JPS6261144B2 - - Google Patents
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- JPS6261144B2 JPS6261144B2 JP54162333A JP16233379A JPS6261144B2 JP S6261144 B2 JPS6261144 B2 JP S6261144B2 JP 54162333 A JP54162333 A JP 54162333A JP 16233379 A JP16233379 A JP 16233379A JP S6261144 B2 JPS6261144 B2 JP S6261144B2
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Landscapes
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- Powder Metallurgy (AREA)
Description
本発明は電子写真の現像剤に用いられるキヤリ
ヤ(現像担体)、更に詳しくは電子写真現像方式
の中で磁気ブラン法、カスケード法に代表される
所謂「乾式現像方式」の二成分系現像剤に用いら
れるキヤリヤのうち、鉄粉に合成樹脂を被覆した
所謂「樹脂コート・キヤリヤ」に関する。 従来、上記の二成分系現像剤の磁性キヤリヤと
しては、通常65〜325メツシユ(タイラー標準篩
のメツシユ、以下同様)程度の還元鉄粉、電解鉄
粉、窒化鉄粉(施盤屑などの鉄屑を窒化、粉砕し
た後、脱窒した鉄粉)、アトマイズ鉄粉などの生
鉄粉が用いられて来たが、生鉄粉ではキヤリヤに
要求される電磁的諸性質に対する応答範囲が狭い
ので、これを改良するために生鉄粉に樹脂を被覆
したり、あるいは鉄粉の表面に酸化鉄層を形成
し、その上に樹脂を被覆したりした所謂「樹脂コ
ート・キヤリヤ」の開発が進められ、ある程度の
成功を収めつつあるが、なお、長時間使用すると
カブリやスジが発生したり、搬送性が悪化するな
ど、耐久性に欠ける欠点があつた。 本発明者らは上記の欠点を解消すべく幾多の鉄
粉を試作、研究を重ねた結果、樹脂コート・キヤ
リヤの耐久性と、芯材として用いる鉄粉の特定の
方法で得られる比表面積との間に重大な関連があ
り、比表面積が350cm2/g以上の鉄粉を用いるこ
とにより長寿命の樹脂コート・キヤリヤが安定し
て得られることを見出した。本発明はこの知見に
基いてなされたものである。すなわち、本発明は
生鉄粉を150メツシユ以下に整粒した後、これを
還元雰囲気中、800〜1200℃で焼結した焼結体
を、解砕、篩別して得られる粒度65〜325メツシ
ユ、比表面積350cm2/g以上の鉄粉の外表面に酸
化皮膜を形成し、これを芯材とし、該芯材を樹脂
でコーテイングしたことを特徴とする樹脂コー
ト・キヤリヤにある。 本発明において用いられる「比表面積」とは以
下に説明する測定方法および計算方法によつて得
られる数値である。すなわち (1) 測定装置としては(株)島津製作所製「島津粉体
比表面積測定装置、SS−100形」を用いる。 (2) 測定方法の詳細は上記装置に添付されている
取扱説明書によるが、原理的に要点を説明すれ
ば、前記装置の構成品(以下、本測定方法の説
明においては特に断らない限り、用具、用品は
前記装置の構成品または付属品である)である
試料筒(断面積2.0cm2のステンレス・ステイー
ル製円筒)に試料鉄粉7.5gをプランジヤおよ
び試料充填器を用いて充填し、試料層の厚さを
測定してその値をLcmとする。ついでこの試料
筒を装置本体に空気もれのないように接続し、
10cm水柱(10g/cm2)の圧力差で空気20cm2を試
料上部から下部へ透過させ、透過に要した時間
を測定してその値をt秒とする。なお、この測
定は通常気温20〜25℃の間で行う。 (3) 計算は下に示すKozeny−Carmanの式によつ
て行う。 ただしε=1−W/ρAL ここで Sw:試料の比表面積 cm2/g ε:試料の充填空隙率 ρ:試料の密度 g/cm3 本発明では試料は鉄粉であるからρとして
7.8g/cm3を採用する。 η:空気の粘性係数 g/cm・秒 ηと気温との関係は次のとおりである。
ヤ(現像担体)、更に詳しくは電子写真現像方式
の中で磁気ブラン法、カスケード法に代表される
所謂「乾式現像方式」の二成分系現像剤に用いら
れるキヤリヤのうち、鉄粉に合成樹脂を被覆した
所謂「樹脂コート・キヤリヤ」に関する。 従来、上記の二成分系現像剤の磁性キヤリヤと
しては、通常65〜325メツシユ(タイラー標準篩
のメツシユ、以下同様)程度の還元鉄粉、電解鉄
粉、窒化鉄粉(施盤屑などの鉄屑を窒化、粉砕し
た後、脱窒した鉄粉)、アトマイズ鉄粉などの生
鉄粉が用いられて来たが、生鉄粉ではキヤリヤに
要求される電磁的諸性質に対する応答範囲が狭い
ので、これを改良するために生鉄粉に樹脂を被覆
したり、あるいは鉄粉の表面に酸化鉄層を形成
し、その上に樹脂を被覆したりした所謂「樹脂コ
ート・キヤリヤ」の開発が進められ、ある程度の
成功を収めつつあるが、なお、長時間使用すると
カブリやスジが発生したり、搬送性が悪化するな
ど、耐久性に欠ける欠点があつた。 本発明者らは上記の欠点を解消すべく幾多の鉄
粉を試作、研究を重ねた結果、樹脂コート・キヤ
リヤの耐久性と、芯材として用いる鉄粉の特定の
方法で得られる比表面積との間に重大な関連があ
り、比表面積が350cm2/g以上の鉄粉を用いるこ
とにより長寿命の樹脂コート・キヤリヤが安定し
て得られることを見出した。本発明はこの知見に
基いてなされたものである。すなわち、本発明は
生鉄粉を150メツシユ以下に整粒した後、これを
還元雰囲気中、800〜1200℃で焼結した焼結体
を、解砕、篩別して得られる粒度65〜325メツシ
ユ、比表面積350cm2/g以上の鉄粉の外表面に酸
化皮膜を形成し、これを芯材とし、該芯材を樹脂
でコーテイングしたことを特徴とする樹脂コー
ト・キヤリヤにある。 本発明において用いられる「比表面積」とは以
下に説明する測定方法および計算方法によつて得
られる数値である。すなわち (1) 測定装置としては(株)島津製作所製「島津粉体
比表面積測定装置、SS−100形」を用いる。 (2) 測定方法の詳細は上記装置に添付されている
取扱説明書によるが、原理的に要点を説明すれ
ば、前記装置の構成品(以下、本測定方法の説
明においては特に断らない限り、用具、用品は
前記装置の構成品または付属品である)である
試料筒(断面積2.0cm2のステンレス・ステイー
ル製円筒)に試料鉄粉7.5gをプランジヤおよ
び試料充填器を用いて充填し、試料層の厚さを
測定してその値をLcmとする。ついでこの試料
筒を装置本体に空気もれのないように接続し、
10cm水柱(10g/cm2)の圧力差で空気20cm2を試
料上部から下部へ透過させ、透過に要した時間
を測定してその値をt秒とする。なお、この測
定は通常気温20〜25℃の間で行う。 (3) 計算は下に示すKozeny−Carmanの式によつ
て行う。 ただしε=1−W/ρAL ここで Sw:試料の比表面積 cm2/g ε:試料の充填空隙率 ρ:試料の密度 g/cm3 本発明では試料は鉄粉であるからρとして
7.8g/cm3を採用する。 η:空気の粘性係数 g/cm・秒 ηと気温との関係は次のとおりである。
【表】
L:試料層の厚さ cm
Q:試料層透過空気量 cm3
本発明では20cm3を採用する。
ΔP:試料層両端の圧力差 g/cm2
本発明では10g/cm2を採用する。
A: 試料断面積 cm2
本発明では2.0cm2を採用する。
t:Q(本発明では20)cm3の空気が試料層を透
過するのに要する時間 秒 W:試料の重量 g 本発明では7.5gを採用する。 本発明は以上のようにして測定、計算して得ら
れる比表面積の値が350cm2/g以上である鉄粉が
使用される。比表面積の値が350cm2/g未満の鉄
粉においては、これを芯材とした樹脂コート・キ
ヤリヤの耐久性が不充分で、長時間使用するとカ
ブリやスジが発生したり、搬送性が悪化するなど
の欠点を生じ易い。 本発明において鉄粉の好ましい製造法の一つは
次のとおりである。すなわち、原料としてさきに
述べた二成分系現像剤の磁性キヤリヤに適してい
る生鉄粉を150メツシユ以下に整粒した後、これ
を水素ガス、アンモニア分解ガス等の還元雰囲気
中で約800〜1200℃の温度範囲で2〜1時間焼結
し、得られた焼結体を解砕、篩別して所望の粒度
(通常65〜325メツシユ程度)に整粒して鉄粉を得
る方法がそれである。 次に本発明において鉄粉を用いて樹脂コート・
キヤリヤを製造する方法の好ましい一例について
説明する。金属と樹脂とではどうしても接着性が
良好でないので、これをよくするために鉄粉表面
に酸化皮膜を形成する。酸化皮膜の形成に当つて
は、酸化が過度になるとキヤリヤの電磁的諸性質
に悪影響があるので、表面に酸化鉄層と思われる
青紫色乃至暗紫色の皮膜を形成する程度がよい。
その形成方法としては、大気中で300℃〜500℃の
温度で1時間〜15分程度で焙焼する方法の他酸素
分圧約1mmHgの炭酸ガス雰囲気中で400〜700℃
の温度で2時間〜15分程度焙焼する方法とか、ふ
つうの大気中で350〜700℃の温度で1時間〜15分
焙焼後、水素ガス、アンモニア分解ガス等の還元
雰囲気中で350〜600℃の温度で2時間〜15分還元
する方法などが好ましい方法として例示される。
このようにして酸化皮膜を形成した鉄粉に樹脂コ
ーテイングを施すのであるが、樹脂としては酸化
鉄層との接着性のよいもであればよく、例えばフ
ツ素、アクリル、メラミン、エポキシ系樹脂など
が例示され、これらの樹脂を通常芯材に対して固
形分として0.5〜3重量%程度、スプレー法、浸
漬法など一般に行われているコーテイングの方法
によつてコーテイングする。 なお、本発明は特許請求の範囲にも明記してあ
るとおり「樹脂コート・キヤリヤの芯材用鉄粉」
であるから、例えば生鉄粉のままの状態や、これ
に表面に酸化皮膜を形成した状態とか、要するに
樹脂コートを施さない状態でキヤリヤとして使用
しても、後述の実施例においても明らかにされる
ように、所期の効果は得られないから、このよう
な使用態様は本発明の範囲を逸脱するものであ
る。 以下、実施例によつて本発明を更に詳細に説明
する。 実施例 1 150メツシユ以下の原料鉄粉(比表面積296cm2/
g、全鉄97.74重量%、金属鉄95.22重量%)を
325メツシユ以下に整粒した後、水素雰囲気中で
1000℃の温度で1.5時間焼結し、得られた焼結体
を解砕し、150メツシユ以下に整粒して、比表面
積406cm2/gの鉄粉を得た。 この鉄粉Aを大気中で350℃30分間焙焼して表
面に青紫色の酸化鉄の皮膜を形成した。これを芯
材とし、これにアクリル系樹脂(アクリル酸エス
テルとメタアクリル酸エステルとの共重合体)を
固形分で0.5重量%コーテングしたものと、フツ
素系樹脂(フロロエステルアクリレート)を固形
分で0.5重量%コーテイングしたものとを製造し
た。これらは何れも鉄粉を芯材とする樹脂コー
ト・キヤリヤであつて、これらを夫々本A1、本
A2とする。 また、同じ原料鉄粉を用い、325メツシユ以下
への整粒および焼結解砕、整粒処理を施すことな
く、直接前記同様の酸化鉄皮膜形成およびアクリ
ル系樹脂コーテイングを施した樹脂コート・キヤ
リヤを製造した。これを比較品A1(以下比A1と
略す)とする。 なお、上記の、鉄粉Aに単に酸化鉄皮膜を形成
しただけのもの(樹脂コーテイングを施す以前の
もの)も比較品とし、これを比A2とする。 実施例 2 200メツシユ以下の原料鉄粉(比表面積312cm2/
g、全鉄95.78重量%、金属鉄90.76重量%)をア
ンモニア分解ガス雰囲気中で900℃の温度で1.5時
間焼結し、得られた焼結体を解砕し、200メツシ
ユ以下に整粒して比表面積385cm2/gの鉄粉を得
た。 この鉄粉Bを、酸素分圧1mmHgの炭酸ガス雰
囲気中で600℃で1時間焙焼し、表面に暗紫色の
酸化鉄の皮膜を形成した。これを芯材とし、これ
に実施例1と同じアクリル系樹脂を固形分で0.5
重量%コーテイングして樹脂コート・キヤリヤを
製造した。これを本B1とする。 また同じ原料鉄粉を用い、焼結、解砕、整粒処
理を施さなかつた以外は上記と全く同じ処理を施
して、比較品の樹脂コート・キヤリヤを製造し
た。これを比B1とする。 なお、鉄粉に単に酸化鉄皮膜を形成しただけの
もの(樹脂コーテイングを施す以前のもの)も比
較品とし、これを比B2とする。 実施例 3 実施例1の本A1,本A2、比A1、比A2、実施例
2の本B1、比B1、比B2計7種類のキヤリヤにつ
いて強制撹拌劣化方式による耐久性調査を行つ
た。その方法は次のとおりである。すなわち、各
キヤリヤについて3Kgづつの試料を採り、これを
それぞれ別個に内径15cmのボール・ミルに装入
し、ボールなしで88rpmで50時間回転した後取り
出し、トナーと混合して実写テストを行つた。同
時に各キヤリヤの製造したままの状態のもの(第
1表で「初期」と表示)についても同様の実写テ
ストを行つた。使用した複写機は東芝BD−703型
機と小西六2000R型機で、トナーはそれぞれの
専用トナーを用い、現像剤のトナー濃度は前者が
3重量%、後者が5重量%になるようにした。結
果を第1表に示す。
過するのに要する時間 秒 W:試料の重量 g 本発明では7.5gを採用する。 本発明は以上のようにして測定、計算して得ら
れる比表面積の値が350cm2/g以上である鉄粉が
使用される。比表面積の値が350cm2/g未満の鉄
粉においては、これを芯材とした樹脂コート・キ
ヤリヤの耐久性が不充分で、長時間使用するとカ
ブリやスジが発生したり、搬送性が悪化するなど
の欠点を生じ易い。 本発明において鉄粉の好ましい製造法の一つは
次のとおりである。すなわち、原料としてさきに
述べた二成分系現像剤の磁性キヤリヤに適してい
る生鉄粉を150メツシユ以下に整粒した後、これ
を水素ガス、アンモニア分解ガス等の還元雰囲気
中で約800〜1200℃の温度範囲で2〜1時間焼結
し、得られた焼結体を解砕、篩別して所望の粒度
(通常65〜325メツシユ程度)に整粒して鉄粉を得
る方法がそれである。 次に本発明において鉄粉を用いて樹脂コート・
キヤリヤを製造する方法の好ましい一例について
説明する。金属と樹脂とではどうしても接着性が
良好でないので、これをよくするために鉄粉表面
に酸化皮膜を形成する。酸化皮膜の形成に当つて
は、酸化が過度になるとキヤリヤの電磁的諸性質
に悪影響があるので、表面に酸化鉄層と思われる
青紫色乃至暗紫色の皮膜を形成する程度がよい。
その形成方法としては、大気中で300℃〜500℃の
温度で1時間〜15分程度で焙焼する方法の他酸素
分圧約1mmHgの炭酸ガス雰囲気中で400〜700℃
の温度で2時間〜15分程度焙焼する方法とか、ふ
つうの大気中で350〜700℃の温度で1時間〜15分
焙焼後、水素ガス、アンモニア分解ガス等の還元
雰囲気中で350〜600℃の温度で2時間〜15分還元
する方法などが好ましい方法として例示される。
このようにして酸化皮膜を形成した鉄粉に樹脂コ
ーテイングを施すのであるが、樹脂としては酸化
鉄層との接着性のよいもであればよく、例えばフ
ツ素、アクリル、メラミン、エポキシ系樹脂など
が例示され、これらの樹脂を通常芯材に対して固
形分として0.5〜3重量%程度、スプレー法、浸
漬法など一般に行われているコーテイングの方法
によつてコーテイングする。 なお、本発明は特許請求の範囲にも明記してあ
るとおり「樹脂コート・キヤリヤの芯材用鉄粉」
であるから、例えば生鉄粉のままの状態や、これ
に表面に酸化皮膜を形成した状態とか、要するに
樹脂コートを施さない状態でキヤリヤとして使用
しても、後述の実施例においても明らかにされる
ように、所期の効果は得られないから、このよう
な使用態様は本発明の範囲を逸脱するものであ
る。 以下、実施例によつて本発明を更に詳細に説明
する。 実施例 1 150メツシユ以下の原料鉄粉(比表面積296cm2/
g、全鉄97.74重量%、金属鉄95.22重量%)を
325メツシユ以下に整粒した後、水素雰囲気中で
1000℃の温度で1.5時間焼結し、得られた焼結体
を解砕し、150メツシユ以下に整粒して、比表面
積406cm2/gの鉄粉を得た。 この鉄粉Aを大気中で350℃30分間焙焼して表
面に青紫色の酸化鉄の皮膜を形成した。これを芯
材とし、これにアクリル系樹脂(アクリル酸エス
テルとメタアクリル酸エステルとの共重合体)を
固形分で0.5重量%コーテングしたものと、フツ
素系樹脂(フロロエステルアクリレート)を固形
分で0.5重量%コーテイングしたものとを製造し
た。これらは何れも鉄粉を芯材とする樹脂コー
ト・キヤリヤであつて、これらを夫々本A1、本
A2とする。 また、同じ原料鉄粉を用い、325メツシユ以下
への整粒および焼結解砕、整粒処理を施すことな
く、直接前記同様の酸化鉄皮膜形成およびアクリ
ル系樹脂コーテイングを施した樹脂コート・キヤ
リヤを製造した。これを比較品A1(以下比A1と
略す)とする。 なお、上記の、鉄粉Aに単に酸化鉄皮膜を形成
しただけのもの(樹脂コーテイングを施す以前の
もの)も比較品とし、これを比A2とする。 実施例 2 200メツシユ以下の原料鉄粉(比表面積312cm2/
g、全鉄95.78重量%、金属鉄90.76重量%)をア
ンモニア分解ガス雰囲気中で900℃の温度で1.5時
間焼結し、得られた焼結体を解砕し、200メツシ
ユ以下に整粒して比表面積385cm2/gの鉄粉を得
た。 この鉄粉Bを、酸素分圧1mmHgの炭酸ガス雰
囲気中で600℃で1時間焙焼し、表面に暗紫色の
酸化鉄の皮膜を形成した。これを芯材とし、これ
に実施例1と同じアクリル系樹脂を固形分で0.5
重量%コーテイングして樹脂コート・キヤリヤを
製造した。これを本B1とする。 また同じ原料鉄粉を用い、焼結、解砕、整粒処
理を施さなかつた以外は上記と全く同じ処理を施
して、比較品の樹脂コート・キヤリヤを製造し
た。これを比B1とする。 なお、鉄粉に単に酸化鉄皮膜を形成しただけの
もの(樹脂コーテイングを施す以前のもの)も比
較品とし、これを比B2とする。 実施例 3 実施例1の本A1,本A2、比A1、比A2、実施例
2の本B1、比B1、比B2計7種類のキヤリヤにつ
いて強制撹拌劣化方式による耐久性調査を行つ
た。その方法は次のとおりである。すなわち、各
キヤリヤについて3Kgづつの試料を採り、これを
それぞれ別個に内径15cmのボール・ミルに装入
し、ボールなしで88rpmで50時間回転した後取り
出し、トナーと混合して実写テストを行つた。同
時に各キヤリヤの製造したままの状態のもの(第
1表で「初期」と表示)についても同様の実写テ
ストを行つた。使用した複写機は東芝BD−703型
機と小西六2000R型機で、トナーはそれぞれの
専用トナーを用い、現像剤のトナー濃度は前者が
3重量%、後者が5重量%になるようにした。結
果を第1表に示す。
【表】
第1表から明らかなように、比A1、比B1(何
れも非焼結品)、比A2、比B2(酸化皮膜を形成し
たのみで、樹脂コーテイングを施さなかつたも
の)では何れも50時間後には何等かの難点が発生
したのに対し、本発明のごとく比表面積が350
cm2/g以上の鉄粉酸化皮膜を形成した後、樹脂コ
ーテイングを施した本A1、本A2、本B1では50時
間後も何等の難点も発生せず、はるかに耐久性が
すぐれていることが分る。 なお、実写成績と密接な関連があるとされてい
るキヤリヤの電気抵抗(粉体の体積抵抗、単位
Ω・cm)およびキヤリヤとトナーとを混合した場
合(実写テストの場合と同じトナーおよび混合割
合)の帯電量(単位μc/g)も測定し、初期に
対する50時間後の変化の度合を調査した。その結
果、比較品では電気抵抗0.5〜2倍、帯電量±30
%程度の変化率であつたのに対し、本発明に基づ
く樹脂コート・キヤリヤ(本A1,本A2,本B1)で
は電気抵抗1〜1.2倍、帯電量±10%程度の変化
率で、変化の度合がはるかに小さいことが判明し
た。これは実写テストの結果とよく一致するもの
である。 実施例 4 本A1と比B1について実写耐久テストを実施し
た。その方法はつぎのとおりである。すなわち、
複写機としては小西六2000R型機を用い、この
機種の専用トナーと上記の各キヤリヤとを何れも
トナー濃度が5重量%になるように配合して現像
剤とし、それぞれの現像剤を用いて実際の複写を
行い、画像の変化を肉眼により観察した。その結
果、比Bを用いた場合には約2万枚で搬送性が悪
くなり、カブリも多くなつたが、本Aを用いた場
合には4万枚複写してもなお初期と同様の良質の
画像が得られ、耐久性がすぐれていることが明ら
かとなつた。この結果は実施例3の結果ともよく
一致している。
れも非焼結品)、比A2、比B2(酸化皮膜を形成し
たのみで、樹脂コーテイングを施さなかつたも
の)では何れも50時間後には何等かの難点が発生
したのに対し、本発明のごとく比表面積が350
cm2/g以上の鉄粉酸化皮膜を形成した後、樹脂コ
ーテイングを施した本A1、本A2、本B1では50時
間後も何等の難点も発生せず、はるかに耐久性が
すぐれていることが分る。 なお、実写成績と密接な関連があるとされてい
るキヤリヤの電気抵抗(粉体の体積抵抗、単位
Ω・cm)およびキヤリヤとトナーとを混合した場
合(実写テストの場合と同じトナーおよび混合割
合)の帯電量(単位μc/g)も測定し、初期に
対する50時間後の変化の度合を調査した。その結
果、比較品では電気抵抗0.5〜2倍、帯電量±30
%程度の変化率であつたのに対し、本発明に基づ
く樹脂コート・キヤリヤ(本A1,本A2,本B1)で
は電気抵抗1〜1.2倍、帯電量±10%程度の変化
率で、変化の度合がはるかに小さいことが判明し
た。これは実写テストの結果とよく一致するもの
である。 実施例 4 本A1と比B1について実写耐久テストを実施し
た。その方法はつぎのとおりである。すなわち、
複写機としては小西六2000R型機を用い、この
機種の専用トナーと上記の各キヤリヤとを何れも
トナー濃度が5重量%になるように配合して現像
剤とし、それぞれの現像剤を用いて実際の複写を
行い、画像の変化を肉眼により観察した。その結
果、比Bを用いた場合には約2万枚で搬送性が悪
くなり、カブリも多くなつたが、本Aを用いた場
合には4万枚複写してもなお初期と同様の良質の
画像が得られ、耐久性がすぐれていることが明ら
かとなつた。この結果は実施例3の結果ともよく
一致している。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 生鉄粉を150メツシユ以下に整粒した後、こ
れを還元雰囲気中、800〜1200℃で焼結した焼結
体を、解砕、篩別して得られる粒度65〜325メツ
シユ、比表面積350cm2/g以上の鉄粉の外表面に
酸化皮膜を形成し、これを芯材とし、該芯材を樹
脂でコーテイングしたことを特徴とする樹脂コー
ト・キヤリヤ。 2 前記樹脂がフツ素系樹脂、アクリル系樹脂、
メラミン系樹脂およびエポキシ系樹脂から選ばれ
る前記特許請求の範囲第1項記載の樹脂コート・
キヤリヤ。 3 前記芯材料に対して前記樹脂を固形分として
0.5〜3重量%コーテイングした前記特許請求の
範囲第1項ないし第2項記載の樹脂コート・キヤ
リヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16233379A JPS5684402A (en) | 1979-12-14 | 1979-12-14 | Iron powder as core materials for resin-coated carrier |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16233379A JPS5684402A (en) | 1979-12-14 | 1979-12-14 | Iron powder as core materials for resin-coated carrier |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5684402A JPS5684402A (en) | 1981-07-09 |
JPS6261144B2 true JPS6261144B2 (ja) | 1987-12-19 |
Family
ID=15752546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16233379A Granted JPS5684402A (en) | 1979-12-14 | 1979-12-14 | Iron powder as core materials for resin-coated carrier |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5684402A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58199355A (ja) * | 1982-05-17 | 1983-11-19 | Toray Ind Inc | 二成分系現像剤 |
JPS5938755A (ja) * | 1982-08-30 | 1984-03-02 | Konishiroku Photo Ind Co Ltd | 静電荷像現像用キヤリア |
WO1993004408A1 (en) * | 1991-08-16 | 1993-03-04 | Eastman Kodak Company | Ferrite green beads and method of producing carrier particles |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS513238A (ja) * | 1974-05-30 | 1976-01-12 | Xerox Corp |
-
1979
- 1979-12-14 JP JP16233379A patent/JPS5684402A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS513238A (ja) * | 1974-05-30 | 1976-01-12 | Xerox Corp |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5684402A (en) | 1981-07-09 |
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