JPS627735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は排水用ブロツク更に詳しくは雨水等の
誘導を行なうブロツクに芝生等が植えられるよう
な機能を付加した排水用ブロツクに関するもので
ある。

従来より駐車場あるいは公園広場更にはゴルフ
場に用いられるカートの通路等には雨水の流れを
良くする目的で排水用ブロツクが用いられてい
た。しかしながら従来用いていた断面Ｕ字状の溝
から成る排水用ブロツクでは、全体がコンクリー
トで形成されているために、周囲の景色等との間
に異和感を生じることとなり、縁の中にコンクリ
ートが露出するというはなはだ見場の悪いものと
なつていた。

本考案はこれら従来の排水用ブロツクの欠点に
鑑みて案出されたものであり、その目的は、排水
を容易に行なえるようにすると共にブロツク表面
に貫通孔を設けその貫通孔に芝生あるいは草花等
を植えることができるようにして、周囲の景色と
の一体感、更には排水効果の向上等を図ることに
ある。

上記目的を達成するために、本考案は単位ブロ
ツクの表面にこの単位ブロツクの一辺からこの一
辺に対向する他辺に至る溝状の流水部を設けると
共に、その流水部以外の位置にその表面から裏面
に至る貫通孔を設けたことを特徴とするものであ
る。

次に図示例と共に、本考案の実施例を説明す
る。

単位ブロツク１は、平面長方形状に形成されて
おり、その長手方向中心に沿つてＵ字溝状に形成
した流水路２が欠設してある。更にこの流水路２
両側には単位ブロツク１の表面から裏面に至る長
方形状の貫通孔３が設けてある。

そしてこの単位ブロツク１を用いるに際して
は、流水路２の一端から他端に高低差を設けると
共に、単位ブロツク１の流水路２が隣接する単位
ブロツク１の流水路２と連通するように各単位ブ
ロツク１を配し、雨水等の排水を行なうものであ
る。また更にこの単位ブロツク１はその貫通孔３
が単位ブロツク１の表面から裏面に達しているた
め、この貫通孔３部分に土を敷き、芝生４あるい
は草花等を植えることができるものである。

第２図に示した単位ブロツク１１は、前述した
平面長方形状の単位ブロツク１と平面略扇形状の
単位ブロツク１１とを組み合わせて、わん曲させ
た流水路２１を形成させた状態を示している。こ
の様な場合であつてもこの単位ブロツク１１は、
一辺からこの一辺に対向する他辺に至る流水路２
１がわん曲状に形成され、しかもこの流水路２１
が隣接する単位ブロツク１の流水路２と連結され
るように用いられるものである。

また第３図にその断面形状を示した単位ブロツ
ク１２は、流水路２２に直角な断面形状を劣弧状
に形成したものである。この様に形成すると流水
路２２が雨水の流路として用いられることは勿論
のことであるが、例えば雨水が非常に多い時には
図面上ａで示した線、即ち単位ブロツク１２横幅
一杯を流路として用いることができる。また雨量
が中程度の場合には、単位ブロツク１２全体を流
路として用いることなく、単位ブロツク１２の弧
状部深さの半分あるいはその前後程度までの深
さ、即ち図面上ｂで示した線までを流路として用
いるものである。勿論雨量の少ない時にあつて
は、図面上ｃで示した線である流水路２２のみを
流路として用いることにより充分排水効果が得ら
れるものである。

本考案は以上説明したように単位ブロツク１に
流水路２を設けて雨水等の排水の便を図り、著し
い排水効果が得られるものである。従つて単位ブ
ロツク１中において水たまりができたりすること
もなく、更には排水効果の良い点より貫通孔３に
植えた芝４あるいは植物等が枯れてしまうことも
防止できる。また更に貫通孔３を設け、そこに植
物、芝４等を植えられるようにしたので自然を損
うことなく、縁の多い街づくりあるいは公園内等
への配置が自由に行なえるものである。また、第
３図に示したように単位ブロツク１２を流水路２
２に直角な断面形状が劣弧状として形成すると、
雨量が少ない場合は、流水路２２のみで排水で
き、雨量が増えるにしたがつて単位ブロツク１２
全体を流路として用いることができるので、著し
い排水効果の向上を図ることができる。

なおこの単位ブロツク１は、前述したような平
面扇形状のものを用いると流水路２を自在に設定
することができるので、利用範囲の著しい広がり
をもつことができる。

なお一般に流水路２には、たまつた枯葉等によ
り流水路３のつまりを生じやすいが、本考案にあ
つては単に溝状の流水路２を設けただけなため、
流水路２の清除が行ない易く、従つて流水路２が
つまる等の事故も起こりえない。

以上述べたように本考案は、排水効果の著しい
向上が図れると共に流水路に沿つて芝あるいは植
物等が植えられるために、縁の多い街づくりに寄
与できるだけでなく、ゴルフ場等に施工した時に
おいても充分その環境に適応しうるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであつて、第
１図は平面図、第２図は扇状の単位ブロツクを示
す平面図、第３図は他の実施例を示す断面図であ
る。 １，１１，１２……単位ブロツク、２，２１，
２２……流水路、３……貫通孔、４……芝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 単位ブロツクの表面にこの単位ブロツクの一
   辺から、この一辺に対向する他辺に至る溝状の
   流水部を設けると共に、その流水部以外の位置
   にその表面から裏面に至る貫通孔を設けたこと
   を特徴とする排水用ブロツク。 ２ 単位ブロツクを流水路に直角な断面形状が劣
   弧状となるように形成したことを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の排水用ブロ
   ツク。