JPS629906Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はゴルフクラブのグリツプ保持帯に係わ
り、更に詳しくはゴルフクラブの正しいグリツプ
状態を可及的に保持できるようにしたグリツプ保
持帯に関する。

周知の通り、ゴルフクラブのグリツプはスウイ
ングの中でも大きな役割を持つており、グリツプ
が悪いとスウイング中クラブが動いてしまう為、
グリツプが緩み易くなることから、グリツプ状態
を強制的に保持する手段として、ゴルフ手袋の親
指側と、それ以外の指側の間に締め付けバンドを
橋渡しした構造のゴルフ手袋が提案されるに至つ
た。これは握つた状態を一見保持できるようにみ
えるも、ゴルフクラブのグリツプ及びそれを把持
している手指を直接締め付けるというよりも、手
袋自体に締め付け力を与えるものであつて、手袋
がゆがんだり等する結果、究極的には強い正しい
締め付け力が生ぜず不十分であつた。そこで本出
願人はこれを改善すべく、ゴルフクラブのグリツ
プを把持した手を巻回すことができる程度の長さ
に形成された帯状体本体の一端部の表側に面フア
スナーを配設し、他端部の裏側に上記面フアスナ
ーに着脱自在な面フアスナーを配設して成り、更
に上記一端部にゴルフクラブのグリツプに当該一
端部を掛止する為の掛止体が設けられているグリ
ツプ保持帯を提案したが、これによればゴルフク
ラブのグリツプを軸として把持した手を一巻きし
て締め付け且つ保持帯の一端がクラブのグリツプ
に掛止されていて、締め付け力の着力点がしつか
りしているので強度の締め付け力を得ることがで
き、正しいグリツプ状態を効果的に保持できる。

本考案もこのグリツプ保持帯に係わり、更に次
の点を改善することを目的として考案されたもの
である。即ちグリツプを握つた状態の小指、薬
指、中指をよりしつかりと抑えることが可能であ
つて、より確かに締め付けることができるグリツ
プ保持帯を提供するにあり、又グリツプを握つ
た状態の小指、薬指、中指及び手のひらのつけ根
あたりと帯状体本体との間の隙間を弾復元性に富
む裏当て材により埋め、巻き付け状態がよりフイ
ツトするグリツプ保持帯を提供するにあり、更に
は全体に小穴を形成し、通気性を良好にしたる
グリツプ保持帯を提供するにある。

次に添付図面に従い本考案の実施例を詳述す
る。

１は布製、革製、レザー製等の帯状体本体を示
し、ゴルフクラブのグリツプを把持した手を巻回
すことができる程度の長さに形成されている。例
えば、寸法は長さ略30cm、幅が略５cmであつて、
手の大きさに応じて数種の寸法のものが可能であ
る。そして上記帯状体本体１の一端部２の表側と
他端部３の裏側に互いに着脱自在となる面フアス
ナー４，５をそれぞれ縫着する。この面フアスナ
ー４，５は、手の大きさに個人差があるので、誰
にでも対応できるように係合面を長くとつてあ
る。そして、ゴルフクラブのグリツプＧに、この
帯状体本体１を掛止する為に、本体１の一端部２
にフツクのような掛止体６を設ける。

本考案はこのようなグリツプ保持帯に於いて、
首記した目的を達成する為に、更に次の改善を施
したものである。

先ず、帯状体本体１の略中央付近に、ゴルフク
ラブのグリツプＧを握つた時の小指、薬指、中指
の３本を収容する為の収納部７を形成する。この
収納部は本体１の表側に向つて袋状に出つ張つた
態様を有している。次いで、この収納部７内であ
つて、他端部３の方に寄つた所に、ウレタンフオ
ームの如き弾復元性に富む裏当て材８を配設す
る。例えば厚さ10m／ｍ程度のものを本体１に接
着剤を用いて接合するものである。これは、第５
図に簡略例示する如く、ゴルフクラブのグリツプ
Ｇを握つた態様の時に、小指、薬指、中指Ａ，
Ｂ，Ｃと手のひらのつけ根Ｄあたりの間Ｅと、巻
きつけた帯状体本体１の間に隙間が形成されるの
で、この隙間を埋める為のものである。そして更
に帯状体本体１の略全面に表裏に貫通する小穴９
を形成するものである。

このような構成に基き、これを用いる時には、
先ず帯状体本体１の一端部２に設けられている掛
止体６をゴルフクラブのグリツプＧに掛止し、次
いで第６図に示す如く正しいグリツプ状態をつく
り、その状態を保持すべく、帯状体本体１をグリ
ツプＧを中心として時計回り方向に手の甲面に沿
つて巻きつけていき、一巻きして、手の甲面で面
フアスナー４と５を互いに係合させる。このよう
にした場合、収納部７がグリツプした小指Ａ、薬
指Ｂ、中指Ｃの上に丁度おおいかぶさり、それら
を収納する態様となり、それらをしつかりと抑え
る。又第４図の矢示Ｐに示す如く裏当て材８が小
指Ａ、薬指Ｂ、中指Ｃと手のひらのつけ根Ｄの間
あたりに位置するので、それらと帯状体本体１の
間の隙間を埋めることとなり、本体１の巻き付け
態様がフイツトする。更には、本体１全体に小穴
９が形成されているので、手袋の通気穴と協働し
て手に対する通気性が確保されるものである。

以上詳述した如く、本考案は帯状体本体の中央
部付近に、ゴルフクラブのグリツプ保持帯を把持
した手に巻きまわした時に、小指、薬指、中指の
３本の指を収納する為の収納部と形成すると共
に、当該収納部の中であつて、他端部側に寄つた
所にゴルフクラブを握つている小指、薬指、中指
の３本の指及び手のひらのつけ根の間と本体の間
にできる隙間を埋める為の弾復元性に富む材質よ
り成る裏当材を配設し、且つ帯状体本体全体に表
裏に貫通する小穴を形成したので、正しいグリツ
プ状態を、その締め付け力によつて保持できるよ
うにしたものに於いて、小指、薬指、中指をよ
りしつかりと抑えることができるから、より確か
な締め付け力を得ることが可能となるものであ
り、又グリツプを握つた状態の小指、薬指、中
指及び手のひらのつけ根と帯状体本体の間の隙間
を裏当て材によつて埋め得るので、帯状体本体を
よりフイツトした状態で巻きつけることができ、
使用感が良好であり、更には通気性に富む等実
用上種々の利点をもたらすものである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の実施例を示し、第１図は正
面図、第２図は背面図、第３図は第１図のＸ−Ｘ
線に沿う断面図、第４図はグリツプした状態を真
上からみて、裏当て材の位置する場所を説明する
為の図、第５図はグリツプした小指、薬指、中指
と、手のひらのつけ根との間の位置を説明する為
の斜視図、第６図はグリツプ保持帯を巻きつけた
状態を示した斜視図であり、図中１は帯状体本
体、２は一端、３は他端、４，５は面フアスナ
ー、６はフツク等の掛止体、７は小指Ａ、薬指
Ｂ、中指Ｃの収納部、８は裏当て材、９は小穴で
ある。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ゴルフクラブのグリツプを把持した手を巻回す
   ことができる程度の長さに形成された帯状体本体
   の一端部の表側に面フアスナーを配設し、他端部
   の裏側に上記面フアスナーに着脱自在な面フアス
   ナーを配設して成り、更に上記一端部にゴルフク
   ラブのグリツプに当該一端部を掛止する為の掛止
   体が設けられているゴルフクラブのグリツプ保持
   帯に於いて、上記帯状体本体の中央部付近に、ゴ
   ルフクラブのグリツプ保持帯を把持した手に巻回
   した時に、小指、薬指、中指の３本の指を収納保
   持する為の収納部を形成すると共に、当該収納部
   の中であつて、他端部側に寄つた所にゴルフクラ
   ブを握つている小指、薬指、中指の３本の指及び
   手のひらのつけ根の間と巻きつけた帯状体本体の
   間にできる隙間を埋める為の弾復元性に富む材質
   より成る裏当材を配設し、且つ帯状体本体全体に
   表裏に貫通する小穴を形成したことを特徴とする
   ゴルフクラブのグリツプ保持帯。