JPS626610Y2 - - Google Patents

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JPS626610Y2
JPS626610Y2 JP6705978U JP6705978U JPS626610Y2 JP S626610 Y2 JPS626610 Y2 JP S626610Y2 JP 6705978 U JP6705978 U JP 6705978U JP 6705978 U JP6705978 U JP 6705978U JP S626610 Y2 JPS626610 Y2 JP S626610Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 近年、各種の情報信号の高密度記録及びその再
生を情報記録媒体円盤(以下、デイスクと略称さ
れることがある)によつて行なうようにすること
についての開発研究や実用化研究が盛んに行なわ
れるようになり、これまでにも多くの形式のデイ
スクによる情報信号の記録再生方式が発表されて
いる。
本出願人会社では、各種の利点が得られる無溝
形態のデイスクを用いた情報信号の高密度記録再
生方式に関する開発研究ならびに実用化研究を推
進して、情報信号の読出し(検出)手段として静
電容量値の変化の検出形式を用いたものや、磁気
ヘツドによる記録再生方式、光学的な再生方式な
どについて多くの提案(例えば、特開昭52−
123205号公報、特願昭52−13322号(特開昭53−
98814号)、特願昭52−95346号(特開昭54−29617
号)、特願昭53−35483号(特開昭54−128303
号)、その他多数)を行なつて来ている。
ところで、無溝形態のデイスクからの情報信号
の再生に当つては、情報信号再生素子(再生素
子)が常にデイスクの記録跡に正確に辿つている
状態とするためのトラツキング制御手段が必要と
されることはいうまでもなく、再生素子はトラツ
キング制御系の駆動装置によつて記録跡の巾方向
に駆動変位されるようになされている。また、デ
イスクは情報信号の再生に当つて所定の回転数で
正確に回転駆動されるようになされているもので
あるが、デイスクはその製造時、その他各種の原
因によつてどうしても機械的な変形(歪)を有す
るものとなされているから、これが再生時に一定
の回転数で回転されていても、デイスクに存在し
ている前記した機械的な変形によつて記録跡と再
生素子との間の相対速度に変化が生じ、それによ
り再生信号中にはいわゆる時間軸誤差(ジツタ)
が含まれてしまう。
このため、従来からデイスクの再生信号中にお
ける基準信号と標準の信号とを比較して得た時間
軸誤差の補正信号を、再生素子の時間軸誤差補正
制御回路の駆動装置に与え、これにより再生素子
を記録跡の延長方向に駆動変位させて、再生信号
中に時間軸誤差が発生しないようになされてい
る。
したがつて、無溝形態のデイスクからの情報信
号の再生に当つては、時間軸誤差の補正制御とト
ラツキング制御との2つの制御によつて、再生素
子を記録跡の延長方向と、記録跡の巾方向との両
方向へ2次元的に駆動変位させることが必要とさ
れるのであり、本出願人会社でも無溝デイスクか
らの情報信号の再生時に、再生素子を2次元的に
駆動変位させることができる情報信号再生素子の
駆動装置について、従来から種々研究を続けて来
ており、既に多くの成果を挙げ得ている(例え
ば、特願昭52−35510号(特開昭53−121610号)、
特願昭52−35502号(特開昭53−121611号)、特願
昭52−41151号(特開昭53−125817号)、特願昭52
−119999号(特開昭54−54015号)、特願昭52−
12230号(特開昭54−55401号)、実願昭52−90270
号(実開昭54−18222号)、などを参照されるとよ
い)。
デイスクに摺接した状態でデイスクの情報信号
を読取るようになされる形態の再生素子は、高速
回転を行なつているデイスクとの摺接によつて摩
耗が避けられないから、この形態の再生素子、
例々ば再生針、磁気ヘツドなどは、時々交換され
ることが必要とされるのであり、そのために、前
記のように交換することが必要とされる再生素子
を用いている情報信号のピツクアツプ装置におい
ては、駆動装置の部分に対して再生素子の部分が
着脱容易なものとなされていることが望まれる。
この点に鑑し、本出願人会社では先に特願昭52
−12230号(特開昭54−55401号)により、駆動装
置と再生素子とが容易に着脱できるようになされ
た情報信号のピツクアツプ装置を提案しているの
であり、この既提案の情報信号のピツクアツプ装
置の実施により、所期の成果を挙げ得ているので
あるが、その後の研究において既提案装置には多
少の改善すべき点のあることが判明した。
本考案は、上記した既提案の情報信号のピツク
アツプ装置における問題点を解消して、製作容易
で、かつ特性の優れた情報信号のピツクアツプ装
置を提供することを目的としてなされたものであ
つて、以下、添付図面を参照しながら、この具体
的な内容を明らかにする。
まず、第1図乃至第4図を参照して既提案の情
報信号のピツクアツプ装置における問題点の所在
について明らかにする。第1図乃至第4図は特願
昭52−12230号によつて提案された情報信号のピ
ツクアツプ装置の概要を説明するための斜視図
(第1,2図)と一部横断平面図(第3図)及び
一部縦断側面図であつて、第1図及び第3図なら
びに第4図では、再生素子15が先端部に取付け
られたピツクアツプアーム16の基端部先端部
(ピボツト)16a1,16b1が駆動装置における
可動部Aの支持板3に固着されている2個のピボ
ツト受9a,9bに圧接状態となされている場合
が示されており、また、第2図には駆動装置より
離脱された状態における再生素子側の状態が示さ
れている。
第1図において、駆動装置の可動部Aは、複数
個のコイル1,2…が支持板3に固着されると共
に、前記の支持板3が支持部材10に連結固着さ
れていることによつて、コイルに対する駆動電流
の供給時に直流磁界の発生装置Bによる磁界との
間で生じる駆動力により、Y方向への直動運動
と、Z軸を回動中心とする回動運動とを行なう
(この駆動装置の構成作用などは特願昭52−12230
号明細書中に詳記されている)。支持部材10の
両端は支持体11a,11bによつて支持されて
おり、支持板3上に取付けられた2個のピボツト
受9a,9bは、支持部材10に穿設されている
透孔10a,10bを貫通して外方に突出してい
る。
直流電界の発生装置Bは、外磁路5とポールピ
ース6と永久磁石7,8などからなり、ポールピ
ース6はその先端部が6a,6bの2部分に分か
れており、前記した可動部Aのコイル1は、永久
磁石7とポールピース6aとの間に形成された磁
気空隙中にその一側面が存在しているようにポー
ルピース6aへ遊嵌され、また、前記した可動部
Aのコイル2は、永久磁石8とポールピース6b
との間に形成された磁気空隙中にその一側面に存
在しているようにポールピース6bへ遊嵌されて
いる。永久磁石7,8はそれぞれのものと対向す
るポールピース6a,6bとの間の磁気空隙中に
は磁界を生じさせ、また、ポールピース6a,6
b間には磁界を生じさせないような状態の直流磁
界の発生装置を構成しうるように着磁されてい
る。駆動装置において、その可動部Aのコイル
1,2が共に同一方向の同一向きに同一の駆動力
で駆動されるようにそれぞれのコイル1,2に対
して電流が供給された場合には、可動部Aはピツ
クアツプアーム16に取付けられた再生素子をデ
イスクにおける記録跡の延長方向(Y方向)、す
なわち、時間軸誤差の補正方向へ変位させ、ま
た、前記のコイル1,2が同一方向で逆向きに同
一の駆動力で駆動されるようにそれぞれのコイル
1,2に対して電流が供給された場合には、可動
部AはZ軸を回動軸として回動し、ピツクアツプ
アーム16に取付けられた再生素子15をデイス
クにおける記録跡の巾方向(X方向)へと変位さ
せるから、可動部Aのコイル1,2に供給される
電流として、その大きさと方向とがそれぞれ適当
であれば、駆動装置によつて再生素子を2次元的
に駆動することができるのである。
カートリツジ基体21は、ピツクアツプアーム
16を備えたカートリツジ部を駆動装置と着脱す
る際に、第1図中には図示されていない移送体に
設けられたガイド溝中に、その両側辺21a,2
1bを案内させながら、第1図中の矢印27方向
に移動させる。
カートリツジ基体21には、その下面に例えば
ネジ34などの固着手段によつてブラケツト33
が固着されており、このブラケツト33には、ピ
ツクアツプアーム16における各脚の基端部側を
橋路している取付体35に固着された第1の永久
磁石36と対応して第2の永久磁石37が設けら
れており、また、前記した第2の永久磁石37の
周囲には、第2の永久磁石の厚さよりも厚い非磁
性材料製のガイド板38が設けられている。そし
てガイド板38は、それと永久磁石37との間に
僅かな間隙が形成されるような関係寸法のものと
なされている。
前記した永久磁石36,37は同形同大となさ
れ、両者間における磁気的吸引力によつて駆動装
置とピツクアツプアームとの係合、離脱動作や、
再生素子をデイスク面上に所定の接触圧で接触さ
せる動作などを行なう。また、ガイド板38は第
1、第2の永久磁石の磁気的な吸着時における吸
着姿態の規制や、両者の吸着動作の際の案内作用
などを行なう。
ピツクアツプアーム16とカートリツジ基体2
1、及びブラケツト38、ならびに第1、第2の
永久磁石などで構成されたカートリツジ部が駆動
装置から分離された状態においては、ピツクアツ
プアーム16における取付体35に固着されてい
る第1の永久磁石36と、ブラケツト33に取付
けられている第2の永久磁石37とは磁気的に吸
着されて、ピツクアツプアーム16とカートリツ
ジ基体21に取付けられているブラケツト33と
は機械的に1体化されているのである。この状態
において、ピツクアツプアーム16の先端部に取
付けられている再生素子15は、カートリツジの
基体21側に近接した保持姿態となされて、カー
トリツジ部が駆動装置から切離された状態におけ
る再生素子15の保護が良好に行なわれるように
する。
第2図示のような構成のカートリツジ部は、そ
れが駆動装置と結合されることにより第1図示の
ような情報信号のピツクアツプとなされるのであ
るが、駆動装置に対してカートリツジ部が結合さ
れる場合の両者間の結合経過の態様は次のような
ものである。
カートリツジ部におけるカートリツジ基体21
の両側縁21a,21b部分を、情報信号のピツ
クアツプの移送体に設けられているガイド溝に案
内させながら、カートリツジ基体21を矢印27
の方向における27aの向きに押し込んで行く
と、ピツクアツプアーム16の姿態が第1、第2
の永久磁石36,37の磁気的吸着による結合の
状態がガイド板38によつて規制されているため
に、ピツクアツプアーム16における両脚16
a,16bの基端部先端のピボツト16a1,16
b1は、必らず駆動装置の可動部Aに固着されてい
るピボツト受9a,9bの谷受けの部分へ正確に
当接する。
引続いてカートリツジ部が押し込まれて行くの
につれてピツクアツプアーム16の先端のピボツ
ト16a1,16b1がピボツト受9a,9bを押圧
し、それにより、ピボツト受9a,9bが取付け
られている可動部Aは支持部材10を屈曲させな
がら後方に後退して行く。カートリツジ基体21
をなおも押し込んで行くと、カートリツジ基体2
1に取付けられているブラケツト33に固着され
ている第2の永久磁石37と、ピツクアツプアー
ム16に設けられている取付体35へ固着されて
いる第1の永久磁石36との磁気的吸着による結
合が解除され、それによりピツクアツプアーム1
6はブラケツト33に取付けられている第2の永
久磁石37と、ピツクアツプアーム16側に設け
られている第1の永久磁石36との間の空隙を介
しての磁気的吸引力によつてブラケツト33側に
引きつけられながらも、駆動装置に取付けられて
いるピボツト受9a,9bにピボツト16a1,1
6b1が圧接された状態のままで、駆動装置の可動
部Aが支持部材10の復元に伴ない静止の位置へ
復旧するのにつれてブラケツト33より離れる方
向に移動する。前記した駆動装置の可動部Aの静
止位置への復旧動作は、第1、第2の永久磁石3
6,37間に空隙が生じた瞬間に起こるのであ
り、したがつて、カートリツジ部のカートリツジ
基体21が押し込まれて行き、第1、第2の永久
磁石36,37間の磁気的な吸着による機械的な
結合状態が破られた瞬間に生じる駆動装置の可動
部Aの静止位置への復旧動作に伴なつて、第1、
第2の永久磁石36,37はそれらの相互の距離
が増大してしまうので、両者がすぐに再び磁気的
に吸着して機械的に一体化された状態となるよう
なことは起こらない。
カートリツジ基体21がなおも押し込まれる
と、ブラケツト33が駆動装置の柱体31に設け
られているストツパ32につき当つて停止する。
そして、この時カートリツジ基体21は、例えば
バネ12と切欠き13などを用いた係止機構など
によつて、駆動装置に対して所定の位置関係の所
で確実に係止されるようにする。
このように、カートリツジ基体21が、停止す
るまで押し込まれた場合には、ブラケツト33に
固着された第2の永久磁石37と、ピツクアツプ
アーム16側に設けられている第1の永久磁石3
6とは、互いに所定の空隙を隔てて対向し、その
両者は磁気的吸引力によつて引き合つた状態とな
され、それにより、ピツクアツプアーム16はそ
の基端部先端のピボツト16a1,16b1が所要の
圧接力を以つてピボツト受9a,9bに圧接され
ると共に、ピツクアツプアーム16の先端部に取
付けられている再生素子15が、所要の接触圧で
デイスクの盤面に押圧されるようになされるよう
にする。
次に、第1図示のように駆動装置とカートリツ
ジ部とが結合された状態のものから、カートリツ
ジ部を分離して取出す場合の経過態様について説
明する。第1図示の状態の情報信号のピツクアツ
プにおけるカートリツジ基体21を、図中の矢印
方向27の27bで示す向きに引張ると、カート
リツジ基体21に取付けられているブラケツト3
3もカートリツジ基体21と1体となつて移動
し、それにつれてブラケツト33に固着されてい
る第2の永久磁石37がピツクアツプアーム16
側に設けられている第1の永久磁石36に接近し
て行く。
第1、第2の永久磁石36,37の間隙が小と
なつて行くと、両者間の磁気的吸引力が急激に増
大し、第1、第2の永久磁石36,37は急速に
磁気的に吸着して、ピツクアツプアーム16側と
駆動装置とは分離される。これらの両永久磁石3
6,37の吸着動作に当り、第2の永久磁石37
の周囲に設けられているガイド板38は、第1、
第2の永久磁石36,37が予め定さられた結合
姿態を以つて吸着結合されるのに有効に役立つ。
引続きカートリツジ部を引き出すと、ピツクアツ
プアーム16の部分とカートリツジ基体21と
が、第1、第2の永久磁石36,37によつて機
械的に1体的に結合された第2図示の状態のカー
トリツジ部として、駆動装置とは分離して取り出
されるのである。
さて、上記したカートリツジ部と駆動装置とが
第1、第2の永久磁石36,37による磁気的結
合手段によつて接離自在に構成された情報信号の
ピツクアツプにおいては、ピツクアツプアーム1
6に取付けられている再生素子15をデイスク盤
面に対して所定の接触圧で接触させるための接触
圧の付与機能と、ピツクアツプアーム16の基端
部先端のピボツト16a1,16b1を、駆動装置に
おける可動部Aに取付けられているピボツト受9
a,9bに対して圧接させるための機能との双方
の機能が、カートリツジ部に設けた第1、第2の
永久磁石36,37間の磁気空隙を介しての前記
両者の相互間における磁気的吸引力によつて与え
られるものである。
また、前記した両機能を与えるための構成部分
がカートリツジ部側にまとめられているので、
個々のカートリツジ部をそれぞれ所要の性能のも
のとして作ることができ、さらにカートリツジ部
が駆動装置から分離された状態において、ピツク
アツプアーム16側に設けられた第1の永久磁石
36は、カートリツジ基体21のブラケツト33
に取付けられた第2の永久磁石37の周囲に存在
するガイド板38の開口部によつて第2の永久磁
石37との吸着姿態が規制されて第2の永久磁石
37と磁気的に吸着して固着されるので、ピツク
アツプアーム16はそれが駆動装置側から分離さ
れた状態においても、ふらつくようなこともな
く、カートリツジ基体21に対して常に所定の位
置関係と正しい姿態を保たせることができ、した
がつて、カートリツジ部を駆動装置と結合させる
場合には、ピツクアツプアーム16における基端
部先端のピボツトを、駆動装置側に設けられたピ
ボツト受9a,9bに対して常に正確に圧接させ
ることができるものである。
さらにまた、カートリツジ部と駆動装置とが分
離された状態における第1、第2の永久磁石3
6,37の磁気的な吸着による両者の機械的な結
合時には、ピツクアツプアーム16の先端部に取
付けられ再生素子15が、カートリツジ基体21
側へ引き寄せられた姿態となるようにピツクアツ
プアーム16を保持し、また、カートリツジ部と
駆動装置とが結合された状態においては第1、第
2の永久磁石36,37が、それらの間に磁気空
隙を介在させた状態で磁気的吸引力により互いに
引き合つて結合しているようになされるが、この
時にはピツクアツプアーム16の先端部に取付け
られた再生素子15には、カートリツジ部におる
ブラケツト33に固着された第2の永久磁石37
と駆動装置側のピボツト受9a,9bとの取付位
置の差によつて、カートリツジ基体21から離隔
されるような姿態となつて、再生素子15をデイ
スクの盤面上へ所定の接触圧で接触させることが
できるから、カートリツジ部が駆動装置側から分
離された状態においては再生素子15やリード線
29などの保護が完全に行なわれ、また、カート
リツジ部と駆動装置とを結合させた場合にはデイ
スクに面振れや振動があつても再生素子15がデ
イスク面から離れることもなく記録跡上を正確に
辿ることができる。
ところで、上記した第1図示の既提案の情報信
号のピツクアツプにおいて上述のような良好な動
作状態を行なうことができるのは、第1、第2の
永久磁石36,37による磁気的結合手段の構成
や調整などが良好であつて、第1、第2の永久磁
石36,37間の間隙寸法が所定のように設定さ
れており、また、第1、第2の永久磁石36,3
7の相対的な配置関係が正確であつて、再生素子
15の位置が正しい状態となされている場合であ
る。
第3図及び第4図は、第1図示の既提案装置が
既述したような良好な動作を行ないうるような構
成となされうることを説明するための図面であつ
て、次に、これらの図面も参照して上記の点につ
いて具体的に説明する。
駆動装置における柱体31に取付けられたスト
ツパ32は、前後方向(図中では左右方向)に調
整されるようになされており、このストツパ32
が調整されることによつて、駆動装置側に設けら
れているピボツト受9a,9bにおける谷受(谷
底)の位置からストツパ32の前端部の位置まで
の距離Y1が、容易に所定の値となされるのであ
り、かつ、このY1の調整は駆動装置自体におい
て行なわれるのである。
また一方、ピツクアツプアーム16におけるピ
ボツト16a1,16b1の先端と第1の永久磁石3
6とのY方向における距離Y2は、治具等を用い
て容易に所定の距離となされ得る。
ピボツト受9a,9bとストツパ32とは近接
した所に位置しており、また、ブラケツト33は
前記したストツパ32によつてその前進が停止さ
せられるので、ピボツト受の谷底と第2の永久磁
石37の表面との距離は、ブラケツト33の厚さ
と第2の永久磁石37の厚とが一定ならば、前記
した距離Y1の設定に従つた一定の距離となる。
したがつて、上記した距離Y1,Y2の設定によ
つて第1、第2の永久磁石36,37間の間隙寸
法を所定のように設定しうることは明らかであ
る。
次に、再生素子の高さ位置の設定は例えば次の
ようにして行なわれる。すなわち、まず、ブラケ
ツト33を強磁性材料製のものとし、それに第2
の永久磁石37を吸着させておき、カートリツジ
部を駆動装置に結合させる。
次いで、ピツクアツプアーム16の基端部先端
のピボツト16a1,16b1の先端が、駆動装置に
おけるピボツト受9a,9bの谷受の中央に位置
し、かつ、ピツクアツプアーム16の先端部に取
付けられた再生素子15が、カートリツジ基体2
1から予め定められた距離hだけ離れた所に位置
した状態となるように、前記した第2の永久磁石
37の吸着位置をブラケツト33に吸着させたま
までブラケツト33上を縦方向に摺動させ、第2
の永久磁石37の固着位置を決定し、ブラケツト
33におけるその位置に第2の永久磁石37を固
着する。そして前記のようにして第2の永久磁石
37をブラケツト33上に固着した後に、第2の
永久磁石37の周囲にガイド板38を固着するも
のである。
このような調整は各カートリツジ毎に行なうこ
とができるから、各カートリツジにおける第1、
第2の永久磁石36,37間の空隙長のばらつき
や着磁の強度のばらつき、及びピツクアツプアー
ム16の長さのばらつき、その他によつて、生じ
るカートリツジ基体21の面から再生素子15ま
での距離のばらつきは、上記の調整を各カートリ
ツジ毎に施こすことによつてなくすることができ
るものである。
しかしながら、第1図示のような構成を有する
既提案の情報信号のピツクアツプ装置において
は、カートリツジ部を駆動装置とを結合した状態
における再生素子15の位置の調整を、ブラケツ
ト33に第2の永久磁石37を摺動させながら、
再生素子15とカートリツジ基体21との距離が
所定の値となるようにして行なうものであること
既述のとおりであるから、上記の調整に当つて第
2の永久磁石37をブラケツト33上に摺動する
際に、永久磁石37がブラケツト33上で、調整
に必要とされる縦方向(Z方向)だけではなく調
整中に横方向(Y方向)にも容易にずれうるため
に、再生素子15がカートリツジ基体21の面上
から所定の距離に位置した状態となるようにブラ
ケツト33上における第2の永久磁石37の位置
を決定した場合に、その第2の永久磁石37の位
置が縦方向(Z方向)については正しくても、横
方向(Z方向)について正規の位置からずれてい
ることが起こり得るのであり、もし、第2の永久
磁石37がブラケツト33上で横方向については
正規の位置からずれた状態で取付けられた場合に
は、ピツクアツプアーム16の基端部先端のピボ
ツト16a1,16b1の位置が、駆動装置側に設け
られているピボツト受9a,9bの中央部分から
ずれたり、カートリツジ部を駆動装置から離脱さ
せた状態とした時に、ピツクアツプアーム16の
脚がブラケツト33の側面に当接して、第1の永
久磁石36がガイド板38の中に入つて行かない
状態となつたり、あるいは、ガイド板38がブラ
ケツト33の側面外に突出したような取付態様の
ものとなることもあるなどの不都合が生じる。
さらに、第1図示の構成の既提案の装置におい
てはガイド板38として第2の永久磁石37の大
きさよりも僅かに大きい孔を有するものを用意し
て用いなければならないということも問題であ
り、かつ、それの取付けに当つては第2の永久磁
石37の外周とガイド板38の孔の内周との間に
所定の微細な空隙が生成されるようにすることが
必要とされるなどの欠点があつた。
カートリツジ部が駆動装置と結合された状態で
再生素子15がX方向において正規の位置よりも
ずれた状態となされた場合には、デイスクからの
情報信号の再生の開始時に、再生素子をデイスク
の記録領域の初めの部分に正確に対応させて摺接
させることができないこと、あるいは、再生素子
の位置を移送体のデイスクの径方向での移動量に
よつて表示させるようにしたインジケータを用い
た場合にはインジケータの表示が役に立たないな
どの問題点が生じる(デイスクは高速回転を行な
つているから、危険防止のための再生装置には蓋
が設けられている。また、再生方式が静電容量値
の変化の検出によつて行なわれる場合には、再生
装置中で使用される超高周波の発振波が外部に漏
洩しないように、蓋としては金属製のものが使用
されるからデイスクの演奏中に再生素子の位置を
目で見ることができない)。
これまでの説明によつて既提案装置における問
題点は明らかとなつたが、本考案は上記した既提
案装置において問題とされた諸点が生じないよう
な情報信号のピツクアツプ装置を提供するもので
ある。
第5図は本考案の情報信号のピツクアツプ装置
の一実施態様のものの斜視図であつて、この第5
図ではカートリツジ部と駆動装置とが結合された
状態を示している。第6図は第5図示の情報信号
のピツクアツプ装置におけるカートリツジ部の斜
視図(一部を破砕して内部を示している)、第7
図は第6図示のカートリツジ部の分解斜視図、第
8図は駆動装置の斜視図(一部を破砕して内部が
示されている)、第9図は第8図示の駆動装置の
分解斜視図である。なお、第5図示の情報信号の
ピツクアツプ装置は、第1図示の既提案装置と同
様に再生素子15が下側となるようにして使用さ
れるが、第5図では逆向きの状態に図示されてい
る。
第5図乃至第9図において、既述した第1図示
の既提案装置における各構成部分と対応する各構
成部分には、第1図中で使用した図面符号と同一
の図面符号が使用されている。
第5図示の情報信号のピツクアツプ装置におい
て、その駆動装置は概略構成が第8図及び第9図
に示されているようなものが使用されている。す
なわち、可動部Aの支持板3と支持部材10とは
剛体の連結体14によつて結合されており、可動
部Aの直動運動によつては支持部材10が弓形状
に変形し、また、可動部Aの回転運動によつては
支持部材10がS状に変形して、支持板3に固着
されているピボツト受9a,9bにその基端部先
端のピボツト16a1,16b1が圧接されているピ
ツクアツプアーム16における先端に固着された
再生素子15を駆動するようにしている。
支持板3に固着されている2つのピボツト受9
a,9bの内で、一方のもの9bは谷受けであ
り、また、他方のもの9aは円錐状に凹んだ構成
のピボツト受となされている。これにより、駆動
装置に対するカートリツジ部の装着動作時におけ
るピツクアツプアーム16の基端部先端のピボツ
ト16a1,16b1とピボツト受9a,9bとの圧
接の態様が迅速に正確な相互関係となされるので
あり、また、ピツクアツプアーム16の2つのピ
ボツト16a1,16b1の間隔が正確に2つのピボ
ツト受9a,9bの中心間の距離に等しくなくて
も良いことにもなる。
17はカバー、18は前面板であつて、この前
面板18にはピツクアツプアーム16の基端部先
端のピボツト16a1,16b1が通過できるような
透孔18a,18bが穿設されている。
前面板18はそれを非磁性材料で作つてもよい
が、それを強磁性材料で作つたものを用いると、
磁気シールド効果も加わつて、強力な直流磁界が
存在する駆動装置内に外部から鉄粉等が入り込む
ことを有効に阻止できる。
また、前面板18には永久磁石19が固着され
ているが、この永久磁石19は、駆動装置に対し
てカートリツジ部が装着された際に、カートリツ
ジ基体21に取付けられたブラケツト33におけ
る駆動装置に面する側、もしくはブラケツト33
における前記の面上へ新らたに固着された結合用
永久磁石と磁気的吸着作用によつて結合し、それ
によりカートリツジ部と駆動装置との相対的な位
置関係が正確に規制され、両者間には少しのガタ
も存在しない状態となされる。このことは、第1
図示の既提案の装置において生じることのあつた
下記のような問題点の解消に役立つている。
すなわち、第1図示の既提案装置において、カ
ートリツジ部と駆動装置との結合時における両者
の相対的な位置関係の規制は、駆動装置側に設け
られたネジ32の前面とブラケツト33との面と
を当接状態とさせることによつて行なわれている
が、前記したブラケツト33が取付けられている
カートリツジ基体21に対する固定作用はバネ1
2と切欠き13(第4図参照)との嵌合動作によ
つて行なわれているから、前記したバネ12と切
欠き13との結合の状態に少しでもガタがあると
(通常、両者間の結合には多少のガタは必らず存
在する)、そのガタが直ちにネジ32とブラケツ
ト33との間の当接状態にガタとして現われ、ブ
ラケツト33に固着されている第2の永久磁石3
7と、ピツクアツプアーム16側に固着されてい
る第1の永久磁石36との磁気空隙の寸法に変化
を与えることになる。
しかしながら、第5図示の情報信号のピツクア
ツプ装置のように、駆動装置とカートリツジ部と
の結合が、駆動装置の前面板18に取付けられた
永久磁石19と、カートリツジ部におけるブラケ
ツト33(またはブラケツト33に取付けた結合
用の永久磁石)との磁気的な吸着作用によつて行
なわれるようになされている場合には、駆動装置
とカートリツジ部との結合の状態には少しのガタ
も存在しないから、この第5図示の情報信号のピ
ツクアツプ装置では、第1図示の既提案の装置に
おける上述のような問題点は生じないものであ
る。
また、第5図示の情報信号のピツクアツプ装置
において、カートリツジ部を駆動装置に結合する
ために、カートリツジ部のカートリツジ基体21
をガイドベースの案内溝に沿つて挿入して行く
と、ピツクアツプアーム16における両脚16
a,16bの基部先端のピボツト16a1,16b1
は、その一方のもの16b1は谷受けのピボツト受
9bに、また他方のピボツト16a1は円錐凹み状
のピボツト受9aに当接されるが、カートリツジ
基体21の挿入動作が終了するまでの間に、ピボ
ツト16a1は円錐凹み状のピボツト受9aの中心
位置に案内され、それにしたがつて、ピボツト1
6b1も谷受けのピボツト受9bの略々中央位置付
近に案内される。カートリツジ部と駆動装置との
結合動作時には、既述のような磁気的吸着作用が
寄与しているために、ピボツト16a1,16b1
ピボツト受9a,9bとの係合動作も瞬間的に加
えられる衝撃力によつて行なわれ、したがつて、
ピボツト受9a,9bの壁面が鏡面となされてい
なくてもピボツト16a1,16b1はそれがピボツ
ト受9a,9bにおける傾斜面へ係合し初めた状
態から直ちにピボツト受9a,9bの底部へ確実
に案内される。ピボツト受9a,9bは、例え
ば、ジユラルミンやY合金、または陽極酸化処理
したアルミニウムなどを用いて、壁面のなす角が
90゜のものとし、また、ピボツト16a1,16b1
としてステンレスまたは熱処理した鉄を用いて場
合には、ピボツト受9a,9bの壁面に特に鏡面
仕上げを施こしてなくても、ピボツト16a1,1
6b1はピボツト受9a,9bの底部に確実に案内
されることが確められている。
これによつて、駆動装置に対するピツクアツプ
アームの結合状態は、縦、横の両方向において良
好に規制されうることは明らかである。
駆動装置に対して結合されるべきカートリツジ
部を示す第6図において、カートリツジ基体21
にはカートリツジ基体21を手で持つた時に信号
引出端子28に手が触れることがないようにする
ための端子溝20が設けられている。カートリツ
ジ基体21にネジ34で取付けられたブラケツト
33は、強磁性体材料で作られており、このブラ
ケツト33にはピツクアツプアーム16の基端部
側において各脚16a,16bを橋絡するように
設けられた取付体35に固着された第1の永久磁
石36と対応して設けられるべき第2の永久磁石
37を取付けるための長溝Lが形成されている。
第7図に示す分解斜視図を参照すれば第6図示
のカートリツジ部の具体的な構成内容は明確に理
解されるところであろう。
第6図及び第7図に示す一実施態様のものにお
いて、ブラケツト33に形成されている長溝L
は、第7図中の線Q−Q位置での横断平面図を表
わす第10図a図に示すような断面形状を有して
いる。すなわち、第10図a図において長溝L
は、その底部33aに固着されるべき第2の永久
磁石37の巾Wよりも極く僅かだけ広い巾Vを有
する第1の部分と、前記第1の部分よりも僅かだ
け広い巾Uを有する第2の部分とを備えており、
また、前記した第1の部分の深さd1は第2の永久
磁石37の厚さD1よりも僅かに浅くなされてお
り、さらに、前記した第1の部分の深さd1と、第
2の部分の深さd2との和の深さd、すなわち、長
溝Lの深さdは、第1の永久磁石36の厚さD2
と第2の永久磁石37の厚さD1との厚さの和D
よりも僅かに浅くなされている。
第10図a図において、33bは長溝Lにおけ
る第2の部分の底を示し、また、33cはブラケ
ツト33の表面を示しており、さらに36,37
は第1、第2の永久磁石36,37を参考的に示
したものである。
第1、第2の永久磁石として、巾Wが3mmの正
方形で厚さD1,D2が0.4mmのものを使用した時の
長溝Lの各部の寸法例を示すと、第1の部分の巾
Vが3.1mm、第1の部分の深さd1が0.3mm、第2の
部分の巾Uが3.3mm、第2の部分の深さd2が0.4mm
である。
前記のように、カートリツジ基体21に取付け
られたブラケツト33は強磁性体材料で作られて
いるから、ブラケツト33に対する第2の永久磁
石37の取付けに当つては、まず、第2の永久磁
石37をブラケツト33における長溝Lの第1の
部分の底部33aへ磁気的に吸着させた状態で、
カートリツジ部と駆動装置とを第5図示のように
結合させ、再生素子15とカートリツジ基体21
の面との距離hが所定の値となるように第2の永
久磁石37を長溝Lにおける第1の部分中で縦方
向に移動させる。
そして第2の永久磁石37の上記の移動によつ
て、再生素子15とカートリツジ基体21の面と
の距離hが所定の数値となつた時に、第2の永久
磁石37とブラケツト33との間に接着剤を流し
込んで第2の永久磁石37をブラケツト33に固
着すればよいのである。このように本考案におい
ては、ブラケツト33自体に形成させた長溝L中
において、横方向の移動が規制された状態で第2
の永久磁石37を縦方向に自在に摺動させて、そ
の適正な取付け位置を決定できるのであり、ブラ
ケツト33に対する第2の永久磁石37の適正な
取付位置の決定に際して行なわれる第2の永久磁
石37の縦方向の移動に当つては、長溝Lによる
横方向への移動の阻止作用によつて第2の永久磁
石37が横方向へずれることは全くないから、第
1図示の既提案装置において生じていたような諸
問題は本考案装置においては全く生じないのであ
る。
本考案の実施に当つて強磁性体材料製のブラケ
ツト33に形成させるべき長溝Lとしては、その
断面形状が既述した第10図a図示のようなもの
に限られるものではない。第10図b図及び第1
0図c図などは、ブラケツト33に形成させるべ
き長溝Lの他の断面形状を例示したものであり、
これらの各図で示されている長溝Lは、第2の永
久磁石37の巾Wよりも僅かに広い巾Uと以つて
長溝が形成されており、また、その深さdは第
1、第2の永久磁石36,37の厚さの和Dより
も僅かに浅くなるようになされている。
第10図b図は第1、第2の永久磁石が同形同
大となされている場合の例であり、また、第10
図c図は第1の永久磁石36が第2の永久磁石3
7よりも僅かに狭い巾のものとなされている場合
の例である。この第10図b,c図示のような構
成例の場合の長溝Lは、第10図a図示の場合の
ように段付き溝ではないために長溝Lを形成させ
ることが容易である。
また、第10図c図示の場合には第2の永久磁
石37の摺動時における横方向への規制作用を有
効に得ることができる点で有利である。
第11図はカートリツジ部が駆動装置から離脱
されるときに、強磁性体材料製のブラケツト33
に形成させた長溝Lにおける底の方に設けられた
第2の永久磁石37に対して、ピツクアツプアー
ム側の取付体35に固着されている第1の永久磁
石36が良好に吸着されるということを図示説明
するための図であつて、第11図におけるa〜c
図は第1、第2の永久磁石36,37の吸着まで
の各過程を示している。第1、第2の永久磁石3
6,37は、それぞれ厚さの方向に着磁されてい
るから、第2の永久磁石における一方の磁極側
(図示の例ではS極)が底部33eに固着されて
いるブラケツト33の表面33cには、S極が現
われており、また、第2の永久磁石37との間で
磁気的吸引力を及ぼし合うべく設けられる第1の
永久磁石36における第2の永久磁石37と対向
する面は、S極となされている。
したがつて、駆動装置とカートリツジ部とが離
脱されて、第1、第2の永久磁石36,37が結
合される時は、第1の永久磁石36のS極はブラ
ケツト33の表面33cに現われているS極を避
けて、長溝L中の第2の永久磁石37の磁極Nの
方に吸引され{第11図b図}て、最終的には第
11図c図示のように、第1、第2の永久磁石3
6,37は吸着されるのである。
この第11図c図示のように、第1、第2の永
久磁石36,37が吸着された状態において、第
1の永久磁石36を固着している取付体35の面
は、ブラケツト33の表面33cから僅かに離れ
た位置にあるようになされたことは、既述したよ
うにブラケツト33に形成されている長溝Lの深
さdよりも、第1、第2の永久磁石36,37の
厚さの和Dの方が僅かに大きくなされているから
である。
ブラケツト33に形成された長溝Lの両側壁
は、上記した第1、第2の永久磁石36,37が
吸着動作を行なう際のガイド作用を行なう他に、
カートリツジ部が駆動装置から離脱されている状
態において第1の永久磁石36の回動運動を確実
に阻止して、再生素子15が不要に移動変位する
ことをなくする。
このように、ブラケツト33に形成された長差
Lは既述したような第2の永久磁石37の取付け
調整時における案内作用及び横方向への移動防止
作用などを行なうことの他に、第1図示の既提案
装置におけるガイド板38が果していた機能を果
すものであるが、本考案装置においては既提案装
置におけるように別体のガイド板38を用意する
必要もないので、構成の簡単化ならびに工数の減
少によるコストの低減も達成できることは明らか
である。
第12図乃至第14図は本考案の情報信号のピ
ツクアツプ装置の一例として、再生素子がデイス
クからの情報信号の読取りを静電容量値の変化の
検出によつて行なうための電極を備えた再生針で
ある場合を示したもので、各図において、22は
デイスク、23はガイドベース、24は移送体で
ある。デイスク22は矢印R方向に所定の回転数
で駆動回転されており、移送体24はデイスク2
2の径方向に所定の移送速度で移送されていて、
ピツクアツプアーム16の先端に取付けられた再
生針15は、前記した第1、第2の永久磁石3
6,37が所定の磁気間隙を隔てて磁気的に吸引
し合うことにより所定の針圧でデイスク22に摺
接してデイスク22の情報信号を静電容量値の変
化として読取り、接続線29を介して高周波発振
器(図示せず)の半同軸共振器の中心導体へ与え
る。第13図はカートリツジ部のカートリツジ基
体21をガイドベース23のガイド溝25へ挿入
する直前の状態を示す一部縦断側面図であり、ま
た、第14図はガイドベース23にカートリツジ
部を押し込んでカートリツジ部と駆動装置とを結
合し、デイスク22から情報信号を再生している
状態における一部縦断側面図である。
なお、カートリツジ部のカートリツジ基体をガ
イドベース23のガイド溝25に挿入して、カー
トリツジ部と駆動装置とを結合させる場合の操作
が早急に行なわれた場合には、両者の結合時に生
じるピツクアツプアーム16がカートリツジ基体
21側から飛び出すように動作が極端なものとな
つてオーバーシユートを起こし、そのために接続
線29が切断してしまうような事故をおこすこと
もあるが、本考案装置においては、カートリツジ
部を駆動装置へ装着する際におきるピツクアツプ
アーム16の振れが、駆動装置における前面板1
8に穿設した孔18a,18bの縁にピツクアツ
プアームの基端部先端の側面が当接することによ
つて制限されることにより、上記のような事故を
起こすことはない。
以上、詳細に説明したところから明らかなよう
に、本考案の情報信号のピツクアツプ装置では、
強磁性材料製のブラケツト33に、それに取付け
固着されるべき第2の永久磁石37の巾Wよりも
僅かに広い巾と、ピツクアツプアーム16に固着
されている取付体35に設けられた第1の永久磁
石36の厚さD2と前記第2の永久磁石37の厚
さD1との和の寸法Dよりも僅かに小さな深さ寸
法dとを有するような長溝Lを設けて、この長溝
L中で第2の永久磁石37を摺動しながそれを適
切な取付位置を決定して固着するようにしたもの
であるから、第1図示の既提案装置における諸問
題点が、本考案によれば既述のようにすべて良好
に解消されるのであり、本考案装置によつて性能
の優れた情報信号再生装置を容易に提供すること
を可能とする。
【図面の簡単な説明】
第1図は既提案の情報信号のピツクアツプ装置
の斜視図、第2図は同上カートリツジ部の斜視
図、第3図は同上一部の横断平面図、第4図は同
上一部の縦断側面図、第5図は本考案の情報信号
のピツクアツプ装置の一実施態様のものの斜視
図、第6図は同上カートリツジ部の斜視図、第7
図は同上カートリツジ部の分解斜視図、第8図は
同上駆動装置の斜視図、第9図は同上駆動装置の
分解斜視図、第10図a〜c図は長溝の断面形状
を説明するためのブラケツトの一部横断平面図、
第11図a〜c図は第1、第2の永久磁石の吸着
経過の説明用の断面図、第12図は情報信号再生
装置の斜視図、第13図及び第14図は同上一部
縦断側面図である。 A……可動部、B……直流磁界の発生装置、
1,2……コイル、3……支持板、9a,9b…
…ピボツト受、10……支持部材、11a,11
b……支持体、15……再生素子、16……ピツ
クアツプアーム、16a,16b……脚、16
a1,16b1……ピボツト、21……カートリツジ
基体、35……取付体、36……第1の永久磁
石、37……第2の永久磁石。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 先端部に再生素子が取付けられたピツクアツ
    プアームに設けられた第1の永久磁石片と、カ
    ートリツジ基体に取付けられたブラケツトに設
    けられた第2の永久磁石片とが所定の空隙を隔
    てて吸引し合う時に、前記したピツクアツプア
    ームの基端部先端の2つのピボツトが、再生素
    子に所定の方向への変位を与えるために設けら
    れた駆動装置における可動部の2つのピボツト
    受に押圧されると共に再生素子が情報記録媒体
    円盤面に対して所定の接触圧で摺接して情報信
    号の読取りが行なわれるようになされている情
    報信号のピツクアツプ装置において、カートリ
    ツジ基体に取付けられたブラケツトを強磁性体
    材料で構成すると共に、前記したブラケツト
    に、それに取付け固着されるべき第2の永久磁
    石片の巾よりも僅かに広い巾と、第1の永久磁
    石片の厚さと第2の永久磁石片の厚さとの和の
    寸法よりも僅かに小さな深さ寸法とを有する如
    き長溝を設けた情報信号のピツクアツプ装置。 2 強磁性体材料製のブラケツトに設けられる長
    溝が、その底部付近において第2の永久磁石片
    の巾よりも極く僅かだけ広い巾となされた第1
    の部分と、前記した第1の部分以外の部分は、
    前記第1の部分よりも広巾となされた第2の部
    分との2部分で構成され、かつ、前記第1の部
    分の深さ寸法が第2の永久磁石片の厚さ寸法よ
    りも小さくなされている実用新案登録請求の範
    囲第1項記載の情報信号のピツクアツプ装置。
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