JPS62782Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は籾摺機などで脱された後の混合米
を、一方向に連続回転させる選別筒の一側から該
内部に投入させてこの選別筒の回転でもつて玄米
と籾とに選別分離させると共に、前記選別筒に内
設させる受入れ樋にその分離した玄米を取出すよ
うにした混合米選別装置に関するものである。

而して本考案によれば、前記受入れ樋の取出口
に籾の混合割合を検出させる穀粒センサを設け、
前記選別筒を回転駆動させる速度制御モータに前
記センサを接続させて、前記取出口における籾の
混合割合でもつて前記選別筒の回転を制御するこ
とにより、極めて簡単な構成のもので前記受入れ
樋に取出す玄米中の籾の混合割合を常に一定のも
のに制御し得、もつて選別精度を安定維持させて
玄米取出しを効率良く行わしめることを可能にし
た混合米選別装置を提供しようとするものであ
る。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

第１図は全体の正面図、第２図は同側面図、第
３図は同断面図であり、図中１は籾摺部で、籾を
投入するホツパー２と、前記ホツパー２の下方部
に内装する一対の脱ロール３，４とを備える。

図中５は前記籾摺部１を上載する風選部で、玄
米を取出すための一番樋６及び玄米コンベア７
と、前記一番樋６に隣接させて設ける小米溜り部
８と前記脱ロール３，４の下方に流穀板９を介
して臨ませて混合米を取出す二番樋１０及び混合
米コンベア１１と、前記二番樋１０に隣接させて
粃を取出す三番樋１２及び粃コンベア１３と、前
記の一番乃至三番樋６，１０，１２並びに小米溜
り部８の上方に選別風路を形成する吸排塵フアン
１４と、前記の玄米コンベア７及び混合米コンベ
ア１１に夫々連通させる玄米スロワ１５及び混合
米スロワ１６とを備える。

図中１７は前記籾摺部１に並設する混合米選別
部で、一方向に連続回転させて玄米と籾を分離し
て取出す上部及び下部選別筒１８，１９と、各選
別筒１８，１９を夫々回転自在に支持する支承ロ
ール２０…及び２１…と、上記混合米スロワ１６
の送出端を臨ませる混合米ホツパー２２と、前記
ホツパー２２に送り始端側を連通させて前記上部
選別筒１８に送り終端側を内挿させる混合米供給
樋２３及び混合米供給コンベア２４と、前記上記
選別筒１８に内挿させて選別筒１８内部の玄米を
取出す上部玄米受入れ樋２５及び上部玄米取出コ
ンベア２６と、前記樋２５の送出端を下部選別筒
１９に連通させる送給樋２７と、上部選別筒１８
内部の籾を記ホツパー２に還元する籾樋２８と、
前記下部選別筒１９に内挿させて選別筒１９内部
の玄米を取出す下部玄米受入れ樋２９及び下部玄
米取出コンベア３０と、前記樋２９の送出端を上
記一番樋６に連通させる玄米樋３１と、下部選別
筒１９内部の籾を上記二番樋１０に還元する混合
米樋３２とを備える。

図中３３は上記籾摺部１及び風選部５及び選別
部１７を駆動する電動モータであり、前記モータ
３３の出力プーリ３４とカウンタプーリ３５をベ
ルト３６によつて連結し、上記脱ロール３の駆
動プーリ３７とアイドルプーリ３８と前記カウン
タプーリ３６をベルト３９によつて連結すると共
に、上記玄米コンベア７と混合米コンベア１１と
粃コンベア１３と吸排塵フアン１４とを前記カウ
ンタプーリ３５並びに各プーリ４０，４１，４
２，４３及びベルト４４によつて連結し、また前
記アイドルプーリ３８と連動する選別駆動プーリ
４５並びに各プーリ４６，４７，４８，４９及び
ベルト５０によつて各コンベア２４，２６，３０
と支承ロール２１とを連結する。

第４図に示す如く、上部及び下部玄米受入樋２
５，２９の玄米受入れ側端縁に支軸５１，５２を
介し可揺動に選別調節弁５３，５４を取付けると
共に、前記支軸５１，５２に揺動調節装置５５，
５６を連結させ、且つ前記受入れ樋２５，２９と
弁５３，５４のそれぞれの横幅を略同一に形成さ
せて、前記揺動調節装置５５，５６によつて適宜
調節弁５３，５４の傾斜を可変させるように構成
している。

また、前記上部選別筒１８を支持する支承ロー
ル２０の一つには速度を可変とさせる速度制御モ
ータ５７を駆動連結させる一方、前記上部玄米受
入れ樋２５の玄米放出口つまり取出口５８に光電
式穀粒センサ５９を取付け、前記取出口５８より
流出する玄米にセンサ５９からの光線を照射させ
その反射光を受光させて、玄米中に混合する籾の
混合割合を玄米と籾の反射光量差（反射光量は籾
＞玄米）より検出させるように構成している。

第５図に示す如く、前記センサ５９をバツフア
回路６０及び基準光量調節器６１を備える差動ア
ンプ６２を介して制御回路６３に接続させると共
に、該制御回路６３をパルス発振器６４を備える
回転増・減速駆動回路６５，６６を介して前記モ
ータ５７に回路接続させて、前記センサ５９で検
出する光量が籾の混入割合によつて増減に変化
し、前記調節器６１で設定する基準光量との間に
光量差が生じたとき、前記制御回路６３よりモー
タ５７の増・減速信号を出力させ、適宜モータ５
７を増・減速させる状態にパレス駆動し、前記調
節器６１の基準光量に前記センサ５９の検出光量
を一致調節させるように構成している。

本実施例は上記の如く構成しており、上記ホツ
パー２に籾を投入すると、その籾は脱ロール
３，４によつて脱されると共に、流穀板９を介
して落下する玄米及び籾は二番樋１０に落下して
混合米コンベア１１によつて取出し、混合米スロ
ワ１６によつて混合米ホツパー２２に揚上する。
このとき、三番樋１２に風選落下する粃は粃コン
ベア１３によつてまた籾穀は塞埃と共に吸排塵フ
アン１４によつて夫々機外に排出される。前記ホ
ツパー２２に搬入された混合米（玄米及び籾）を
混合米供給コンベア２４によつて上部選別筒１８
の一端内方に送給すると、一方向に連続回転する
上部選別筒１８の内周面に接するように混合米が
撹拌され、選別筒１内周面の凹部孔１８ａに嵌入
する玄米は上方に持上げられて選別調節弁５３及
び上部玄米受入れ樋２５の各上面に落下すると共
に、前記樋２５内部の玄米を上部玄米取出コンベ
ア２６によつて供給樋２７を介して下部選別筒１
９の一端内方に搬入する一方、上部選別筒１８内
周面の凹部孔１８ａに嵌入しない籾は滑落して選
別筒１８の他端側に移動するので、その籾をホツ
パー２に籾樋２８を介して還元させて再籾摺を行
う。また送給樋２７を介して下部選別筒１９に搬
入した玄米に若干の籾が混入しているので、上部
選別筒１８と同様に下部選別筒１９によつて玄米
と籾を分離させ、選別調節弁５３を介して下部玄
米受入れ樋２９に落下する玄米を下部玄米取出コ
ンベア３０によつて玄米樋３１に取出し、玄米樋
３１から一番樋６に落下する玄米を玄米スロワ１
５によつて機外に搬出すると共に、下部選別筒１
９内部に籾は若干の玄米を混入した状態で選別筒
１９の他端から混合米樋３２を介して二番樋１０
を落下するので、その玄米入り籾を混合米ホツパ
ー２２に還元して再選別する。

さらに上部選別筒１８の選別状況を前記受入れ
樋２５の取出口５８に設ける穀粒センサ５９によ
よつて感知するもので、然記取出口５８から送給
樋２７に流出する選別玄米に混入している籾量が
基準値より多いとき、前記モータ５７の回転数を
増速させて上部玄米取出コンベア２６によつて搬
出する玄米中に含まれる籾量を減少させる方向に
パルス的に調節する。一方、前記取出口５８より
流出する選別玄米中に混入している籾量が基準値
値より少い時、前記モータ５７の回転数を減速さ
せて、前記コンベア２６によつて取出す玄米中の
籾の混入割合を増大させ、玄米の取出量の適正増
加を図る方向に調節するものである。

以上実施例からも明らかなように本考案は、一
方向に連続回転させて玄米と籾を分離する選別筒
１８と、前記選別筒１８に内設させてこの分離す
る玄米を取出す玄米受入れ樋２５を備えた構造に
おいて、前記受入れ樋２５の取出口５８の籾の混
合割合を検出させる穀粒センサ５９を設け、前記
選別筒１８を回転駆動させる速度制御モータ５７
に前記センサ５９を接続させて前記取出口５８に
おける籾の混合割合でもつて前記選別筒１８の回
転を制御するものであるから、極めて簡単な構成
のもので前記受入れ樋２５に取出す玄米中の籾の
混合割合を常に一定制御でき、この結果、受入れ
樋２５には許容量の籾しか混入しない選別精度良
好な玄米が最大量有効に取出しでき、したがつて
適正玄米取出しのうえでの効率向上を図ることが
できて、この選別作業の能率を向上させることが
できるなど顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体の正面
図、第２図は同側面図、第３図は同断面図、第４
図は要部の拡大説明図、第５図は電気回路図であ
る。 １８……選別筒、２５……玄米受入れ樋、５７
……速度制御モータ、５８……（玄米受入れ樋
の）取出口、５９……穀粒センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方向に連続回転させて玄米と籾を分離する選
   別筒と、前記選別筒に内設させてこの分離する玄
   米を取出す玄米受入れ樋を備えた構造において、
   前記受入れ樋の取出口に籾の混合割合を検出させ
   る穀粒センサを設け、前記選別筒を回転駆動させ
   る速度制御モータに前記センサを接続させて、前
   記取出口における籾の混合割合でもつて前記選別
   筒の回転を制御するように構成したことを特徴と
   する混合米選別装置。