JPS6310855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は活性炭によつて浄化された飲料水を得
るのに用いられる浄水器に関する。

（従来技術） 本考案は給水路開閉弁機構を備えた本体と、こ
の本体に着脱可能に取付けた活性炭を内蔵するカ
ートリツジとからなる浄水器の改良に係る。

従来のこの種浄水器においては、本体内の給水
路及び浄水路とカートリツジの流入口及び流出口
との２箇所の接続を同時に円滑に行うことが、本
体又はカートリツジの製造上の寸法誤差、歪など
によつて困難になることが多いという問題があ
る。

（考案の目的） 本考案は上記従来例の問題を解決することを目
的とする。

（考案の構成） 本考案は上記目的を達成するため、給水路開閉
弁機構を備えた本体と、この本体に着脱可能に取
付けた活性炭を内蔵するカートリツジとからなる
浄水器において、前記本体内に給水路開閉弁機構
と前記カートリツジの流入口とを接続する給水パ
イプを配すると共に、前記カートリツジの流出口
と本体に設けた浄水吐出口とを接続する浄水パイ
プを配し、且つ前記給水パイプの前記カートリツ
ジの流入口との接続部並びに前記浄水パイプの前
記カートリツジの流出口との接続部を共に本体に
対し可動としたことを特徴とする。

（実施例） 図面に示す実施例は、本体１に取付けた操作レ
バー２の３段階の切替操作により、止水、浄水吐
出、原水吐出が可能となる浄水器に係るものであ
る。

図において３は合成樹脂製本体ケースであつ
て、その下面は合成樹脂製底ケース４によつて覆
われている。本体ケース３の右部には弁室５が形
成されている。この弁室５はその上方に配した水
道蛇口取付部材６を介して水道蛇口（図示せず）
に連通している。弁室５はその底壁７に設けた２
つの弁孔８，９を介して、原水吐出パイプ１０及
び給水パイプ１１に連通している（第３図）。
夫々の弁孔８，９上にはボール１２，１３を配
し、これらのボール１２，１３を前記操作レバー
２の切替操作に連動する１対の操作杆１４，１５
によつて位置決めしている。すなわち操作レバー
２を第１図及び第２図に示す中立位置にセツトす
ると両操作杆１４，１５は後退位置にあつて、両
ボール１２，１３は夫々の弁孔８，９を閉弁する
位置にあり、止水状態となる。前記操作レバー２
を第１図Ｌ方向に回動すると、一方の操作杆１４
が操作レバー２のカム面１６によつて押出されて
前進し、一方のボール１２を前進させ、原水吐出
パイプ１０に連通する弁孔８を開き、原水吐出状
態となる。前記操作レバー２を第１図Ｒ方向に回
動すると、他方の操作杆１５が操作レバー２のカ
ム面１６によつて押出されて前進し、他方のボー
ル１３を前進させ、給水パイプ１１に連通する弁
孔９を開き、浄水吐出状態となる。

前記本体ケース３の左部にはカートリツジ支持
板１７を一体形成し、この上面に活性炭１８を内
蔵するカートリツジ１９を載置している。このカ
ートリツジ１９は上方開放の合成樹脂製ケース２
０内に活性炭１８を充填し、合成樹脂製蓋板２１
で閉蓋してなる。前記ケース２０の底板部２２に
は、第２図に示す如く前記給水パイプ１１に接続
する突出管２３を下方に突出するようにして一体
形成している。この突出管２３は給水パイプ１１
を通じて送られてきた原水をカートリツジ１９内
に取入れる流入口２４を備えている。又前記ケー
ス２０の底板部２２には第５図に示す如く、後記
浄水パイプ２５に接続する突出管２６を下方に突
出するようにして一体形成している。この突出管
２６は、前記ケース２０の内部を上下に貫通する
貫通管２７に一体的に接続されると共に、この貫
通管２７を流下する浄水を浄水パイプ２５に送る
流出口２８を備えている。前記蓋板２１には２つ
の流通孔２９，３０を設け、第１の流通孔２９に
よつて後記貯溜室３１と前記ケース２０の内空間
とを連通し、第２の流通孔２９によつて貯溜室３
１と前記貫通管２７とを連通するように構成して
いる。

前記カートリツジ支持板１７の周辺部には円環
状のネジ壁３２を設け、ここに外装ケース３３を
着脱可能に螺着している。この外装ケース３３の
頂部空間には透明又は半透明のキヤツプ体３４を
無理嵌め状態に取付けている。キヤツプ体３４は
その下端がオーリング３５を介して前記蓋板２１
に当接しており、外装ケース３３内に前記カート
リツジ１９を配して、この外装ケース３３を前記
ネジ壁３２に螺着すると、カートリツジ１９はキ
ヤツプ体３４に押圧されて所定位置に固定される
と共に、キヤツプ体３４と前記蓋板２１との間に
密閉状の貯溜室３１が形成される。前記透明又は
半透明のキヤツプ体３４を通して、カートリツジ
１９内の汚れ具合を判断することができると共
に、水の流れを確認することができる。尚、６
５，６６は不織布シートである。

前記本体ケース３と前記底ケース４との間に形
成される空間内には、第２図に示す如く、前記弁
室５の一方の弁孔９と前記カートリツジ１９の流
入口２４とを接続する給水パイプ１１を配設して
いる。本実施例ではこの給水パイプ１１を夫々合
成樹脂で成形された前記弁孔９側の固定パイプ１
１ａと前記流入口２４側の可動パイプ１１ｂとで
構成している。両パイプ１１ａ，１１ｂの接続部
３６は相対動可能な挿嵌関係にあり、この挿嵌部
（接続部）３６にオーリング３７を配して、シー
ル性を確保している。又前記可動パイプ１１ｂの
前記流入口２４との接続部３８は前記カートリツ
ジ１９の突出管２３を収嵌できるように大径に形
成され、カートリツジ１９が所定位置に挿し込ま
れ固定されるとき、同時に前記突出管２３が前記
接続部３８に収嵌されて、給水パイプ１１とカー
トリツジ１９の流入口２４とは接続される。３９
は前記接続部３８と前記突出管２３との間のシー
ル性を確保するオーリングである。

前記固定パイプ１１ａは本体ケース３や底ケー
ス４の適所に設けたパイプ支持部４０，４１によ
つて固定されている。４２は固定パイプ１１ａと
前記弁孔９近傍のパイプ支持部４０との間のシー
ル性を確保するためのオーリングである。

前記可動パイプ１１ｂは本体ケース３や底ケー
ス４の適所に設けたパイプ支持部４３，４４，４
５，４６に若干の前後左右動を許容されるように
して支持されている。このパイプ支持部の内、可
動パイプ１１ｂの前記接続部３８を支持するため
に前記カートリツジ支持板１７の下面に突設した
円筒状のパイプ支持部（以下支持筒部と称す。）
４６は、前記接続部３８の外径より若干大きな内
径を有するように形成され、両者の隙間ｍ分、可
動パイプ１１ｂが前後左右動できるように構成さ
れている。尚、４７はビス４８，４８……によつ
て本体ケース３に取付けたパイプ固定板で、前記
可動パイプ１１ｂ及び後記浄水パイプ２５の可動
パイプ２５ｂを固定する作用を営む。

前記本体ケース３と前記底ケース４との間に形
成される空間内には、前記給水パイプ１１と共
に、第５図に示す如く、前記カートリツジ１９の
流出口２８と前記底ケース４に設けた浄水吐出口
４９とを接続する浄水パイプ２５を配設してい
る。この浄水パイプ２５も前記給水パイプ１１と
同様、夫々合成樹脂で成形された前記浄水吐出口
４９側の固定パイプ２５ａと前記流出口２８側の
可動パイプ２５ｂとから構成されている。両パイ
プ２５ａ，２５ｂの接続部５０は相対動可能な挿
嵌関係にあり、この挿嵌部（接続部）５０にオー
リング５１を配して、シール性を確保している。
又前記可動パイプ２５ｂの前記流出口２８との接
続部５２は前記カートリツジ１９の突出管２６を
収嵌できるように大径に形成され、給水パイプ１
１の場合と同様、外装ケース３３の挿し込み固定
時に、浄水パイプ２５とカートリツジ１９の流出
口２８とは接続される。５３は前記接続部５２と
前記突出管２６との間のシール性を確保するオー
リングである。

前記固定パイプ２５ａは本体ケース３や底ケー
ス４の適所に設けたパイプ支持部５４，５５によ
つて固定されている。５６は固定パイプ２５ａと
前記浄水吐出口４９近傍のパイプ支持部５４との
間のシール性を確保するためのオーリングであ
る。

前記可動パイプ２５ｂは本体ケース３や底ケー
ス４の適所に設けたパイプ支持部５７，５８に若
干の前後左右動を許容されるようにして支持され
ている。このパイプ支持部の内、可動パイプ２５
ｂの前記接続部５２を支持するために前記カート
リツジ支持板１７の下面に突設した円筒状のパイ
プ支持部（以下支持筒部と称す。）５８は、前記
接続部５２の外径より若干大きな内径を有するよ
うに形成され、両者の隙間ｎ分、可動パイプ２５
ｂが前後左右動できるように構成されている。

本実施例は上述の如く、本体ケース４、底ケー
ス４などによつて本体１を構成し、この本体１
に、弁室５、弁孔９、ボール１３、操作杆１５、
操作レバー２などからなる給水路開閉弁機構６１
を具備せしめている。又前記本体１に活性炭１８
を内蔵するカートリツジ１９を、本体１に着脱可
能に取付けうるように構成している。

又前記本体１内に給水路開閉弁機構６１と前記
カートリツジ１９の流入口２４とを接続する給水
パイプ１１を配すると共に、前記カートリツジ１
９の流出口２８と本体１に設けた浄水吐出口４９
とを接続する浄水パイプ２５を配し、且つ前記給
水パイプ１１の前記カートリツジ１９の流入口２
４との接続部３８並びに前記浄水パイプ２５の前
記カートリツジ１９の流出口２８との接続部５２
を共に本体１に対し可動としている。

前記２つの接続部３８，５２を本体１に対し可
動とする構造は、上記実施例に示す如く、前記支
持筒部４６，５８との間に隙間ｍ，ｎを設ける
外、第６図及び第７図に示す如く、接続部３８，
５２の外周に突刺状のリブ６２，６２……を複数
本設け、給水パイプ１１又は浄水パイプ２５が前
後左右に移動するとき、一部のリブ６２が前記支
持筒部４６，５８に当接して押しつぶされるよう
に構成してもよい、又第８図に示す如く、接続部
３８，５２の外周に多数本の薄いフイン６３，６
３……を突設して、これらフイン６３，６３……
の弾性変形によつて、接続部３８，５２が前記支
持筒部４６，５８に対し、移動可能に支持される
ように構成してもよい。更に第９図に示す如く、
前記接続部３８，５２と前記支持筒部４６，５８
との間にゴムリングなどの軟弾性リング６４を介
在させ、この軟弾性リング６４の弾性変形によつ
て、前記接続部３８，５２を前記支持筒部４６，
５８に可動に支持させてもよい。

尚、上記実施例において操作レバー２を浄水吐
出状態にセツトすると、水道蛇口の原水は、弁室
５→弁孔９→給水パイプ１１→カートリツジ１９
の流入口２４を経てカートリツジ１９内に入り、
活性炭１８内を上昇する間に浄化され浄水とな
る。この浄水はカートリツジ１９の第１の流通孔
２９より貯溜室３１に流出した後、第２の流通孔
３０→貫通管２７→カートリツジ１９の流出口２
８→浄水パイプ２５を経て、浄水吐出口４９より
吐出される。

第１０図及び第１１図に示す実施例は、給水パ
イプ１１からカートリツジ１９の流入口２４に流
入した原水が、貫通管２７ａ、第１の流通孔２９
ａを経て貯溜室３１に入り、次いで第２の流通孔
３０ａよりカートリツジ１９の活性炭１８内に入
り、こゝを下降する間に浄化されて浄水となり、
この浄水がカートリツジ１９の流出口２８を経て
浄水パイプ２５に導から、最後に浄水吐出口４９
より吐出される例を示している。又この実施例に
おいては、底ケース４ａによつて直接給水パイプ
１１及び浄水パイプ２５を支持させている。

（考案の効果） 本考案は上記構成を有し、本体又はカートリツ
ジに製造上の寸法のバラツキ、変形などがある場
合でも、本体内に配した給水パイプ及び浄水パイ
プのカートリツジの流入口及び流出口に対する２
箇所の接続部を本体に対し可動に配しているの
で、カートリツジの本体への接続を容易且つ確実
に行うことができるという効果がある。特に実施
例に示す如く、カートリツジの流入口及び流出口
が共にカートリツジの中心から偏心した位置に設
けられている場合において、カートリツジを本体
に接続する作業を容易且つ確実に行うことができ
るという効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の本体の平面図、第２
図は第１図の−線に沿つて縦断した実施例全
体の正面図、第３図は第２図の−線断面図、
第４図は底ケースを取外した状態の本体の底面
図、第５図は第１図の−線に沿つて縦断した
実施例全体の側面図、第６図は本考案の他の実施
例の要部の縦断正面図、第７図はその要部の横断
平面図、第８図は本考案の上記諸実施例とは異な
る実施例の要部の横断平面図、第９図は本考案の
上記諸実施例とは異なる実施例の要部の縦断正面
図、第１０図は本考案の更に別の実施例の第２図
と同様に切断した一部断面図、第１１図はその第
５図と同様に切断した断面図である。 １……本体、１１……給水パイプ、１８……活
性炭、１９……カートリツジ、２４……流入口、
２５……浄水パイプ、２８……流出口、３８……
接続部、４９……浄水吐出口、５２……接続部、
６１……給水路開閉機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水路開閉弁機構を備えた本体と、この本体に
   着脱可能に取付けた活性炭を内蔵するカートリツ
   ジとからなる浄水器において、前記本体内に給水
   路開閉弁機構と前記カートリツジの流入口とを接
   続する給水パイプを配すると共に、前記カートリ
   ツジの流出口と本体に設けた浄水吐出口とを接続
   する浄水パイプを配し、且つ前記給水パイプの前
   記カートリツジの流入口との接続部並びに前記浄
   水パイプの前記カートリツジの流出口との接続部
   を共に本体に対し可動としたことを特徴とする浄
   水器。