され
てもよいアリール基、R1およびR4は共に水素で
ありそしてR2およびR3は同一でC7ないしC20のア
ルアルキル基もしくはC7ないしC20のアルカリー
ル基、またはR1およびR4は共にCOOHでありそ
してR2およびR3は水素もしくはC1ないしC6のア
ルキルである}で表わされる化合物である。 一般的な見地から、本発明の範囲内に入ると考
えられる化合物は、ホスゲンに対し反応性がない
基によつて置換されている化合物、又はホスゲン
に対し反応性がある基によつて置換されており、
ホスゲンとの反応後主骨格: が保護されている安定な分子に変成される化合物
である。 前述の全ての化合物は酸のホスゲン使用による
塩素化のための触媒として活性であるが、驚くべ
きことに、それらのあるものは、反応速度を加速
する観点から他の化合物よりもはるかに著しい活
性を有することが見出された。 従つて、一般的な意味で、本発明に係る触媒
は、酸とホスゲンとの反応に関しおよび対応する
酸無水物とホスゲンとの反応の両方に関し特に活
性が高い。この後者の酸無水物は、出発反応体で
あるか、またはホスゲンによる塩素化中すでに形
成された酸塩化物と出発物の酸との反応により形
成されうる。更に、本発明に係る触媒は、一般に
活性が高くなればなるほど、該触媒が含む置換基
R2およびR3は水素の如く、その嵩がより小さく
なり、置換基R1およびR4は性質はより重要でな
くなる。しかし、基R1およびR4はまた好ましく
はその嵩が小さくあるべきである。 すでに述べた如く、触媒が有する置換基によつ
て、ホスゲンに対し反応性がある、本発明に係る
触媒を使用することは完全に可能である。しか
し、それらの使用は好ましくない。と言うのはそ
の使用により、ホスゲンの不必要な特別な消費を
導きそして有効ではあるが、概して出発触媒の効
率よりも小さい効率を有する分子の生成を導く。 本方法が適用されるカルボン酸は、特に炭素原
子数2ないし20を有する脂肪族カルボン酸および
炭素原子数4ないし24を有する芳香族のもしくは
脂環式の酸である。問題になつている上記酸はカ
ルボキシル基1ないし3を含有する酸である。本
発明は、又上記酸の無水物にも関する。言及され
る例は、次の典型的な酸:酢酸、酪酸、2―エチ
ルヘキサン酸、3,5,5―トリメチルヘキサン
酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサン―
1,4―ジカルボン酸、安息香酸、クロロ安息香
酸、ニトロ安息香酸、クロロニトロ安息香酸、フ
タル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリ
ツト酸、シクロヘキサンジカルボン酸、および
α,β―不飽和カルボン酸である。 アクリル酸の如きα,β―不飽和カルボン酸の
ホスゲンによる塩素化は、α,β―不飽和カルボ
ン酸塩化物、または塩化水素の添加の結果、β―
クロロカルボン酸塩化物を与える。 本発明によれば、カルボン酸または酸無水物に
対し0.01ないし10重量%、好ましくは0.1ないし
2重量%の触媒量が、好都合に短時間内で反応を
完結させるために使用される。全体の反応速度
が、媒体中に使用される触媒の割合と共に増加す
るのが観察された。 本方法に係るプロセスに従つて、酸塩化物を製
造するために使用される温度範囲は、出発の酸も
しくは無水物に大きく依存する。70℃および180
℃の間の温度、および好ましくは90℃および150
℃間の温度が有利に使用される。概して、出発物
質の酸もしくは酸無水物の融点以上の温度が好ま
しく使用される。しかし、溶剤に又は芳香族の溶
剤の如きホスゲンに対し不活性である有機沈殿防
止剤に、懸濁または溶解した酸または酸無水物と
の反応を等しく行うことは可能である。酸塩化
物、特に先の製造から得られる、製造されること
が望まれる同一の酸塩化物も溶剤として使用可能
である。 本発明に係るプロセスは、不連続的または連続
的のいずれかで操作されそして本プロセスの適用
にあたつて、当業者にとつて公知の装置を修正す
ることは含まれない。プロセスは、大気圧以上の
圧力を使用して操作されるが、本発明に係る触媒
の品質は、この手段をとるためには一般に不必要
である程度の品質である。 反応時間は、処理される酸もしくは酸無水物の
性質に従い、そして完結の程度および成就される
ことが望まれている純度に従い変化しうる。本プ
ロセスにおいて、2ないし10時間の時間が、酸塩
化物の応用に対し要求される通常の純度を有する
酸塩化物を高収率で得るために十分である。 本プロセスによれば、使用されるべき反応体の
相対的割合に関して、該割合は通常のプロセスで
用いられるそれらと異なるところはない。すなわ
ち、約1分子中に存する酸基もしくは酸無水基に
対しホスゲン1モル比が使用され、わずかに過剰
のホスゲンはガス(HClおよびCO2)によつて運
びさられる損失を補償するために好ましい。 本発明に係るプロセスの範囲内で使用される触
媒は、公知の最良の触媒の触媒活性と同等の触媒
活性を有することが分かつた。さらに、本発明に
係る触媒は、以下の便の利点を有する。すなわ
ち、該触媒は、触媒活性の実質的損失を失わずに
数回の再循環操作をなさしめる卓越した熱安定性
を有し、そして分離され次いで注意深い温度コン
トロールを必要としないで粗反応混合物を蒸留す
ることにより酸塩化物の精製をも可能とするとい
う点で工業的に非常に重要である。従つて、これ
らの触媒の使用は、製造コストの軽減および生産
性の改善をもたらす。 本発明における触媒は周知化合物であり、それ
らの合成は公けに入手可能な文献に記載されてい
る。例えば、式()中のXがN―R5である化
合物の場合Journal of the American Chemical
Society82,4344―47頁(1960)中のA.F.
ELKASCHEFおよびM.H.NOSSEIRによる論文
に報告される合成が言及され、この合成は、式
R5NH2で表わされる第一級アミンと次の式: で表わされるγ―ピロンとの反応からなつてい
る。これらのピロンそれ自体は、Organic
Synthsis第2巻、41頁等に従い、アセトンとシユ
ウ酸ジエチルとの反応によつて得られる生成物を
脱水することによつて、それ自身得られるケリド
ン酸の脱炭酸を推奨したWILLSTATTERおよ
びPUMMERERによつて述べられた方法
(Berichte37巻、3734〜3744頁(1905年)によつ
て合成可能である。 以下に、本発明に係るプロセスの例示的態様
を、発明の簡単な非制限的説明によつて示す。 実施例1:2―エチル塩化ヘキサノイルの合成 2―エチルヘキサン酸1モルおよびN―メチル
―4―ピリドン10ミリモルを、機械的撹拌器、温
度計、浸漬チユーブおよび−70℃までに冷却され
る還流冷却器を備えた250mlの反応容器に導入し
た。次いで混合物を115〜120℃に加熱した。ホス
ゲンの流れが、コンデンサー中おだやかな還流が
観察されるように調整しながら、ホスゲンのガス
を、2時間に120gの速度で該温度にて加えた。 ホスゲンの添加が完全な場合、撹拌を115ない
し120℃まで1.5時間続けた。 窒素で脱ガス後、2―エチル塩化ヘキサノイル
を減圧下で蒸留した。 生成物は、満足すべき純度である。蒸留後、収
率は酸に対し80%である。 実施例 2: 実施例1と同一の触媒をわずか1ミリモル使用
するほかは、上に述べた如き同一の手順を行つ
た。ホスゲン110gを、1時間55分にわたつて導
入した。蒸留後、得られた収率は87%である。 実施例 3: 使用される触媒量を、再び減じた。N―メチル
4―ピリドン0.1ミリモルを使用し次いで先の実
施例で述べた他の条件を観察しながら、ホスゲン
112gを4時間45分にわたつて導入した。 蒸留後、89%の収率を得た。 実施例 4: さらに実施例1の手順を用い、N―ブチル―4
―ピリドン10ミリモルを用いそしてホスゲン118
gを3時間にわたつて導入した。 蒸留後の2―エチル塩化ヘキサノイルの収率は
86%であつた。 実施例 5: この例において、N―メチル―2,6―ジメチ
ル―4―ピリドン10ミリモルを使用しそしてホス
ゲン117gを2.5時間にわたつて導入した。蒸留
後、2―エチル塩化ヘキサノイルを89%の収率で
得た。 実施例 6: 安息香酸122g、キシレン140.5gおよび4H―
ピラン―4―オン0.96g(0.01モル)を、撹拌
器、温度計、ガス導入管、−40℃での還流冷却器
を備えた500ml反応器に装入した。 反応媒体を撹拌しながら120ないし125℃までに
加熱し、次いで冷却器中で実質的還流を引き起こ
さないでできる限りすみやかにホスゲンガスを導
入した。 つまり、ホスゲン112gを2.5時間にわたつて導
入する。ホスゲンの導入が終了したら、塩化水
素、二酸化炭素および過剰のホスゲンの除去を完
成させるため混合物を窒素で脱ガスした後、さら
に1時間温度を120℃に保持する。非常に純粋な
生成物(加水分解可能な塩素の割合により純度97
%)を得る。生成物は所望により蒸留して精製で
きる。収率は実質的に100%である。 比較例 1: 先の実施例と比較例のために、4H―γ―ピロ
ン0.01モルの代わりにテトラブチル尿素0.01モル
(2.84g)を使用し、他は同様の条件のもと、操
作をくりかえした。テトラビチル尿素は、極く少
量の副生成物(その副生成物は容易に分離されう
るが、)を生じるカルボンアミド型の触媒である。 次いで、実施例1において述べられた純度を達
成するために必要とされる合計時間を4.5時間に
もたらす全ての必要なホスゲン(114g)を導入
するために、3時間30分が必要とされることが見
出された。 実施例 7: 無水安息香酸113g(0.5モル)、キシレン150.5
gおよび4H―γ―ピロン0.01モル(0.96g)を反
応容器に装入し、実施例6におけると同一の装置
を用いて反応を行つた。得られた媒体を撹拌下
100ないし115℃に加熱し、そして実施例1で述べ
た如くホスゲンを導入した。 次の表に、導入されたホスゲンの量および反応
の完結の程度(試料を注意深く脱ガスした後、加
水分解可能な塩素の割合を測定することによつて
決定される)を時間の関数として示す。
【表】 4H―γ―ピロンは、安息香酸の場合、とにか
く急速に適用されるが、該4H―γ―ピロンは無
水安息香酸の急速なホスゲンによる塩素化をなさ
しめていることがわかる。 比較例 2: 4H―γ―ピロンの代わりにテトラブチル尿素
(0.01モルもしくは2.84g)を用い、反応を実施
例7におけるように厳密に行なうと、次の表に示
す結果を得る:
【表】 従つて、テトラブチル尿素よりもはるかに速い
ホスゲンによる塩素化をなさしめていることが分
かる。 実施例 8: 2,6―ジプロピル―3,5―ジエチル―ピラ
ン―4―オン0.01モル(2.36g)を用い、そして
この物質を、2―エチルヘキサン酸144g(1モ
ル)と共に、実施例6における如く備えた250ml
反応器中に装入した。 混合物を、撹拌しながら100〜115℃までに加熱
し、そしてホスゲン118gを、コンデンサー中非
常におだやかな還流を起こさせるために4時間15
分にかけて導入した。 混合物を110℃にて更に1時間撹拌し、しかる
後、過剰のホスゲンを窒素で脱ガスして除き、粗
酸塩化物157g、すなわち97%収率を得る。 減圧下(104〜106℃/90mmHg)、単一のヴイ
グル―カラム(Vigreux columu)を備えた装置
で蒸留を行なつた後、純度99%以上である2―エ
チル塩化ヘキサノイル146.3gを集める(収率90
%)。残査7gが残つている。 上記の残査7gを触媒として用い、同じ実験を
くりかえす。かくして粗酸塩化物162.7gを得、
これを蒸留して、純度99%以上の生成物129.2g
を、蒸留残査27gとし得る。 さらに2回のくりかえし操作の後、残査量は約
45gの一定にとどまつた。 実施例 9:塩化ベンゾイルの合成 実施例1における手順を用いそしてキシレン
140gに溶解した安息香酸1モルの溶液を適用し
た。N―ブチル―4―ピリドン10ミルモルの存在
下、反応を行つた。ホスゲン120gを2時間40分
にわたつて導入した。蒸留後得られた収率は98.5
%である。赤外吸収スペクトルは、残査中の無水
安息香酸の痕跡を何ら示さなかつた。後者を再循
環させそして更に安息香酸1モルバツチを反応器
に導入した。ホスゲン120gを3時間にわたつて
導入しそして通常のサイクルを行つた。蒸留後、
塩化ベンゾイルを収率96%で得た。残査は、赤外
吸収スペクトルにおいて無水物の痕跡を示さなか
つた。 実施例 10: 安息香酸122g、キシレン140.5gおよび2,6
―ジプロピル―3,5―ジエチルピラン―4―オ
ン0.01モル(2.36g)を用いて、実施例6の手順
を行つた。 混合物を撹拌しながら、120℃までに加熱し、
次いでコンデンサー中で実質的なリフラツクスを
起こさせないでできる限りすみやかにホスゲンを
導入する。ホスゲンの導入を完成させた後、反応
混合物を1時間120℃にて保持し、その後、過剰
のホスゲンを窒素で脱ガスすることによつて除去
する。 得られた塩化ベンゾイルを、1理論プレートの
オーダーの分離能力を有するヴイグル―
(Vigreux)カラムを用いて蒸留により分離する。
キシレンは、酸塩化物の一部を伴つているカラム
の塔頂に残つている。次の表は、純度99.5%以上
の蒸留された酸塩化物の収率のみを示す。 触媒活性を失わずに、数回触媒を再循環させる
可能性を実証するため、4回連続再循環操作を上
記蒸留残査について行つた。この際他の全ての条
件は同一である。得られた結果は以下の表に示さ
れる。
【表】 (1) 蒸留された生成物について(純度>99.5%) 触媒活性の損失はないことがわかる。と言うの
は、ホスゲンによる塩素化の時間は本質的に一定
であり、そして無水物の割合は、第二の再循環の
操作以降、触媒に固有でありそして酸および酸無
水物のホスゲン使用による塩素化に対する速度定
数に依存する値において一定のままであるからで
ある。 実施例 11: 4H―ピラン―4―オン0.96g(0.01モル)およ
びη―酪酸88g(1モル)を使用しそしてこれら
を実施例6における如く備えた250mlの反応器に
装入した。 混合物を、撹拌しながら100〜115℃までに加熱
し、次いでコンデンサー内でおだやかなリフラツ
クスをおこさせるように約4時間にわたつて導入
する。ホスゲンの導入の終了後、反応混合物を95
℃で1時間保持し次いで過剰のホスゲンを、無水
の窒素で脱ガスすることによつて除去する。得ら
れた塩化ブチリルを、ヴイグル―カラムを用いて
蒸留することにより分離する。 この場合においても、触媒活性の実質的損失な
しで、触媒を数回再循環させる可能性を実証する
ため、2回の連続再循環操作を上記蒸留残査につ
いて行つた。この際全ての他の条件は同じであつ
た。 得られた結果を以下の表に示す。この表は、ま
た触媒を用いないで同一の条件下で行つた実験結
果をも示す。
【表】 実施例 12: 2―ヘキサン酸4Kg、すなわち38モルおよび
2,6―ジメチル―γ―ピラノン34.5gすなわち
0.277モルを用い、そしてこれらを10の反応器
に仕込む。 混合物を90℃までに加熱しそしてコンデンサー
内でおだやかなリフラツクスを起こさせるように
ホスゲンを導入した;ホスゲンの4Kg、つまり
40.6モルを2時間45分にかけて導入した。1時間
撹拌後、塩化水素、二酸化炭素および過剰のホス
ゲンを除去するために窒素を導入することにより
反応器内の内容物の脱ガスを行つた。減圧下、蒸
留により純度98%の酸塩化物4.330Kg、すなわち
収率96%を得る。 実施例 13: 2―エチルヘキサン酸3.905Kg(36.9モル)お
よび4H―γ―ピラノン26g(0.26モル)を10
反応器に導入する。 混合物を撹拌しながら130℃までに加熱し、次
いでホスゲンガスを、コンデンサー内で非常にお
だやかなリフラツクスを保持するように1時間に
つき8.33モルの速度で導入する。 つまりホスゲン3300Kgを4時間にわたり、導入
する。混合物を130℃で1時間撹拌し、しかる後、
得られた混合物を、塩化水素、二酸化炭素および
過剰のホスゲンを除去するために、窒素で脱ガス
する。 2―エチル塩化ヘキサン酸{沸点62℃(10mmH
gのもと)}を真空蒸留する;かくして純度99%
の酸塩化物4.285Kg、つまり収率97.4%並びに触
媒バツチおよび少量の残査の酸塩化物からなる蒸
留残査130gを得る。 これらの蒸留残査を、新しい2―エチルヘキサ
ン酸3.905Kgのバツチとともに再循環し、130℃ま
でに加熱し次いで上記条件下ホスゲンによる塩素
化を行う。コンデンサー内で非常におだやかなリ
フラツクスをなし遂げることを可能とするホスゲ
ンの流れは1時間当たり9.4モルである。混合物
を3時間反応せしめ、脱ガスし次いで上記条件下
蒸留し、酸塩化物3.9gおよび連続操作で再循環
される残査0.7gを得る。 次の表は、反応時間、並びに一連の再循環操作
において得られる蒸留残査物の量および酸塩化物
の収率を示す。
【表】 実施例 14:塩化アクリル酸の合成 実施例1における如き同様の手順を用い、次い
でこの手順を、N―ブチル―4―ピリドン10ミリ
モルの存在下アクリル酸1モルに適用した。 ホスゲン113gを、3時間10分にわたつて導入
した。塩化アクリル酸を収率64%にて得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱の作用下に、触媒の存在のもとで、対応す
    るカルボン酸またはカルボン酸無水物をホスゲン
    を用いて塩素化することにより、カルボン酸塩化
    物を製造するに当たり、 一般式(): (式中、Xは酸素原子、または1〜6個の炭素
    原子を有するアルキル基である基R5によつてモ
    ノ置換されている窒素原子であり;R1,R2,R3
    およびR4は、全て異つているかまたはそれらの
    うちの少なくとも2つは同一であり、水素原子で
    あるかまたはホスゲンと反応しうるかもしくは反
    応しえない、多くて20個の炭素原子を含有する有
    機基である)で表わされる群の少なくとも一員が
    触媒として使用されることを特徴とする方法。 2 前記酸もしくは酸無水物に対する触媒の割合
    が、0.01ないし10重量%であり、好ましくは0.1
    ないし2重量%である、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 3 前記触媒が、次の一般式 {式中、一方ではXは酸素原子であるかもしく
    はN−R5(R5は直鎖もしくは有枝のC1ないしC6
    アルキル基である)であり、そして他方では:
    R1は水素原子、または塩素原子、水酸基、カル
    ボキシル基、エステル基もしくはエーテル基によ
    つて置換されていてもよいC1ないしC12のアルキ
    ル基、C7ないしC20のアルキル基、C7ないしC20
    アルカリール(alkaryl)基、水酸基、カルボキ
    シル基、またはC1ないしC3のジアルキルアミノ
    基であり; R2およびR3は、同一であるかまたは異つてお
    り、R1に対し規定された意味の一つを有しそし
    てR1と同一の意味を有してもよく、または、X
    がN−R5である場合、R2およびR3は共に水素原
    子であるのが好ましく; そしてR4はR1に対し定義された意味の一つを
    有し、そしてR1および/またはR2および/また
    はR3と同一の意味を有していてもよく、あるい
    はR1およびR2はいつしよになつて、および/ま
    たはR3およびR4はいつしよになつて、フエニル
    基を形成していてもよい}で表わされる群の一員
    である、特許請求の範囲第1項もしくは第2項記
    載の方法。 4 前記触媒が次の一般式: {式中、一方ではXは酸素原子、またはN−
    R5(R5は直鎖もしくは分枝のC1ないしC6アルキル
    基である)でありそして他方では: R1,R2,R3およびR4はそれぞれ水素原子であ
    るか、あるいは: R1およびR4は同一であり、共にC1ないしC6
    ルキルでありそしてR2およびR3は共に水素原子
    であり、あるいはXは酸素原子でありそして: R1およびR4は同一であり共にC1ないしC6のア
    ルキル基であり、そしてR2およびR3は共にC1
    いしC6のアルキル基であり、R1およびR4は共に
    水素原子でありそしてR2およびR3はハロゲン、
    水酸基もしくは、カルボキシル基によつて置換さ
    れていてもよいアリール基、R1およびR4は共に
    水素でありそしてR2およびR3は同一でC7ないし
    C20のアルアルキル基もしくはC7ないしC20のアル
    カリール基、またはR1およびR4は共にCOOHで
    ありそしてR2およびR3は水素もしくはC1ないし
    C6のアルキルである}で表わされる群の一員で
    ある、特許請求の範囲第3項記載の方法。 5 前記触媒が4H―ピラン―4―オンである、
    特許請求の範囲第4項記載の方法。 6 前記触媒がN―ブチル―4―ピリドンであ
    る、特許請求の範囲第4項記載の方法。 7 反応が、製造したい酸塩化物を溶剤として使
    用して行なわれる、特許請求の範囲第1項〜第6
    項のいずれかに記載の方法。
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