JPS6284894A - Ａ１又はａ１合金の真空ろう付け用ろう材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はＡｌ又はＡｌ合金の真空ろう付け用ろう材に関
し、具体的にはＡｌ又はＡｌ合金製のカーエアコン用エ
バポレータ、コンデンサー等の自動車用熱交換器を主た
る対象として適用される、真空ろう付け用のいわゆる置
きろう材に関するものである。即ちＡｌ又はＡｌ合金（
以下単にＡｌという）のろうｔｒけにおいては、（ａ）
ろう材を芯材にクラッド、てなるプレージングシートを
使用する方法と、（ｂ）ろう材を被接合面にａ置して接
合する方法、があるが１本発明は後者の方法で置きろう
として使用されるろう材の改良に関するものである。

［従来の技術］ Ａｌの真空ろう付け用ろう合金としては、Ａｌ−５ｉ系
ろう合金に少量のＭｇを含有させたものが汎用されてい
る。たとえばＡ、Ａ、合金呼称４００３（Ａｌ−７，５
％Ｓ　ｉ−２，５％Ｍｇ）や４００４　（Ａｌ−９，７
５％５ｉ−１，５％Ｍｇ）等がこの種のろう合金の代表
的なものであり、これらはプレージングシートの皮材の
形で使用されるもので、これらのろう合金による真空ろ
う付けは、たとえばドロンカップ方式のオイルクーラに
おけるプレージングシート相互の重ね継手やカークーラ
川コンデンサーの異形管とフィンの様に、プレージング
シートと裸材の組合せにおける線接触継手の接合技術と
して確立している。

しかしながら上記ろう材を置きろうとして用いた場合に
は、フラックスを併用して行なう従来のろう付けの様に
すぐれた濡れ性が得られないので、Ａｌ管相互の接合や
カークーラ用コンデンサの異形管とハーフユニオンの接
合等には適用し難いという問題があった。

また自動車の空調用として使用される熱交換器は、たと
えば第４図（斜視図）に示す如＜Ａｌ押出多孔チューブ
を蛇行状に成形したチューブｌの間に、Ａｌラフイン薄
肉プレージングシートをコルゲート状に成形してなるコ
ルゲートフィン２をセットし、両者が相接する箇所、即
ち接合部３をろう付けすることにより組立てられる。こ
の場合、ろう付けに当たってはチューブ１とフィン２の
接合性を高める為、両者を矢印へ方自から鉄製治具等に
より固定して加熱・ろう付けを行なっているが、Ａｌと
鉄の熱膨張率が異なる為矢印Ａ方向に大きな応力が作用
し、フィン２が第５図（側面図）に示す様な座屈を起こ
し、ひいてはこれが原因となって熱交換器全体が変形し
て取付時の寸法にくるいを生じることがある。

他方従来のコルゲートフィン材は、第６図（一部所面図
）に示す如く芯材５の両側に皮材６をクラッドしたもの
が主流を占めており、芯材５の材質は主としてＡｌ−Ｍ
ｎ系（Ｊ　Ｉ　Ｓ　　３００３）　、皮材６の材質は主
としてＡｌ−５ｉ　−Ｍｇ系であり、プレージングシー
トの厚さは０ｏ１６■閤程度で、良好なろう付け性を得
る為には皮材の厚さを片面で１３〜２２ｐｍ程度とする
必要があるとされている。このプレージングシートを用
いたろう付けにおいては、コルゲートされた皮材は加熱
によって溶融し、このうちチューブ１に接した部分はろ
う付けの役目を果すが、同時にチューブｌに接していな
い部分の皮材までが溶融してその一部が芯材方向へ拡散
し、芯材の強度を低下させるばかりでなく、Ａｌと鉄の
８膨張率の相違によってろう付け時にコルゲートフィン
に高い応力が生じ、前記の場合と同様フィン２に座屈を
生じることがある。

この為、フィン材は、熱交換特性やろう付け性の観点か
らするとＯ，１ｍ１ｇ程度まで薄肉化することが可能で
あるが、前述の様な座屈の問題を考慮すると薄肉化に制
限が加わり、軽量化の要請に十分答えることができない
、この様なところからフィン材は芯材単体として使用し
、ろう付けはときろう方式で行なうのが最近の趨勢とな
っている。

こうした状況のもとで既°に開発されている真空ろう付
け用のｒＩきろう材としては、例えば特公昭５４−２１
１９０号や特開昭５８−９３８５２号に見られる如く、
標準組Ｊ＆Ａ　ｌ−３ｉ　−ＭｇにＢｅやＢｉを含有さ
せたものが提案されている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら上記の様な公知の真空ろう付け用ろう材は
、ろう付け性（濡れ性）の改善効果が十分とは言えず、
プレージングシート材と同等の接合強度は到底得ること
ができない、しかもろう材中にＢｅの如き有害元素を含
有させることは、公害防上の観点からしても好ましいこ
とではない。

本発明はこうした状況のもとで、プレージングシート材
に匹敵し或はそれを」；回るろう付け性能を発揮し得る
様な置きろう材を提供しようとするものである。

［問題点を解決する為の手段］ 本発明に係る真空ろう付け用置きろう材の構成は、１．
５％以下のＳｉと３％以下のＭｇを必須成分として含有
するＡｌ合金系芯材の両面に、８〜１５％のＳｉと１〜
３％のＭｇを必須成分として含有する皮材を、夫々３０
〜４０％のクラッド率でクラッドしてなるところに夛旨
を有するものである。

［作用］ 前述の如く真空ろう付け法では、通常のろう付け法の様
なフラックスによる濡れ性改斤効果を期待することがで
きない為、ろう材単体としてのろう付け性は相当劣り、
プレージングシート材を用いた場合と同等の接合強度を
得ることはできない。

しかして真空ろう付けにおけるろう材単体とプレージン
グシート材の差異を考えた場合、ろう材重体ではろう材
体積に対する表面積が大きく、又表面酸化により球状化
し易い点を挙げることができ、プレージングシート材の
様に既にろう材と芯材のクラッド面が冶金的に接合され
ているものに比べるとろう付け性は当然に悪くなると考
えられる。

そこで本発明者等は、プレージングシート材を用いた場
合に得られる前述の様な欠点を回避しつつその優れたろ
う付け性を有効に発揮させるべく、プレージングシート
材を用いた場合のろう付け機構を置きろう接合法と組合
せて両者の利点のみを効果的に発揮させる方向で鋭意研
究を行なった。その結果、皮材としては真空ろう付け用
ろう材の一般的組成であるＡｌ−３ｉ　−Ｍｇ材を使用
し、同皮材を同皮材と合金化し易いＡｌ−低Ｓ１−Ｍｇ
系の芯材両面に高クラッド率でクラッドしたものを置き
ろうとして使用すれば、真空ろう付け条件の下でもプレ
ージングシート材と同等以上の卓越した接合強度を確保
し得ることが確認された。

以ド本発明において皮材及び芯材の成分組成及び内材の
クラッド率を定めた理由を詳細に説明する。

まず皮材を構成するＡｌ系合金はＳｉ及びＭｇを必須成
分として含む真空ろう付け用ろう材とし一般的なもので
あり、Ｓｉは融点を降下させ且つ流動性を高めるうえで
不可欠の元素であり、一方Ｍｇは真空ろう付け時におけ
るゲッター作用を発揮する。そして一般的なろう付け温
度である５９０℃以ヒで十分な流動性を確保する為には
Ｓｉを８％以」二含有させなければならないが、ろう材
としての流動性はＳｉｌが１５％で飽和しそれ以り含有
させると加工性が低下するだけであるので、１５％をＬ
限と定めた。またＭｇのゲッター作用を有効に発揮させ
る為には、皮材中に１％以上のＭｇを含有させなければ
ならないが、その効果は３％程度で飽和状態に達し、そ
れ以上の添加はＭｇ蒸発驕の増大による処理炉の汚染を
招くだけであるので、３％を上限と定めている。この様
に本発明では皮材中に８〜１５％のＳｉと１〜３％のＭ
ｇを含有させることを必須とするが、これらの要件を満
たす限りこの他Ｂｉ等の添加材を含有させたり、或はＦ
ｅ、Ｃｕ、Ｍｎ、Ｚｎ。

Ｔｉ等を不純物贋金むものであっても格別の障害は生じ
ない。

次に芯材は、皮材の溶融開始時（Ａｉ−５ｔ　−Ｍｇの
三元用品温度は５５５℃）及び溶融初期に固相状態で存
在し、１１つろう付け完了時には皮材との合金化によっ
て液相となる特性を備えたものでなければならない、し
かして前述の如く真空ろう付性の場合、プレージングシ
ートの形ではろう付性良好であるもののろう材単体では
ろう付性が劣悪であり、その要困はろう材巾体の場合ろ
う材体積に対する表面積が大きく、また表面酸化により
球状化し易いためと考えられる。ところがろう材溶融初
期に芯材が固相状態で存在する様にすればプレージング
シートと同構成となり、良好な濡れ及び流動性が得られ
る。またろう付完ｒ時に液相とならねばならない理由は
、もし一部が固相のままで残存すると、ろう付後までプ
レージングシート状態で残り、ろう重体を単にブレージ
ングシー肋に置き換えただけとなって材料の使用効率を
高めることができない。

一方、ろう付完Ｙ時に液相となることにより、ろう付後
はろう材屯体を使用したものと同様になり、材料のロス
がなくなる（即ち、プレージングシートの全体が最終的
にろう材単体となる）、こうした要件を満足させる為に
は、芯材中のＳｆｉを１．５％に制限すると共にＭｇｌ
は３％以下に抑えければならない、しかしてＳｉが１．
５％を超えると、皮材の溶融開始時点における固相状態
の確保が困難となり、またＭｇが３％を超えると同様の
危険が生ずるばかりでなく、置きろう材としての加工性
の劣化及び炉の汚染を招来する。芯材中のＳｉ及びＭｇ
の下限は特に存在しないが、ろう付け時における皮材と
の合金化を短詩７７７７でスムーズに進行させるうえで
はＳｉを０．５％以上、Ｍｇを０．２％以り含有させる
のがよい・ 上記皮材と芯材のクラッド率も本発明の目的を達成する
うえで重要な要件であり、芯材の両面に夫々３０〜４０
％のクラッド率で皮材をクラッドすることが必須とされ
る。即ちここに言うクラッド率とは、第３図（本発明る
う材の一部断面図）に示す如く芯材Ｃの肉厚をＴｅ、皮
材Ｆａ、Ｆｂの各肉厚を”ｒＦａ、Ｔｒｂとしたとき、
皮材Ｆａのクラッド率（Ｋ　Ｆ　ａ　）を 皮材Ｆｂのクラッド率（Ｋｒｂ） として算出される値を言い、本発明ではこれらＫ　Ｆ　
ａ及びＫＦｂの値が夫々３０〜４０％の範囲に収まるこ
とを必須の要件とするものである。

上記の様に皮材のクラフト率を厳密に定めた理由につい
ては後記実施例でその根拠を明確にするが、要するにク
ラッド率が上記範囲未満の場合は、ろう付け完了後も芯
材が固相状態で残留し、合金化による接合力強化の目的
を果すことができず、一方クラッド率が上記範囲を超え
る場合は、芯材がＩ＋！４相状居；で存在する期間が知
くなる為ト分な流動特性を得ることができず、ろう付け
性が劣悪になる。尚皮材の好適クラッド率は使用板厚や
ろう付け加熱条件によって若干変化するが、上記クラッ
ド率の設定に当たっては、最も〜・般的なろう付け条件
として、ろう材厚ざ：０．１５層厘以下、ろう付け温度
＝５９０〜６２０℃×５分間保持、昇温・冷却時間：１
時間以内、を定めて上記範囲を設定した。

［実施例］ 第１表に示す成分組成の皮材と芯材を組合せて第２表に
示す置きろう用クラッド材（０，１層温ｔ）を作成し、
第１図に示す如＜３００３プレート（５０＋＊ｍＷ　Ｘ
４２１１１１’　Ｘ２ｍ５’　）Ｃと３００３７　（７
Ｃ０，３ｔｍｍ　’　Ｘ　７ｍｍｈＸ１１．５ｍ麿ピッ
チ）Ｆの真空ろう付け試験を行なった。Ｒは′ｊ！１き
ろう材を示す、但しろう付け条件は下記の通りとした。

くろう付け条件〉 真空度　：　８　Ｘ　１０−５Ｔａｒｔ温度：　ＳＯＯ
℃Ｘ３ｍ１ｎ 昇温速度：３５層ｉｎ 結果を第３表に示す。但し第３表に示す流動係数は、次
式により算出される「ろう材省に対するフィレット形ｔ
ｉの割合」を意味する。

Δ 但しＡは、第２図（ろう付け部の拡大断面図）に示す如
くろう材Ｒにより形成されるフィレット量を意味する。

（以下余白）、４ 第　　１　　表 第　　　２　　　表 第　　　３　　　表 上記実験結果からも明らかな様に、本発明の規定要件を
充足するＮＯ，１〜７のろう材用クラッド材は何れも高
い流動係数を示し優れた接合状態が得られているのに対
し、Ｎｏ、　８は皮材のクラッド率が不足し、ＮＯ６９
は同クラッド率が大きすぎ、Ｎｏ、１０は芯材の成分組
成が規定範囲を外れており、又Ｎｏ、１１〜１３は皮材
の成分組成が規定範囲を外れている為、何れの場合も流
動係数が非常に小さく、満足のいく接合状態が得られて
いない。

［発明の効果］ 本発明は以上の様に構成されており、皮材及び芯材の成
分組成を特定すると共に皮材のクラッド率を狭い範囲に
特定することによって、真空ろう付け法を適用した場合
でも優れた接合性を発揮する置きろう材を提供し得るこ
とになった。

【図面の簡単な説明】

第１図は置きろう接合実験で採用した供試材の配置を説
明する為の斜視図、第２図は置きろう材により形成され
るフィレット部の状況を示す要部拡大断面図、第３図は
クラッド率の算出基準を示す説明図、第４図は自動車エ
アコン用の熱交換器を例示する概略斜視図、第５図は該
熱交換器の座屈変形例を示す概略側面図、第６図は従来
のろう付け用プレージングシートを示す一部断面説明図
である。 Ｃ・・・プレート　　　　　Ｆ・・・フィンＲ・・・置
きろう材　　　１・・・多孔チューブ２・・・コルゲー
トフィン ３・・・接合部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. Ａｌ又はＡｌ合金を真空ろう付けするに当たり置きろう
   として使用するろう材であって、１．５％以下のＳｉと
   ３％以下のＭｇを必須成分として含有するＡｌ合金系芯
   材の両面に、８〜１５％のＳｉと１〜３％のＭｇを必須
   成分として含有する皮材を、夫々３０〜４０％のクラッ
   ド率でクラッドしてなることを特徴とするＡｌ又はＡｌ
   合金の真空ろう付け用ろう材。