JPS6261400B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特にダブルスクリーン泥土脱水機等
に用いられているスクリーンベルトプレスのフイ
ルタ区域のフイルタケーキを転層するための装置
に関する。

スクリーンベルトの重力脱水作用は、固定材料
間の遊離しやすい間隙水の分離に役立つ。これに
より、特に小片状の構造を有する固体材料粒子は
相互に接触するに至り、これによつて一定の機械
的剪断安定性を得る。このことは、固定材料が次
のクサビ作用脱水に際して、そこで発生する剪断
力に抵抗することができる様になるために必要で
ある。

取入口において泥土懸濁液をスクリーンベルト
上に送り、その際に脱水する水を自由に下方に流
出させ、捕集槽上に落下させることは公知であ
る。

メツシユスクリーンとして構成された循環スク
リーン部を備え、このスクリーン部の上に材料が
送られ、またこのスクリーン部の下にスクリーン
と接触する擦棒が備えられ、これらの擦棒が、下
方に脱出してメツシユスクリーンに付着している
水をこすり落して受器の中に落下させる様にした
脱水装置が西ドイツ特許出願公開第3004005号明
細書から公知である。

この従来装置により実施される重力脱水におい
ては、脱水時に形成されるフイルタケーキが過
抵抗となつて過効率が悪くなるという欠点であ
る。なぜなら、小さい固体材料片が液を通して
フイルタの近傍までまたはフイルタの表面に付着
して膜状となり、そこで自由な液脱出を妨げる
からである。

本発明は、脱水効率を向上させるため、フイル
タケーキの過抵抗が中断されまたた間隙水が分
離される様にしたスクリーンベルトプレスのフイ
ルタケーキ転層装置を提供することを目的とす
る。

本発明によれば、１本または複数の、多ストラ
ンドまたは単ストランドコードをスクリーン走行
方向に対して直角または斜方向に、スクリーン幅
全体に亘つて、スクリーン面とフイルターケーキ
との間に張設することによつて前記の目的が達成
される。

脱水のためにフイルタケーキに対して排水作用
を課するため、本発明の他の実施態様によれば、
スクリーン面を横断して横材が配設され、この横
材上に、スクリーンと接触するクマデ様ロツドを
一定間隔で配設し、場合によつてこれらのロツド
に対してそれぞれコードを固着する。

この手段により、フイルタ区域におけるフイル
タケーキの転層が保証され、これにより脱水にお
ける本質的効率向上が生じる。

以下、本発明を図面に示す実施例について詳細
に説明する。

第１図はダブルベルトプレス１としてのダブル
スクリーンベルト脱水機の側面図である。この図
はフイルタ区域２を示し、このフイルタ区域２に
クサビ区域３が接続し、プレス区域４で終つてい
る。それぞれの脱水区域の上側ローラの周囲に上
スクリーンベルト５が掛回されており、下スクリ
ーンベルト６についても同様に形成されている。
上下のスクリーンベルト５と６の中間を、脱水さ
れるべきフイルタケーキ７が案内される。後側案
内ローラは、上下のスクリーンベルト５，６がク
サビ区域３の中で除々に近接する前にフイルタ区
域２が生じうる程度に後方にずらされて配置され
ている。フイルタ区域２の材料導入部の上方に、
横材８が前後に配置されている。これらの横材８
の作用は後述する。前記のプレス区域４はローラ
列を備え、このローラ列は、フイルタケーキ７と
共にスクリーンベルト５，６を１ケ所または数ケ
所においてＳ形に案内することができる。

第２図においては、フイルタ区域２の一部が拡
大図示されている。下スクリーンベルト６の上
に、またはこのベルトから僅小距離に、このベル
ト６を横断して１本または複数の、多ストランド
または単ストランドコード９が張設されている。
しかしその緊張度は強くなく、むしろ緩く保持さ
れている。また望ましくは、下スクリーンベルト
６の上方で、かつ、コード９の前方にドクター１
４を配設し、フイルタケーキ７が所望の高さを超
えない様にする。フイルタケーキ７は下スクリー
ンベルト６の上をスクリーン走行方向（矢印方
向）に送られ、その際に水が重力によつて下スク
リーンベルト６を通して落下する。そののち、フ
イルタケーキ７は、下スクリーンベルト６の上に
横方向に張設されたコード９を超えて押され、フ
イルタケーキ７のバリヤ層が強制的に破壊され、
これによつてフイルタケーキ７の中に新しい細孔
構造が作られる。その結果、テストの示す様に、
より高い脱水率が達成される。付図においては、
この事実が過水滴１５によつて象徴的に図示さ
れている。

第３図は、フイルタケーキ７を案内する下スク
リーンベルト６を横断面で示す。この下スクリー
ンベルト６の各側にそれぞれ１個のサイズリミツ
タ１０が備えられ、これらのサイズリミツタ１０
の形状は第３図から明白である。この場合、通常
のケーキ高さより上方に、横材８が配設され、サ
イズリミツタ１０のウエブの側面に固着されてい
る。第１図に図示の様に、この個所にコード９の
固着部も示されている。下スクリーンベルト６の
幅全体に亘つてほぼ等間隔に、一定数の、可動的
に案内されるロツド１１が固着されている。これ
らのロツド１１，１１は、フイルタケーキ７の中
に縦方向みぞを引くことを目的としている。これ
らのロツド１１を可動的に懸垂したことは、これ
らのロツド１１を、下スクリーンベルト６の上方
に定常的に位置づけるのに役立つ。フイルタケー
キ７の中におけるこの様なみぞの形成は追加的排
水作用をもたらす。なぜなら、水がこのみぞの中
に集まり、閉塞度の少いみぞ底部を通り下スクリ
ーンベルト６を通して流下するからである。

第４図は下スクリーンベルト６とフイルタケー
キ７とを平面で示す。両側にサイズリミツタ１０
が備えられている。このサイズリミツタに対し
て、横方向に横材８とロツド１１が固着されてい
る。また、各ロツド１１に対して、コード９がそ
れぞれループを成す様に非常に緩く連結されてい
る。その利点は、みぞの形成のほか、コード９に
よるフイルタケーキ７の転層作用が生じることで
ある。

最後に第５図と第６図には、曳きひも１２の配
置が示されている。第５図においては、下スクリ
ーンベルト６乃至フイルタケーキ７の平面図にお
いて、横材８がサイズリミツタ１０に固着された
状態で示されている。しかしこの場合、ロツド１
１の代りに曳きひも１２が固着され、これらの曳
きひも１２は垂れ下がつてスクリーンベルト６の
上を滑る。これらの曳きひも１２がフイルタケー
キ７の上を泳がない様にするため、曳きひも１２
の末端に小さなオモリ１３が固着されている。

第６図においては横材８を断面で示し、この横
材８に対して曳きひも１２が枢着されている。こ
の曳きひも１２は下スクリーンベルト６に達し、
フイルタケーキ７の中にみぞをつける。この場
合、曳きひも末端のオモリ１３がみぞの形成を容
易にする。

下スクリーンベルト６の上に載置されたフイル
タケーキ７がコード９および／またはロツド１１
によつて転層されることが本質的である。これに
よつて、脱水率の大幅な向上が保証される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による脱水機の略示図、第２図
はスクリーンベルトの部分縦断面図、第３図はロ
ツドを備えた横材の配置を示す横断面図、第４図
はロツドとコードとの組合せを示す平面図、第５
図は曳きひもを備えた横材を示す平面図、第６図
は曳きひも部を示す断面図である。 １…スクリーンベルトプレス、２…フイルタ区
域、３…クサビ区域、４…プレス区域、５，６…
スクリーンベルト、７…フイルタケーキ、８…横
材、９…コード、１０…リミツタ、１１…ロツ
ド、１２…曳きひも、１３…オモリ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １本または複数の、多ストランド型または単
   ストランド型のコード９をスクリーン走行方向に
   対して直角または斜方向に、スクリーン面全体を
   横断して下スクリーンベルト６とフイルタケーキ
   ７との間に張設することを特徴とするスクリーン
   ベルトプレスのフイルタケーキ転層装置。 ２ 下スクリーンベルト６の両側にコード９の張
   設個所が配設されていることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載のフイルタケーキ転層装置。 ３ スクリーンベルトを横断して横材８が備えら
   れ、この横材８に対してクマデ様の、垂直、可動
   ロツド１１が備えられ、これらのロツド１１に対
   してそれぞれコード９が固着されることを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のフイルタケーキ
   転層装置。 ４ コード９は緩く固着されることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記
   載のフイルタケーキ転層装置。 ５ ロツド末端に曳きひも１２が付設されること
   を特徴とする特許請求の範囲第３項乃至第４項の
   いずれかに記載のフイルタケーキ転層装置。 ６ 曳きひも１２の末端にオモリ１３が固着され
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第５項に
   記載のフイルタケーキ転層装置。