JPS6310916Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、立形および横形のダイヤモンドやボ
ラゾン等のといし車を用いた両頭平面研削盤にお
けるといし車の形直し・目立て装置に関する。

［従来技術］ 従来、この種の形直し・目立ては、ポイントダ
イヤモンドやインプリダイヤモンド工具を用い
て、両といし面に対し工具アームを旋回往復運動
させるか、直線往復運動させて形直し・目立てを
行つている。この場合、工作物の加工寸法が小さ
いときは、この加工寸法に工具アームの大きさが
左右されるから、充分な剛性が得られず正確な形
直しや目立てができない。または、一方のといし
車を移動させて形直し・目立てを行つたのち、研
削位置にといし車を調整する必要がある。その
上、形直し・目立てに長時間を要し、工具の摩耗
も激しく工具の交換を頻繁に行わなければならな
い。工具としてロータリダイヤモンドを用いると
殊更に剛性不足をきたすことは言をまたない。他
の方法として酸化アルミニウム系と粒または、炭
化けい素系と粒のといしのステツクをといし面に
手動で押圧して目立て行う場合、手動の動作がで
きるように、といし車の間隔をあけるため、とい
し車の一方を移動して行わねばならず、かつ、と
いし面の外周端または、内周端にダレが生じて工
作物の安定した正確な加工精度が得られない。こ
れらの諸問題を解決するため、出願人の出願にか
かる実願昭 58−197765 が提案されている。こ
れは、第３図に示すごとく、両頭平面研削盤の両
といし車１，１の相対するといし面５，５に臨む
円板工具３と、円板工具３を係着する工具取付軸
８と、工具取付軸８をといし車軸２，２に平行に
軸支する軸受部６と、円板工具を回転駆動する駆
動手段７から構成され、円板工具３の両端面にと
粒で形成された工具刃部４の回転によつてといし
車１，１のといし面５，５を形直し・目立てを行
つている。

この場合、といし面５，５の形直し・目立てを
行う都度、円板工具３を工具取付軸８に取り付け
て組み立て、形直し・目立て作業後工具取付軸８
から円板工具３を取り外して、研削作業に入る段
取りを行わねばならない不便さがある。

［考案の目的］ このように、といし面の形直し・目立てを行う
都度、円板工具を取り付け、取り外しする繁雑さ
を解決して正確な形直し・目立てを行い、工具の
剛性をもたせて、研削盤の生産性を高めることが
本考案の目的である。

［考案の構成］ 以上の諸問題を解決するために、両頭平面研削
盤の両といし車１，１の相対するといし面５，５
に臨む欠円板工具３と、欠円板工具３を係着する
工具取付軸８と、工具取付軸８をといし車軸２，
２に平行に軸支する軸受部６と、欠円板工具３を
回転駆動する駆動手段７とからなり、欠円板工具
３の両端面にと粒で工具刃部４，４を形成した形
直し・目立て装置である。

なお、欠円板工具とは、円板工具の一部をとい
し車と同心円でといし車より大きい半径の円弧で
欠いたもの（第２図）や、といし車の接線と平行
にといし車の外側で工具刃部を欠いたもの（第２
図の鎖線部）、あるいは、第２図にもとづいて、
といし車の外側で直線か、曲線で欠いたもの、お
よび、工具取付軸を持つ扇形のもの（図示してい
ない）を含むことは言うまでもない。

［実施例］ 本考案を、第１図にもとづいて説明する。両頭
平面研削盤の相対する二つのといし車１，１のと
いし面５，５に対し、形直し・目立ての欠円板工
具３の両端面に、ダイヤモンドと粒の工具刃部ま
たは酸化アルミニウム系と粒、炭化けい素と粒の
工具刃部４，４を形成させ、欠円板工具３を工具
取付軸８に工具取り付けナツト９で固定する。欠
円板工具３の工具取付軸８への取り付けは、本例
以外に一般に知られる方法で取り付けてもよい。
６は工具取付軸８の軸受部で、７は欠円板工具３
の駆動手段である。軸受部６および駆動手段７
は、といし車軸２と同様に、図示していない研削
盤本体の適する場所に設けられている。

本考案は、以上のような構成であるから、両と
いし車１，１のといし面５，５に欠円板工具３を
回転駆動させて臨ませ、形直し・目立てを行えば
よく、研削時は、欠円板工具３の欠円部１０を第
２図のように、といし車１，１より外して停止さ
せておけば研削時に支障をきたさない。

［考案の効果］ このように、本考案では、欠円板工具を用いる
ことで形直し・目立ての時に、いちいち工具刃部
の取り付け、取り外しを行う段取りの必要が無い
ので生産性が高まり、欠円板工具は、といし車と
同等または、それ以上の大きさにとれるので刃部
面積が広く、ダイヤモンドやボラゾンといしを用
いた硬質といし車に対して工具刃部の摩耗が少な
く刃部の寿命も長くなる。また、従来の例に見ら
れる剛性不足をもたらすことがないので、といし
面周辺がダレることがなく、正確な形直しや目立
てが行なわれる。さらにまた、欠円板工具は簡単
に交換ができ従来機の改造も容易で大きな効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の正面図の要部断
面図で、第２図は、第１図の平面図を示し。第３
図は、従来例の正面図の要部断面図を示す。 １……といし車、２……といし車軸、３……欠
円板工具、４……工具刃部、５……といし面、６
……軸受部、７……駆動手段、８……工具取付
軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 両頭平面研削盤において、両といし車の相対
   するといし面に臨む欠円板工具と、欠円板工具
   を係着する工具取付軸と、工具取付軸をといし
   車軸に平行に軸支する軸受部と、欠円板工具を
   回転駆動する駆動手段とを設けたことを特徴と
   する両頭平面研削盤におけるといし車の形直
   し・目立て装置。 (2) 欠円板工具は、その両端面に、ダイヤモンド
   と粒で工具刃部を形成したことを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の両頭平面研
   削盤におけるといし車の形直し装置。 (3) 欠円板工具は、その両端面に、酸化アルミニ
   ウム系と粒または、炭化けい素系と粒で工具刃
   部を形成したことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載の両頭平面研削盤における
   といし車の形直し・目立て装置。