JP2749154B2 - ロータリドレッシング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は、研削盤における砥石修正のためのロータリ
ドレッシング装置に関するものである。

＜従来の技術＞ 研削盤の砥石修正を行うためのドレッシング装置は、
主軸台又は心押台の砥石台側に工作物の加工作業時に他
の装置と干渉しないようにホルダを介して単石ダイヤモ
ンドドレッサ等を固定した構成である。

＜発明が解決しようとする課題＞ 万能研削盤においては、内径研削用砥石（以下内研用
砥石という）と外径研削用砥石（以下外研用砥石とい
う）とが装備されている。この場合、内研用砥石と外研
用砥石は回転方向が逆であり、単石ダイヤモンドドレッ
サの逃げ角が逆方向となるため、それぞれ別個（２個）
の単石ダイヤモンドドレッサを装備する必要があった。

このため、内、外研用砥石の修正時の干渉を防ぐため
に各単石ダイヤモンドドレッサ間の距離を大きく取る必
要があり、それには大きなダイヤモンドホルダとなり、
大きな取付スペースを必要とする。また、単石（ポイン
ト）ダイヤモンドドレッサは早期に摩耗する不都合があ
る。

＜課題を解決するための手段＞ 本発明の特徴とする構成は、内径研削用砥石と外径研
削用砥石とを備えた研削盤において、主軸台に回転可能
に軸承されている主軸の端面に工作物を支持、駆動する
ための支持駆動装置を設け、この支持駆動装置と前記主
軸の端面との間に円筒状のロータリドレス本体を前記主
軸と同心で前記主軸に固設し、前記ロータリドレス本体
の外周上で、かつ前記主軸の端面から前記内径研削用砥
石及び外径研削用砥石の幅以上離間した位置に円錐状の
ドレッサを形成し、このドレッサの先端の外周縁が前記
支持駆動装置の外周部より径方向外方に突出するよう形
成したものである。

＜作用＞ 本発明は上記の構成により、主軸を回転させ、この主
軸に同心で固設したロータリドレス本体の円錐状のドレ
ッサに内径研削用砥石並びに外径研削用砥石を当てテー
ブルのトラバース運動により砥石修正を行うものであ
る。

＜実施例＞ 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図に
おいて、１は主軸台であり、これに主軸２が回転可能に
軸承され、図示省略しているモータによって回転駆動さ
れる。３は前記主軸２の前端に固着された面板であり、
チャック装置４が取付けられており、これらの面板３及
びチャック装置４によって工作物Ｗを支持、駆動するた
めの支持駆動装置を構成している。

Ｗは前記チャック装置４に把持された工作物であり、
８は工作物Ｗの内径を研削加工する内径研削用砥石（以
下内研用砥石という）、９は工作物Ｗの外径を研削加工
する外径研削用砥石（以下外研用砥石という）である。

本発明は、支持駆動装置と前記主軸２の端面との間に
円筒状のロータリドレス本体６を前記主軸２と同心で前
記主軸２に固設し、前記ロータリドレス本体６の外周上
で、かつ前記主軸２の端面から前記内研用砥石８及び外
研用砥石９の幅以上離間した位置に円錐状のドレッサ７
を形成し、このドレッサ７の先端の外周縁が前記支持駆
動装置を構成するチャック装置４の外周部より径方向外
方に突出するよう形成したものである。

このロータリドレス本体６を主軸２と同心で固設する
手段としては、図例のように、ロータリドレス本体６の
ドレッサ７とは反対側の端面に環状の取付部材５をロー
タリドレス本体６と同心でボルト10によって取付けてお
き、面板３には前記取付部材５を主軸２と同心で位置決
め嵌合する凹部11を設け、これに嵌合した取付部材５を
ボルト12によって面板３に固着する。

本発明は上記の通り構成であるから、内、外研用砥石
８、９を修正する場合、主軸２を回転させる。これによ
りロータリドレス本体６は主軸２と同心回転する。この
回転するロータリドレス本体６のドレッサ７に、図の仮
想線で示すように内研用砥石８並びに外研用砥石９をそ
れぞれ押し付けて主軸台１をトラバースすることによっ
て行うものである。

＜発明の効果＞ 以上のように本発明によると、ロータリドレス本体の
外周上で、かつ主軸の端面から内径研削砥石及び外径研
削砥石の幅以上離間した位置に円錐状ドレッサを形成
し、このドレッサの先端の外周縁が工作物の支持駆動装
置の外周部より径方向外方に突出するよう形成した構成
により、内径研削砥石及び外径研削砥石の何れの砥石の
ストレート、テーパ、端面、多段成形等の砥石修正を１
つのロータリドレス本体でドレシングを可能とし、ロー
タリドレス本体を小さなスペースで装着することがで
き、ロータリドレッシング装置のコンパクト化が得られ
る。

また、ロータリドレス本体は円筒状であり、その内径
部にはチャック装置、センタ、ケレ回しスタット等の工
作物の支持、駆動のための装置の取付を可能にし、円錐
状ドレッサは、前記工作物の支持、駆動のための支持駆
動装置より大径であるため、砥石修正時に砥石が前記他
の装置に干渉することがない。

さらに、ロータリドレスにより単石ダイヤモンドドレ
ッサに比較するとドレッサの寿命を長くし、メンテナン
スの頻度を減少する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示す断面図である。 １…主軸台、２…主軸、３…面板、４…チャック装置、
５…取付部材、６…ロータリドレス本体、７…円錐状ド
レッサ、８…内径研削用砥石、９…外径研削用砥石。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内径研削用砥石と外径研削用砥石とを備え
   た研削盤において、主軸台に回転可能に軸承されている
   主軸の端面に工作物を支持、駆動するための支持駆動装
   置を設け、この支持駆動装置と前記主軸の端面との間に
   円筒状のロータリドレス本体を前記主軸と同心で前記主
   軸に固設し、前記ロータリドレス本体の外周上で、かつ
   前記主軸の端面から前記内径研削用砥石及び外径研削用
   砥石の幅以上離間した位置に円錐状のドレッサを形成
   し、このドレッサの先端の外周縁が前記支持駆動装置の
   外周部より径方向外方に突出するよう形成したことを特
   徴とするロータリドレッシング装置。