JPS6261924A - 皮膚外用剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は皮膚外用剤、ざらに詳しくは肌荒れを防止し、
肌荒れを改善するほか、皮膚のたるみ、つやの消失など
を防いで老化を防止する効果に優れた皮膚外用剤に関す
る。

［従来の技術］ 化粧料などの皮膚外用剤の大きな目的の一つに肌荒れ防
止、肌荒れ改善効果がある。

しかし、肌荒れ防止、肌荒れ改善に対して真に効果のあ
る薬効剤の開発は待望されているにもかかわらず、現在
までまだ見出されていない。

従来、天然物から抽出した各種原料、たとえばタンパク
質、多糖、抽出エキス、天然高分子等が、その使用効果
が特徴的であるため皮膚外用剤に配合されてきた。しか
し、その効果はいまだ十分でなく効果を期待するには到
っていない。

［発明が解決しようとする問題点］ かかる現状に鑑み、本発明者らは肌荒れ防止及び肌荒れ
改善のほか、皮膚のたるみ、つやの消失などを防いで老
化を防止する効果を高める方法はないものかと鋭意研究
した結果、アヤメ科植物またはその抽出液を配合するこ
とによって、この目的が達成できることを見出して本発
明を完成するに至った。

［問題点を解決するための手段１ すなわち、本発明はアヤメ科植物、アヤメ科植物の抽出
液およびアヤメ科植物の抽出物よりなる群から選ばれた
１種または２種以上を含有することを特徴とする皮膚外
用剤を提供するものである。

以下、本発明の構成について詳述する。

本発明に使用されるアヤメ科植物はアヤメ属シロバナア
イリス、ムラサキアイリス、シボリアイリス、ネジアイ
リスなどの１種または２種以上である。シボリアイリス
、ムラサキアイリス、シボリアイリスは一般に根を用い
るが、ネジアイリスは根のほか種子も用いる。

アヤメ科植物は、粉末として皮膚外用剤に配合しても良
いし、適当な溶媒で抽出した抽出液として配合しても良
い。

抽出法は、溶媒、例えば水、メタノールやエタノールの
ような低級アルコール、含水低級アルコールなどのよう
な適当な溶媒中でアヤメ科植物の全草や根茎を加熱還流
し、濾過して得ることかでき、一般にはこの抽出液を濃
縮して使用する。

このような方法で得られた抽出液は、溶媒を留去後さら
に、１，３−ブチレンゲリコールのような溶媒に溶解し
たり、または得られた液を適当に濃縮した濃縮物として
、本発明に使用することもできる。別の方法として、上
記した方法で抽出して得られる抽出物をシリカゲルクロ
マトグラフィーなどの吸着系クロマトグラフィーを用い
て分画して得られる抽出物を用いることもできる。

アヤメ科植物を粉末として配合する場合の配合量は、皮
膚外用剤全量中、乾燥重量で ０．００１〜１０重量％、好ましくは０．０５〜５重量
％で、ざらに好ましくは、０．０１〜１重量％である。

０．００１重量％未満では、その効果は配合してもあま
り期待できない。１０％を超えると、製品の製造工程上
好ましくない。また、アヤメ科植物を抽出液として配合
する場合、あるいは分画抽出物として配合する場合の配
合量は乾燥残渣て皮膚外用剤全量中の０．０００１〜１
重量％、好ましくは０．Ｏ○５〜０．５重量％で、ざら
に好ましくは、０．０１〜０．１重量％である。０．０
０１重量％未満では、配合しても本発明の効果が発揮さ
れない。

本発明の皮膚外用剤は前記の必須成分に加えて必要に応
じて、本発明の効果を損なわない範囲で、化粧品、医薬
品等に一般に用いられる各種成分、すなわち水性成分、
粉末成分、油分、界面活性剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤
、酸化防止剤、香料、色材、紫外線吸収剤、薬剤等を配
合することができる。薬剤の中でも特にＬ−アスコルビ
ン酸又はそのエステルを配合した時顕著な効果が発揮さ
れる。また本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、例
えば化粧水等の可溶化系、乳液、クリームなどの乳化系
あるいは軟膏、粉末分散系、水−油二層系、水−油一扮
末三層系等、どのような剤型でも構わない。− また、本発明の皮膚外用剤の用途も任意であり、一般皮
膚用の他、頭髪製品にも用いられる。

［実施例１ つぎに、試験例および実施例によって本発明をざらに詳
細に説明する。試験例１．２は皮膚の荒れを防ぎ、なめ
らかにする薬剤の一般的な試験管内スクリーニング法お
よび動物によるスクリーニング法である。

なお、本発明は、これらによって限定されるものではな
い。配合量は重量％である。

試験例１　皮膚細胞増殖促進作用 ヒト皮膚組織を細片し、細胞培養用シャーレの底面に付
着させてＥａｇｌｅ’ＭＥＭ培養液（１０％牛脂児血清
含有）中で１週間培養するとシャーレの底面がほぼ全面
に線維芽細胞で満たされる。この線維芽細胞を０．２５
％トリプシン溶液で処理することによって単一細胞とし
、次に１００００個細胞／　ｍＱ−の細胞浮遊液をつく
り、この溶液をシャーレ当たり０．１ｍＬ加え、Ｅａｇ
　ｌ　ｅ　’　ＭＥＭ培養液及びアヤメ科植物抽出液の
乾燥残渣：（最終濃度０．００５％）を更に加えてＣ０
２−インキュベーター中で２週間培養、シ、その後細胞
を固定して染色した後、細胞のコロニーを計測した。な
おアヤメ科植物抽出液の乾燥残渣を添加しない場合゛を
コントロールとした。結果を第１図に示す。コロニー形
成率は次式によって算出した。

コロニー形成率＝工×１００％ Ｔ　＝アヤ　　’　　　　　　　　　　　　　　　　　
　Ｌ’暗り膣り区と１１−二茎髪シャーレ当たりの植え
込み細胞数 Ｃ＝１１淫科−目　　　−をル　しない　　のコロニ一
方乞第１図に示すように、アヤメ科植物抽出物残渣を添
加したものはコントロールに比べていずれも顕著な効果
を示した。

６製法　シロバナアイリスなどアヤメ科植物の根１０Ｋ
ｇを充分水洗し、約５ｍｍに細切したものに４０％エタ
ノール８０１を加え、５０’　Ｃにて２日間浸漬する。

この抽出液を濾過し、濾液を４０’　Ｃで５時間攪拌し
、析出した沈澱物を濾過して除く。この′ａ液を減圧蒸
溜し、濃縮する。

試験例２　ウサギ耳介血管に対する作用ウサギをウレタ
ン麻酔した後、耳介の凸面側から後耳介動脈の中枢側を
結紮し、ざらに末梢側を切開してカニユーレを挿入する
。　中枢側の結紮部位とカニユーレ挿入部位の間で耳介
を切断後、直ちに３７°Ｃに保ったＴｙｒ　ｏ　ｄ　ｅ
液で潅流し、耳介内の血液を洗い流す。耳介をロート上
にのせ、輸液ビンに連なるチューブに接続し、約３０−
４０ｃｍの圧にて３７°Ｃに保ったＴｙｒｏｄｅ液で潅
流する。潅流液はフラクションコレクターを用いて採集
する。採集間隔は６分、採集量は５〜８　ｍＱ−を原則
とするが、必要に応して切り換える。滴下する潅流液の
液量が一定になった時点で生理食塩水や５０％エタノー
ル液等で調製した被験物質をカニユーレに連なるゴム管
に注入して、その後の潅流液量をはかる。注入量は０．
１ｍ区とする。

判定は薬液注入前後の潅流液量の差で被験物質の作用程
度を示す。次式により潅流？ｌ！ｆｆｌの変化率を算出
し、試料の血管に対する作用を測定した。

＋：血管の弛緩 ｍ：血管の収縮 表−１ 表−１に示す結果より、アイリス抽出液はウサギ耳介血
管に対して弛緩作用を示すものと考えられる。

これは人皮膚において、血管拡張および血行促進し、肌
荒れを改善することが考えられるので、次に人で試験を
行った。

′°゛製法　シロバナアイリスなどアヤメ科植物の根１
０Ｋｇを充分水洗し、約５　ｍ　ｍに細切したものに４
０％エタノール８０店を加え、５ｏ０ｃにて２日間浸漬
する。この抽出液を濾過し、濾液を４００Ｃで５時間攪
拌し、析出した沈澱物を濾過して除く。この濾液を減圧
蒸溜し、濃縮する。濃縮物に１，３−ブチレングリコー
ルを加え、１時間攪拌後３日間静置し、濾過して抽出液
２０Ｋｇとする。

試験例３　実使用テスト 実施例１の処方のクリームにおいてアヤメ科植物（シロ
バナアイリス）抽出液をＯ重量％、２重量％と変化させ
たクリームで人体パネルで肌荒れ防止および肌荒れ改善
効果試験を行った。すなわち、女性健康人（顔面）の皮
膚表面形態をミリスチン樹脂によるレプリカ法を用いて
肌のレプリカを採り顕微鏡（１７倍）にて観察する。

皮紋の状態および角層の剥離状態から表−２に示す基準
にもとずいて肌荒れ評価１．２と判断された者（肌荒れ
パネル）２０名を用い、顔面左右半々に実施例１で得た
クリームとシロバナアイリス抽出液を配合しないクリー
ムを塗布し戸外で１時間経過させる。ざらに２週間類面
左右半々に、同じクリームを１日２回塗布した。２週間
後再びレプリカを採り肌の状態を観察し、表−２の判断
基準に従って評価した。

結果を表−３に示す。

（以下余白） 表−３ この結果よりシロバナアイリスの抽出物を配合した皮膚
外用剤を使用した顔面部位は他の皮膚外用剤を使用した
顔面部位と比較し、顕著な肌荒れ防止、肌荒れ改善効果
が認められた。

実施例１　クリーム Ａ。

セタノール　　　　　　　　　　　　　０．５ワセリン
　　　　　　　　　　　　　　２・Ｏスクワラン　　　
　　　　　　　　　　　７．０自己乳化型モノ ステアリン酸グリセリン　　　２．５ ポリオキシエチレン（以下、ＰＯＥ という＝２０モル）ソルビタン モノステアリン酸エステル　１．５ ホホバ油　　　　　　　　　　　　　　５．○Ｂ。

プロピレングリコール　　　　　　　　５．０グリセリ
ン　　　　　　　　　　　　　５．０シロバナアイリス
抽出液※　　　　　　２．○モンモリロナイト　　　　
　　　　　　　５．０水酸化カリウム　　　　　　　　
　　　０．３ヒアルロン酸ナトリウム　　　　　　　０
．０５水　　　　　　　　　　　　　　　　　残余※シ
ロバナアイリスの根を充分水洗し、粉末にしたもの２Ｑ
部に、７０％エタノール１２０部を加え、室温にて１０
日間時々攪拌しながら抽出を行い、濾別して約１００部
の抽出液を得る。

−製法一 Ａ（油相）とＢ（水相）をそれぞれ７０’Ｃに加熱し、
完全溶解する。ＡをＢに加えて、乳化機で乳化する。乳
化物を熱交換機を用いて冷却してクリームを得た。

実施例２　スカルブトリートメント ム。流動パラフィン　　　　　　　　１５．０ワセリン
　　　　　　　　　　　　２．０セタノール　　　　　
　　　　　　２．０ステアリン酸　　　　　　　　　　
２．５グリセリンモノステアレート　　　１．０ＰＯＥ
　（６）ソルビタン モノステアレート　　　１．０ 香料　　　　　　　　　　　　　　０．５酸化防止剤　
　　　　　　　　　　適量防腐剤　　　　　　　　　　
　　　適量Ｂ、グリセリン　　　　　　　　　　　２．
０ムラサキアイリス抽出液※　　　　０．０２ポリエチ
レングリコール１５００　５．０力セイカリ　　　　　
　　　　　　　１．０可溶性コラーゲン　　　　　　　
　０．１精製水　　　　　　　　　　　　　残余※ムラ
サキアイリスの根を充分水洗し、粉末にしたしの５Ｋｇ
に水１０１を加え、１０時間加熱還流して濾過し、得ら
れた濾液を３日間静置し、濾過しｔｉ、液に水を加え、
全量１０Ｑ、とした。

−製法− 実施例１に準じてスカルプトリートメントを得た。

実施例３　乳液 Ａ、スクワラン　　　　　　　　　　　　５．０オレイ
ルオレート３．０ ワセリン　　　　　　　　　　　　　２．０ソルビタン
セスキ オレイン酸エステル　　　０．８ ＰＯＥ　（２０）オレイルエーテル　１．２バラジメチ
ルアミノ 安息香酸オクチル　　４．０ 香料　　　　　　　　　　　　　　０・３防腐剤　　　
　　　　　　　　　　適量Ｂ、１．３−ブチレングリコ
ール　　　５．○シボリアイリス抽出液※　　　　　０
．５エタノール　　　　　　　　　　　　３．○カルボ
キシビニルボルリマー　　　０．２水酸化カリウム　　
　　　　　　　０．１へキサメタリン酸ナトリウム　　
　０．０５精製水　　　　　　　　　　　　　残余※シ
ボリアイリスの根を充分水洗し、約５ｍｍに細切したち
の１０Ｋｇに１，３−ブチレングリコール５０店を加え
、５００Ｃて２日間浸漬した。これを濾過し、濾液を室
温で５時間攪拌し、析出した沈澱物を濾過して除去した
。濾液は１．３−ブチレングリコールを加え、全量５０
Ｌとした。

−製法− 実施例１に準じて乳液を得た。

実施例４　ファンデーション Ａ、セタノール　　　　　　　　　　　３．５脱臭ラノ
リン　　　　　　　　　　　４．０ホホバ油　　　　　
　　　　　　　５．０ワセリン　　　　　　　　　　　
　　２．０スクワラン　　　　　　　　　　　　６．０
ステアリン酸モノ グリセリンエステル　　　２．５ ＰＯＥ　（６０）硬化ヒマシ油　　　１．５ＰＯＥ　（
２０）セチルエーテル　　１．○防腐剤　　　　　　　
　　　　　　適量香料　　　　　　　　　　　　　　０
．３Ｂ、プロピレングリコール　　　　　１０．０シボ
リアイリス抽出液※　　　　　２．０バラジメヂルアミ
ノ 安息香酸グリセリル　　　０．１ 調合扮末　　　　　　　　　　　１２．Ｏエデト酸三ナ
トリウム　　　　　　０．２精製水　　　　　　　　　
　　　　残余※シボリアイリスの根を充分水洗し、約５
ｍｍに細切したもの１０Ｋｇにエタノール５０ｉ−を加
え、５００Ｃで２日間浸漬した。これを濾過し、）濾液
を室１昌で５時間攪拌し、析出した沈澱物を濾過して除
去した。濾液はエタノールを留去し残留物に１．３−ブ
チレンゲリコールを加え、全量５０（ｊとした。

一製法一 実施例１に準じてファンデーションを得た。

実施例５　化粧水 Δ、エタノール　　　　　　　　　　　５．０ＰＯＥ　
（１５）オレイルエーテル　２．０２−エチルへキシル
−Ｐ− ジメチルアミノヘンゾエート　　０．１８香料　　　　
　　　　　　　　　　　０．０５Ｂ、１．３−ブチレン
ゲリコール　　１０．０ムラサキアイリス抽出液※　　
　　１．０グリセリン　　　　　　　　　　５．０アス
コルビン酸　　　　　　　　　０．４精装水　　　　　
　　　　　　　　残余※ムラサキアイリスの根を充分水
洗し、粉末にしたもの５Ｋｇに水Ｌｏｔを加え、１０時
間加熱還流して濾過し、得られた濾液を３日間静置し、
濾過し濾液に水を加え、全量１（ｌとした。

−製法− Ａのアルコール相をＢの水相に添加し、可溶化して化粧
水を得た。

実施例６　軟膏 ムラサキアイリス抽出液※　　　５．０ステアリルアル
コール　　　　１８．Ｏモクロウ　　　　　　　　　　
２０．０ＰＯＥ　　（１０）モノ オレイン酸エステル　　　０９２５ グリセリンモノ ステアリン酸エステル　　　０．２５ ワセリン　　　　　　　　　　４０・○精製水　　　　
　　　　　　　残余 ※ムラサキアイリスの根を充分水洗し、約５ｍｍに細切
したちの１０Ｋｇにエタノール５０Ｉ１．を加え、５０
’　Ｃで２日間浸漬した。これを濾過し、濾液を室温で
５時間攪拌し、析出した沈澱物を濾過して除去した。濾
液はエタノールを加え、全量５０店とした。

一装法一 精製水を７０９Ｃに保ち（水相）、他の成分を７０’Ｃ
にて混合溶解する（油相）。水相に油相を加え、ホモミ
キサーで均一に乳化後冷却して軟膏を得た。

［発明の効果１ 本発明の皮膚外用剤は、アヤメ科植物またはその抽出液
からのを配合することにより、肌荒れ防止、肌荒れ改善
効果、皮膚のたるみ、つやの消失などを防いで老化を防
止する効果を副作用なく著しく増加させることかできる
利点を持っている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る皮膚外用剤の皮膚細胞増１（Ｑ効
果を示すグラフである。 試料１：コントロール 試料２：シロバナアイリス抽出（Ｗ 試料３：ムラサキアイリス抽出液 特許出願人　株式会社　資　生　堂 窒１回 手続補正書（自発） 昭和６１年９月１０日 特許庁長官　黒　１）明　雄　殿 ２、発明の名称 皮膚外用剤 ３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 明細書の「発明の詳細な説明」の欄 ５、補正の内容 （１）明細書第１７頁第１行目の「防腐剤　通量」の前
に「ブラセンタリキッド　０．５」を挿入します。 （２）　　明細書第１８頁第１行目の「ホホバ油　５．
０」の前に「ビタミンＥアセテート　０．０５Ｊを挿入
します。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）アヤメ科植物、アヤメ科植物の抽出液およびアヤ
   メ科植物の抽出物よりなる群から選ばれた１種または２
   種以上を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
2. （２）アヤメ科植物がアヤメ属シロバナアイリス、ムラ
   サキアイリス、シボリアイリスまたはネジアイリスであ
   る特許請求範囲第１項記載の皮膚外用剤。
3. （３）アヤメ科植物を乾燥した物として合計で０．００
   １％−１０％（重量％）含有する特許請求範囲第１項ま
   たは第２項記載の皮膚外用剤。
4. （４）アヤメ科植物の抽出液を乾燥残留物として合計で
   ０．０００１％−１％（重量％）含有する特許請求範囲
   第１項または第２項記載の皮膚外用剤。
5. （５）アヤメ科植物の抽出物を乾燥残留物として合計で
   ０．０００１％−１％（重量％）含有する特許請求範囲
   第１項または第２項記載の皮膚外用剤。