JPS62714B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

技術分野 本発明は加工布の送り量を調節するミシンの送
り調節装置に関し、特に該送り量を容易、迅速か
つ正確に設定し得るミシンの送り調節装置に関す
るものである。 従来技術 ミシンの加工布の送り量を精密かつ正確に設定
することは縫目模様を変形させ装飾の表現範囲を
拡大し得る点において望ましい。とくに所謂サテ
ンステツチにおいて、僅かな送り量の変化が極め
て多彩な印象を生じ得るので該送り量の精密かつ
正確な設定が一層重要なのである。 しかしながら、従来のミシンの送り調節装置は
送り調節器位置を指令する電圧信号を送り量調節
つまみの操作と連動するポテンシヨメータ等の分
圧回路によつて変化させ、加工布の送り量を調節
するように構成されるのが一般的である。このた
め、加工布の送り量を所望の値に設定する際には
先ず加工布に試し縫いをしてその送り量を確認し
つつ送り量調節つまみを操作する必要があり、そ
の操作のために時間がかかるとともに、微妙な送
り量の設定には習熟を必要とし、しかも希望とす
る形状に縫目模様を調節変形することが困難であ
るという欠点があつた。 目的 本発明は以上の事情を背景として為されたもの
であり、その目的とするところは、加工布の送り
量を精密かつ正確に、しかも迅速かつ容易に調節
できるミシンの送り調節装置を提供することにあ
る。 解決手段 斯る目的を達成するため、本発明のミシンの送
り調節装置は、 上下往復運動及び横方向揺動運動可能な針とそ
の上下往復運動に調時して加工布に送り運動を付
与する送り装置とを含む縫目形成機構と、前記針
の横方向揺動運動並びに送り装置の送り運動を制
御する針位置制御情報及び送り制御情報を針の上
下往復運動に調時してそれぞれ発生する制御情報
発生装置と、前記両制御情報に従つて前記針及び
送り装置を駆動する駆動装置とを備えたミシンに
おいて、 (1) 前記制御情報発生装置から駆動装置に向つて
供給される送り制御情報に従う加工布の送り量
を複数区分に分割された調節範囲内において調
節するために手動操作可能な操作体と、 (2) 前記各区分において加工布の送り量が大きい
区分程大きな調節単位変化量にて該送り量が変
化し、加工布の送り量が小さい区分程小さな調
節単位変化量にてその送り量が変化するよう
に、各区分における前記調節単位変化量毎に予
め段階的に定められた調節設定送り量を表わす
調節情報を予め定めらた順序で発生し得る調節
情報発生装置と、 (3) その調節情報発生装置から調節情報を発生さ
せて前記駆動装置に供給するために前記操作体
の操作に応答して動作する応答動作装置と、 (4) 前記調節情報発生装置から発生させられた調
節情報に従う調節設定送り量を作業者に表示す
るためにその調節情報に応答して表示動作を行
う調節量表示装置とを含むことを特徴とする。 実施例 以下、本発明の実施例を示す図面に基づいて詳
細に説明する。 第１図において、水平なミシンアーム１はその
両端部に頭部２と脚柱部３とを夫々備え、該脚柱
部３はベース部４に立設されてミシンアーム１を
片持している。該頭部２の下端には図示しないミ
シン主軸の回転に伴つて上下動させられるととも
に、針揺動アクチユエータ１０（第２図参照）に
よつて駆動される図示しない針位置決め機構に従
つて横方向の位置決めが為される縫針５が設けら
れている。この縫針５の落下点のベース部４には
縫針５を挿通させるための針穴６が形成されると
ともに、該針穴６の周囲には送りアクチユエータ
１１（第２図参照）によつて駆動される図示しな
い送り調節器位置決め機構に従つて加工布の送り
方向及び送り量が調節させられる送り歯７が設け
られている。上記縫針５と送り歯７とが共動して
縫目模様を形成する縫目形成機構を構成してい
る。 ミシンアームの前面には、縫目模様を表わす複
数の模様記号８が表示された表示パネル９と該模
様記号８に対応してその上側に夫々設けらた複数
のLEDランプ１２と該ランプ１２を点灯させる
ための図示しないデコーダドライバとからなる模
様表示装置１４が取付けられている。表示パネル
９の右端には縫目模様を選択操作するための押釦
スイツチ１５が設けられており、脚柱部３の前面
には、加工布の送り量を数字表示する調節量表示
装置１６とその送り量を設定操作するためのUP
押釦スイツチ１７及びDOWN押釦スイツチ１８
とが設けられている。更に、脚柱部３の前面中央
には形成される縫目模様に送り量が自動（記憶さ
れた送り制御情報が表わす送り量）によるか手動
（調節操作により設定された送り量）によるかを
選択するための切換スイツチ１９が設けられてい
る。２０はスタートストツプ押釦である。 上述のミシンには第２図のブロツク線図によつ
て示される制御回路が備えられている。 発振器２２は、連続した一定の周波数信号SO
を発生し、模様選択カウンタ２３及びアドレスカ
ウンタ２４を計数動作させるために、該信号SO
をアンド回路２５を介して模様選択カウンタ２３
へ供給するとともに、アンド回路２６及びアンド
回路２７を順次介してアドレスカウンタ２４へ供
給する。 模様選択操作のための押釦スイツチ１５の一方
の端子は＋電源に接続されるとともに他方の端子
は抵抗体２８を介して接地されており、該押釦ス
イツチ１５が押圧されて発生する選択信号SSは
インバータ２９を介してアンド回路２６及びワン
シヨツトマルチ回路３０に供給されるとともにア
ンド回路２５へ供給される。該ワンシヨツトマル
チ回路３０の出力信号PSLはロード信号としてオ
ア回路３２を介してアドレスカウンタ２４のロー
ド入力端子LDに供給される。 UP押釦スイツチ１７は、加工布の送り量の設
定値を増加させる操作を為すものであり、その一
方の端子は＋電源に接続されるとともに他方の端
子は抵抗体３３を介して接地され、該押釦スイツ
チ１７が押圧されて発生する設定値増加信号SIは
フリツプフロツプ回路３４のセツト入力端子Ｓへ
供給されるとともにオア回路３５を介してアンド
回路２７へ供給される。 DOWN押釦スイツチ１８は、加工布の送り量
の設定値を減少させる操作を為すものであり、そ
の一方の端子は＋電源に接続されるとともに他方
の端子は抵抗体３６を介して接地され、該押釦ス
イツチ１８が押圧されて発生する設定値減少信号
SDはフリツプフロツプ回路３４のリセツト入力
端子Ｒ及びオア回路３５へ供給される。該フリツ
プフロツプ回路３４のセツト状態を表わす出力信
号はアドレスカウンタ２４の入力端子Ｕ／Ｄに供
給され該カウンタ２４の計数動作を加算に指定す
る。フリツプフロツプ回路３４がリセツト状態に
ある場合にはアドレスカウンタ２４の計数動作は
減算となる。 模様選択カウンタ２３は、選択信号SSが発生
しているときに供給される周波数信号SOを次々
と計数し、その計数内容を表わす模様信号SMを
模様表示装置１４、縫目情報発生装置３６及び送
り調節量初期アドレスメモリ３７へ供給する。 模様表示装置１４は、模様信号SMに対応する
位置のLEDランプ１２を点灯させる。したがつ
て、作業者は押釦スイツチ１５を操作してLED
ランプ１２の点灯位置を移動させ所望の模様記号
８の位置にあるLEDランプ１２が点灯した時に
押釦スイツチ１５を解放して点灯位置を固定させ
れば、該模様記号８が表わす縫目模様が選択され
る。すなわち、模様信号SMはカウンタ２３の計
数内容を表わすと同時に選択された縫目模様を表
わすものである。 制御情報発生装置である縫目情報発生装置３６
は、ミシンが縫製し得るすべての縫目模様を形成
するための縫目情報が記憶されており、入力され
た模様信号SMが表わす縫目模様を形成するため
の一連の縫目情報を図示しないミシンの主軸の回
転に同期して順次発生する。該縫目情報には個々
の縫目位置を特定するために針の揺動位置を決定
する針位置制御情報である針位置指令信号SNと
加工布の送り量及び送り方向を決定する送り制御
情報である送り調節器位置指令信号SFとが含ま
れており、該針位置指令信号SNが針揺動駆動回
路３８へ供給されるとともに、送り調節器位置指
令信号SFがマルチプレクサ３９の入力ポートＬ
に供給される。 送り調節量初期アドレスメモリ３７は、ミシン
が縫製するすべての縫目模様において最も使用頻
度の高い送り量に対応する後述の送り調節量メモ
リ４のアドレスを記憶しており、入力された模様
信号SMが表わす縫目模様の最も使用頻度の高い
送り量に対応する初期アドレス信号SAをアドレ
スカウンタ２４へ供給する。 一方、加工布の送り量が手動調節量に従つて決
定されるように設けられた操作体である切換スイ
ツチ１９の一方の端子は＋電源に接続されるとと
もに他方の端子は抵抗体４２を介して接地され、
該切換スイツチ１９が手動に切換操作され接点が
閉成されて発生する手動信号SUはマルチプレク
サ３９のポートセレクト端子PSへ供給されると
ともに、ワンシヨツトマルチ回路４３を介してオ
ア回路３２へ供給される。 応答動作装置であるアドレスカウンタ２４は、
ロード信号であるオア回路３２の出力信号を受け
て初期アドレス信号SAをロードするとともに、
フリツプフロツプ回路３４の出力信号で指定され
た計数動作に従つてアンド回路２７から供される
周波数信号SOを計数し、該計数内容を表わすと
同時に送り調節量メモリ４１のアドレスを指定す
るアドレス信号SEを該メモリ４１へ供給する。 調節情報発生装置である送り調節量メモリ４１
は、第１表に示されるように、アドレス信号SE
が表わすアドレスに対応した布送り量を表わす調
節情報である送り調節量信号SCが記憶されてお
り、入力されたアドレス信号SEに対応する送り
調節量信号SCをマルチプレクサ３９の入力ポー
トＨ及び調節量表示装置１６へ供給する。該送り
調節量信号SCは手動操作により設定された加工
布の送り量を表わす調節情報である。

【表】 調節量表示装置１６は、２桁の数字表示パネル
及びデコーダドライバーを含み、第１図に示され
るように、入力された送り調節量信号SCに対応
する実際の加工布の送り量を数字表示する。 マルチプレクサ３９は、入力ポートのいずれか
の入力信号を選択して出力するものであり、その
ポートセレクト端子PSに手動信号SUが供給され
ている場合には入力ポートＨに供給されている送
り調節量信号SCを送り駆動回路４４へ出力し、
手動信号SUが供されない場合には入力ポートＬ
に供給されている送り調節器位置指令信号SFを
送り駆動回路４４へ出力する。 針揺動駆動回路３８は、入力された針位置指令
信号SNが表わす位置に縫針５を位置決めするよ
うに図示しない針位置決め機構の駆動装置である
針揺動アクチユエータ１０に駆動電力を供給す
る。同様に、送り駆動回路４４は、入力された送
り調節器位置指令信号SF又は送り調節量信号SC
が表わす位置に送り調節器を位置決めするよう
に、すなわち、これ等の信号SF又はSCに対応す
る加工布の送り量が得られるように図示しない送
り調節器位置決め機構の駆動装置である送りアク
チユエータ１１に駆動電力を供給する。 以下、本実施例の作動を説明する。 切換スイツチ１９が手動に切換えられた状態
で、電源が投入されると発振器２２が作動し周波
数信号SOが発生する。 押釦スイツチ１５が操作され選択信号SSが発
生すると模様選択カウンタ２３が周波数信号SO
を計数し、該計数内容を表わす模様信号SMが模
様表示装置１４に供給されて選択された所望の縫
目模様に対応する模様記号８のLEDランプ１２
が点灯させられる。同時に該信号SMは縫目情報
発生装置３６に供給されて該装置３６から縫目情
報を発生し得る状態とし、更に送り調節量初期ア
ドレスメモリ３７に供給されて該メモリから初期
アドレス信号SAをアドレスカウンタ２４に供給
させる。 一方、選択信号SSはインバータ２９によつて
反転させられた後ワンシヨツトマルチ回路３０へ
供給され、該回路３０の出力信号PSLがアドレス
カウンタ２４にロード信号として供給され、該カ
ウンタ２４に初期アドレス信号SAをロードさせ
る。この状態において、アンド回路２７から周波
数信号SOが供給されないのでアドレスカウンタ
２４は計数動作せず、ロードされた初期アドレス
信号SAの内容をそのまま表わすアドレス信号SE
を送り調節量メモリ４１へ供給する。したがつて
該メモリ４１はアドレス信号SEが指定する送り
調節量信号SCをマルチプレクサ３９の入力ポー
トＨへ供給するとともに、調節量表示装置１６へ
供給して該表示装置１６に実際の加工布の送り量
の数値を表示させる。この場合の表示数値は初期
アドレス信号SAにそのまま対応する数値であつ
て、選択された縫目模様において最も使用頻度の
高い加工布の送り量である。 次に、切換スイツチ１９が自動に切換えられた
状態でスタートストツプ押釦２０が操作される
と、マルチプレクサ３９は切換スイツチ１９から
の信号に従つて入力ポートＬをセレクトしている
ので、ミシンの主軸の回転とともに縫目情報発生
装置３６から針位置指令信号SN及び送り調節器
位置指令信号SFが針揺動駆動回路３８及び送り
駆動回路４４へ供給される。したがつて、縫目情
報発生装置３６に記憶された送り調節器位置指令
信号SFに対応する加工布の送り量に従つて所望
の縫目模様が自動的に形成されるのである。 しかし、切換スイツチ１９が自動から手動に切
換えられた時には、手動信号SUがマルチプレク
サ３９に入力ポートＨをセレクトさせ、同時にア
ドレスカウンタ２４に初期アドレス信号SAをロ
ードさせる。このため、スタートストツプ押釦２
０が操作されミシン主軸が回転すると、針位置指
令信号SNは縫目情報発生装置３６から針揺動駆
動回路３８へ供給されるか、送り調節器位置指令
信号SFは送り駆動回路４４へ供給されない替り
に送り調節量信号SCが該回路４４へ供給され
る。したがつて、送り調節量信号SCが表わす最
も使用頻度の高い加工布の送り量に従つて所望の
縫目模様が自動的に形成されるのである。 加工布の送り量を所望の値に設定する場合に
は、押釦スイツチ１５の操作によつて所定の縫目
模様を選択した後、UP押釦スイツチ１７又は
DOWN押釦スイツチ１８を操作する。調節量表
示装置１６が表示する値より加工布の送り量を多
くして縫目模様を形成する場合にはUP押釦スイ
ツチ１７を操作し所望の送り量が該表示装置１６
に表示された時に該操作を停止し、加工布の送り
量を少くして縫目模様を形成する場合には
DOWN押釦スイツチ１８を操作し所望の送り量
が表示された時に該操作を停止すればよい。すな
わち、UP押釦スイツチ１７の操作によつて発生
した設定値増加信号SIかフリツプフロツプ回路３
４をセツトしてアドレスカウンタ２４の計数動作
を加算動作にするとともに、アンド回路２７を開
くので、アドレスカウンタ２４はロードした初期
アドレス信号SAに周波数信号SOの入力に同期し
て次々と加算する。アドレスカウンタ２４の計数
内容を表わすアドレス信号SEは送り調節量メモ
リ４１から増加した送り量を表わす送り調節量信
号SCを発生させ、その信号SCの内容が調節量表
示装置１６に表示される。一方DOWN押釦スイ
ツチ１８の操作によつて発生した設定値減少信号
SDがフリツプフロツプ回路３４をリセツトして
アドレスカウンタ２４の計数動作を減算動作に変
化させるとともに、アンド回路２７を開くので、
アドレスカウンタ２４はロードした初期アドレス
信号SAを周波数信号SOの入力に同期して次々と
減算するのである。尚、アンド回路２６は模様選
択操作中にアドレスカウンタ２４の計数動作が為
されないように、選択信号SSの発生中は周波数
信号SOをアンド回路２７へ供給させないための
ものである。ここで、加工布の送り量の設定値
は、第１表の調節量表示装置１６の表示値で示さ
れるように、加工布の送り量が15段階であつて２
区分に分割されており、送り量の少ない区分にお
いては0.2mm毎の、送り量の多い区分においては
0.5mm毎の段階に設定されている。すなわち、加
工布の送り量が大きい区分程大きな調節単位変化
量にてその送り量が変化するように、加工布の送
り量が小さい区分程小さな調節単位変化量にてそ
の送り量が変化するように送り量が予め段階的に
定められているのである。このことは、加工布の
送り量が少ない場合には僅かな送り量の変化が縫
目模様の印象に大きく影響するから細かい段階が
設けられたのであり、逆に加工布の送り量が多い
場合には縫目模様の印象に影響する加工布の送り
量の変化量が比較的大きいことに着目して決定さ
れたものである。したがつて、実用上必要な加工
布の送り量の変化幅を最小限の段階数に分割する
ことによつて、迅速に所望の送り量に設定操作で
き、同時にメモリ３７，４１の容量が小さいもの
でよいので当該素子が安価となる利点がある。 以上の状態において、スタートストツプ押釦ス
イツチ２０が操作されミシン主軸が回転すると、
前述の作動と同様に、針位置指令信号SNが縫目
情報発生装置３６から針揺動駆動回路３８へ供給
されるとともに、設定された所望の加工布の送り
量を表わす送り調節量信号SCが送り調節量メモ
リ４１からマルチプレクサ３９を介して駆動回路
４４へ供給される。この結果、押釦スイツチ１５
の操作によつて選択された所望の縫目模様がUP
押釦スイツチ１７又はDOWN押釦スイツチ１８
の操作によつて設定された所望の加工布の送り量
に従つて形成されるのである。ここで、押釦スイ
ツチ１７又は１８によつて加工布の送り量が設定
された後、切換スイツチ１９が往復操作されたり
押釦スイツチ１５が操作されると、該送り量は設
定前の値である最も使用頻度の高い加工布の送り
量に復帰する。 このように、本発明の送り量調節装置によれ
ば、何等試し縫いをすることなく経験の浅い作業
者であつても加工布の送り量を簡単な押釦操作に
よつて迅速に設定でき、しかも精密かつ正確に数
値によつて設定できるので縫目模様を寸分の相違
なく再現できるのである。更に、デジタル回路構
成であるので温度や部品の経時変化の影響を受け
難くその信頼性が高められるのである。 尚、上述したのはあくまでも本発明の一実施例
であり、本発明は決してこれに限定して解釈され
るべきではないことは言うまでもない。 たとえば、第２図に示される制御回路は、スイ
ツチ及び抵抗体等の入力回路と、駆動回路３８，
４４、アクチユエータ１０，１１及び表示装置１
４，１６等の出力回路を除外してその一部又は全
体が適宜マイクロコンピユータに包含され得るも
のである。たとえば、前述の実施例では送り量調
節範囲が２区分に分割されているが、３以上の複
数区分に分割されていても差支えないのである。 また、加工布の送り量の調節段階数及びその段
階差は種々変更が加えられ得るものである。 更に、調節量表示装置１６は加工布の送り量を
数字をもつて表示するものだけではなく、パネル
に表示された種々の送り量を示す数値のひとつを
点灯表示によつて表わすものでもよい。 効果 以上詳記したように、本発明のミシンの送り調
節装置は、何等試し縫いをすることなく容易、迅
速かつ正確に加工布の送り量を調節でき、しかも
精密に調節できるので希望する形状に縫目模様を
正確に調節変形し得る優れた効果を生ずるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例であるミシンの送り
調節装置を含む模様縫ミシンの外観図である。第
２図は第１図のミシンの制御回路を示すブロツク
線図である。 ５：針（縫針）、７：送り装置（送り歯）、１
０，１１：駆動装置（針揺動アクチユエータ、送
りアクチユエータ）１６：調節量表示装置、１
９：操作体（切換スイツチ）、２４：応答動作装
置（アドレスカウンタ）、３６：制御情報発生装
置（縫目情報発生装置）、４１：調節情報発生装
置（送り調節量メモリ）、SN：針位置制御情報
（針位置指令信号）、SF：送り制御情報（送り調
節器位置指令信号）₇SC：調節情報（送り調節量
信号）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上下往復運動及び横方向揺動運動可能な針と
   その上下往復運動に調時して加工布に送り運動を
   付与する送り装置とを含む縫目形成機構と、 前記針の横方向揺動運動並びに送り装置の送り
   運動を制御する針位置制御情報及び送り制御情報
   を針の上下往復運動に調時してそれぞれ発生する
   制御情報発生装置と、 前記両制御情報に従つて前記針及び送り装置を
   駆動する駆動装置とを備えたミシンにおいて、 前記制御情報発生装置から駆動装置に向つて供
   給される送り制御情報に従う加工布の送り量を複
   数区分に分割された調節範囲内において調節する
   ために手動操作可能な操作体と、 前記各区分において加工布の送り量が大きい区
   分程大きな調節単位変化量にて該送り量が変化
   し、加工布の送り量が小さい区分程小さな調節単
   位変化量にて該送り量が変化するように、各区分
   における前記調節単位変化量毎に予め段階的に定
   められた調節設定送り量を表わす調節情報を予め
   定められた順序で発生し得る調節情報発生装置
   と、 その調節情報発生装置から調節情報を発生させ
   て前記駆動装置に供給するために前記操作体の操
   作に応答して動作する応答動作装置と、 前記調節情報発生装置から発生させられた調節
   情報に従う調節設定送り量を作業者に表示するた
   めにその調節情報に応答して表示動作を行う調節
   量表示装置と を含むことを特徴とするミシンの送り調節装
   置。 ２ 前記調節情報発生装置は前記調節情報を記憶
   する複数のアドレスを有する調節メモリから構成
   され、前記応答動作装置はそのメモリの各アドレ
   スを予め定められた順序で指定するために前記操
   作体の操作に応答して計数動作を行うカウンタか
   ら構成されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項記載のミシンの送り調節装置。 ３ 前記操作体は前記調節設定送り量を増減させ
   るための２個の操作スイツチを含み、その両操作
   スイツチの選択的操作に応答して前記カウンタは
   計数内容を増減させ得るように構成されているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のミシ
   ンの送り調節装置。