JPS599094B2 - 情報記録媒体円盤再生装置における信号ピツクアツプ装置 - Google Patents

情報記録媒体円盤再生装置における信号ピツクアツプ装置

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JPS599094B2
JPS599094B2 JP10070778A JP10070778A JPS599094B2 JP S599094 B2 JPS599094 B2 JP S599094B2 JP 10070778 A JP10070778 A JP 10070778A JP 10070778 A JP10070778 A JP 10070778A JP S599094 B2 JPS599094 B2 JP S599094B2
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寿雄 金城
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Description

【発明の詳細な説明】 近年になつて各種の情報信号の記録再生のために広い周
波数範囲を占める情報信号の記録再生に関しての研究開
発や、情報記録媒体に対して高い記録密度で情報信号を
記録し再生する、いわゆる高密度記録に関する研究開発
が一層盛んに行なわれるようになつたが、情報記録媒体
として円盤状のもの、すなわち、情報記録媒体円盤(以
下、ディスクと略称されることがある)が使用された場
合には、その駆動機構が簡単なものとなつて、再生装置
の構成が簡単安価なものになるという利点があるために
、ここ数年来、ディスクを用いた情報信号の高密度記録
ならびにその再生に関しての研究開発が重点的に行なわ
れた結果、ディスクを用いた各種方式の情報信号の記録
再生方式が実用化の段階に進達しつつある。
本出願人会社においても、ディスクの平坦な面に情報信
号と対応したビットが渦巻状あるいは同心円状に配列さ
れることによつて形成された記録跡と、前記の記録跡を
両側から挟むように形成されたトラツキング制御信号と
対応するビツト配列からなるトラツキング制御信号によ
る記録跡などを備れた無溝形式のデイスクを用い、静電
容量値の変化としてデイスクから情報信号を再生するよ
うにした情報信号の記録再生方式、及び、磁気記録媒体
へ情報信号により渦巻状あるいは同心円状の記録跡を形
成させると共に、前記の記録跡を両側から挟むように形
成されたトラツキング制御信号による記録跡を備えた磁
気デイスクから、情報信号を再生するようにした情報信
号の磁気記録再生方式、その他、光学的な情報記録再生
方式などについての実用化研究を進め、広い周波数範囲
を占める情報信号、例えば、テレビジヨン映像信号(以
下、テレビジヨンをTVと略記する)や、多数チヤンネ
ルの音声信号などの高密度記録再生の実用化のために努
力して来た。
さて、TV映像信号の記録再生のために用いられるいわ
ゆるビデオデイスクや、オーデイオ信号の記録再生のた
めに用いられるいわゆるオーデイオデイスクの如何を問
わず、デイスクが無溝形式のものであつた場合には、デ
イスクからの情報信号の読取りを行なう信号走査子が、
接触型の再生素子(例えば、磁気ヘツド)あるいは再生
素子における接触子(例えば、再生針)などのように、
デイスクにおける情報記録面と接触状態となされて使用
されるものであつても、信号走査子を記録跡の巾方向に
自由自在に移動させることができるために、デイスク中
に記録されている情報信号の内から再生希望の情報内容
を有する情報信号を迅速に選択して取出したり、あるい
はまた、デイスクがビデオデイスクの場合には、デイス
クから情報信号を再生する際の再生モードを、静止画像
再生モード、クイツクモーシヨン再生モード、スローモ
ーシヨン再生モード、などのいわゆるトリツクプレイ・
モードとすることも容易であるなどの利点が得られるの
で、無溝形式のデイスクによる情報信号の記録再生が特
に着目されている。
ところで、情報信号が高い記録密度で記録されている無
溝形式のデイスクから情報信号を再生する場合にはデイ
スクの記録跡に対する信号走査子の追跡動作を専ら信号
走査子の移送機構が有している機械的な精度に頼つて行
なうことはできないのであり、高密度記録が行なわれて
いる無溝デイスクからの情報信号の再生に当つては、デ
イスクに記録されているトラツキングFblln信号を
用いて信号走査子が情報信号の記録跡上を正しく追跡で
きるように、信号走査子に対してトラツキング制御回路
による駆動制御が施こされるのであり、その詳細は本出
願人会社によつて以前に特許出願された特願昭51−3
8808号、特願昭51一38809号、特願昭52−
13322号、特願昭52−40632号、特願昭52
−95346号、特願昭52−95347号、その他多
くの特許出願の明細書中にも記載されている。このよう
に、無溝デイスクからの情報信号の再生に当り、信号走
査子がトラツキング制御回路により駆動制御されるよう
にするために、無溝デイスクからの情報信号の再生時に
使用される信号走査子は、それがトラツキング制御回路
からの駆動制御信号に応じて記録跡の巾方向に駆動変位
され得るように支持され、かつ、駆動されているのであ
るが、従来の信号走査子における支持の態様ならびにト
ラツキング制御のための駆動の態様はそれぞれ次のよう
なものであつた。
すなわち、信号走査子はデイスクの記録跡の延長方向に
沿つて延びるように配置される、例えばアルミニウ12
の細いパイプあるいはガラスの細いパイプなどで作られ
たカンチレバ一の先端部に取付けられ、前記したカンチ
レバ一の基端部は、それが例えばゴムのような弾性緩衝
部材あるいは特願昭52−119999号、特願昭52
一122230号明細書などに示されているような磁気
的な結合手段を介して、トラツキング制御のための駆動
部(及びジツタ補正制御のための駆動部)に対して結合
されており、信号走査子は前記した弾性緩衝部材あるい
は磁気的な結合手段によつて、デイスクの盤面に対して
所定の接触圧で押圧されると共に、デイスクの盤面に対
して垂直な方向に回動自在となされており、また、信号
走査子はトラツキング制御のための駆動部の動作によつ
て記録跡の巾方向に駆動変位されたり、ジツタ補正制御
のための駆動部の動作によつて記録跡の延長方向に駆動
変位されるようになされていた。
第1図は上記した従来の信号走査子組立体の1例のもの
の斜視図であつて、第1図においてTは図中の矢印R方
向に回転するターンテーブル、Dはデイスクであり、ま
た、Sは信号走査子、Aはカンチレバ一、Bは弾性緩衝
部材、Cは制御のための駆動部である。既述もしたよう
に、また、この第1図にも示すように、従来の信号走査
子組立体において、信号走査子Sが先端部に取付けられ
たカンチレバ一Aは、デイスクDにおける記録跡の延長
する方向に延在するような記録態様のものとなされてい
たが、これは、古い歴史を有する溝付きの円盤レコード
からの信号再生のために用いられて来たピツクアツプカ
ートリツジにおける再生用針とカンチレバ一との構成態
様に関する技術の流れをそのまま受継いでいるためと思
われる。すなわち、記録跡が案内溝中に形成されるよう
になされている従来からの円盤レコードや案内溝付きの
デイスクからの情報信号の再生に当つては、信号走査子
が案内溝を辿ることが必要とされるが、周知のように、
円盤レコードや案内溝付きのデイスクでは偏心の存在を
どうしても避けることができないから、円盤レコードや
案内溝付きのデイスクからの情報信号の再生に使用され
る信号走査子としては、デイスク等に存在する偏心に応
じてデイスクの径方向に対して容易に変位することが可
能なようになされていることが必要なのであり、そのた
めに信号走査子が取付けられているカンチレバ一を記録
跡の延長方向に延在するような配置態様のものとして、
デイスクの偏心の際にも信号走査子がデイスクの径方向
に容易に変位できるようになされることが不可決とされ
ていたのである。そして、上記した円盤レコードや案内
溝付きのデイスクなどにおける情報信号の再生に際して
使用されて来ていた構成態様の信号走査子組立体は、デ
イスクが無溝形式のものとなされても、そのままの構成
態様のものが無溝形式のデイスクからの情報信号の再生
に際しても用いられて来たのである。
ところで、第1図に示すようにデイスクDにおける記録
跡の延長方向に延在するようなカンチレバ一Aを備えた
信号走査子組立体において、信号走査子S及びカンチレ
バ一Aなどは、デイスクDが面振れによつて上下方向に
変位するのにつれて第2図中の矢印V方向に上下動する
ことになるが、信号走査子組立体における信号走査子S
は、それがデイスクDの面振れによつて第2図中の矢印
方向にA,b,cのように上下動した場合には、信号走
査子SとデイスクDの接触の状態が第3図a−c図のよ
うに変化することになる。
第2図乃至第3図より明らかなように、デイスクDの面
振れによつて信号走査子SがデイスクDの上下動につれ
て上下動すると、第3図に示すように信号走査子Sが再
生針の場合は、デイスクDの面から再生針Sの電極部1
が浮上つて(第3図a図)、再生針によるデイスクDか
らの情報信号の読取りが不可能になつたり、あるいは、
デイスクDの面に再生針Sの電極部1が突き当てられて
(第3図C図)、デイスクDによつて再生針Sの電極部
1が剥離されるような作用を受ける。
これまでの説明は、専ら、デイスクにおいて避けること
のできない面振れの存在によつて、信号走査子Sとデイ
スク面との接触状態が変化して上記したような各種の不
都合が生じるものとしたが、上記のような不都合はデイ
スクの面振れ以外にも、信号走査子Sが取付けられてい
るカンチレバ一Aにおける基端部のデイスク盤面からの
設定高さが不適当な場合にも生じることはいうまでもな
い。上記のようなデイスクの面振れによるデイスク面と
信号走査子Sとの接触状態の周期的な変化は、再生信号
の信号レベルに周期的な変動をもたらして、再生信号の
周波数特性や雑音をデイスクDの回転に伴なつて変化し
たものとする他、もともと再生信号の信号レベルが低下
し易いデイスクDの内周部分における再生信号の信号レ
ベルに極端な低下を生じさせ、また、信号走査子Sにお
ける電極部1や摺接面などに、第4図中の点線図示のよ
うな不所要な形態の摩耗を生じさせて、デイスクDから
読取られるべき再生信号の信号レベルを低下させたり、
さらに、信号走査子Sの導入部側がデイスクDの盤面か
ら浮き上がつた状態において、デイスクDの盤面上の塵
埃が信号走査子Sの摺接面とデイスクの盤面との間に形
成されたくさび状の間隙(第3図C図参照)を通過して
電極部1の下方に付着し、電極部1の下端をデイスクD
の盤・面から浮上がらせて、再生信号の信号レベルを低
下させたりする。信号走査子Sが取付けられているカン
チレバ一Aにおける基端部のデイスク盤面からの設定高
さが不適当で、信号走査子SとデイスクDとが第3図a
図または第3図C図示のような状態となされた場合にも
、上記したような説明から明らかなように、それぞれ再
生信号の信号レベルの低下や、信号走査子Sの電極部1
と摺接面における不所望な形態での摩耗、電極部1への
塵埃の付着などが生じるのである。
さて、記録跡の延長方向に延びているような構成形態の
カンチレバ一Aに信号走査子Sを固着させている従来の
信号走査子組立体において、上記のよのな欠点を除去乃
至は軽減する手段としては、カンチレバ一Aとして長さ
の長いものを使用し、デイスクDの面振れ、その他の原
因によつて信号走査子Sの空間的な占有位置が上下して
も、デイスクDと信号走査子Sとの摺接状態が大きく変
化しないようにすることが考えられる。
しかしながら、上記の解決手段は信号走査子Sを含む機
械振動の伝達系の応答特性を劣化させるので好ましい解
決手段ということはできないことは勿論、特に、信号走
査子Sをトラツキング制御の下に記録跡上に辿らせよう
とする場合には、到底採用することができない解決手段
である。
すなわち、信号走査子Sをトラツキング制御の下に記録
跡の巾方向に駆動変位させて、記録跡上を正確に辿らせ
る場合に、カンチレバ一Aに対して加えられるトラツキ
ング制御のための駆動力の方向は、カンチレバ一Aを撓
わませ易い方向のものであるから、信号走査子Sに対す
るトラツキング制御の際にカンチレバ一Aが撓みの振動
モードで変形し易く、そのために、トラツキング制御系
に大きな改善度を期待することができないことになるか
らである。このことを具体的に説明すると次のとおりで
ある。
無溝形式のデイスクにおいて信号走査子Sを記録跡に正
しく追跡させるためには、信号走査子Sに対してトラツ
キング制御を施こすことが不可欠とされるが、トラツキ
ング制御による信号走査子Sの記録跡への追従特性の精
度は、デイスクに記録される情報量の増加に伴なつて高
いものとなされることが必要とされる。今、毎分900
回転で回転する直径が300I1Lのデイスクを考え、
このデイスクによつて片面1時間の演奏を行なうことが
できるように情報信号が記録されているデイスクを例に
とつて説明すると、このデイスクにおける記録跡間隔(
トラツクピツチ)は1.4μmとなるが、この場合に良
好な再生信号が得られるためには±0.2μm以下のト
ラツキング精度が要求される。ところで、デイスクにお
け記録跡はデイスクの製造時に生じる製作誤差や、デイ
スクをターンテーブルに装着した際に生じる装着誤差な
どの存在に基づいて、デイスクの回転中心に対して偏心
したものとな゛つているものであるが、今、デイスクに
おける記録跡の偏心の大きさが±300μmであつたと
した場合に、信号走査子Sを±0.2μmのトラツキン
グ精度で記録跡に追跡させようとすると、この時にトラ
ツキング制御系で必要とされるトラツキング制御の改善
度はO・2/3001すなわち64dBとなる。
そして、トラツキング制御系において64dBもの大き
な改善度が安定な状態で得られるためには、トラツキン
グ制御系のループを構成している電気系や機械系の伝達
特性についても高度のものが要求されるが、既述したよ
うに、信号走査子Sが長いカンチレバ一Aに固着されて
おり、カンチレバ一Aの撓わみ易い方向でカンチレバ一
Aに対してトラツキング制御用の駆動力が加えられた場
合には、トラツキング制御時にカンチレバ一Aが撓み振
動の振動モードとなつて位相推移を起こすために、トラ
ツキング制御系が不安定な状態となり易く、従つて従来
の信号走査子組立体の場合には所要の改善度で安定なト
ラツキング制御系を構成することができなかつた。上記
の理由によつて、記録跡の延長する方向に延びるカンチ
レバ一Aの先端に信号走査子Sが固着されているような
構成形態を有する信号走査子組立体を用いて信号走査子
Sにトラツキング制御を行なう場合には、カンチレバ一
Aとして長さの短かいものを用いることが要求されるが
、この要求の内容は既述したデイスクの面振れ、その他
の原因による再生信号の信号レベルの変動や信号レベル
の低下、その他の問題点の解決のための解決手段の内容
とは相反するものである。例えば、信号走査子Sとして
、静電容量値の変化検出のための電極部1を備えた走査
針Sがガン.チレバ一Aに固着されている如き従来例の
信号走査子組立体の場合に、カンチレバ一Aとして長さ
Lが251!のものを用い、走査針Sの摺接面の長さ1
1(第5図参照)を15μmとし、カンチレバ一Aと水
平面とのなす角θが20との時に、デイスクの面振れδ
が±300μmであつたとすると、デイスクの面振れに
よる走査針Sの電極部1のデイスク面からの浮き量dは
、d=Ll影狂I=LO.l9μmとなるが、このdの
値はデイスクDの最内周部における記録波長1μmに対
して極めて大きな再生信号レベルの劣化をもたらすもの
であり、浮き量dが大きな位置では再生信号の高域部分
の劣化や84の劣化を招来するのである。
そして、デイスクはそれの保存時に自重により記録領域
に変形が生じたり、温度変化によつて変形が生じたりす
ることは避けられないものであり、このようなデイスク
を再生の対象として用いる実際の再生時に、特に走査針
の寿命を長くするために摺接面の面積が大きくなるよう
に摺接面の長さlが大きくされた走査針が用いられた場
合には、上記した浮き量dによつて再生信号の状態の劣
化が助長されて生じることは当然である。本発明は、上
記した従来の信号走査子組立体を用いてデイスクから情
報信号を再生する場合に生じた諸欠点が良好に解消され
る情報記録媒体円盤再生装置における信号ビツクアツプ
装置を提供するものであり、以下、本発明の情報記録媒
体円盤再生装置における信号ピツクアツプ装置の内容を
添付図面を参照して具体的に説明する。
第6図は、本発明の情報記録媒体円盤再生装置における
信号ピツクアツプ装置の一実施態様のものの斜視図であ
り、第6図においては構成の一部を破砕して図示してい
る。
第6図において、STは矢印0方向に移送される移送体
、Dはデイスクであり、このデイスクDは図中の矢印R
方向に所定の回転数で回転している。
デイスクDの記録跡中の情報信号を読取るべく設けられ
た走査針Sは、それの電極部1における電極の厚さ方向
がデイスクDにおける記録跡の延長方向と一致するよう
に、すなわち、電極部1の巾方向と記録跡の巾方向とが
一致するような態様を以つてデイスクDの記録跡に摺接
面が摺接する如くにピツクアツプアームPに固着されて
いる。第7図は走査針SとピツクアツプアームPとの結
合部の拡大斜視図であつて、この第7図より明らかなよ
うに本発明の信号ピツクアツプ装置においては、ピツク
アツプアームPに対する走査針Sの取付け態様が、既述
した第1図示(及び第2図,第3図示)のものにおける
カンチレバ一Aに対する走査針Sの取付け態様に比べて
、垂直軸を回転軸として90取だけ走査針Sを回転した
状態となされている。すなわち、ピツクアツプアームP
は、デイスクDにおける記録跡の延長方向に関してその
側方部分に延在する如き配置態様となされており、その
基端部先端がピツクアツプアームPを2次元的に駆動し
うるようになされた駆動装置DAに対して結合されてい
るのである。
駆動装置DAは移送体STに固着されており、また、ピ
ツクアツプアームPはカートリツジ基体21に後述のよ
うに取付けられている。
第6図示の例において、ピツクアツプアームPは両脚1
6a,16bが取付体35によつて橋絡された2叉状の
形態のもの、すなわち、機械的に極めて強固な構造形態
のものとなされており、このピツクアツプアームPにお
ける各脚16a,16bの基端部先端のピボツト16a
1,16b1は、駆動装置DAに設けられた可動部のピ
ボツト受9a,9bに対して圧接されることによつて、
ピツクアツプアームPと駆動装置DAとが結合されてい
るから、ピツクアツプアームPは走査針SをデイスクD
の面振れに追従して容易に変位させることができ、また
、ピツクアツプアームPはそれに対する駆動装置DAに
よる2次元的な駆動によつて、走査針Sをピツクアツプ
アームPの延長方向で変位させてトラツキング制御を行
なうと共に、走査針Sを記録跡の延長方向で変位させて
ジツタ補正制御を行なう。
駆動装置DAからのトラツキング制御のための駆動力に
よるピツクアツプアームPの変位の方向は、ピツクアツ
プアームPの延長方向であるから、トラツキング制御の
ための駆動力が駆動装置DAからピツクアツプアームP
に与えられても、ピツクアツプアームPは撓み振動を起
こし難いのであり、したがつて、トラツキング制御系の
ループ利得を充分に高くすることもでき、これにより大
きな改善度を安定に得ることのできるトラツキング制御
系が容易に得られるのである。
また、駆動装置DAからのジツタ補正制御のための駆動
力によるピツクアツプアームPの変位の方向は、ピツク
アツプアームPを撓ませる方向のものであるが、ピツク
アツプアームPが機械的に強固な構造のものとして撓み
難くすることと、そもそもジツタ補正制御による改善度
は小さなものであること、などの点から、安定、かつ、
良好なジツタ補正制御の行なわれるジツタ補正制御系を
容易に得ることができる。
上記のように、ピツクアツプアームPがデイスクDにお
ける記録跡の延長方向に関してその側方部分に延在する
如き配置態様のものとなされている場合には、ピツクア
ツプアームP及び駆動装置DAの可動部に対して、それ
らをデイスクDの回転方向へ付勢するような力が、回転
するデイスクDに摺接する走査針Sを介して加えられる
から、仮に、走査針SからみたピツクアツプアームP及
び駆動装置DAの可動部におけるジツタ補正方向で呈す
るステイフネスが小さく、それによりピツクアームP及
び駆動装置DAの可動部が、回転するデイスクDに摺接
する走査針Sの変位を容易に許容するようなものであつ
た場合には、再生信号中にジツタを発生させたり、ある
いは走査針Sが記録跡の延長方向において振動的にデイ
スク面上を衝撃してデイスク面に損傷を与えることなど
が起こる。
そこで、本発明の信号ピツクアツプ装置においては、後
述のように走査針Sの針先からみてピツクアツプアーム
P及び駆動装置DAの可動部が、走査針Sのジツタ補正
方向における変位に対して大きなステイフネスを呈する
ようなものとなされるのである。
第8図は、本発明の信号ピツクアツプ装置におけるよう
に、ピツクアツプアームPがデイスクDにおける記録跡
の延長方向に関してその側方部分へ延在する如き配置態
様のものとなされている場合には、デイスクDの面振れ
によつて走査針Sが上下方向に変位しても、走査針Sに
おける電極部1のデイスクDの表面からの浮上がり量が
極めて微小なものとなることを図示説明したものであつ
て、第8図a図はデイスクDが面振れによつて上下動し
た時における走査針S及びピツクアツプアームPの変位
の状態を概略的に示したピツクアツプアームPと走査針
Sとの部分の正面図であり、また、b図はデイスクDが
基準の面よりも下がつた状態におけるデイスクDと走査
針Sとの摺接態様を示す走査針Sの拡大正面図、c図は
デイスクDが基準の面にある場合のデイスクDと走査針
Sとの摺接態様を示す走査針Sの拡大正面図、d図はデ
イスクDが基準の面よりも上がつた状態におけるデイス
・クDと走査針Sとの摺接態様を示す走査針Sの拡大正
面図である。
この第8図a−d図より明らかなように、走査針Sを固
着したピツクアツプアームPがデイスクDにおける記録
跡の延長方向に関してその側方部分へ延在する如き配置
態様のものとなされている場合に、第9図示のような形
状を有する摺接面を備えた走査針Sは、デイスクDの面
振れによる上下動時に、摺接面におけるU点またはv点
を支点として摺接面がデイスクDの面から浮き上がるこ
とになるが、この場合には電極部1の下端面のデイスク
Dの面からの浮き上がり量を第2図及び第3図を参照し
て説明した従来のものの場合における電極部1の下端面
のデイスクDの面からの浮き上がり量に比べて極めて小
さなものとすることができるのである。
すなわち、走査針Sは寿命の面からなるべく大きな面積
の摺接面を有するものが要望されるが、摺接面の形状寸
法は電極部1の電極巾寸法、塵埃の排除性能、摺接性能
、製作のし易さ、その他多くの要因を勘案して定められ
る。
そして無溝デイスクからの情報信号の読取りに用いられ
る走査針Sにおける摺接面の形状としては、第9図示の
ような5角形状のものが各種の点で有利であり、この場
合に走査針Sに関する各種の性能が満足されうるように
するために、摺接面としては記録跡の延長方向の長さl
に比べて、それと直交する方向の長さが小さな状態とさ
れる。したがつて第1図示のものにおける走査計Sを固
着しているカンチレバ一Aの長さと、第6図示のものに
おける走査針Sを固着しているピツクアツプアームPの
長さとが同一であつても、デイスクDの面振れによる走
査針Sの電極部1における電極端部のデイスクDの面か
らの浮き上がり量は、第6図示のものの方が第1図示の
ものに比べて小さくなることは直ちに理解できるところ
であり、また、第6図示の本発明のピツクアツプ装置に
おいては、既述したようにトラツキング制御のため・に
ピツクアツプアームPが駆動されて変位する方向は、ピ
ツクアツプアームPの延長方向であつて前記の駆動によ
つてもピツクアツプアームPを撓ませることがないから
、ピツクアツプアームPとして長さの長いものも使用で
き、したがつて本発明の信号ピツクアツプ装置において
は、デイスクD・の面振れによつて再生針Sの電極部1
の電極下端面に生じるデイスクDの面からの浮き量を極
めて小さなものとして、再生信号の信号レベルの低下や
変動を著るしく少なくなしうるのである。
(第10図A,b図参照)。第10a,b図は、デイス
クDの面振れによつて生じる再生信号(FM波)の信号
レベルの変化を図示説明したものであつて、第10図a
図は第1図示のような信号走査子組立体を用いた場合の
再生信号の信号レベルの変動状態を示し、また、第10
図b図は第6図示のような本発明の信号ピツクアツプ装
置を用いた場合の再生信号の信号レベルの変動状態を示
す。
また、第6図示の信号ピツクアツプ装置においては、デ
イスクD上の塵埃が電極部1の部分に付着して再生信号
の信号レベルを低下させることもなく、さらに、走査針
Sの電極部1の電極や摺接面などに、信号の再生に悪影
警を与えるような偏摩耗を起させることもないのである
第11図は、ターンテーブルT上に装着されたデイスク
Dより情報信号を読取る状態を例示するための再生装置
の一部の縦断側面図であり、この第11図中におけるデ
イスクDはその両面に情報信号が記録されている情態の
ものとして示されており、デイスクDはその外周部分の
無信号領域がターンテーブルTの外周部分によつて支持
されると共に、その内周部分の無信号領域がターンテー
ブルTにクランプされていて、デイスクDの記録領域は
自重によつて垂下して曲面状を呈している。
したがつて、デイスクDからの情報信号の読取りに当り
走査針SがデイスクDの外周から内周にかけて移動する
のにつれて、走査針Sは上下方向に変位するが、本発明
の信号ピツクアツプ装置を使用してデイスクDから情報
信号を読出す場合には、デイスクDからの再生信号は信
号レベルの変動を伴なわないものとすることができるの
である。これまでの説明によつて明らかとなつたように
、本発明の信号ピツクアツプ装置では、走査針Sが固着
されたピツクアツプアームPを、デイスクDにおける記
録跡の延長方向に関してその側方部分に延在する如き配
置態様とし、ピツクアツプアームPの基端部先端のピポ
ツト16a1,16b1を駆動装置DAにおける可動部
のピボツト受9a,9bに圧接することにより、ピツク
アツプアームPに固着された走査針SがデイスクDの面
振れに追従してピツクアツプアームPと共に容易に変位
できるようにし、また、ピツクアツプアームPと駆動装
置DAにおける可動部を、走査針Sのジツタ補正方向に
おける変位に対しては大きなステイフネスを呈するよう
なものとされているのであり、第6図示の実施例に示さ
れている本発明の信号ピツクアツプ装置においてもそれ
に使用されているピツクアツプアームPと駆動装置DA
の結合構成の態様により前記した諸条件を満足している
のである。次に第12図乃至第14図の各図を参照しな
がらこれらの点についての説明を行なう。
第12図は、ピツクアツプアームPを備えたカートリツ
ジ部を駆動装置DAに対して結合した状態を図示説明す
る斜視図(一部を破砕して内部を示している)であり、
また、第13図はカートリツジ部と駆動装置との斜視図
(一部を破砕して内部を示している)、第14図は駆動
装置の分解斜視図である。
まず第14図を参照して、MAは1駆動装置DAの可動
部であつて、複数個のコイル2a,2bが支持板3(例
えば、厚さが0.2mmのアルミニウム板)に固着され
ると共に、前記の支持板3は剛体の連結体14(例えば
、アルミニウム製の柱状体)によつて支持部材10(例
えば、厚さが0.12mmのりん青銅板)に固着されて
いる。
前記の可動部MAはそれのコイル2a,2bに対して駆
動電流を供給した時に、直流磁界の発生装置BHによる
磁界との間で生じる1駆動力によつてY方向への直動運
動と、Z軸を回動中心とする回動運動を行なつO支持部
材10の両端は支持体11a,11b(例えば、硬さが
H5Oのブチルゴム棒)によつて支持されており、支持
板3上に取付けられた2個のピボツト受9a,9bは支
持部材10に穿設されている透孔10a,10bを貫通
して外方に突出している。
前記した直流磁界の発生装置BHは、外磁路5とポール
ピース6と永久磁石7,8などからなり、ポールピース
6はその先端部が6a,6bの2部分に分かれており、
前記した可動部MAのコイル2aは、永久磁石7とポー
ルピース6aとの間に形成された磁気空隙中にその一側
面が存在しているようにポールピース6aへ遊嵌され、
また、前記した可動部MAのコイル2bは、永久磁石8
とポールピース6bとの間に形成された磁気空隙中にそ
の一側面に存在しているようにポールピース6bへ遊嵌
されている。
永久磁石7,8はそれぞれのものと対向するポールピー
ス6a,6bとの間の磁気空隙中には磁界を生じさせ、
また、ポールピース6a,6b間には磁界を生じさせな
いような状態の直流磁界の発生装置を構成しうるように
着磁されている。駆動装置DAにおいて、その可動部M
Aのコイル2a,2bが共に同一方向の同一向きに同一
の駆動力で駆動されるようにそれぞれのコイル2a,2
bに対して電流が供給された場合には、可動部MAはピ
ツクアツプアームPに取付けられた走査針Sをデイスク
における記録跡の巾方向(Y方向)、すなわち、トラツ
キング制御方向へ変位させ、また、前記のコイル2a,
2bが同一方向で逆向きに同一の駆動力で駆動されるよ
うにそれぞれのコイル2a,2bに対して電流が供給さ
れた場合には、可動部MAはZ軸を回動軸として回動し
、ピツクアツプアームPに取付けられた走査針Sをデイ
スクにおける記録跡の延長方向(X方向)、すなわちジ
ツタ補正方向へと変位させるから、可動部MAのコイル
2a,2bに供給される電流として、その大きさと方向
とがそれぞれ適当であれば、駆動装置DAによつて走査
針Sを2次元的に駆動することができるのである。さて
、支持板3に固着されている2つのピボツト受9a,9
bの内で、一方のもの9aは谷受けであり、また、他方
のもの9bは円錐状に凹んだ構成のピボツト受となされ
ている。
これにより、駆動装置DAに対するカートリツジ部の装
着動作時におけるピツクアツプアームPの基端部先端の
ビボツト16a,,16b1とピボツト受9a,9bと
の圧接の態様が迅速に正確な相互関係となされるのであ
り、また、ビツクアツプアームPの2つのピボツト16
a1,16b1の間隔が正確に2つのビボツト受9a,
9bの中心間の距離に等しくなくても良いことにもなる
。17′はカバー、18は前面板であつて、この前面板
18にはピツクアツプアームPの基端部先端のピボツト
16a,,16b1が通過できるような透孔18a,1
8bが穿設されている。
前面板18はそれを強磁性材料で作つたものを用いると
、強力な直流磁界が存在する駆動装置DA内に外部から
鉄粉等が入り込むことを有効に阻止できる。
また、前面板18には永久磁石19が固着されているが
、この永久磁石19は、駆動装置DAに対してカートリ
ツジ部が装着された際に、カートリツジ基体21に取付
けられたブラケツト33における駆動装置DAに面する
側、もしくはブラケツト33における前記の面上へ新ら
たに固着された結合用永久磁石と磁気的吸着作用によつ
て結合し、それによりカートリツジ部と駆動装置との相
対的な位置関係が正確に規制さへ両者間には少しのガタ
も存在しない状態となされる。
第12図及び第13図とを参照してカートリツジ基体2
1は、ピツクアツプアームPを備えたカートリツジ部を
駆動装置DAと着脱する際に、第12図、第13図中に
は図示されていない移送体STCI図)に設けられたガ
イド構中に、その両側辺21a,21bを案内させなが
ら、第13図中の矢印27方向に移動させる。
カートリツジ基体21には、その下面に例えばネジ34
などの固着手段によつてブラケツト33が固着されでお
り、このブラケツト33には、ピツクアツプアームPに
おける各脚16a,16bの基端部側を橋絡している取
付体35に固着された第1の永久磁石36と対応して第
2の永久磁石37が設けられている。
前記した永久磁石36,37は同形同大となされ、両者
間における磁気的吸引力は駆動装置DAとピツクア゛ン
プアームPとの係合、離脱動作や、走査針Sをデイスク
面上に所定の接触圧で接触させる動作を行なう場合に寄
与する。
ピツクアツプアームPとカーロツジ基体21、及びブラ
ケツト33、ならびに第1,第2の永久磁石36,37
などで構成されたカートリツジ部が駆動装置DAから分
離された状態においては、ピツクアツプアームPにおけ
る取付体35に固着されている第1の永久磁石36と、
ブラケツト33に取付けられている第2の永久磁石37
とは磁気的に吸着されて、ピツクアツプアームPとカー
トリツジ基体21に取付けられているブラケツト33と
は機械的に1体化されているのである。
この状態において、ピツクアツプアームPの先端部に取
付けられている走査針Sは、カートリツジ基体21側に
近接した保持姿態となされて、力ートリツジ部が駆動装
置DAから切離された状態における走査針Sの保護が良
好に行なわれるようにする。カートリツジ部を駆動装置
DAに結合するために、カートリツジ部のカートリツジ
基体21をガイドペースの案内溝に沿つて挿入して行く
と、ピツクアツプアームPにおける両脚16a,16b
の基部先端のピボツト16a1,16b1は、その一方
のもの16a1は谷受けのピボツト受9aに、また他方
のピボツ口6b1は円錐凹み状のピボツト受9bに当接
されるが、カートリツジ基体21の挿入動作が終了する
までの間に、ピボツト16b1は円錐凹み状のピボツト
受9bの中心位置に案内され、それにしたがつて、ピボ
ツ口6a1も谷受けのピボツト受9aの略々中央位置付
近に案内される。
カートリツジ部と駆動装置DAとの結合動作時には、既
述のような磁気的吸着作用が寄与しているために、ピボ
ツト16a,,16b1とピボツト受9a,9bとの係
合動作も瞬間的に加えられる衝撃力によつて行なわれ、
したがつて、ピボツト受9a,9bの壁面が鏡面となさ
れていなくてもピボツト16a1,16b1はそれがピ
ボツト受9a,9bにおける傾斜面へ係合し初めた状態
から直ちにピボツト受9a,9bの底部へ確実に案内さ
れる。ピボツト受9a,9bは、例えば、ジユラルミン
やY合金、または陽極酸化処理したアルミニウムなどを
用いて、壁面のなす角が90アのものとし、また、ピボ
ツト16a1,16b1としてステンレスまたは熱処理
した鉄を用いた場合には、ピボツト受9a,9bの壁面
に特に鏡面仕上げを施こしてなくても、ピボツト16a
1,16b1はピボツト受9a,9bの底部に確実に案
内されることが確められている。これによつて、駆動装
置DAに対するピツクアツプアームPの結合状態は、縦
,横の両方向において良好に規制されうることは明らか
である。
駆動装置DAに対して結合されるべきカートリツジ部を
示す第13図において、カートリツジ基体21にはカー
トリツジ基体21を手で持つた時に信号引出端子28に
手が触れることがないようにするための端子溝20が設
けられている。なお、29は走査針Sの電極部1に接続
されている信号L引出線である。
カートリツジ基体21にネジ34で取付けられたブラケ
ツト33は、強磁性体材料で作られており、図示の例に
おいてはこのブラケツト33にはピツクアツプアームP
の基端部側において各脚16a,16bを橋絡するよう
に設けられた取付体35に固着された第1の永久磁石3
6と対応し設けられるべき第2の永久磁石37を取付け
るための長溝が形成されているが、実施に当つては溝を
設けないでもよい。上記した駆動装置DAにおいて、ピ
ツクアツプアームPの両脚16a,16bの基端部先端
のピボツト16a,,16b1が圧接されるピボツト受
9a,9bが設けられている支持部材10は、その両端
部が支持体11a,11bに設けられた溝中に強固に圧
入固定されていて、支持部材10はX方向(図中の左右
方向)には殆んど変位することなく、Y方向(図中の前
後方向)には弓状に容易に変形変位しうるようになされ
ている。
前記の支持材10と、それと平行に配設される支持板3
との両者は、図示の例のものにおいてはそれら両者の左
右方向における中心線が略々一致する状態において、軽
い剛体製の連結体14によつて一体的に結合されている
が、実施に当つては支持板3と支持部材10との結合に
際して、支持板3と支持部材10とに対して別体となさ
れている如き連結体14を用いることなく、支持板3と
支持部材10とを、それらの左右方向における中心線が
略々一致する状態において互いに一体的に結合させるよ
うにしてもよいのである。
また、その際に、支持板3と支持部材10との一方のも
の、もしくは双方のものにおける結合部分を例えば凸状
に加工変形して両者を結合させるようにしてもよいので
ある。支持板3のX方向(左右方向)の寸法が支持部材
10におけるX方向(左右方向)の寸法に比べて大巾に
小さい場合には、支持板3と支持部材10とを、それら
の左右方向における中心線が略略一致する状態において
支持板3の全面を支持部材10に固着して両者を一体的
に結合させることもできる。
図示の実施態様のものにおけるように、支持板3と支持
部材10との間に連結体14を用いる場合には、その連
結体14として、軽くてしかも剛性の大きな材料で作ら
れることが望ましく、連結体14としては既述のように
アルミニウムの柱体状のものを用いることもできる。
上記した駆動装置DAにおいて、可動部MAからの駆動
力がY方向の直動力であるときは、支持部材10は弓形
状に変形して可動部MAの直動運動に応動し、また、可
動部MAからの駆動力がZ軸まわりの回動運動であると
きは、支持部材10の左右方向における中心線を回動中
心として可動部MAが回動し、この時支持部材10はS
字状に曲折変形する。
すなわち、支持部材10は既述もしたようにその両端が
支持体11a,11bによつて強固に支持されていてX
方向へは変位しないようになされており、また、可動板
3と支持部材10とは、それらの左右方向における中心
線が略々一致する状態において、互いに一体的に結合さ
れているから、可動部MAが回動運動を行なう場合の回
動支点(回動中心)(人支持部材10の左右方向におけ
る中心線となるのであり、この回動支点は常に安定に保
たれる。
そして、前述のように支持部材10ではX方向への変位
を生じないので、可動部MAにおける各コイルへ与えら
れる駆動電流と、振動系に生じる振動との間の、周波数
に対する利得特性と位相特性とは共に良好な状態のもの
となる。
駆動装置DAの可動部MAはそれに供給された駆動電流
によつて、上記のようにX方向とY方向との2方向にピ
ツクアツプアームPを駆動変位して、ピツクアツプアー
ムPに固着された走査針Sをジツタ補正制御及びトラツ
キング制御することができるのであるが、ピツクアツプ
アームPO)X方向での変位は駆動装置DAにおける可
動部MAのz軸まわりの回動運動によつて生じるのであ
り、逆に、デイスクDの回転につれて走査針Sが記録跡
の延長方向に変位するような力を受けて、それがピツク
アツプアームPを介して駆動装置DAにおける可動部M
Aに伝達された際には、駆動装置DAにおける可動部M
Aはそれがz軸のまわりに回動されるような力を受ける
ところで、駆動装置DAにおける可動部MAのZ軸のま
わりの回動運動は、既述のように支持部材10のS字状
の変形によつて行なわれるのであり、したがつて、走査
針SO)X方向での変位、すなわち走査針の記録跡の延
長方向での変位に対し2υては、駆動装置DAの可動部
MAは高いステイフネスを呈するために、走査針Sがデ
イスクDの回転に引きずられて記録跡の延長方向へ変位
しようとしても、走査針Sは記録跡の延長方向へは変位
し難いのである。
そして、デイスクDの回転に伴なう走査針Sの記録跡の
延長方向での変位を極めて小さくするのには、ピツクア
ツプアームPと駆動装置DAの可動部MAとが、デイス
クDの回転時に走査針SがデイスクDから受ける力によ
つても変形もしくは変位しないようにすることが必要で
あり、このことは、ピツクアツプアームPとして機械的
に強固なトーラス状のものにすると共に、駆動装置DA
の可動部MAとして、そのZ軸のまわりのステイフネス
を著るしく高くしたものを用いればよいのである。そし
て、第12図〜第14図に例示されている駆動装置DA
における可動部MAf)Z軸のまわりのステイフネスの
大きさは、可動部MAにおける支持板3と支持部材10
との連結に用いられている連結体14のX方向の巾を変
えることによつて自由に設定することができるので、他
の諸特性に対する影響などをも考慮して、前記したステ
イフネスの値が適当となるように構成された駆動装置を
使用することにより所望の成果が容易に得られることは
いうまでもないが、このことは本発明の信号ピツクアツ
プ装置で使用されるべき駆動装置DAが、第12図乃至
第14図を参照して説明したような構成を有する駆動装
置だけに限定されるものではない。
第15図は、本発明の信号ピツクアツプ装置の他の実施
態様のものの概略構成を示す斜視図であつて、この第1
5図において、走査針Sが先端部に固着されているピツ
クアツプアーム17は、デイスクDにおける記録跡の延
長方向に関してその側方に延在するような配置態様のも
のとなされており、走査針SがデイスクDの回転に引き
ずられるような力を受けた際にも機械的な変形が生じな
いような充分な機械的強度を有するように作られ・てい
る。
ピツクアツプアーム17にはその基端部側に永久磁石片
2『が固着されており、また、ピツクアツプアーム17
は支柱12,13に張設されたダンパ部材15によつて
支持されている。
22,23及び24は、駆動電流が供給されるコイルで
あつて、端子25,26に供給されたトラツキング制御
用の駆動電流がコイル22,23に流された場合には、
コイル22,23によつて発生した磁界と、ピツクアツ
プアーム17の基端部に固着されている永久磁石片2『
との間で生じた電磁気力によつて、ピツクアツプアーム
17をその延長方向、すなわち、走査針SがデイスクD
上で記録跡の巾方向(トラツキング制御の方向)に駆動
変位される方向に駆動し、また、端子30,31に供給
されたジツタ補正制御用の駆動電流がコイル24に流さ
れた場合には、コイル24によつて発生した磁界と、ピ
ツクアツプアーム17の基端部に固着されている永久磁
石片2『との間で生じた電磁気力によつて、ピツクアツ
プ17をダンパ部材15による支持点を中心として回動
させて、走査針SがデイスクDにおける記録跡の延長方
向に駆動変位される。
この第15図示の実施例のものの場合にも、ピツクアツ
プアーム17を支持するダンパ部材15の材質や形状寸
法を適当に設定すると共に、ピツクアツプアーム17自
体の形状寸法を適当に設定することによつて、既述した
第12図乃至第14図について説明した実施例のものと
同様に良好な再生動作を行なわせることができる。第1
6図は、駆動装置DAの配置を前記した各実施例のもの
の場合とは900だけずらすようにした、実施例の概略
構成を示す平面図である。
この第16図示の実施例においては、例えば第13図,
第14図に示されている駆動装置DAにおける可動部M
AにL型状の部材(L型部材)32を取付け、このL型
部材32にピボツト受9a,9bを設けると共に永久磁
石19を設けている。なお、この第16図中にはカート
リツジ基体21、ブラケツト33、第2の永久磁石37
などは、図示の都合上から記載が省略されている。また
、38は移送体STの底板に穿設された孔であり、走査
針Sはこの孔38を通してデイスクDの面上に当接する
。この第16図示の実施例の場合には、走査針Sを駆動
装置DAの可動部MAにおける回動支点の延長上に位置
させて、トラツキング制御とジツタ補正制御との相互間
におけるクロストークの発生が問題とならないようにす
る。
第17図は、駆動回路の1例を示すプロツク図ノであつ
て、39はジツタ補正制御系から得た誤差信号の供給端
子、40はトラツキング制御系から得た誤差信号の供給
端子、41は加算器、42は減算器、43,44は駆動
増幅器であつて、駆動装置DAにおける可動部MAのコ
イル2a,2bに対して駆動増幅器43,44より駆動
電流を供給することにより、駆動装置DAはピツクアツ
プPを介して走査針SをデイスクDにおける記録跡の巾
方向に駆動変位してトラツキング制御を行なわせ、また
、走査針SをデイスクDにおける記録跡の延長方向に駆
動変位してジツタ補正制御を行なわせる。
上記の説明においては、信号走査子として走査針を使用
している場合について記載したが、信号走査子として他
の形態のものが使用されても同様である。
以上詳細に説明したところから明らかなように、本発明
の情報記録媒体円盤再生装置における信号ピツクアツプ
装置においては、信号走査子が固着されたピツクアツプ
アームを、情報記録媒体円盤における記録跡の延長方向
に関してその側方部分に延在する如き配置する如き配置
態様とし、かつ、前記したピツクアツプアームを駆動装
置に結合して、信号走査子が所要の接触圧で情報記録媒
体円盤へ摺接するように、また、ピツクアツプアームの
延長方向におけるピツクアツプアームに対する駆動変位
によつて信号走査子がトラツキング制御されるように、
さらに、ピツクアツプアームの延長方向と直交する方向
におけるピツクアツプアームに対する駆動変位によつて
信号走査子がジツタ補正制御されるようにすると共に、
ピツクアツプアームに固着された信号走査子は、情報記
録媒体円盤面に垂直な方向では容易に変位しうるように
、かつ、情報記録媒体円盤の回転に伴なつて記録跡の延
長方向への力を受けても殆んど変位が生じないようにな
されていることにより、本発明の信号ピツクアツプ装置
によれば既述した従来の問題点はすべて良好に解消され
るのである。
すなわち、本発明の信号ピツクアツプ装置では、信号走
査子が固着されているピツクアツプアームP,l7が、
デイスクの記録跡の延長する方向に関してその側方部分
に延在する如き配置態様となされていることにより、デ
イスクDの面振れに伴なつて信号走査子Sが上下しても
、デイスクDの盤面からの信号走査子の摺接面の浮き量
が極めて小さいものとなるから、摺接面に現われている
信号読取り部によつてデイスクDから読取られる再生信
号の信号レベルの変動は極めて小さくなり、良好な再生
信号を得ることが可能となるのであり、また、大きな改
善度が必要とされるトラツキング制御のためにピツクア
ツプアームPll7に加えられる駆動力の方向力S1ピ
ツクアツプアームPll7に対して撓み振動を発生させ
難い方向であるので、振動系をも含めたトラツキング匍
商系における位相まわりを小さくでき、トラツキング制
御系のルーブ利得を安定に充分に大きなものとすること
ができ、したがつて、記録情報量を多くしたデイスクか
らの情報信号の再生も、良好なトラツキング制御の下に
良好に行なうことができ、さらに、デイスクD上の塵埃
の排除能力が大きく、デイスクD上の塵埃が信号走査子
における摺接面や信号読取部に付着しないために再生信
号の信号レベルを低下させることもなく、さらにまた、
信号走査子Sの摺接面や信号読取部の偏摩耗を起こすこ
ともない。
このために、本発明の信号ピツクアツプ装置によればデ
イスクDの外周から内周にかけての全面にわたつて、信
号レベルの変動のない良好な再生信号をS/Nよく得る
ことができる。
また、本発明の信号ピツクアツプ装置ではピツクアツプ
アームPll7や駆動装置DAの可動部MAなどの構成
も含めて、ピツクアツプに固着されている信号走査子S
からみた支持部分のステイフネスが、デイスクの盤面に
垂直な方向では極めて小さく、デイスクにおける記録跡
の延長方向に対しては極めて大きなものとなされている
ことにより、ピツクアツプアームに固着された信号走査
子&丸デイスクの盤面に垂直な方向では容易に変位しう
るように、かつ、デイスクの回転に伴なつて記録跡の延
長方向への力を受けても殆んど変位が生じないようにな
され、したがつて、信号走査子によつてデイスクの盤面
が損傷を受けたり、再生信号中に余分なジツタが発生す
るようなことも起こらないのである。
以上のとおりであるから本発明の信号ピツクアツプ装置
を用いた情報記録体円盤再生装置によれば高い記録密度
で情報信号が記録されているデイスクからの情報信号の
再生を、S/N良く、かつ、信号レベルの変動の少ない
状態で良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の信号走査子組立体を用いた信号ピツクア
ツブ装置の斜視図、第2図及び第3図a〜c図は従来装
置の動作説明用の信号走査子組立体の一部の側面図、第
4図は信号走査子の側面図、第5図は従来の走査針の針
視図、第6図は本発明の信号ピツクアツプ装置の一実施
態様のものの斜視図、第7図は本発明装置で使用される
走査針の斜視図、第8図a−d図は本発明装置の動作説
明のための走査針部分の正面図、第9図は走査針の平面
図、第10図A,b図は再生信号の信号レベルの変動を
説明するための波形図、第11図はデイスクからの情報
信号の読取り時の問題点を説明するための再生装置の一
部の縦断側面図、第12図は本発明装置の一実施例のも
のの要部の斜視図、第13図は同上分解斜視図、第14
図は同上駆動装置部分の分解斜視図、第15図は本発明
の信号ピツクアツプ装置の他の実施態様のものの斜視図
、第16図は本発明の信号ピツクアツプ装置のさらに他
の実施態様のものの平面図、第17図は駆動回路の一例
のもののプロツク図である。 S・・・・・・信号走査子(走査針)、P,l7・・・
・・・ピツクアツプアーム、A・・・・・・カンチレバ
一、DA・・・・・・駆動装置、MA・・・・・・可動
部、D・・・・・・デイスク、T・・・・・・ターンテ
ーブル、1・・・・・・電極部、2a,2b,22〜・
24・・・・・・コイル、3・・・・・・支持板、10
・・・・・・支持部材、14・・・・・・連結体、16
a,16b・・・・・・ピツクアツプアームの脚、35
・・・・・・取付体、36,37・・・・・・・永久磁
石。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少なくとも情報の記録領域には信号走査子のための
    案内溝が形成されることなく、平坦な面に主要な情報信
    号によるビットの配列により予め定められた記録跡間隔
    を有する第1の記録跡と、前記した第1の記録跡におけ
    る相隣り合う記録跡の中間部分に記録跡の巾方向の中心
    が位置するようなトラッキング制御用信号によるビット
    の配列による第2の記録跡とが記録形成されている如き
    情報記録媒体円盤の盤面に所定の接触圧で信号走査子を
    摺接させ、回転する情報記録媒体円盤における第1の記
    録跡をトラッキング制御の下に信号走査子が追跡して情
    報信号を読取る如くになされた情報記録媒体円盤再生装
    置における信号ピックアップ装置において、信号走査子
    が固着されたピックアップアームを、情報記録媒体円盤
    における記録跡の延長方向に関してその側方部分に延在
    する如き配置態様とし、かつ、前記したピックアップア
    ームを駆動装置に結合して、信号走査子が所要の接触圧
    で情報記録媒体円盤へ摺接するように、また、ピックア
    ップアームの延長方向におけるピックアップアームに対
    する駆動変位によつて信号走査子がトラッキング制御さ
    れるように、さらに、ピックアップアームの延長方向と
    直交する方向におけるピックアップアームに対する駆動
    変位によつて信号走査子がジッタ補正制御されるように
    すると共に、ピックアップアームに固着された信号走査
    子は、情報記録媒体円盤の盤面に垂直な方向では容易に
    変位しうるように、かつ、記録跡の延長方向へは、情報
    記録媒体円盤の回転に伴なう変位が生じないようになさ
    れている情報記録媒体円盤再生装置における信号ピック
    アップ装置。
JP10070778A 1978-08-18 1978-08-18 情報記録媒体円盤再生装置における信号ピツクアツプ装置 Expired JPS599094B2 (ja)

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JPH0229507U (ja) * 1988-08-15 1990-02-26

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