JPS63110534A - カラ−受像管用偏向装置およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はカラー受像管偏向装置、特にインライン形電子
銃を有するカラー受像管用偏向装置およびその製造方法
に関するものである。

（従来の技術） 一般にインライン形電子銃を有するカラー受像管は、特
開昭５４−７５２１５号公報にも述べられているように
、原則的に第３図に示すように電子ビーム僧 （７０）の配列方向を水平方向とした時、垂直方向コイ
ルより発生する磁界をバレル分布有磁界（７Ｘ）とし、
水平偏向コイルから発生する磁界をビンクッション分布
磁界（Ｂ、）とすることによって、コンバーゼンスのず
れを補正して、良好なコンバーゼンス特性をもった画像
を再生することが行なわれてイル、一般にこのような方
式はセルフコンバーゼンス方式と言われている。しかし
９画像表示によ及び両面の曲率をより小さくしたフルス
クエア型カラー受像管等においては、前述したようなセ
ルフコンバーゼンス方式のみで要求性能を満足すること
ができない、かかる高い要求性能を満足するため、前記
カラー受像管用偏向装置は一般に次のような構成となっ
ている。

すなわち、第２図に一部切欠き構造図を示すように、カ
ラー受像管用偏向装置ｉｉωは内側に水平偏向コイル（
図示せず）を備えた合成樹脂製２例えばポリプロピレン
の円錐形状のモールド（へ）と、トロイダル形状のコア
■とこのコアに巻回された垂直偏向コイル■と９円錐形
状のモールドに）とトロイダル形状のコア■との間に配
設された板状の一対の磁性片且とから少なくとも構成さ
れる。

一方通常、カラー受像管の水平偏向周波数は１５．７５
ＫＨｚであるが、高解像度特性及び視認性の高度化が要
求されるディスプレイ管等では２５ＫＨｚ及び３１１Ｃ
Ｈｚ等かなり水平偏向周波数の高い使用条件が増える。

特に、コンピューターによる技術設計或いは生産制御い
わゆるＣＡＤ　（Ｃｏｍｐｕｔｓｒ　ＡｉｄｅｄＤｅｓ
ｉｇｎ）及びＣＡ　Ｍ　（Ｃｏｍｐｕｔｅｒ　Ａｉｄｅ
ｄ　Ｍｅｎｕｆａｃｔｕｒ−１ｎｇ）用途に用いられる
ディスプレイ管では６４　ＫＨｚの水平偏向周波数で動
作することもある。このような高い水平偏向周波数で前
記偏向装置を動作させた場合１次のような問題点を生ず
る。

すなわち、水平磁界により、前記偏向装置を構成するコ
ア及び水平偏向コイルに渦電流が発生し発熱することが
ある。前記コアはより高抵抗の材料を使用することによ
り、また、前記水平偏向コイルはリンツ線を採用するこ
と等により発熱を抑えることができる。しかし、前記磁
性片の発熱を抑えることはかなり困難である。

一般に薄板形状の磁性体の渦電流損失δｅはｄ′″ で与えられる。ここでｄは薄板形状磁性体の厚さ。

μは前記磁性体の透磁率、ｆは水平偏向周波数。

ρは前記磁性体の比抵抗である。すなわち、渦電流損失
による前記磁性体の温度上昇は、水平偏向周波数に比例
して上昇する＠１４吋９０″偏向型ディスプレイ管用の
前記偏向装置を従来の水平偏向周波数で動作させた場合
の前記磁性片の温度上昇ΔＴは第４図に示すように約２
０℃である。しかし。

６４ＫＨｚで動作させた場合、前記ΔＴは約７０℃とな
り特性上及び信頼性上重大な問題となる。前述した温度
上昇を抑える一つの方法として、■式からも明らかなよ
うに前記磁性片の板厚（ｄ）を小さくすることも考えら
れるが、板厚を小さくし過ぎると磁化特性が低下し、ま
た変形し易くする等の不具合を生じ実用的でない。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、ポリプロピレン製モールドの耐熱温度（熱変
形が生じると言われている温度）は約１０５℃である。

そこで、外気温度が５０℃の場所で１４吋９０℃偏向型
ディスプレイ管用偏向装置を水平偏向周波数を６４ＫＨ
ｚで動作させると、第４図より磁性片が約７０℃も上昇
するため、その近傍の温度は１２０℃近くにもなり、ポ
リプロピレン製モールドが熱変形し特性上及び信頼性上
重大な問題となる。

本発明は、このような欠点に鑑みなされたもので、高い
水平偏向周波数による動作においても発熱が少なく、安
定したカラー受像管用偏向装置およびその製造方法を提
供する事を目的とする。

（発明の構成〕 （問題点を解決するための手段） 本発明は、ポリプロピレン環のモールド表面に。

非晶質の酸化ケイ素又は水酸化ケイ素又はそれらの混合
物をバインダーとして、赤外線放射特性を有するセラミ
ック層を形成したカラー受像管用偏向装置およびモール
ド表面の前処理として、ビ二ル基又はメルカプト基を有
したシランカップリング剤を塗布乾燥後、その上に赤外
線放射特性を有するセラミック層を形成するカラー受像
管偏向装置の製造方法である。

（作　　用） 一般にカラー受像管用偏向装置のモールドのようなポリ
オレフィン系の樹脂は、無極性のため。

その表面に異種材料を接着させることは非常に困難な事
から、非晶質の酸化ケイ素又は水酸化ケイ素、またはそ
れらの混合物をバインダーとして。

赤外線放射特性を有したセラミック層を形成しようとし
てもモールド表面から剥れを生じ、目的を達成する事は
できなかった。そこで１表面処理剤として各種のシラン
カップリング剤を検討した結エトキシシラン基を有した
シランカップリング剤を前処理剤として塗布乾燥する事
により、モールド表面から剥れの生じないｌ赤外線放射
特性を有したセラミック層を形成する事ができる。この
セラミック層により、高い水平偏向周波数で動作させて
もモールドの温度上昇が少ない偏向装置とすることがで
きる。

（実　施　例） 以下９本発明の一実施例について９図面を用いて詳細に
説明する。第１図は９本発明を適用したカラー受像管用
偏向装置を構成するポリプロピレン製モールドに）の一
部を示す模式図である。この偏向装置におけるモールド
（イ）の配設位置は、第２図に示す従来の偏向装置と同
様である。第１図のポリプロピレン製モールド（イ）の
表面には、赤外線放射特性を有するセラミック層■が形
成されている。このセラミック層（へ）は、以下の様に
形成される。まず、ビニルトリエトキシシランｃｔｔ、
＝ｃｏｓｉ（ＯＣ＊Ｈｓ）ｍを、モールド表面にディッ
プ（Ｄｉｐ）法により塗布し、約５０℃の炉で乾燥する
０次に、下記に示すフィラーとして、アルミニウム、チ
タン。

クロム、マンガン、銅等の酸化物を含んだケイ素のアル
コキシド化合物２例えば５ｉ（０（ＣＨ−）ｔｃＨ）＊
の懸濁液を用いて同様にディップ法で約１５−の膜を形
成した。なお、膜の強度・緻密度をより向上さアルミニ
ウム・チタン・マンガン・ クロム・銅の酸化物混合体　　　　３００　ｇケイ素の
アルコキシド化合物　　　１００ｇ有機酸　　　　　　
　　　　　　　　１ｇイソプロピルアルコール　　　　
　５９９ｇこの様に、ケイ素のアルコキシド化合物と有
機酸を含むｔｑｉ液を塗布したモールドを７０℃以上の
雰囲気中で加熱する事により、短時間で第１図に示す様
なアルミニウム・チタン・マンガン・クロム・銅の酸化
物を主成分とした赤外線放射特性を有したセラミック層
を得る事ができる。すなわち。

モールドに塗布されたケイ素のアルコキシド化合物は、
７０℃以上の雰囲気中で、短時間に大気中の水分より加
水分解を起こし、その結果、アルコキシド同志の重縮合
反応により造膜し、前記金冠酸化物のバインダーとして
セラミック化するためでを形成する事ができる。第１表
に各種シランカップリング剤で前処理した時のセロテー
プテストの結果を示す、この表かられかる様に、シラン
カップリング剤として２例えば有機官能基としては。

ビニル基又はメルカプト基、無機官能基としては。

トリメトキシシラン基、またトリエトキシシラン基を有
したものが良好であった。

第１表 ここで８本発明者等は２本発明を適用したカラー受像管
用偏向装置により、　１４’　９０’偏向型デイスプレ
イ管を動作させた場合の前記モールドの湿度上昇を検討
した結果、無処理の時は室温が約２３℃の特約４４℃で
あったのが、セラミック層を形成する事により約３０℃
に下げる事ができた。

なお９本実施例では、フィラーとして金属酸化物の例を
述べたが、フィラーとして熱伝沸性のよい炭化ケイ素を
用いても同様の効果を得る事ができた。

〔発明の効果〕

以上述べた様に、カラー受像管用偏向装置を構成するモ
ールドの表面をビニル基またメルカプト基を有したシラ
ンカップリング剤で処理した後。

赤外線放射特性を有するセラミック層を形成すればモー
ルド表面からのセラミック層の剥れを生じないため、高
い水平偏向周波数においても発熱がなく信頼性の高い偏
向装置を得る事ができる。

また、前述した効果は、前記ポリプロピレン製モールド
以外の構成部品に適用してもより接着性の改善されたセ
ラミック層が得られるのは言うまでもない。

自装置を構成するモールドの断面模式図、第２図はカラ
ー受像管用偏向装置の一部切欠き構造図。

第３図は、カラー受像管における偏向磁界を説明するた
めの断面模式図、第４図は、従来の偏向装置に取り付け
られた磁性片の動作中の温度上昇を示す特性図である。

■・・・偏向装置 ■・・・コア ■・・・垂直偏向コイル に）・・・モールド ■・・・磁性片 ０・・・セラミック層 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　大胡典夫 第　　ｔ　　図 第　　２　図、 第　　３　囚 ７−Ｘ千１７°戸１波敗（ＫＨｚン 第　　４　図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）内側に水平偏向コイルを備えた円錐形状のモール
   ドと、垂直偏向コイルが巻回されたコアとを備えてなる
   カラー受像管用偏向装置において、前記モールドの表面
   に、非晶質の酸化ケイ素と、水酸化ケイ素のうち少なく
   とも１つをバインダーとして赤外線放射特性を有するセ
   ラミック層を形成したことを特徴とするカラー受像管用
   偏向装置。
2. （２）モールドの表面に非晶質の酸化ケイ素、水酸化ケ
   イ素のうちの少なくとも一方をバインダーとして赤外線
   放射特性を有するセラミック層を形成するに際し、ビニ
   ル基またはメルカプト基を有するシランカップリング剤
   で前記モールド表面を前処理することを特徴とするカラ
   ー受像管用偏向装置の製造方法。
3. （３）前記シランカップリング剤が、ビニルトリエトキ
   シシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
   キシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
   ピルトリメトキシシランであることを特徴とする特許請
   求の範囲第２項記載のカラー受像管用偏向装置の製造方
   法。
4. （４）前記セラミック層中にフィラーとして、コバルト
   ・アルミニウム・チタン・クロム・マンガン・鉄・銅の
   群から選ばれた酸化物を少なくとも一種または炭化ケイ
   素を含んでいることを特徴とする特許請求の範囲第２項
   記載のカラー受像管用偏向装置の製造方法。