JPS6311500Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は冷蔵庫や冷凍庫等、あるいは空調用の
蒸発器として使用する熱交換器で、特にフインを
コ字状に折曲して隣接するフインとのピツチを決
定するピツチ決めフイン型熱交換器に関する。

従来例の構成とその問題点 従来のピツチ決めフイン型熱交換器は第１図に
示すように両端を略直角に折曲して全体を略コ字
状に形成し、この折曲片が同一平面をなすよう多
数並行に配設したフイン１と、これらのフインに
穿設した冷媒管取付穴２に挿通されしかる後に拡
管されてフインと密着する冷媒管３とより構成さ
れていた。そして、前記折曲片にて隣接するフイ
ンとのフインピツチを決定するのであるが、冷媒
管の拡管時に折曲片に垂直外側方向の力が加わる
ため、折曲片が垂直外側へ広がり、更に、冷媒管
に平行な方向に加わる力に対してフインが変形し
やすいという欠点を有していた。

考案の目的 そこで本考案は冷媒管取付穴に冷媒管を挿通し
た後の拡管時にフインの折曲片が隣接するフイン
の折曲片に対して垂直外側方向へ広がつてフイン
ピツチが狂うのを防ぎ、かつ、拡管時に加わる冷
媒管に平行な方向の力に対してフインの補強を図
ることを目的とする。

考案の構成 この目的を達成するため本考案は、隣接するフ
インの折曲片の先端縁上下に重なり、折曲片を支
持する切起片をフインの垂直部、折曲片にまたが
つて形成されるリブより切起し形成することによ
り冷媒管の拡管時にフインの折曲片が隣接するフ
インの折曲片に対して垂直外側方向へ広がつてフ
インピツチに狂いが生じるのを防ぎ、また、この
リブにより、拡管時に加わる冷媒管に平行な方向
の力に対してフインの補強を図つたものである。

実施例の説明 以下本考案の一実施例を添付図面に従い説明す
る。

第２図は蒸発器としての熱交換器を示し、多数
並行に配設される略コ字状のフイン３１と、これ
らフイン３１に挿通されて蛇行状に折曲される冷
媒管３２と、両側に配置されるエンドプレート３
３とより成る。フイン３１は第３図に示すように
板状フインの両端を略直角に折曲して垂直部３４
と一対の水平な折曲片３５により全体を略コ字状
と成している。またフイン３１の折曲片３５には
隣接するフインの折曲片３５の先端縁上に重な
り、折曲片３５を支持する切起片３６を有してお
り、このフイン３１が第４図に示すように多数並
行に配列されて折曲片３５，３５は同一平坦面を
形成し、かつこの折曲片３５，３５にて隣接する
フイン３１とのフインピツチ３７を決定してい
る。

また、フイン垂直部３４には冷媒管取付穴３８
が穿設してあり、これらに対して冷媒管３２を直
交するように貫通せしめ、しかる後冷媒管３２を
拡管してフイン３１と冷媒管３２とを密着せしめ
ている。また、フイン垂直部３４には長辺方向側
にリブ３９を折曲片３５上には、このリブ３９と
連続的なリブ４０を形成し、さらに折曲片３５の
先端部にも切欠き部４１をはさんで前記リブ４０
と不連続で、かつ、リブ４０より小さなリブ４２
を、それぞれ設けている。そして上述切起片３６
は垂直部３４側のリブ３９の一部を所定長さ切起
してリブ４０と一直線上を成すようにしたもので
ある。

従つて、上記切起片３６によつて、冷媒管取付
穴３８に冷媒管３２を挿通し拡管する時にフイン
の折曲片３５が隣接するフインの折曲片３５に対
して垂直外側方向へ拡がつてフインピツチに狂い
が生じるのを防ぐという効果が得られる。また、
上記リブ３９及び４０より冷媒管３２の拡管時に
加わる冷媒管方向の力に対するフインの補強の効
果、即ちリブ効果が得られる。更に、フイン折曲
片３５先端部に設けたリブ４２をリブ３９及び４
０より小さいものとすることにより、第４図に示
すようにフイン３１を多数並行に配列して切起片
３６が隣接するフインの折曲片３５上に重ねた場
合に隣接する折曲片３５どうしで同一平面を形成
することができるという効果が得られる。

考案の効果 以上の説明からも明らかなように本考案は、フ
インピツチ決めフインの折曲部の切起片が隣接す
るフインの折曲片に対して垂直外側方向へ広がつ
てフインピツチが狂うのを防ぐことができ、ま
た、フイン垂直部およびフインの折曲片に、それ
ぞれリブを設けることにより、冷媒管の拡管時に
加わる冷媒管方向の力に対してフインの補強効果
が得られ、またこのリブが前述切起片と連続する
ことから切起片の補強効果が得られる。更に、折
曲片先端部に上記リブより小さいリブを設けるこ
とにより、フインを多数並行に配列した場合に隣
接する折曲片同志が同一平面を形成することがで
きるという効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフインピツチ決めフインを配列
させた場合の熱交換器の斜視図、第２図は本考案
熱交換器の一実施例を示す斜視図、第３図は同熱
交換器に使用するフインを斜視図、第４図は第３
図に示すフインを配列させた場合の斜視図であ
る。 ３１……フイン、３２……冷媒管、３５……折
曲片、３６……切起片、３９，４０，４２……リ
ブ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 両端を略直角に折曲して垂直部と水平な一対
   の折曲片とを形成し、この折曲片が同一平面を
   成すよう多数並行に配列される略コ字状のフイ
   ンと、これらフインの垂直部に穿設した冷媒管
   取付穴に挿通され、拡管されてフインと密着す
   る冷媒管とより成り、前記フインの垂直部、折
   曲片にまたがつてリブを形成し、このリブのう
   ち垂直部側のリブを所定長さ切起して折曲片側
   のリブと直線上に並ぶ切起片を形成するととも
   に、この切起片を隣接するフインの折曲片の先
   端縁上に重ねて、この折曲片を支持した熱交換
   器。 (2) 前記折曲片に形成されるリブのうち、切起片
   と重なる先端部分は小さいリブとした実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の熱交換器。