JPS63107974A - 2− (α−アルコキシイミノ) エチルチオフエン及びその製造方法 - Google Patents

2− (α−アルコキシイミノ) エチルチオフエン及びその製造方法

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JPS63107974A
JPS63107974A JP10499387A JP10499387A JPS63107974A JP S63107974 A JPS63107974 A JP S63107974A JP 10499387 A JP10499387 A JP 10499387A JP 10499387 A JP10499387 A JP 10499387A JP S63107974 A JPS63107974 A JP S63107974A
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ethylthiophene
alkoxyimino
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邦興 加藤
Makoto Sato
誠 佐藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ム呈上幻且里分国 本発明は、新規化合物である2−(α−アルコキシイミ
ノ)エチルチオフェン及びその製造方法に関する。
2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンは、医
薬や農薬等を製造するための重要な中間体として広く用
いることができる。例えば、2−(α−アルコキシイミ
ノ)エチルチオフェンをアセチル化して、新規化合物で
ある5−アセチル−2−(α−アルコキシイミノ)エチ
ルチオフェンとし、これをへロホルム反応にて酸化する
ことによって、新規化合物である5−(α−アルコキシ
イミノ)エチル−2−チオフェンカルボン酸を得ること
ができる。この新規化合物を酸にて加水分解することに
よって、容易に公知化合物である5−アセチル−2−チ
オフェンカルボン酸を得ることができる。この化合物は
、例えば、特開昭50−25562号公報や、特開昭5
0−76069号公報に記載されている不整脈、各種心
疾患及び高血圧治療剤であるチェニルチアゾリルチオア
ミノアルコール誘導体 の重要な中間体である。
また、前記新規化合物である5−アセチル−2−(α−
アルコキシイミノ)エチルチオフェンを酸にて加水分解
することによって、公知化合物である2、5−ジアセチ
ルチオフェンを容易に得ることができる。
嗟】巨υえ折 しかしながら、従来、5−アセチル−2−チオフェンカ
ルボン酸及び2.5−ジアセチルチオフェンを工業的に
容易に且つ高収率にて製造し得る方法は知られていない
。例えば、5−アセチル−2−チオフェンカルボン酸の
製造方法として、5−シアノ−2−アセチルチオフェン
の加水分解による方法(J、 Chem、 Soc、、
1937.911)、2.5−ジアセチルチオフェンの
酸化による方法(J、Am、 Chem。
Soc、、 69.1012 (1947))、2−テ
ノイル酸エステルのアシル化による方法(Ann、 d
er Chen+、+ 1(1962)) 、2−メチ
ル−2゛−チェニル−1,3−ジオキソランのカルボキ
シル化反応による方法等が知られているが、いずれも工
業的には原料、反応の安全性や制御性からみて好ましい
方法ではない。
そこで、これらの方法における問題を解決するために、
特開昭53−23963号公報や特開昭53−1412
64号公報に記載されているように、2−チェニル酢酸
のアセチル化によって得られる5−アセチル−2−チェ
ニル酢酸又はそのエステルを酸化する方法が提案されて
いるが、この方法も、反応の制御が必ずしも容易ではな
い。
また、前記2.5−ジアセチルチオフェンの製造方法と
しては、例えば、2−アセチルチオフェンをアセチル化
する方法(J、 Am、 Chem、 Soc、、 6
9+1012 (1947))が知られているが、収率
が極めて低い。
日が”ンしようとする間 占 本発明者らは、例えば、前記した5−アセチル−2−チ
オフェンカルボン酸及び2,5−ジアセチルチオフェン
の工業的に有利な製造方法を見出すべく鋭意研究し、工
業原料として容易に入手し得る2−アセチルチオフェン
を用いることに着目した。
しかしながら、2−アセチルチオフェンは、電子吸引性
であるアセチル基のために、チオフェン環における電子
密度が低いので、5−位置に求電子置換反応を行なうこ
とは困難である。例えば、前述したように、2−アセチ
ルチオフェンを直接にアセチル化する方法によっては、
2,5−ジアセチルチオフェンを極めて低収率にて得る
ことができるにすぎない。
そこで、本発明者らは、2−アセチルチオフェンのチオ
フェン環における電子密度を高める誘導体について鋭意
研究した結果、2−アセチルチオフェンオキシムをO−
アルキル化して、アセチル基を電子供与性基であるα−
アルジキシイミノエチル基に変換し、2−(α−アルコ
キシイミノ)エチルチオフェンとするとき、この化合物
は、求電子置換反応によって、容易に且つ高収率にて5
−アセチル置換化合物を与えることを見出した。
即t3.2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
ンは、前述した理由によって無水酢酸等によって容易に
5−位置にアセチル化を受け、5−アセチル−2−(α
−アルコキシイミノ)エチルチオフェンに変換される。
この化合物を酸にて加水分解することによって、公知の
2,5−ジアセチルチオフェンを得ることができる。ま
た、ハロホルム反応によって、5−アセチル−2−(α
−アルコキシイミノ)エチルチオフェンの5−位置のア
セチル基をカルボキシル基に酸化すれば、5−(α−ア
ルコキシイミノ)エチル−2−チオフェンカルボン酸を
得ることができ、また、上記と同様に、この化合物を酸
にて加水分解すれば、公知の5−アセチル−2−チオフ
ェンカルボン酸を得ることができる。このように、本発
明による新規化合物2−(α−アルコキシイミノ)エチ
ルチオフェンは、有機合成化学工業における中間体とし
て非常に有用である。
上述したように、本発明は、従来、有機化合物の同定法
としてよ(用いられているオキシムを工業原料として利
用する新規な方法を開示するものであり、上述した知見
に基づいて、新規化合物である2−(α−アルコキシイ
ミノ)エチルチオフェン及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
他方、本発明者らは、上記2−(α−アルコキシイミノ
)エチルチオフェンの製造方法についても更に研究した
結果、2−アセチルチオフェンを0−アルキルヒドロキ
シルアミンにて直接にO−アルキルオキシム化すること
により、中間体である2−アセチルチオフェンオキシム
を経ずに、1段階にて2−(α−アルコキシイミノ)エ
チルチオフェンをより高収率にて、しかも、より高純度
にて得ることができることを見出して、本発明に至った
ものである。
5題点を解′するための手段 本発明による新規化合物である2−(α−アルコキシイ
ミノ)エチルチオフェンは、一般式(式中、Rは炭素数
1〜4のアルキル基を示す。)で表わされる。
上記一般式(1)において、Rは炭素数1〜4のアルキ
ル基を示し、このアルキル基は直鎖状でも分岐鎖状でも
よい。従って、かかるアルキル基の具体例として、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、S−ブチル基及びL−ブチル基を挙げるこ
とができる。
従ってまた、本発明による好ましい化合物の具体例とし
て、2−(α−メトキシイミノ)エチルチオフェン、2
−(α−エトキシイミノ)エチルチオフェン、2−(α
−n−プロポキシイミノ)エチルチオフェン、2−(α
−イソプロポキシイミノ)エチルチオフェン、2−(α
−n−ブトキシイミノ)エチルチオフェン、2−(α−
3−ブトキシイミノ)エチルチオフェン、2−(α−1
−ブトキシイミノ)エチルチオフェン等を挙げることが
できる。
一般に、よく知られているように、オキシムには、シン
体(syn)とアンチ体(anti)の2種の幾何異性
体が存在する。同様に、本発明による2−(α−アルコ
キシイミノ)エチルチオフェンにおいても、アルコキシ
基がチオフェン環と同じ側にあるシン体と、チオフェン
環と反対側にあるアンチ体との2種の幾何異性体が存在
する。後述する本発明の方法によれば、これらシン体と
アンチ体との混合物を得る。本発明においては、2−(
α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンは、これらシ
ン体、アンチ体及びこれらの混合物を意味するものとす
る。
本発明による前記一般式(1)で表わされる2−(α−
アルコキシイミノ)エチルチオフェンは、2−アセチル
チオフェンオキシムに塩基の存在下にアルキル化剤を反
応させることによって得ることができる。
2−アセチルチオフェンオキシムは、例えば、Comp
t、 Rend、+ 234.847 (1952)に
記載されているように、既に知られている化合物であっ
て、常法に従って、2−アセチルチオフェンを例えばヒ
ドロキシルアミンにてオキシム化することによって、高
収率にて得ることができる。
例えば、2−アセチルチオフェンオキシムは、通常、メ
タノール、エタノール、イソプロパツール等のような低
級脂肪族アルコール、アセトンやメチルエチルケトン等
のような低級脂肪族ジアルキルケトン等の水溶性有機溶
剤、これらの2種以上の混合物、又はこれらの水溶液中
にて、2−アセチルチオフェンに塩基の存在下にヒドロ
キシルアミン塩、例えば、塩酸塩又は硫酸塩を反応させ
ることによって得ることができる。この反応は、殆ど定
量的に進行するために、ヒドロキシルアミン塩の量は、
用いる2−アセチルチオフェンを完全にオキシム化する
に足るように、その当量以上であればよく、通常、2−
アセチルチオフェンに対して、1.0〜1.2倍モル用
いられる。
上記塩基としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土
類金属の水酸化物や炭酸塩が好ましく用いられるが、特
に、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウムが最も好ましく
用いられる。この塩基の使用量は、特に限定されるもの
ではないが、通常、ヒドロキシルアミン塩を完全に中和
し得るように、その当量以上であればよい。
反応温度は、通常、30〜100℃の範囲であり、反応
時間は、通常、3〜8時間である。
上記2−7セチルチオフエンのオキシム化反応は、有機
酸の存在下に反応混合物のpiを2〜6の範囲とするこ
とによって、加速させることができる。即ち、その他の
反応条件が同じであれば、有機酸の存在下に反応混合物
のpHを2〜6の範囲とすることによって、通常、1〜
2時間短縮した反応時間によって、実質的に同じ収率に
て2−アセチルチオフェンオキシムを得ることができる
。上記有機酸としては、好ましくは炭素数1〜4の低級
脂肪族有機酸、特に、酢酸やプロピオン酸が好ましく用
いられる。その使用量は、前述したように、反応混合物
のpHを2〜6とするに足る量である。
反応終了後、例えば、溶剤を留去し、又は反応混合物に
多量の水を加え、冷却して、生成する沈殿を濾別するこ
とによって、目的とする2−アセチルチオフェンオキシ
ムを得ることができる。
2−アセチルチオフェンオキシムを0−アルキル化する
には、従来より知られている通常の〇−アルキル化法に
よることができるが、本発明においては、アルキル化剤
として、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ジ−n−プロピ
ル硫酸、ジイソプロピル硫酸、ジ−n−ブチル硫酸、ジ
−S−ブチル硫酸、ジ−t−ブチル硫酸等のようなジア
ルキル硫酸や、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化−
n−プロピル、塩化イソプロピル、臭化イソプロピル、
ヨウ化イソプロピル、臭化−n−ブチル、ヨウ化−n−
ブチル、ヨウ化−3−ブチル、塩化−t−ブチル、臭化
−t−ブチル、ヨウ化−を−ブチル等のハロゲン化アル
キルを好ましく用いることができる。
これらアルキル化剤の使用量は、特に限定されるもので
はないが、通常、用いる2−アセチルチオフェンオキシ
ムに対して0.5〜2倍モル、好ましくは1.0〜1.
2倍モルの範囲である。アルキル化剤の使用量が余りに
少ないときは、目的とする2−(α−アルコキシイミノ
)エチルチオフェンの収率が低く、他方、余りに過剰量
を用いても、特に有利な効果を得ることができないから
である。
2−アセチルチオフェンオキシムの上記0−アルキル化
反応は、通常、塩基の存在下に行なわれる。かかる塩基
としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化
物、水素化物、炭酸塩、炭酸水素塩や、金属アルコキシ
ド等を好ましく用いることができる。しかし、必要に応
じて1、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジ
ン等の脂肪族、芳香族及び複素環式第3級アミンも用い
ることができる。特に、アルカリ金属の水酸化物、水素
化物及びアルコキシドを用いるとき、高収率にて目的と
する2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンを
得ることができる。
これら塩基の使用量も、特に限定されるものではないが
、通常、用いる2−アセチルチオフェンオキシムに対し
て0.8〜2倍モル、好ましくは1゜0〜1.2倍モル
の範囲である。アルキル化剤についてと同様に、塩基の
使用量が余りに少ないときは、目的とする2−(α−ア
ルコキシイミノ)エチルチオフェンの収率が低く、他方
、余りに過剰量を用いても、特に有利な効果を得ること
ができない。
2−アセチルチオフェンオキシムの上記○−アルキル化
反応は、通常、溶剤中にて行なわれる。
溶剤としては、用いる2−アセチルチオフェンオキシム
を溶解させると共に、反応において不活性である限りは
、特に限定されるものではないが、好ましくは、水のほ
か、メタノール、エタノール、イソプロパツール等の低
級脂肪族アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル類、ジクロロエタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化
水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメ
チルアセトアミド等の酸アミド類、ジメチルスルホキシ
ド等のスルホキシド類、及びこれらの2以上の混合物を
挙げることができる。特に、本発明においては、N、N
−ジメチルホルムアミド及びその水溶液、即ち、含水N
、N−ジメチルホルムアミドが高収率にて目的物を得る
ことができる観点から好ましい。
2−アセチルチオフェンオキシムのアルキル化反応の温
度は、通常、約−10℃から約50℃の範囲であり、好
ましくは約0℃から35℃の範囲である。特に好ましく
は約5℃から約20℃の範囲である。反応温度が約50
℃よりも高いときは、副反応のために目的とする2−(
α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンの収率が低下
し、他方、反応温度が約−10℃よりも低いときは、反
応速度が実用上、遅すぎるからである。反応時間は、数
時間でよく、通常、反応は1〜2時間で終了する。
2−アセチルチオフェンオキシムのアルキル化反応の終
了後、反応混合物を例えばクロロホルムにて抽出し、こ
れを水洗した後、クロロホルムを留去し、残留物を更に
減圧下にて蒸留することによって、通常、液体として本
発明による化合物を分離することができる。また、反応
混合物をそのまま減圧蒸留することによっても、本発明
による化合物を分離することができる。
更に、前記一般式(1)で表わされる2−(α−アルコ
キシイミノ)エチルチオフェンは、本発明に従って、2
−アセチルチオフェンに一般式(式中、Rは炭素数1〜
4のアルキル基を示す。)で表わされるO−アルキルヒ
ドロキシルアミンを直接に反応させることによって、一
層容易に且つ一層高純度にて得ることができる。
本発明において用い得る0−アルキルヒドロキシルアミ
ンは、0−メチルヒドロキシルアミン、0−エチルヒド
ロキシルアミン、0−n−プロピルヒドロキシルアミン
、O−イソプロピルヒドロキシルアミン、0−n−ブチ
ルヒドロキシルアミン、0−s−ブチルヒドロキシルア
ミン又は〇−t−フ゛チルヒドロキシルアミンであり、
目的とする2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフ
ェンに応じて選ばれる。
上記2−アセチルチオフェンの0−アルキルヒドロキシ
ルアミンによる0−アルキルオキシム化反応において、
0−アルキルヒドロキシルアミンの使用量は、特に限定
されるものではないが、通常、用いる2−アセチルチオ
フェンに対して0.5〜2倍モルの範囲であり、好まし
くは1.0〜1.5倍モルの範囲である。用いる○−ア
ルキルヒドロキシルアミンの量が余りに少ないときは、
目的とする2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフ
ェンを高収率にて得ることができず、他方、余りに多量
に用いても、特に有利な効果を得ることができないから
である。
0−アルキルヒドロキシルアミンは、通常、塩酸塩又は
硫酸塩のような鉱酸塩として供されるために、かかる0
−アルキルヒドロキシルアミン塩を用いるときは、これ
を遊離のO−アルキルヒドロキシルアミンとするために
、2−アセチルチオフェンに塩基の存在下にO−アルキ
ルヒドロキシルアミン塩を反応させる。
上記塩基としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属
の水酸化物、水素化物、炭酸塩、炭酸水素塩や、金属ア
ルコキシド等を好ましく用いることができる。特に、ア
ルカリ金属の水酸化物又は炭酸塩を用いるとき、高収率
にて目的とする2−(α−アルコキシイミノ)エチルチ
オフェンを得ることができる。
これら塩基の使用量も、特に限定されるものではないが
、通常、用いるO−アルキルヒドロキシルアミン塩に対
して0.8〜2倍モル、好ましくは1.0〜1.2倍モ
ルの範囲である。塩基の使用量が余りに少ないときは、
目的とする2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフ
ェンの収率が低く、他方、余りに過剰量を用いても、特
に有利な効果を得ることができない。
2−アセチルチオフェンの上記○−アルキルオキシム化
反応は、通常、溶剤中にて行なわれる。
溶剤としては、用いる2−アセチルチオフェンを溶解さ
せると共に、反応において不活性である限りは、特に限
定されるものではないが、好ましくは、水のほか、メタ
ノール、エタノール、イソプロパツール等の低級脂肪族
アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン等のエーテル類、N、N−ジメチルホルムアミド、N
、N−ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、ジメチル
スルホキシド等のスルホキシド類、及びこれらの2以上
の混合物を挙げることができる。
2−アセチルチオフェンのO−アルキルオキシム化反応
の温度は、通常、約40〜120℃の範囲であり、好ま
しくは約60〜90℃の範囲である。反応温度が約12
0℃よりも高いときは、副反応のために目的とする2−
(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンの収率が低
下し、他方、反応温度が約40℃よりも低いときは、反
応速度が実用上、遅すぎるからである。反応時間は、何
ら限定されるものではないが、通常、3〜10時間の範
囲である。
前述した2−アセチルチオフェンオキシムの製造の場合
と同様に、本発明による上記2−アセチルチオフェンの
0−アルキルオキシム化反応も、有機酸を存在させて、
反応混合物のpl(を2〜Gの範囲とすることによって
、加速させることができる。即ち、その他の反応条件が
同じであれば、有機酸の添加によって、反応混合物のp
Hを2〜6の範囲とするとき、通常、1〜2時間短縮し
た反応時間によって、同じ収率にて2−(α−アルコキ
シイミノ)エチルチオフェンを得ることができる。
上記有機酸としては、好ましくは炭素数1〜4の低級脂
肪族有機酸、特に、酢酸やプロピオン酸が好ましく用い
られる。その使用量は、前述したように、反応混合物の
pHを2〜6とするに足る量である。
上記のような2−アセチルチオフェンの0−アルキルオ
キシム化反応の終了後、反応混合物を例えばクロロホル
ムにて抽出し、これを水洗した後、クロロホルムを留去
し、残留物を更に減圧下にて蒸留することによって、通
常、液体として本発明による化合物を高純度にて且つ高
収率にて分離することができる。このようにして得られ
る2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンは、
既に十分に高い純度を有し、前述したように、アセチル
化反応等、必要な反応にそのままにて使用することがで
きる。しかし、必要ならば、これを減圧蒸留することに
よって、一層高純度にすることができる。また、反応混
合物をそのまま減圧蒸留することによっても、高純度の
2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンを分離
することができる。
3訓Iと九里 本発明による2〜(α−アルコキシイミノ)エチルチオ
フェンは、新規化合物であって、医薬、農薬等の製造の
ための重要な中間体として広く用いることができる。か
かる2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンは
、2−アセチルチオフェンオキシムを0−アルキル化す
ることによって容易に且つ高収率にて得ることができ、
従来、有機化合物の同定法としてよく用いられているオ
キシムを工業原料として利用する新規な方法を提供する
ものである。また、本発明による化合物は、工業原料と
して容易に入手し得る2−アセチルチオフェンから高収
率にて製造することができるので、経済的にも有利であ
る。
更に、本発明によれば、2−アセチルチオフェンに0−
アルキルヒドロキシルアミンを反応させて、直接に0−
アルキルオキシム化することによって、所謂ワン・ポッ
ト反応にて2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフ
ェンを高収率にて得ることができ、しかも、この方法に
て得られる2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフ
ェンはそのままにて極めて高い純度を有するので、工業
的な製造方法として有利である。
尖血開 以下に参考例及び実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
参考例 2−アセチルチオフェンオキシムの人 攪拌器、滴下ろうと、温度計及び冷却器を備えたlj!
容ff14つロフラスコに2−アセチルチオフェン10
0g(0,794モル)、塩酸ヒドロキシルアミン59
.81炭酸ナトリウム44.3g、メタノール192g
及び水225gを仕込み、撹拌下に還流温度まで昇温し
た後、これに酢酸を加えてpHを4とし、2時間攪拌下
に還流させた。この後、メタノールの一部を留去し、冷
却した後、生成した沈殿を濾別し、これを水洗、乾燥し
て、白色の2−アセチルチオフェンオキシム(アンチ体
とシン体との混合物)110.2g(収率98.5%)
を得た。融点82〜93℃。
実施例1 2−(α−メトキシイミノ)エチルチオフェンの車底 攪拌器、滴下ろうと、温度計及び冷却器を備えた21容
14つロフラスコにN、N−ジメチルホルムアミド14
1.7’g、水酸化ナトリウム32.9 g(0,82
3モル)及び水35.4 gを仕込んだ。
2−アセチルチオフェンオキシム110.2g(0,7
82モル)を溶解したN、N−ジメチルホルムアミド溶
液214gを上記フラスコ内に15〜20℃の温度にて
1時間を要して滴下し、次いで、10℃に冷却した後、
これに95%ジメチル硫酸108.9g(0,864ル
)を10℃の温度にて1時間を要して滴下した。滴下終
了後、同じ温度で30分間攪拌した。
この後、反応混合物に水を加えて希釈し、クロロホルム
にて抽出し、このクロロホルム抽出液を水洗した後、ク
ロロホルムを留去した。残留物を減圧蒸留することによ
って、2−(α−メトキシイミノ)エチルチオフェンを
無色透明の液体(70〜b 率は2−アセチルチオフェンオキシムに対して83%で
あった。
2−(α−メトキシイミノ)エチルチオフェンの元素分
析値、核磁気共鳴吸収スペクトル及び赤外線吸収スペク
トルのそれぞれのデータ及び質量分析による分子量を以
下に示す。
元素分析値  CHNS 測定値  54.43 5.80  9.00  20
.45計算値  54.19 5.81  9.03 
 20.65NMR(δppm、 CDC13) 2.18−2.30(s、 38)、 3.92−4.
00(s、 38)、 6.90−7.49(m、 3
H)。
I R(cffi−’) 2960、2945.2900.2825.1440.
1305.1240゜1060、1040.896.8
55.710゜分子ffi  155 実施例2 実施例1において、第1表に示すアルキル化剤、塩基及
び反応溶剤を用いた以外は、実施例1と同様な操作を行
ない、また、同モル量を用いて、第1表に示す2−(α
−アルコキシイミノ)エチルチオフェンを得た。
第1表において、番号5で得られた2−(α−エトキシ
イミノ)エチルチオフェン、番号7で得られた2−(α
−n−ブトキシイミノ)エチルチオフェン、番号9で得
られた2−′(α−イソボロキシイミノ)エチルチオフ
ェン、及び番号11で得られた2−(α−t−ブトキシ
イミノ)エチルチオフェンのそれぞれの外観、沸点、元
素分析値、スペクトルデータ及び質量分析による分子量
を示す。
2−(α−エトキシイミノ)エチルチオフェン外観 無
色透明の液体 沸点 77〜b 元素分析値  CHN    S 測定値  56.52 6.78  8.32  18
.71計算値  56.80 6.51  8.28 
 18.93NMR(δppm、 CDCh) 1.2−1.5(t、 3H)、 2.18−2.29
(s、 3H)、 4.05−4.40(q、 2H)
、 6.85−7.45(m 3H)。
I R(cm−’) 2980、2940.2880.1595.1442.
1380.1300゜1230、1095.1050.
990.921.910.890.855゜705゜ 分子量 169 外観 無色透明の液体 沸点 94〜b 元素分析値  CHNS 測定値  60.68 7.50  7.31  16
.50計算値  60.91 7.61  7.11 
 16.24NMR(δppm、 CDCl+) 0.85−1.10(t、 3H)、 1.20−2.
00(m、 4H)、 2.20−2.30s、 3H
)、 4.08−4.32(t 3H)、 8.9−7
.50(m。
3H)。
I R(cm−’) 2970、2950.2880.1600.1440.
1380.1300゜1240、1080.1040.
1000.920.900.860.710゜分子I 
197 2−(α−イソプロポキシイミノ)エチルチオフェン 外観 無色透明の液体 沸点 83〜b 元素分析値  CHNS 測定値  59.28 7.02  7.92  17
.42計算値  59.02 7.10  7.65 
 17.49NMR(δppmI  CDCl+) 1.20−1.42(d、  68)、  2.18−
2.30(s、  3H)、  4.06−4.42(
s、  It()、  6.90−7.50(m 3t
l)。
I R(cm−’) 2970、 2945. 2880. 1595. 1
440. 1380. 1300゜1235、 109
0.1050.990.900.870.710゜分子
量 183 2−(α−1−ブトキシイミノ)エチルチオフェン 外観 無色透明の液体 沸点 88〜b 元素分析値  CHNS 測定値  60.72 7.49  7.21  16
.38計算値  60.91 7.61  7.11 
 16.24NMR(δppm、 CDC13) 1.20−1.45(s、 9H)、 2.20−2.
30(s、 3)1)、 6.90−7.48(m、 
3H)。
I R(cm−’) 2975、2950.2885.1590.1440.
1390.1295゜1240、 1060. 104
0. 1000. 920. 910. 860. 7
20゜分子量 197 実施例3 2−(α−メトキシイミノ)エチルチオフェンの主成 攪拌器、滴下ろうと、温度計及び冷却器を備えた2a容
量4つロフラスコにN、N−ジメチルホルムアミド14
1.7g、)リエチルアミン83.0 g(0,823
モル)及び水35.4 gを仕込んだ。
2−アセチルチオフェンオキシム110.2g(0,7
82モル)を溶解したN、N−ジメチルホルムアミド溶
液214gを上記フラスコ内に15〜20℃の温度にて
1時間を要して滴下し、次いで、10℃に冷却した後、
これに95%ジメチル硫酸108.9 g (0,86
4モル)を10℃の温度にて1時間を要して滴下した。
滴下終了後、同じ温度で30分間攪拌した。
この後、反応混合物に水を加えて希釈し、クロロホルム
にて抽出し、このクロロホルム抽出液を水洗した後、ク
ロロホルムを留去した。残留物を減圧蒸留することによ
って、2−(α−メトキシイミノ)エチルチオフェンを
無色透明の液体(70〜b は2−アセチルチオフェンオキシムに対して62%であ
った。
実施例4 2−(α−メトキシイミノ)エチルチオフェンの金玉 撹拌器、温度計及び冷却器を備えた200m1容M4つ
ロフラスコに2−アセチルチオフェン25゜2g(0,
2モル)、0−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩18.
4g(0,22モル)、炭酸ナトリウム11.7g、メ
タノール20g及び水60gを仕込み、攪拌下に酢酸2
gを加えた後、還流温度で2時間反応させた。
反応終了後、反応混合物に水40gを加え、室温まで冷
却した後、クロロホルムにて抽出し、このクロロホルム
抽出液を水洗した後、クロロホルムを留去した。残留物
を減圧蒸留することによって、2−(α−メトキシイミ
ノ)エチルチオフエンを無色透明の液体(70〜b して29.5 g得た。収率は2−アセチルチオフェン
に対して95%であった。
実施例5 実施例4において、第2表に示す0−アルキルヒドロキ
シルアミン塩、塩基及び有機溶剤(及び場合によっては
酢酸又はプロピオン酸)を用いた以外は、実施例4と同
様な操作にて、第2表に示す反応条件下に2−アセチル
チオフェンをO−アルキルオキシム化して、それぞれ対
応する2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン
を得た。
沸点及び2−アセチルチオフェンに対する収率を第2表
に示す。

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。 で表わされる2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオ
    フェン。
  2. (2)Rがメチル基である特許請求の範囲第1項記載の
    2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン。
  3. (3)Rがエチル基である特許請求の範囲第1項記載の
    2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン。
  4. (4)Rがn−プロピル基である特許請求の範囲第1項
    記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン
  5. (5)Rがイソプロピル基である特許請求の範囲第1項
    記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン
  6. (6)Rがn−ブトキシ基である特許請求の範囲第1項
    記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン
  7. (7)Rがs−ブトキシ基である特許請求の範囲第1項
    記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン
  8. (8)Rがt−ブトキシ基である特許請求の範囲第1項
    記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェン
  9. (9)2−アセチルチオフェンオキシムに塩基の存在下
    にアルキル化剤を反応させることを特徴とする一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表
    わされる2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  10. (10)アルキル化剤がジアルキル硫酸である特許請求
    の範囲第9項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチ
    ルチオフェンの製造方法。
  11. (11)アルキル化剤がハロゲン化アルキルである特許
    請求の範囲第9項記載の2−(α−アルコキシイミノ)
    エチルチオフェンの製造方法。
  12. (12)塩基が水酸化アルカリ金属である特許請求の範
    囲第9項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチ
    オフェンの製造方法。
  13. (13)塩基が水素化アルカリ金属である特許請求の範
    囲第9項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチ
    オフェンの製造方法。
  14. (14)塩基がアルカリ金属アルコキシドである特許請
    求の範囲第9項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エ
    チルチオフェンの製造方法。
  15. (15)Rがメチル基である特許請求の範囲第9項記載
    の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンの製
    造方法。
  16. (16)Rがエチル基である特許請求の範囲第9項記載
    の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンの製
    造方法。
  17. (17)Rがn−プロピル基である特許請求の範囲第9
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  18. (18)Rがイソプロピル基である特許請求の範囲第9
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  19. (19)Rがn−ブトキシ基である特許請求の範囲第9
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  20. (20)Rがs−ブトキシ基である特許請求の範囲第9
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  21. (21)Rがt−ブトキシ基である特許請求の範囲第9
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  22. (22)2−アセチルチオフェンに一般式 RONH_2 (式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。 で表わされるO−アルキルヒドロキシルアミンを反応さ
    せることを特徴とする一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、Rは前記と同じである。) で表わされる2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオ
    フェンの製造方法。
  23. (23)Rがメチル基である特許請求の範囲第22項記
    載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンの
    製造方法。
  24. (24)Rがエチル基である特許請求の範囲第22項記
    載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェンの
    製造方法。
  25. (25)Rがn−プロピル基である特許請求の範囲第2
    2項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフ
    ェンの製造方法。
  26. (26)Rがイソプロピル基である特許請求の範囲第2
    2項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフ
    ェンの製造方法。
  27. (27)Rがn−ブチル基である特許請求の範囲第22
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  28. (28)Rがs−ブチル基である特許請求の範囲第22
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  29. (29)Rがt−ブチル基である特許請求の範囲第22
    項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エチルチオフェ
    ンの製造方法。
  30. (30)有機酸の存在下で反応させることを特徴とする
    特許請求の範囲第22項記載の2−(α−アルコキシイ
    ミノ)エチルチオフェンの製造方法。
  31. (31)有機酸が酢酸であることを特徴とする特許請求
    の範囲第30項記載の2−(α−アルコキシイミノ)エ
    チルチオフェンの製造方法。
  32. (32)有機酸がプロピオン酸であることを特徴とする
    特許請求の範囲第30項記載の2−(α−アルコキシイ
    ミノ)エチルチオフェンの製造方法。
JP10499387A 1986-05-13 1987-04-27 2− (α−アルコキシイミノ) エチルチオフエン及びその製造方法 Granted JPS63107974A (ja)

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EP87106857A EP0245835B1 (en) 1986-05-13 1987-05-12 Novel thiophene derivatives and methods for producing the same
US07/171,388 US4792612A (en) 1986-05-13 1988-03-21 Thiophene derivatives and methods for producing the same
US07/569,540 US5101049A (en) 1986-05-13 1990-08-20 Novel thiophene derivatives and methods for producing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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