JPS629439Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシールド掘進機の排土装置に関する。

従来、シールド掘進機の排土装置としてスクリ
ユウコンベヤ式のものが使用されている。このス
クリユウコンベヤ式のものによると、第８図に示
すように、回転軸１にスクリユウ羽根２が一体的
に固着されているため、粘性土や粘着力の大きい
土砂を排出する場合、第８図のＡに示すように、
土砂がスクリユウ羽根２及び回転軸１に付着成長
すると共にスクリユウ羽根２と共まわりして、土
砂を排出するのが困難になる欠点があつた。

そこで、本考案は上記欠点を解消し得るシール
ド掘進機の排土装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき説明す
る。第１図及び第２図において、１１はシールド
本体、１２はシールド本体１１前部に設けられる
と共に回転駆動装置１３により回転自在にされた
カツタヘツド、１４はカツタヘツド１２内に形成
された圧力室、１５は圧力室１４内に取込まれた
掘削土砂を大気圧室１６側に排出する排土装置で
ある。以下、該排土装置１５を詳しく説明する
と、１７は圧力室１４と大気圧室１６とに亘つて
設けられた筒状ケーシング１８内に配設されたコ
イル状スクリユウ羽根（リボン状スクリユウ羽根
とも言う）で、その先端部は圧力室１４内に突設
されたブラケツト１９に支持された回転軸（後述
する）外周の軸受２０により支持され、また後端
部は後端近傍外周に設けられた回転環２１により
支持されると共に該回転環２１を介して回転駆動
される。即ち、回転環２１の外周には外歯２２が
設けられ、該外歯２２はピニオン２３を介して回
転駆動装置２４に連動連結されている。２５は回
転環２１の軸受、２６は該軸受２５の両側に配置
されたシール材である。なお、上記コイル状スク
リユウ羽根１７の圧力室１４内に位置する部分
は、圧力室１４内の撹拌用として筒状ケーシング
１８の部分よりも大きくされている。２７は上記
コイル状スクリユウ羽根１７の内側にしかもコイ
ル状スクリユウ羽根１７の回転軸心と同一位置で
設けられた回転軸で、その先端は圧力室１４内に
突設された上記ブラケツト１９により回転自在に
支持され、また後端はさや管２８を介して筒状ケ
ーシング１８外側に突出されて軸受２９により回
転自在に支持されると共に大歯車３０及びピニオ
ン３１を介して回転駆動装置３２に連動連結され
ている。そして、上記回転軸２７の外周には、掘
削土砂との摩擦を増大させる部材が取付けられて
いる。即ち、該部材としては、第３図に示すよう
に、回転軸２７外周にピン状突起３３を螺旋状に
配置したものでもよく、第４図に示すように、回
転軸２７外周の軸心方向のフイン３４を放射状に
設けたものでもよく、第５図に示すように、回転
軸２７外周に小径のスクリユウ羽根３５を設けた
ものでもよく、第６図に示すように、回転軸２７
外周にいぼ状突起３６を多数設けたものでもよ
く、第７図に示すように、回転軸２７外周にゴム
ライニング３７を設けたものでもよい。なお、３
８は上記回転軸２７の後端部にロータリジヨイン
ト３９を介して接続された塑性流動化材料（例え
ば泥漿）の注入管で、回転軸２７の内部を通して
圧力室１４内に泥漿を注入するためのものであ
る。従つて、図示していないが回転軸２７は中空
にされると共に前端部は圧力室１４内に開口され
ている。４０は上記筒状ケーシング１８の排出口
１８ａを開閉するゲート、４１は該ゲート４０を
作動させるシリンダ装置である。

上記構成によると、圧力室１４内に取込まれた
掘削土砂はコイル状スクリユウ羽根１７によつて
塑性流動化材料（例えば泥漿）と混合撹拌される
と共に筒状ケーシング１８後部の空間部４２に送
られ、ここで地下水圧と崩壊土圧に対抗できるサ
ンドプラグが形成されそして排出口１８ａのゲー
ト４０が開かれて掘削土砂は排出コンベヤ（図示
せず）上に排出される。ところで、コイル状スク
リユウ羽根１７と回転軸２７とは別個に回転させ
ることができるので、従つてその回転速度及び回
転方向を異なるようにして互いに相対速度を有せ
しめた場合、従来のスクリユウ羽根と回転軸とが
一体化されたものとは異なり、掘削土砂の付着共
まわりを防止することができる。また、回転軸２
７外周には掘削土砂との摩擦を増大させる部材が
設けられているため、掘削土砂の付着共まわりを
一層防止することができる。なお、本排土装置は
シールド掘進機以外の粘着性のある撹拌移送にも
適用でき、また垂直方向の移送にも適用できるも
のである。

以上のように、本考案のシールド掘進機の排土
装置によれば、筒状ケーシング内にコイル状スク
リユウ羽根を回転自在に設けると共に該コイル状
スクリユウ羽根内側の回転軸心位置に、該コイル
状スクリユウ羽根とは別個に回転自在な回転軸を
設けたので、コイル状スクリユウ羽根と回転軸の
回転速度及び回転方向を異ならせることができ、
従つて例えばスクリユウ羽根と回転軸とが一体化
されたものとは異なり、掘削土砂がコイル状スク
リユウ羽根と共まわりするのを防止でき、且つ上
記回転軸外周に掘削土砂との摩擦を増大させる部
材を取付けたので、上記掘削土砂の共まわりを一
層防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の縦断面図、第２図
は第１図の−矢視断面図、第３図〜第７図は
回転軸の変形例を示す図面で、ａは側面図、ｂは
断面図、第８図は従来例の要部縦断面図である。 １１……シールド本体、１４……圧力室、１５
……排土装置、１６……大気圧室、１７……コイ
ル状スクリユウ羽根、１８……筒状ケーシング、
２１……回転環、３３……ピン状突起、３４……
フイン、３５……スクリユウ羽根、３６……いぼ
状突起、３７……ゴムライニング、３４，３５，
３６，３７……摩擦を増大させる部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シールド掘進機の圧力室と大気圧室とに亘つて
   設けられた筒状ケーシング内にコイル状スクリユ
   ウ羽根を回転自在に配設し、該コイル状スクリユ
   ウ羽根内側の回転軸心位置に、該コイル状スクリ
   ユウ羽根とは別個に回転自在な回転軸を設け、且
   つ上記コイル状スクリユウ羽根と土砂とが共回り
   するのを防止するために、上記回転軸外周に掘削
   土砂との摩擦を増大させる部材を取付けたことを
   特徴とするシールド掘進機の排土装置。