JPS627529Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は一定数箇量に配列集合させた物品ブ
ロツクを送り装置によつてバルク組込機台の組込
位置に送り込み、これを台紙を介して数段に積み
重ね所定のバルクに組上げるバルク組込装置にお
ける前記台紙の補給装置に関し、特には機台外の
台紙ホツパより台紙を吊持して機台のバルク組込
位置上方へ移動し該位置において台紙を解放供給
し後退するように構成された台紙補給装置に関す
る。

近年、例えばガラス壜メーカーによつて製造さ
れたガラス壜容器を薬品または食品メーカー等に
運搬するに際して、該容器の運搬を簡素化し、包
装資材、単位当り運賃等の物流コストを低減させ
るために、第１図に図示したように、ガラス壜容
器Ｂを一定数箇量に配列集合し、これを台紙Ｓを
介して数段に積み重ね、この塊状物（ここではこ
れをバルクＶという。）全体を段ボールまたはフ
イルムシート等の外装材Ｐによつて被い固定バン
ドＲ等によつて包被包装するいわゆるバルク包装
なる技術が開発され多用されつつある。

この考案は、以下詳述するように、バルク包装
のために被包装物品を一定の塊状物、すなわちバ
ルクＶに組み込む装置に関連する。この種バルク
包装のためのバルク組込工程は、一般に次のよう
な順序によつて実現される。まず連続的に供給さ
れる被包装物品を直線もしくは千鳥状の一列もし
くは複数の小数列に整列させ（列整列）、次いで
これを所定列集合させ一ブロツクとする（ブロツ
ク整列）。この一ブロツクとは、すなわちバルク
Ｖの一段分の物品群を指称するのであるが、これ
をそのまま昇降装置を備えたバルク組込機台内へ
送り込み、台紙Ｓを順次補給しながら数回繰り返
すことによつて所定段数のバルクに積み上げバル
ク組込が行なわれるのである。

この考案は上記のバルク組込工程における台紙
の補給装置に関し、特にはバルク組込における物
品ブロツクの送り込みを安全かつ迅速に行なうた
めに、物品ブロツクの送り装置と相関的な関係を
持たせた台紙補給装置に関する。

以下添付の図面に従つてこの考案の実施例を説
明すると、第２図はバルク組込装置の一例を示す
全体の概略側面図であつて、本考案装置の説明に
先立つて、その概要をあらかじめ説明する。ま
ず、図の左方整列台１０の一端縁部に隣接して整
列装置２０が配置されており、整列台１０上面に
はモータ１１Ｍによつて駆動されるベルトコンベ
ア１１が張設され、該コンベア１１の途上に集合
装置３０および送り装置４０が配され、送り装置
４０はコンベア１１の前端から渡し部５０を経て
バルク組込機台６１に接している。コンベア１１
前方に位置するバルク組込機台６１には、図示さ
れていないが、物品の搬入方向に対して直角方向
にバルクＶの底板となるパレツトＬの搬入および
組み上げられたバルクの搬出コンベアが設けられ
ている。組込機台６１にはバルク各段の組込搬入
位置に対応して上下動する昇降装置６０が備えら
れている。一方、同図において右方となる組込機
台６１外方には台紙ホツパ７１があつて、該ホツ
パ７１より台紙Ｓを１枚ずつ持ち上げる台紙保持
機構を具備した台紙補給装置７０が、該ホツパ７
１上方から組込機台６１のバルク組込位置までレ
ール７４上を往復動するように構成されている。

図の左方の整列装置２０によつて所定箇数の列
に整列された物品は、該装置２０の移動によつて
整列台１０のコンベア１１まで送り出される。そ
してそのまま該コンベア１１上を移動して集合装
置３０の位置で留められここで所定列数の一ブロ
ツクに集合整列させられる。一ブロツクに集合さ
れた物品は、集合装置による停留を解除されその
ままのブロツク整列態勢を保持して再びコンベア
１１上を移動する。ブロツクの先頭がコンベア前
端まで移動すると、今度は送り装置４０のプツシ
ヤー４１がブロツクの後尾を押し出し、該ブロツ
クを機台６１内に送り込む。図中４２はチエー
ン、４３はスプロケツトを示す。一段分のブロツ
クの送り込みが完了すると、次段のブロツクの組
込のために機台の昇降装置６０のシリンダ装置６
２Ｓによつてベース６２は１段分だけ下降し台紙
Ｓの補給を待つ。

台紙補給装置７０は、第４図から具体的に理解
されるように、走行車輪７３，７３を有しレール
７４上を走行する装置本体７２と、該装置本体７
２の下面側に位置しシリンダ装置７５Ｓによつて
上下動し、かつ吸盤７７，７７…を備えたベース
盤からなる台紙保持部７５とから構成されてい
る。そして第２図に図示したように、装置本体７
２は駆動モータ７２Ｍの駆動に伴なうワイヤ７３
ａの牽引によつてレール７４に沿つて台紙ホツパ
７１上方から機台６１のバルク組込位置上方まで
を水平に往復動するように構成されるとともに、
台紙保持部７５の上下シリンダ装置７５Ｓおよび
吸盤７７，７７によつて所定位置における台紙Ｓ
の吸着保持ならびに解放供給を行なう。図中７８
は吸盤７７のエア導管であり、７９は台紙Ｓを１
枚ずつ吊持させるためにホツパ７１内壁に設けら
れた爪部材を示す。すなわち、この台紙保持装置
７０は、台紙ホツパ７１より台紙Ｓを１枚だけ吊
持し、機台の組込位置上方まで前進し、ここで台
紙Ｓを解放し、該台紙Ｓは組込の完了した前記の
物品ブロツク上方へ載置されるわけである。この
台紙Ｓ上に次のブロツクが送り込まれるという工
程が所定回数（すなわちバルクの段数分）繰り返
され、バルク組込が完了するわけである。なお、
図中６５は、バルク組込のための位置決めストツ
パを示し、シリンダ装置６６によつて前後動可能
に構成されている。

この考案は上記した台紙補給装置７０におい
て、装置本体７２の機台側前方に腕８０，８０を
突設し、該腕８０にはバルク組込機台６１に送り
込まれる物品ブロツクの最前列と当接する保持バ
ー８１を架設して、台紙供給後の装置本体の後退
時に前記送り装置４０の送り圧力によつて物品ブ
ロツク最前列を保持しつつ後退するようにしたこ
とを特徴とするものである。すなわち第３図から
より明瞭なように、台紙の供給を終えた台紙補給
装置７０は、通常であれば適宜後退して次の台紙
補給のために待機するのであるが、ただむやみに
後退させるのではなく、この後退時に送り装置４
０と相関性を持たせて物品ブロツクＧの保持をさ
せようというのである。同図に示すように、ブロ
ツクの最後列G₁は、前述の送り装置４０のプツ
シヤー４１によつて押圧されブロツクＧはコンベ
ア１１から渡し部を経て台紙Ｓ上に送り込まれる
のであるが、このとき往々にしてこれらの接縁部
におけるわずかな段差もしくは摺動面の相違もし
くは台紙の屈曲性等によつてブロツク態勢が崩
れ、特にブロツクの最前列G₂にその危険性が高
い。そこで物品ブロツクの最前列G₂を保持バー
８１によつて保持すれば、物品ブロツクＧはプツ
シヤー４１と保持バー８１に挟まれた形となつて
安全かつ迅速にバルク組込位置に送り込むことが
できるのである。このとき、台紙補給装置本体７
２は空走状態としておくことが好ましく、実施例
では、第２図に図示した駆動モータ７２Ｍの駆動
をクラツチ（図示せず）によつて外して本体の空
走状態を実現するように構成されている。

上記のように、この考案に係る台紙補給装置に
あつては、台紙の供給と物品ブロツクの保持とを
同時に行なうことができるものであるから、極め
て効率的であるとともに、物品ブロツクの安全な
送り込みのための特別な構造をことさら設けるこ
とを要せず経済的でありまた合理的である。特
に、この種バルク組込装置にあつては台紙の補給
装置が不可欠なものであるから、これに付属させ
るだけでバルク組込の安全と迅速化を図れること
は、実際上の利点として極めて大きいものがあ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はバルク包装の一例を示す一部切欠斜視
図、第２図はバルク組込装置の実施例を示す全体
概略側面図、第３図は台紙補給装置の作動状態を
示す側面図、第４図は同じく台紙補給装置の台紙
保持状態を示す側面図である。 １０……整列台、１１……ベルトコンベア、２
０……整列装置、３０……集合装置、４０……送
り装置、４１……プツシヤー、５０……渡し部、
６０……組込昇降装置、６１……バルク組込機
台、７０……台紙補給装置、７１……台紙ホツ
パ、７２……補給装置本体、７５……台紙保持
部、７７……吸盤、８０……腕、８１……保持バ
ー、Ｓ……台紙、Ｇ……物品ブロツク、Ｖ……バ
ルク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定数箇量に配列集合された物品ブロツクを送
   り装置によつてバルク組込機台の組込位置に送り
   込み、これを台紙を介して数段に積み重ね所定の
   バルクに組上げるバルク組込装置における前記台
   紙の補給装置であつて、機台外の台紙ホツパより
   台紙を吊持して機台のバルク組込位置上方へ移動
   し該位置において台紙を解放供給し後退するよう
   に構成された台紙補給装置において、装置本体機
   台側前方に腕を突設し該腕には送り込まれる物品
   ブロツクの最前列と当接する保持バーを架設して
   装置本体の後退時に前記送り装置の送り圧力によ
   つて物品ブロツク最前列を保持しつつ後退するよ
   うにしたことを特徴とするバルク組込装置におけ
   る台紙補給装置。