JPS631173Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は物品展示販売用などに用いられるシ
ヨーケースに係り、特にシヨーケースの扉体の鍵
取付構造の改良に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

一般に、この種のシヨーケースは、物品の展示
販売用に使用され、収納される物品を冷却あるい
は冷凍するようになつている。シヨーケースは、
第１図に示すように、本体ケーシング１の前面に
観音開き扉２が上下２段取付けられる。観音開き
扉２は扉体３が開閉自在に支持され、扉体３を閉
じたとき、上下の扉体３を南京錠４およびロツク
板５で施錠できるようになつている。この南京錠
４は、第２図に示す鍵取付具６の取付片６ａに形
成された錠取付用穴６ｂに取付けられる。鍵取付
具６は本体ケーシング１の前面開口部に装架され
た横仕切柱７に装着される。

しかしながら、従来のシヨーケースにおいて
は、ロツク板５および南京錠４は上下一対の扉体
３を施錠するものであるため、シヨーケースの前
面に観音開き扉２を上下２段設置した場合には、
１つのシヨーケースの扉体３の施錠に南京錠４や
鍵取付具６、ロツク板５が２組づつ必要となり、
その分だけ鍵取付構造が複雑となり、コストアツ
プの要因となつていた。

〔考案の目的〕

この考案は上述した点を考慮し、鍵取付構造を
簡素化し、１つの錠で全ての扉体の施錠を同時に
かつ簡単な操作で行ない得るようにした安価な鍵
取付機構を有するシヨーケースを提供することを
目的とする。

〔考案の概要〕

上述した目的を達成するために、この考案によ
るシヨーケースは、本体ケーシングの前面に観音
開き扉を開閉自在に支持したものにおいて、上記
本体ケーシングの前面を横仕切柱と縦仕切柱とで
区画し、上記両仕切柱の交差部近傍に鍵取付具を
取付け、この鍵取付具は、鍵取付用穴を先端部に
形成した取付片を有する一方、この取付片に、観
音開き扉の閉鎖時に各扉体とラツプして係合可能
なロツク板を差込自在とし、上記ロツク板を差し
込んだ状態で錠取付用穴に錠を取付けることによ
り、各扉体を施錠するものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案に係るシヨーケースの好ましい
実施例について添付図面を参照する。

第３図はこの考案に係るシヨーケースを示すも
ので、このシヨーケースは物品の展示、販売用に
供される。シヨーケースは、ボツクス状の本体ケ
ーシング１０を有し、この本体ケーシング１０の
前面に観音開き扉１１が上下２段設けられる。

一方、本体ケーシング１０の前面開口には横仕
切柱１２と縦仕切柱１３とが装架され、固定され
る。両仕切柱１２，１３には両側にマグネツトガ
スケツト１４が一体的に装着される。マグネツト
ガスケツト１４は上記両仕切柱１２，１３を軸方
向に延びており、観音開き扉１１の扉体１５，１
６を閉じたとき、本体ケーシング１０内を密封す
るようになつている。

前記両仕切柱１２，１３が交差する付近には、
第５図に示すように鍵取付具１８が取付けられ
る。鍵取付具１８はＬ形アングル状の取付具本体
１９とこの取付具本体１９に片持梁状に支持さ
れ、一点鎖線で示す収納位置と実線で示す起立位
置との間を回動する取付片２０とを有する。取付
片２０は細長いプレート状をなし、その先端部に
錠取付用穴２１が穿設される。この錠取付用穴２
１には南京錠等の錠２２が着脱可能に取付けられ
る。上記取付片２０はプレート状の金具で構成し
なくても、フレーム枠で形成してもよい。

一方、上記取付片２０にはロツク板２３が挿入
されるようになつている。ロツク板２３は矩形の
金属プレートで構成され、かつ取付片２０の横断
面形状に近似する取付孔２４を有し、この取付孔
２４を介してロツク板２３が取付片２０に差し込
まれ、この差込後に錠２２を取付片２０の錠取付
用穴２１に装着することにより、各扉体１５，１
６は施錠される。その際、ロツク板２３は各扉体
１５，１６の隅部と外側からラツプして係合する
ようになつており、１つのロツク板２３を取付片
２０に差し込み、錠２２で施錠することにより全
ての扉体１５，１６を同時にロツクすることがで
きる。

その際、取付片２０は支持部から錠取付用穴２
１までの長さは第５図にＬで示され、この長さＬ
は扉体１５，１６を閉めてロツク板２３を差し込
んだとき、錠取付用穴２１に南京錠２２等が差し
込める寸法に設定されている。

次に、この考案の変形例について説明する。

この変形例に示されたシヨーケースは本体ケー
シング１０Ａの前面に３枚の扉体１５ａ，１５
ｂ，１６ａを観音開き可能に取付けたものであ
る。すなわち、本体ケーシング１０Ａの前面は片
側に上下２枚の扉体１５ａ，１５ｂが、その他側
には１枚の扉体１６ａが開閉自在に支持される。
この３枚の扉体１５ａ，１５ｂ，１６ａを支持す
るために、本体ケーシング１０Ａの前面開口部に
装架される横仕切柱は、例えばケーシング側方か
ら縦仕切柱まで延びて終端し、この縦仕切柱に連
結されており、この横仕切柱を設けた側の扉体１
５ａ，１５ｂが上下２段に構成される。３枚の扉
体１５ａ，１５ｂ，１６ａの開閉をロツクする鍵
取付機構の各構成部材の構造は、一実施例に示し
たものと同様であるので同じ符号を付し、説明を
省略する。

〔考案の効果〕

以上に述べたように、この考案に係るシヨーケ
ースにおいては、本体ケーシングの前面を横仕切
柱と縦仕切柱で区画し、上記両仕切柱の交差部近
傍に鍵取付具を取付け、この鍵取付具は、錠取付
用穴を先端部に形成した取付片を有する一方、こ
の取付片に、観音開き扉の閉鎖時に各扉体とラツ
プして係合可能なロツク板を差込自在とし、上記
ロツク板を差し込んだ状態で錠取付用穴に錠を取
付けることにより、各扉体を施錠するようにした
から、各扉体を１つの錠およびロツク板により同
時にしかも簡単かつ確実に施錠することができ
る。しかも、鍵取付機構をシヨーケースに複数個
取付ける必要がないので、構造が簡素化され、安
価に製造することができる。

また、鍵取付具の取付片を起立位置と収納位置
との間を回動自在とした場合には、施錠しないと
き、取付片を収納状態に納めることができるの
で、不要な突起物がなくなり、外観上も有利であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の冷蔵シヨーケースを示す斜視
図、第２図は第１図のＡ−Ａ線に沿う断面図、第
３図はこの考案に係るシヨーケースの一実施例を
示す斜視図、第４図はこの考案のシヨーケースに
取付けられる鍵取付構造を示す斜視図、第５図は
この考案のシヨーケースに用いられる鍵取付具を
示す部品図、第６図はこの考案の変形例を示す図
である。 １０，１０Ａ……本体ケーシング、１１……観
音開き扉、１２……横仕切柱、１３……縦仕切
柱、１４……マグネツトガスケツト（シール部
材）、１５，１５ａ，１５ｂ，１６，１６ａ……
扉体、１８……鍵取付具、１９……取付具本体、
２０……取付片、２１……鍵取付用穴、２２……
錠、２３……ロツク板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 本体ケーシングの前面に観音開き扉を開閉自
   在に支持したシヨーケースにおいて、上記本体
   ケーシングの前面を横仕切柱と縦仕切柱とで区
   画し、上記両仕切柱の交差部近傍に鍵取付具を
   取付け、この鍵取付具は、錠取付用穴を先端部
   に形成した取付片を有する一方、この取付片
   に、観音開き扉の閉鎖時に各扉体とラツプして
   係合可能なロツク板を差込自在とし、上記ロツ
   ク板を差し込んだ状態で錠取付用穴に錠を取付
   けることにより、各扉体を施錠するようにした
   ことを特徴とするシヨーケース。 ２ 鍵取付具は、Ｌ形アングル状の取付具本体
   と、この取付具本体に片持状に取付けられ、収
   納位置と起立位置との間を回動自在な取付片と
   を有する実用新案登録請求の範囲第１項に記載
   のシヨーケース。 ３ 横仕切柱および縦仕切柱の前面にはマグネツ
   トガスケツトが軸方向に延びるようにして装着
   され、扉体を閉じたとき、内部を密封可能にし
   た実用新案登録請求の範囲第１項に記載のシヨ
   ーケース。 ４ 横仕切柱は、本体ケーシングの前面側方から
   縦仕切柱まで延びて終端しており、本体ケーシ
   ングの前面の少なくとも片側に上下２段の扉体
   が設けられた実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載のシヨーケース。