JPS6278156A - ガラス状カ−ボン複合体およびその製造方法 - Google Patents

ガラス状カ−ボン複合体およびその製造方法

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JPS6278156A
JPS6278156A JP60218330A JP21833085A JPS6278156A JP S6278156 A JPS6278156 A JP S6278156A JP 60218330 A JP60218330 A JP 60218330A JP 21833085 A JP21833085 A JP 21833085A JP S6278156 A JPS6278156 A JP S6278156A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガラス状カーボン複合体に関する。
特に、ガラス状カーボン材料の性質を維持し、しかも線
熱膨張係数が大きいガラス状カーボン複合体およびその
製造方法に関する。
〔概要〕
本発明は、ガラス状カーボン複合体において、適切な無
機物および製造方法を選択することにより、 ガラス状カーボン材料の優れた性質を維持しながら線熱
膨張係数が大きいガラス状カーボン複合体を得るもので
ある。
〔従来の技術〕
一般に、三次元網目構造で形成され不溶不融の性質をも
つ熱硬化性樹脂の硬化物を不活性雰囲気中で炭素化する
と、ガス不透過性に優れ、硬度が高く、しかも等方性組
織を有するガラス状カーボン材料が得られる。このガラ
ス状カーボン材料は、一般の炭素材料が有する軽量、耐
熱性、高電気伝動度、耐蝕性、熱伝動度、機械的強度、
潤滑性等の特性に加え、均質でかつ摺動部に用いても炭
素粉末を生じない特性を備えていて、エレクトロニクス
産業、原子力産業、宇宙産業をはじめ各種の分野で広範
囲な利用が期待されている。特に、−1般の炭素材料や
ファインセラミック焼結体に比べて均質でしかも精密加
工が容易であることから、極めて小さな部品でも精度よ
く仕上げることのできる材料として期待されている。
また、エレクトロニクス関係部品は、高密度化の要求に
より、さらに小さく精密に加工することが要求されてい
る。このような部品の例として磁気ヘッドがある。磁気
ヘッドを製造するには、例えばフロッピーディスク用ヘ
ッド等では、ソフトフェライト等の磁性材料のコア材と
非磁性材料の構造部品とにそれぞれ精密加工を施し、こ
れらを組み立てる。このような非磁性材料の構造部品は
、潤滑性および耐摩耗性に加えて、研磨により鏡面が得
られることが要求される。また、ハードディスク用のコ
ンポジット型磁気ヘッドや薄膜型磁気ヘッドに用いられ
るスライダ材では、上記の潤滑性、耐摩耗性および研磨
面の平滑性に加え、軽量であることも重要な性質である
。これらの構造部品やスライダ材を総称して磁気ヘッド
用基体という。
従来は、磁気ヘッド用基体として、チタン酸カルシウム
CaTi0=系、チタン酸バリウムBaTi01系もし
くは酸化アルミニウムA1□O1−チタンカーバイドT
iC系の磁器が用いられていた。しかし、これらの磁器
は非常に加工性が悪く、欠けやクランクが発生しやすい
欠点があった。すなわち、磁気ヘッド用基体に用いられ
る材料は、磁気ヘッドを構成するために極めて精密な加
工を施す必要があり、研磨抵抗が小さく加工性に優れて
いることが要求され、また、磁気ヘッドに組立てたとき
の記録媒体に対する耐摩耗性を向上させるとともに研磨
抵抗を下げ、さらに結晶組織を緻密にする必要がある。
さらに、記録媒体に対する摩擦係数を低下させることが
できればさらに優れている。
ガラス状カーボン材料は、これらの要求をすぺて満足で
きる優れた材料であり、これを磁気ヘッド用基体に利用
することが検討されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、ガラス状カーボン材料を他の物質とガラス接着
するためには、ガラス状カーボン材料の線熱膨張係数を
40〜130 ×10−’/℃程度に増大させることが
必要である。このために、無機物とガラス状カーボン材
料とを複合化することが考えられる。
黒鉛や高密度炭素等のガラス状カーボン材料以外の炭素
材料では、高強度化の目的で、セラミック等との複合化
が行われている。しかし、一般に炭素材料自体で緻密な
材料を得ることが容易ではなく、また、セラミックと炭
素材料との均一な複合化も困難である。緻密で高強度の
炭素−セラミック複合体の製造方法としては、コークス
とセラミックとの混合粉末を加圧熱処理する方法や、自
己焼結性を有する炭素粉末を使用し、粘結材を用いない
方法がある。しかし、これらの方法で得られる炭素複合
材料は、ガラス状カーボン材料のような、均質で摺動部
に用いても炭素粉末を生じない性質を得ることはできな
い。
本発明は、ガラス状カーボン材料の性質を維持し、しか
も線熱膨張係数が極めて大きいガラス状カーボン複合体
およびその製造方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明のガラス状カーボン複合体は、ガラス状カーボン
と線熱膨張係数が40X10−7/’c以上の無機物と
を6;1〜1;2の重量比で含み、線熱膨張係数が40
 x 10−’ / ’cないし130 ×10−’/
”cであることを特徴とする。この線熱膨張係数は、従
来のガラス状カーボン複合体の線熱膨張係数、すなわち
20 X 10−’/ ’Cないし35X10−’/l
に比較して非常に大きい。
このようなガラス状カーボン複合体を製造するには、熱
硬化性樹脂に、無機物または焼成により酸化物または炭
化物等の無機化合物に変化することのできる前駆体を、
ガラス状カーボンおよび無機物または無機化合物換算で
6:1〜1:2の重量比で混入し、これを800°C以
上の温度で焼成する。
ここで「熱硬化性樹脂」とは、触媒なしに加熱、触媒の
存在化で加熱、または加熱せずに触媒を添加するにより
、架橋が進み熱的に溶融しない硬化物となる有機化合物
をいう。また、「不活性雰囲気」とは、酸素を含まず、
通常はヘリウム、アルゴン、窒素、水素からなる群より
選ばれた少なくとも一種の気体からなる雰囲気あるいは
減圧または真空下の雰囲気をいう。
熱硬化性樹脂に混入する物質は、金属、金属酸化物、水
酸化物、窒化物、フン化物、粘土鉱物等の無機物や、熱
分解により最終的に無機物となる有機金属化合物、金属
アルコキシド等を含む。
無機物の熱膨張係数を測定すると、その値は結晶構造と
結晶結合強度とに大きく依存していることがわかる。一
般に、結晶構造の充填性の良い結晶および結晶結合強度
の小さい結晶は、大きな線熱膨張係数をもつ。このよう
な線熱膨張係数の大きい物質とガラス状カーボン材料と
を複合化し、線熱膨張係数の大きなガラス状カーボン複
合体を製造することを検討し、さらに、ガラス状カーボ
ン材料の特性を維持できるように、添加する物質の配合
率および種類を検討することにより、本発明を完成した
金属は金属結晶のために線熱膨張係数が極めて大きい。
融点が熱硬化性樹脂の炭素化温度より高い金属が特に好
ましく、金属とガラス状カーボン前駆体とを混合して焼
成し、金属を均一に分散させて炭素化することができる
。また、融点の低い金属の場合には、ガラス状カーボン
微粒子と金属微粒子とを粉末焼成することができる。
酸化物は、充填性密度が高く、イオン結晶性の強い結晶
、例えばA 1.03、l’1g01Mg0・A l 
t(hは線熱膨張係数が比較的高く、これらの材料を用
いて線熱膨張係数の大きなガラス状カーボン複合体を得
ることができる。
炭化物、窒化物は高硬度物質で、結合強度が大きいため
線熱膨張係数が小さいものが多い。しかし、TiC1訂
C,TaC,NbCのように線膨張係数が比較的大きい
ものもあり、これらを本発明に用いることができる。
粘土鉱物は、線熱膨張係数の大きいものも存在するが、
構造を維持するためには焼成温度を最適化することが必
要である。また、層間水を含む粘土鉱物は、あらかじめ
脱水して使用する。また、高温焼成で粘土鉱物の構造か
ら水晶構造に変化するものを用いて、線熱膨張係数が大
きくしかもガラス接着が容易な水晶−ガラス状カーボン
複合体を製造できる。
フッ素化合物は、線熱膨張係数が非常に大きく特に有効
である。なかでも、炭素化の温度より融点の高いものが
望ましく、例えばフン化アルミニウム、フッ化カルシウ
ム、フッ化カリウム、フン化リチウム、フン化マグネシ
ウム、フン化バリウム、フッ化クロム、フン化チタン酸
カリウムを用いることができる。特に、フッ化カルシウ
ム、フッ化マグネシウムおよびフン化バリウムが望まし
い。
金属アルコキシドとしてはアルミニウム、チタン、ケイ
素のアルコキシドが好ましい。
有機金属化合物としては、ポリカルボシラン、ポリシラ
スチレン、ポリチタノカルボシラン等のチタン、ケイ素
の金属化合物が好ましい。
熱硬化性物質に無機物質を混入するときに、混合する物
質を均一に分散させる必要がある。このためには、ミル
、らいかい機、ホモミキサ、ボールミル、ニーダ、ロー
ラ、サンドミル等で粉砕混合する。さらに分散材を加え
ることも望ましい。
このときに、添加される無機物質の粒径は、10μm以
下、さらには1−以下にすることが望ましい。
焼成に先立って熱硬化性樹脂を300〜750℃で熱処
理し、この後に不活気体雰囲気中で1000気圧以上で
加圧して800℃以上の温度で焼成することが望ましい
。熱処理温度は500〜700 ”Cがさらに望ましい
。ここで「加圧」とは、密閉された容器内に外部から油
圧等の機械的力を加え、処理中の材料に直接または間接
に圧力を加えることを意味し、密閉された容器内の気体
の圧力で等方的圧力を加えることを含む。
加圧して焼成することにより、 (11焼成時にボイドが発生することを防ぎ、(2)常
圧と異なる条件で熱分解させてガラス状カーボン複合体
のミクロ構造に歪をもたせ、(3)複合材の接合界面で
の熱膨張吸収機構を押さえ込む ことができる。
加圧の大きさ、加圧中の熱硬化性樹脂の焼成温度および
加圧中の最終温度のそれぞれの条件を選択することによ
り、線熱膨張係数が極めて大きいガラス状カーボン複合
体を得ることができる。
加圧方法としては、特にHIP処理(熱間静水圧加圧法
)が好ましい。HIP処理は、被処理体に高温下で不活
性気体の圧力を作用させる処理方法である。
次に、加圧中の圧力および最終温度について説明する。
熱硬化性樹脂の焼成温度が1200℃以上である場合に
は、線熱膨張係数に対する効果は、圧力よりも最終温度
に依存する。
最終温度が1500℃以上の場合には、特に大きな線熱
膨張係数のガラス状カーボン複合体を得ることができる
が、マトリクスがフィラー表面で応力集中を受け、フィ
ラー周辺のカーボンが黒鉛化する。この場合には、得ら
れたガラス状カーボン複合体は、層間剥離による摩耗が
大きくなる。圧力によっても異なるが、1000気圧以
上の高圧を加えた場合には、1500℃以上の高温で処
理を行った場合に、著しく摩耗が大きくなることが判明
した。
摩耗を大きくする炭素の黒鉛化の程度はX線回折により
調べることができる。Cuのし像を用いた広角X線回折
プロファイルによれば、黒鉛層の重なりは2θ=26.
4’近傍にd Oatピークをもつ。このピークの半値
幅の角度1°以下になると黒鉛化が進み耐摩耗性が大き
く劣化することがわかった。
したがって、最終温度を1500℃以下にすることが望
ましい。
また、熱硬化性樹脂の焼成温度が1200℃より低い場
合には、線熱膨張係数に対する圧力の効果が大きく 、
1000気圧以上、好ましくは1500気圧以上、より
好ましくは2000気圧以上の圧力を用いることにより
、ガラス状カーボン材料の優れた性質を維持しながら、
熱膨張係数の大きなガラス状カーボン複合体を得ること
ができる。
本発明において用いられる熱硬化性樹脂としては、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
フラン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹
脂、キシレン樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂
をそのまま、あるいはブレンドまたは変性させて用いる
熱硬化性樹脂に変性させることができるものとしては、
上述のフェノール樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂、
あるいはアスファルト、ピンチ等をはじめとする天然に
産する高い炭素収率を有するものの他に、リグニン、セ
ルロース、トラガヵントガム、アラビアゴム、フミン酸
、各種糖類などの比較的高い炭素収率を有する親水性物
質等がある。
また、ガラス状カーボン材料を製造するにあたって、製
造工程中にフィラー(骨材)を混入することもできる。
フィラーとしては、上記熱硬化性樹脂を含む各種カーボ
ン材料、例えばポリアクリロニトリル系カーボン材料、
セルロース系カーボン材料、リグニン系カーボン材料、
フェノール系カーボン材料、フラン系カーボン材料、エ
ポキシ樹脂系カーボン材料、アルキッド樹脂系カーボン
材料、不飽和ポリエステル系カーボン材料、キシレン樹
脂系カーボン材料の他に、各種黒鉛、カーボンブランク
等を用いることができ、繊維状、粒子状、粉末状、塊状
等のあらゆる形態のカーボン材料を使用することができ
る。ただし、フィラーを混入する場合には、前述のよう
に、熱分解により不均質部分が生じないように注意する
必要がある。
〔作用〕
本発明のガラス状カーボン複合体は、その線膨張係数が
金属、合金、フェライト等の金属化合物やその他多くの
材料の線膨張係数とほぼ等しい。
このため、これらの材料に歪を生じることなしにガラス
接着できる。このガラス状カーボン複合体を製造する方
法において、特に加圧して焼成する場合には、混合する
無機物質の分率が少なくても大きな線熱膨張係数を得る
ことができる。したがって、ガラス状カーボン材料の優
れた性質を維持しながら、線膨張係数を大きくすること
ができる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例によりさらに詳細に説明するが、以
下に示す例はあくまで一例であり、これにより本発明の
技術範囲を限定するものではない。
また、実施例中で「部」とあるのは、すべて「重量部」
を意味する。
(実施例1) フルフリルアルコール100部に0.011N −ti
c 1水溶液を5部添加し、95℃で6時間反応させた
のち減圧脱水した。得られたフルフリルアルコール初期
縮合物樹脂100部に対して、70%パラトルエンスル
ホン酸水溶液1.5部を添加して十分に攪拌した。
これにより得られた熱硬化樹脂から30gの試料を作り
、それぞれにCaF2を12g、18g、29g、37
g加えてニーグーで混錬した。これを、厚さ3鶴の短冊
状の型に注入して減圧脱泡した。次に、50〜60℃で
3時間、さらに90℃で5日間加熱した。
これにより得られた短冊状の複合硬化樹脂を管状炉に入
れ、窒素気流中にて10℃/hrの昇温速度で1200
℃まで昇温し、この温度で2時間保持した後に冷却した
。この試料をX線回折により測定したところ、CaF2
−ガラス状カーボン複合体であった。
混合したCaF、の重量が12g、18g、29g、3
7gのそれぞれに対して、線熱膨張率がそれぞれ46.
lX10−7/℃156,2X10−7/℃183,6
×10−’/℃および90.0×10−’/’cのCa
F2−ガラス状カーボン複合体を得た。
(実施例2) 実施例1で得た熱硬化性樹脂90gにCaF、を8?g
加え、サンドミルで粉砕して混合した。この後に実施例
1と同様に1200℃で焼成した。これにより、線熱膨
張係数が102×10−’/”cのCaF2−ガラス状
カーボン複合体を得た。
(実施例3) 実施例1で得た熱硬化性樹脂がら30gの試料を作り、
A 7!zoi、Tics 5iCs TiO2、Ca
F、およびカリオナイトをそれぞれ12g加え、ボール
ミルで混合した。この後に実施例1と同様にして複合硬
化樹脂を作成し、これを管状炉に入れ、窒素気流中にて
10℃/hrO昇温速度で700℃まで昇温し、この温
度で2時間保持した後に冷却した。
この複合ガラス状カーボン前駆体をHIP装置の試料室
に挿入し、加圧した後に1500℃・1500気圧、1
200℃・1500気圧およびtooo℃・2000気
圧の三条性で2時間処理した。
これにより得られた試料をX線回折で調べたところ、1
500℃・1500気圧の条件で処理した試料では黒鉛
化が進んでいたが、他の条件では、無機物−カラス状カ
ーボン複合体が得られていた。このガラス状カーボン複
合体の線熱膨張係数およびX線回折結果を第1表に示す
。ただし、線熱膨張係数の単位は〔/℃〕であり、rG
CJはガラス状カーボン複合体を表す。
第1表 〔実施例4〕 実施例1で得た熱硬化性樹脂30gにCaFzを24g
、29g、37gを加え、ニーダ−で混錬した。これを
実施例1と同様にして700℃および1200℃で焼成
した。この複合ガラス状カーボン前駆体をHIP装置の
試料室に挿入し、加圧した後に1200℃・1500気
圧、1000℃・1800気圧の二つの条件で2時間処
理した。これにより得たCaF2−ガラス状カーボン複
合体の線熱膨張係数を第2表に示す。ここで線熱膨張係
数の単位は、(X 10−’/ ’C)である。
第2表 (実施例5) 実施例1で得た熱硬化性樹脂30gにCaFzを12.
6g、15.7g、19.5 g 、 29.0 g 
、 37.3 g加え、サンドミルでCaFzの平均粒
径が0.4−になるまで粉砕して混合した。この後に、
実施例1と同様に700℃で焼成し、さらに1000℃
・1800気圧でHIP処理を施した。上記のCaFt
添加量に対して、それぞれ熱膨張係数がl0I×10−
7/℃1100x 10−7/ ’c、108 x 1
0−’/ ”c、120 x 10−7/ ’c、12
9X10−’/lのCaF2−ガラス状カーボン複合体
を得た。
(試験例) 実施例1および実施例3で得られたガラス状カーボン複
合体をコア支持体として用い、このコア支持体が磁気へ
ラドコアを挟み込む構造の磁気ヘッドを作成した。図は
この磁気ヘッドの斜視図である。
この磁気ヘッドは、磁気へラドコア2の両側に、ガラス
状カーボン複合体のコア支持体lを低融点ガラスで接着
し、これらをコイル3で巻いた構造である。
この磁気ヘッドに対するガラス接着による影響を調べる
ために、コイル3のインダクタンスを測定した。1 k
HzにおけるインダクタンスLlkに対する測定周波数
におけるインダクタンスLの比、すなわちL / L 
+にの値は、5X10611zまで0.8以上であった
。特に、実施例3で得られたCaF2−ガラス状カーボ
ン複合体を用いた場合には、0.83以上の高い値が得
られた。
〔発明の効果〕
本発明のガラス状カーボン複合体は、その製造方法によ
り、金属、合金、フェライト等の金属化合物やその他多
くの材料と完全またはほぼ等しい線熱膨張係数をもつこ
とができる。−最に、線熱膨張係数の差が小さい材料ど
うしは、信頼性の高い接着が可能である。したがって、
信頼性の高いガラス接着が可能であり、また平滑面上に
歪なしに機能性薄膜を形成できる。このため、ガラス状
カーボン材料の性質と金属や他の機能材料の性質とを複
合して備えたエレクトロニクス部品の開発が可能となり
、多機能の部品の開発が可能となる優れた効果がある。
また、本発明のガラス状カーボン複合体は、線熱膨張係
数の制御と鏡面性とを利用して、薄膜蒸着またはスパッ
タリングを行い、極薄膜製造基体として利用することが
できる。例えば、フロッピーディスク用またはVTR用
の磁気ヘッド基体、磁気ヘントスライダ、摺接部分の非
磁性保護部材、磁気ディスク用磁気ヘッドの薄膜支持体
等の極薄膜基体に利用できる。さらに、一般の精密電子
部品に用いられる耐摩耗性の摺接部品や、高集積化およ
び高密度化に伴う電子材料にも利用できる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明のガラス状カーボン複合体の試験に用いた磁
気ヘッドの斜視図。 1・・・コア支持体、2・・・磁気へソドコア、3・・
・コイル。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ガラス状カーボンと線熱膨張係数が40×10^
    −^7/℃以上の無機物とを6:1〜1:2の重量比で
    含み、 線熱膨張係数が40×10^−^7/℃ないし130×
    10^−^7/℃である ガラス状カーボン複合体。
  2. (2)無機物はフッ素化合物である特許請求の範囲第(
    1)項に記載のガラス状カーボン複合体。
  3. (3)熱硬化性樹脂に線熱膨張係数が40×10^−^
    7/℃以上の無機物を、上記熱硬化性樹脂を焼成して得
    られるガラス状カーボンと上記無機物との重量比が6:
    1〜1:2となる割合で混合し、 これにより得られた混合物を800℃以上で焼成する ガラス状カーボン複合体の製造方法。
  4. (4)焼成は、300〜750℃であらかじめ熱処理し
    た後に、不活性雰囲気中で1000気圧以上の圧力を加
    えて行う特許請求の範囲第(3)項に記載のガラス状カ
    ーボン複合体の製造方法。
  5. (5)熱硬化性樹脂に焼成により線熱膨張係数が40×
    10^−^7/℃以上の無機化合物となる前駆体を、上
    記熱硬化性樹脂を焼成して得られるガラス状カーボンと
    上記無機化合物との重量比が6:1〜1:2となる割合
    で混合し、 これにより得られた混合物を800℃以上で焼成する ガラス状カーボン複合体の製造方法。
  6. (6)無機化合物は酸化物である特許請求の範囲第(5
    )項に記載のガラス状カーボン複合体。
  7. (7)無機化合物は炭化物である特許請求の範囲第(5
    )項に記載のガラス状カーボン複合体。
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