JPS6260415B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6260415B2
JPS6260415B2 JP10850685A JP10850685A JPS6260415B2 JP S6260415 B2 JPS6260415 B2 JP S6260415B2 JP 10850685 A JP10850685 A JP 10850685A JP 10850685 A JP10850685 A JP 10850685A JP S6260415 B2 JPS6260415 B2 JP S6260415B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
group
same
coating liquid
electronic materials
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP10850685A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61266436A (ja
Inventor
Koichi Kunimune
Shiro Konotsune
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP10850685A priority Critical patent/JPS61266436A/ja
Publication of JPS61266436A publication Critical patent/JPS61266436A/ja
Publication of JPS6260415B2 publication Critical patent/JPS6260415B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はシリコン系ポリイミド重合体の新規な
前駆体物質及びそれを含む電子材料用塗布液に関
する。 従来、電子分野に於ける保護材料、絶縁材料と
して主に耐熱性の面からポリイミド樹脂が広く用
いられている。しかし総合的な面からみてこの分
野に於いて必ずしも満足すべきものはなく改良を
すべき点も少なくない。一般に電子材料用ポリイ
ミド前駆体はポリアミド酸溶液として基材に塗布
し焼成しイミド化させて硬化させる。この塗布用
溶液は非常に粘度が高く、作業性に劣るという欠
点がある。また、焼成時の温度が300〜400℃と高
温を要するため基材の耐熱温度を越えることがあ
ること、塗布対象であるシリコンウエハーやガラ
ス等との接着性が不十分であること等の欠点があ
る。 接着性の改善についてはシリコン化合物の共重
合体が多く提案されている。たとえば、特開昭57
−143328、特開昭58−7473及び特開昭58−13631
では原料であるジアミン成分の一部を両末端をジ
アミンで停止したポリシロキサンで置き換えたポ
リイミド−シロキサン共重合体が提案されてい
る。しかしこの場合共重合体中のシロキサン含量
の増加とともに、耐熱性が低下し、かつポリアミ
ド酸の重合度が低下して塗膜形成能が低下すると
いう欠点を有している。 特公昭58−32162号及び特公昭58−32163号に
は、本発明化合物の合成原料であるアミド酸を含
むポリアミドカルボン酸等が開示されている。し
かしこのポリアミドカルボン酸等は従来のポリア
ミドカルボン酸と同様に焼成イミド化に300℃以
上の高温を要するという欠点がある。またこれら
特許は、脱水剤を用いて緩和な条件下に処理し化
学的に環化(イミド化)することを開示してい
る。しかしこの方法による環化は長時間を要し、
得られた環化物は、Si含量の大きいものは分子量
が小さいためにワニスの粘度が小さく塗膜形成能
に劣り、Si含量の小さいものはシリコンウエーハ
ーやガラスとの接着性に劣るという欠点を持つて
いる。 本発明の目的は、半導体の表面保護膜、多層配
線層間絶縁膜などに用いるのに適した、適当な溶
媒に可溶で;比較的低温で焼成硬化させることが
でき;溶液としたとき良好な作業性を与えかつ良
好な塗膜形成能を与え;そしてシリコンウエーハ
ーやガラス等との接着性のよいポリイミドシロキ
サンプレポリマー及びこれを含む電子材料用塗布
液を提供することにある。 本発明は、下記一般式()で表わされるアミ
ド酸化合物、又はこれと下記一般式()で表わ
されるアミド酸化合物との混合物であつて()
の化合物を10モル%以下含有するものを、溶液を
基準として70重量%以上の溶媒の存在下、60〜
200℃の温度で0.2〜6時間反応させ、更に必要に
応じて前記アミド酸化合物()又は前記混合物
1モル当たり{m+n−2)x+(r−1)y}モル
以下の水を添加し、60〜200℃の温度で0.2〜6時
間反応させることにより得ることができる、固有
粘度0.05〜0.5dl/gで、一般式()で表わさ
れる可溶性イミドオリゴマー及びこのオリゴマー
の電子材料用塗布液としての用途を要旨とするも
のである。 但し、これらの式において、R1は4価の、R6
は3価の炭素環式芳香族基を表わし、それらにつ
ながるカルボンアミド基及びカルボキシル基
(()、()式の場合。)又は1つのイミドを形
成する2つのカルボニル基(()式の場合。)は
異なる環構成原子に結合し、カルボンアミド基は
それぞれ1つのカルボン酸基に対して(()、
()式の場合。)又は1つのイミドを形成する2
つのカルボニル基(()の場合。)は互にオルト
位に付いており;R2,R3及びR8は同一又は異な
る次の基であり; −(CH2s
【式】
【式】または
【式】(但し ここにsは1〜4の整数を表わす。) R4,R5及びR7は同一又は異なる炭素数1〜6の
アルキル基、フエニル基又は炭素数7〜12のアル
キル置換フエニル基であり;Xは同一又は異なる
アルコキシ基、アセトキシ基、ハロゲン又は水酸
基であり;Rは同一又は異なる水素又はXに由来
するアルキル基又はアセチル基であり;m,nは
1,2又は3でm+n≧3であり;rは2または
3であり;pとqはそれぞれ整数であり、式m+
n≦p≦2(m+n)−1,r≦q≦2r−1を満
たし;R1,R6,R2,R3,R8,R4,R5,R7,X,
m,n,r,p及びqはそれぞれ同一分子内で同
一又は異なつたものでありえ(()式の場
合。);x及びyはそれぞれ一般式()及び
()で表わされるアミド酸化合物の反応量(モ
ル)であり、次の式を満足する値である。 0≦100y/x+y≦10 また前記固有粘度は次式で表わされる「η
inh」である。 ηinh=lnη/ηo/C ここでηはウベローデ粘度計を使用し、溶媒N
−メチル−2−ピロリドン中、温度30±0.01℃、
濃度0.5g/dlで測定した値であり、ηoは同粘
度計を使用し同温度における同溶媒の測定値であ
り、Cは濃度0.5g/dlである。前記R1の例とし
ては
【式】
【式】及び
【式】を挙げることができる。 前記R4,R5及びR7の例としては−CH3,−C2H5
【式】を挙げることができる。 本発明オリゴマーの合成に使用される一般式
()で表わされる化合物としては、例えば次に
示される化合物を挙げることができる。 このようなアミド酸化合物は、例えばテトラカ
ルボン酸二無水物と下記一般式()及び()
で表わされるアミノシリコン化合物を反応させる
ことにより得ることができる。 NH2−R2−SiR4 3-nXn () NH2−R3−SiR5 3-oXo () ここに、R2,R3,R4,R5,X,m及びnは前
に述べたのと同じ意味を表わす。()及び
()の化合物は勿論同一であつてもよい。 前記R6の例としては
【式】を挙げるこ とができる。 一般式()で表わされる化合物としては、例
えば次に示される化合物を挙げることができる。 このようなアミド酸化合物は、例えばトリカル
ボン酸無水物と、下記一般式()で表わされる
アミノシリコン化合物を反応させることにより、
得ることができる。 NH2−R8−SiR7 3-rXr () ここにR7,R8X及びrは前に述べたのと同じ意
味を表わす。 前記()又は()と()のアミド酸化合
物を次のような溶媒の存在下、特定の制御された
条件で反応させることにより本発明に係るイミド
化合物が合成される。 前記()のアミド酸化合物が存在する場合
は、本発明に係るイミドオリゴマーは、これを金
属表面にコーテイングしたとき、その接着性が改
善される。この含量は()との合計量を基準に
して10モル%程度以下がよい。この含量が大き過
ぎると、得られるイミドオリゴマーの塗膜形成能
が低下し好ましくない。この含量は0.1モル%程
度以上であれば、本発明に係るイミドオリゴマー
の金属との接着性改善の効果が顕著であるが、こ
れ以下の量存在してもよい。 前記反応の溶媒の具体例としてはN−メチル−
2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テメト
ラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘ
キサメチルホスホルアミド、メチルホルムアミ
ド、N−アセチル−2−ピロリドン、トルエン、
キシレン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ
等の1種又は2種以上を使用でき、これらを30〜
100%含有する他の溶媒との混合溶媒としてでも
使用することができる。 次に前記反応の条件について説明する。一般式
()又は()及び()のアミド酸化合物は
上述したような溶媒に溶解させ、その濃度は30%
以下が好ましい。これ以上の濃度では条件により
溶媒不溶性のイミド化合物の生成の恐れがあるた
めである。下限は製品の使用方法及び経済性を考
慮して選択されるべきであるが2%程度が好まし
い。 反応温度は60〜200℃が好ましい。これ以下の
温度でも反応は進行するが経済的でない場合があ
る。200℃以上の温度は必要でない。反応時間は
0.2〜6時間で十分である。 このような条件で反応を行うと一般式()又
は()と()のアミド酸化合物は脱水により
イミド化合物になる。 前記のXがアルコキシ基等のような加水分解性
基の場合、イミド化で生じた水により加水分解が
生じ、続いて縮合によりシロキサン結合が生じて
高分子化が進行する。あまり分子量が大きくなり
過ぎると溶媒に対して不溶化し、また逆に加水分
解及び縮合反応が進行しない場合塗膜形成能のな
いか、または劣る化合物しか得られない。すなわ
ち本発明における方法による制御された反応条件
により初めて良好な塗膜形成能ある可溶性イミド
オリゴマーが得られるのである。また三級アミン
のようなイミド化反応促進剤を添加することもで
きるが必ずしも必要でない。なぜなら本発明にお
ける方法ではXが加水分解性基である場合イミド
化反応により生成した水は本発明の反応条件では
直ちにXの加水分解により消費されるためイミド
化反応が通常のそれに比較して穏やかにかつ速や
かに進行するからである。これは本発明における
方法の1つの特徴をなしている。 前記加水分解反応は、酸触媒等により反応を促
進させることも可能であるが、後にその酸触媒が
残存した場合の悪影響を考慮して、加水分解反応
が不十分な場合、酸触媒を添加せず該アミド酸化
合物1モルに対して{(m+n−2)x+(r−
1)y}モル以下の水を添加し酸を添加しないで
水を添加しないときの反応条件での反応に引続い
て同様の温度、時間の範囲で、反応を続行するの
が好ましい。こうして所望のイミドオリゴマーを
得ることができる。 このようにして合成された本発明のイミド化合
物は下記の条件で測定された固有粘度0.05〜0.5
のオリゴマーである。 固有粘度ηinh=lnη/ηo/C ウベローデ粘度計を使用し、溶媒N−メチル−
2−ピロリドン中、温度30±0.01℃、濃度0.5
g/dlで測定する。 ただしη及びηoは、それぞれ0.5g/dlの溶
液及び溶媒の粘度、Cは濃度0.5g/dlである。 以上のようにして測定された固有粘度が0.05未
満のイミド化合物の場合、塗布液として使用して
も塗膜形成能が十分でない。一方0.5を越える固
有粘度ではオリゴマーの溶媒に対する不溶性のた
め測定されなかつた。 本発明のオリゴマーは、
【式】をFとし、
【式】をGとすれば、その構造 の一部を示せば例えば次のようである。 本発明のイミド化合物を電子材料用塗布液とし
て使用する場合には必要に応じて固体の吸着剤等
を使用してイオン性化合物を除去し、さらに0.5
μm以下のフイルターにより微細な固体不純物を
除去して使用することができる。溶媒としては前
述の反応溶媒と同じものが使用できる。塗布液の
濃度は必要とする塗膜の厚みにより決められるが
30重量%以下が好ましく0.3〜25重量%の範囲が
特に現実的である。30重量%を越えると液の流動
性が低下し好ましくない。この塗布液は前記一般
式()の化合物の他に、一般式()において
100y/(x+y)>10の形のオリゴマー(x=0
の場合を含む)を含んでいてもよい。この場合に
も塗膜の絶縁性を害しないために一般式()の
成分は塗布液全量を基準として()の成分との
合計量の10モル%以下が好ましい。塗布液は常法
に従いスピンナー等でシリコンウエーハー、ガラ
ス板等に均一に塗布し、焼成により固い塗膜を形
成することができる。焼成条件は使用する溶媒、
塗膜の厚さ等により多少異なるが100〜300℃、
0.5〜1.5時間で十分である。 次に本発明の効果を具体的に述べる。本発明の
イミド化合物を含有する電子材料用塗布液につい
て従来のポリイミド前駆体塗布液と比較する。後
者の化合物はアミド酸のポリマーであるため、高
い焼成温度を必要とし;粘度の経時変化が大き
く;溶液粘度が高いのでハンドリングが難しい。
一方本発明に係る塗布液は既にイミド化された化
合物を含有するものであるため、後者に比較して
焼成温度は低く低分子量オリゴマーであるため溶
液粘度は小さくハンドリングは容易である。さら
にその化合物中にシロキサン結合を多く含有する
ために基材のシリコンウエハーあるいはガラスと
の密着性は大きい。 また、原料の一部に一般式()のアミド酸化
合物を用いることにより合成された本発明のイミ
ドオリゴマーは銅、アルミニウム等の金属に対し
て改善された密着性を有し、その実用価値は大き
い。 耐熱性の面においても例えば原料を全芳香族の
アミド酸化合物による本発明に係る塗布液からな
る塗膜は全芳香族ポリアミド酸からなる塗膜に比
較して劣るものではない。さらに本発明に係る塗
布液からなる塗膜は原料のアミド酸化合物を選択
することにより、その表面硬度を大幅に変えうる
ことが明らかになつた。 以上のように多くの優れた特性を有する本発明
の化合物を提供することの工業的価値は大であ
る。 以下本発明の効果を実施例等により具体的に説
明する。尚、以下の実施例等においては、「%」
とは特にことわらない限り「重量%」をいう。 参考例 1 かくはん装置、滴下漏斗、温度計および窒素置
換装置を付した1のフラスコを冷水中に固定し
た。フラスコ内を窒素置換した後、脱水精製した
500mlのN−メチル−2−ピロリドン及び185.58
g(0.838モル)の3−アミノプロピルトリエト
キシシランを投入しかくはんを続けた。91.42g
(0.419モル)の粉末状のピロメリツト酸二無水物
を滴下漏斗に投入し、これより徐々に30分間かけ
て前記フラスコに投入し反応を続けた。この間反
応温度は0〜5℃であつた。その後昇温し、20〜
25℃で1時間反応させた。ほぼ無色の透明液が得
られた。 反応液の1部をとり常温減圧下に乾燥し得られ
た淡褐色の物質を赤外線吸収スペクトルにより分
析した結果3,280cm-1、1,550cm-1にアミドの
吸収が現われ、原料アミンの1,490cm-1の吸収
が消滅し、もう一つの原料であるピロメリツト酸
二無水物の1,780cm-1のカルボニルの吸収が
1,720cm-1へシフトしていた。 このことから明らかにアミド酸化合物が生成し
ている。 参考例 2 参考例1と同様の装置及び方法で85.19g
(0.399モル)のp−アミノフエニルトリメトキシ
シランと43.56g(0.200モル)のピロメリツト酸
二無水物を500mlのN−メチル−2−ピロリドン
を溶媒として5〜15℃1時間、続いて20〜25℃で
1時間反応させた。 赤外線吸収スペクトルの結果から同様にアミド
酸化合物の生成が認められた。 参考例 3 参考例1と同様の装置及び方法で82.02g
(0.429モル)の3−アミノプロピルメチルジエト
キシシランと46.73g(0.214モル)のピロメリツ
ト酸二無水物を500mlのN−メチル−2−ピロリ
ドン中0〜10℃の温度で1時間、続いて20〜25℃
で2時間反応させた。 赤外線吸収スペクトルの結果から同様にアミド
酸化合物が生成していることが確認された。 参考例 4 参考例1と同様の装置及び方法で82.50g
(0.460モル)の3−アミノプロピルトリメトキシ
シランと74.17g(0.0230モル)の3,3′,4,
4′−ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物を
500mlのN,N−ジメチルアセトアミド中5〜10
℃の温度で1時間、続いて25〜30℃で2時間反応
させた。 赤外線吸収スペクトルの結果から同様にアミド
酸化合物が生成していることが確認された。 参考例 5 参考例1と同様の装置及び方法で79.73g
(0.360モル)の3−アミノプロピルトリメトキシ
シランと39.27g(0.180モル)のピロメリツト酸
二無水物を500mlのN,N−ジメチルホルムアミ
ド中0〜5℃の温度で1時間、続いて20〜25℃で
1時間反応させた。 赤外線吸収スペクトルの結果から同様にアミド
酸化合物が生成していることが確認された。 参考例 6 参考例1と同様の装置及び方法で68.93g
(0.311モル)の3−アミノプロピルトリエトキシ
シランと59.82g(0.311モル)のトリメリツト酸
無水物を500mlのN−メチル−2−ピロリドン中
5〜10℃の温度で1時間、続いて25〜30℃で3時
間、反応させた。 赤外線吸収スペクトルの結果から同様にアミド
酸化合物が生成していることが確認された。 次に参考例で合成したアミド酸化合物を用いて
本発明のイミドオリゴマーを合成した。 実施例 1 かくはん装置、温度計および窒素置換装置を付
した100mlフラスコを恒温槽中に固定した。フラ
スコ内を窒素置換した後この中に参考例1で合成
したアミド酸化合物の濃度35%の溶液14.29gと
N−メチル−2−ピロリドン35.71gを投入し濃
度10%の溶液50gを調製した。これをかくはん下
150℃で3時間反応させた。淡黄色に着色した透
明液が得られた。 反応液の一部をとり常温減圧下に乾燥し得られ
た淡褐色の固体を赤外線吸収スペクトルにより分
析した。得られたチヤートを第1図に示す。これ
によると3280cm-1及び1550cm-1のアミドの吸収が
消減し、新たに1780cm-1及び720cm-1にイミド環
の吸収が現われている。このことからアミド酸が
脱水によりイミド化したことが明らかである。ま
たこの化合物の固有粘度(ηinh)は0.21dl/g
であつた。 比較例 1 実施例1と同じ装置に、同じ方法で、参考例1
で合成したアミド酸化合物濃度35%の溶液50gを
投入し、常温から徐々に昇温していつたところ加
熱開始から40分、140℃でゲル化し、液は流動性
を失なつた。 比較例 2 実施例1と同じ装置に、同じ方法で参考例1で
合成したアミド酸化合物濃度35%の溶液14.29g
とN−メチル−2−ピロリドン35.71gを投入
し、濃度10%の溶液50gを前記フラスコ内に調製
した。イミド化反応を促進するために、更に触媒
として1.0gのピリジンと脱水剤として2.0gの無
水酢酸を投入し40℃で10時間反応させた。 得られた化合物は赤外線吸収スペクトルの分析
からイミド化合物であることが確認された。この
化合物の固有粘度は0.022dl/gであつた。 実施例 2 実施例1と同じ装置に、同じ方法で、参考例2
で合成したアミド酸化合物濃度20%の溶液50gを
投入し、80℃で3時間反応させた。淡褐色に着色
した透明液が得られた。 赤外線吸収スペクトルによる分析結果からイミ
ド化合物の生成が確認された。この化合物の固有
粘度は0.083dl/gであつた。 実施例 3 実施例1と同じ装置に、同じ方法で、参考例3
で合成したアミド酸化合物濃度20%の溶液12.5g
とN−メチル−2−ピロリドン37.5gを投入し、
濃度5%の溶液50gを調製した。加水分解反応を
促進するため0.25gの水を添加し180℃で5時間
反応させた。 得られた化合物は赤外線吸収スペクトルの分析
からイミド化合物であることが確認された。この
化合物の固有粘度は0.39dl/gであつた。 実施例 4 実施例1と同じ装置に、同じ方法で、参考例4
で合成したアミド酸化合物濃度25%の溶液50gを
投入し、60℃で5時間反応させた。 得られた化合物は赤外線吸収スペクトルの分析
からイミド化合物であることが確認された。この
化合物の固有粘度は0.22dl/gであつた。 実施例 5 実施例1と同じ装置に、同じ方法で、参考例5
で合成したアミド酸化合物濃度20%の溶液25gと
メチルセロソルブ25gを投入し濃度10%の溶液50
gを調製した。この溶液を100℃で3時間反応さ
せた。 得られた化合物は赤外線吸収スペクトルの分析
からイミド化合物であることが確認された。この
化合物の固有粘度は0.13dl/gであつた。 実施例 6 実施例1と同じ装置に、同じ方法で、参考例1
で合成したアミド酸化合物濃度35%の溶液13.90
g、参考例6で合成したアミド酸化合物濃度20%
の溶液0.68g及びN−メチル−2−ピロリドン
35.42gを投入し、全アミド酸濃度10重量%でか
つ全アミド酸中に占めるトリメリツト酸無水物及
び3−アミノプロピルトリエトキシシランからな
る一般式()で表わされるアミド酸化合物の割
合が5.0モル%である溶液50gを調製した。これ
をかくはん下100℃で5時間反応させ淡黄色に着
色した透明液が得られた。 赤外線吸収スペクトルによる分析結果からイミ
ド化合物の生成が確認された。この化合物の固有
粘度は0.078dl/gであつた。 実施例 7 次のような塗布試験を行なつた。参考例1〜
6、実施例及び比較例で得られた反応生成液を
0.2μmのフイルターで過した後ガラス板上に
塗布し、さらに100〜300℃で1時間焼成し、塗膜
の状況を観察した。 その結果を表1に示す。
【表】
【表】 ○ 十分強度のある塗膜形成
実施例 8 次のような接着性試験を行なつた。それぞれ二
酸化けい素及び銅板の表面に表2に示す各種塗布
液をスピンナーにより塗布し、200℃で1時間焼
成し1〜2μmの塗膜を形成せしめた。塗膜を一
辺2mmの正方形に細分し、その表面にセロテープ
(登録商標)をはり付け直ちにはがした。そのと
きセロテープ(登録商標)とともにはがれた塗膜
の数を100個当たりの数で表わした。 その結果を表2に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1で得られた本発明に係るイミ
ドオリゴマーの赤外線吸収スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記一般式()で表わされるアミド酸化合
    物、又はこれと下記一般式()で表わされるア
    ミド酸化合物との混合物を、これらの溶液を基準
    として70重量%以上の溶媒の存在下、60〜200℃
    の温度で0.2〜6時間反応させ、更に必要に応じ
    て前記アミド酸化合物()又は前記混合物1モ
    ル当たり{(m+n−2)x+(r−1)y}モル以下
    の水を添加し、60〜200℃の温度で0.2〜6時間反
    応させることにより得られる、固有粘度0.05〜
    0.5dl/gで、下記一般式()で表わされる、
    可溶性イミドオリゴマー。 但し、これらの式において、R1は4価の、R6
    は3価の炭素環式芳香族基を表わし、それらにつ
    ながるカルボンアミド基及びカルボキシル基
    (()、()式の場合。)又は1つのイミドを形
    成する2つのカルボニル基(()式の場合。)は
    異なる環構成原子に結合し、カルボンアミド基は
    それぞれ1つのカルボン酸基に対して(()、
    ()式の場合。)又は1つのイミドを形成する2
    つのカルボニル基(()の場合。)は互にオルト
    位に付いており;R2,R3及びR8は同一又は異な
    る次の基であり; −(CH2−)s、【式】 【式】または【式】(但し ここにsは1〜4の整数を表わす。) R4,R5及びR7は同一又は異なる炭素数1〜6
    のアルキル基、フエニル基又は炭素数7〜12のア
    ルキル置換フエニル基であり;Xは同一又は異な
    るアルコキシ基、アセトキシ基、ハロゲン又は水
    酸基であり;Rは同一又は異なる水素又はXに由
    来するアルキル基又はアセチル基であり;m,n
    は1,2又は3でm+n≧3であり;rは2また
    は3であり;pとqはそれぞれ整数であり、式m
    +n≦p≦2(m+n)−1,r≦q≦2r−1を
    満たし;R1,R6,R2,R3,R8,R4,R5,R7
    X,m,n,r,p及びqはそれぞれ同一分子内
    で同一又は異なつたものでありえ(()式の場
    合。);x及びyはそれぞれ一般式()及び
    ()で表わされるアミド酸化合物の反応量(モ
    ル)であり、次の式を満足する値である。 0≦100y/x+y≦10 また前記固有粘度は次式で表わされる「η
    inh」である。 ηinh=lnη/ηo/C ここでηはウベローデ粘度計を使用し、溶媒N
    −メチル−2−ピロリドン中、温度30±0.01℃、
    濃度0.5g/dlで測定した値であり、ηoは同粘
    度計を使用し同温度における同溶媒の測定値であ
    り、Cは濃度0.5g/dlである。 2 0.1≦100y/x+yであることを特徴とする第
    1項記 載の可溶性イミドオリゴマー。 3 前記R1が式【式】 【式】又は【式】 で表わされる基であることを特徴とする第1項又
    は第2項記載の可溶性イミドオリゴマー。 4 前記R6が式【式】で表わされる基で あることを特徴とする第1項ないし第3項のいず
    れかに記載の可溶性イミドオリゴマー。 5 前記R2,R3及びR8が−(CH2−)又は
    【式】であることを特徴とする第1項ない し第4項のいずれかに記載の可溶性イミドオリゴ
    マー。 6 前記R4,R5及びR7が−CH3,−C2H5又は
    【式】であることを特徴とする第1項ない し第5項のいずれかに記載の可溶性イミドオリゴ
    マー。 7 下記一般式()で表わされるアミド酸化合
    物、又はこれと下記一般式()で表わされるア
    ミド酸化合物との混合物を、これらの溶液を基準
    として70重量%以上の溶媒の存在下、60〜200℃
    の温度で0.2〜6時間反応させ、更に必要に応じ
    て前記アミド酸化合物()又は前記混合物1モ
    ル当たり{(m+n−2)x+(r−1)y}モル以下
    の水を添加し、60〜200℃の温度で0.2〜6時間反
    応させることにより得られる、固有粘度0.05〜
    0.5dl/gで、下記一般式()で表わされる、
    可溶性イミドオリゴマーをその溶媒に溶解した溶
    液からなる電子材料用塗布液。 但し、これらの式におけるR1,R6,R2,R3
    R8,R4,R5,R7,X,R,m,n,r,p,
    q,x及びy並びに前記固有粘度は第1項で述べ
    たものと同一の意味を表わす。 8 0.1≦100y/x+yであることを特徴とする第
    7項記 載の電子材料用塗布液。 9 前記R1が式【式】 【式】又は【式】 で表わされる基であることを特徴とする第7項又
    は第8項記載の電子材料用塗布液。 10 前記R6が式【式】で表わされる基 であることを特徴とする第7項ないし第9項のい
    ずれかに記載の電子材料用塗布液。 11 前記R2,R3及びR8が−(CH2−)又は
    【式】であることを特徴とする第7項ない し第10項のいずれかに記載の電子材料用塗布
    液。 12 前記R4,R5及びR7が−CH3,−C2H5又は
    【式】であることを特徴とする第7項ない し第11項のいずれかに記載の電子材料用塗布
    液。 13 前記塗布液の溶媒が30〜100重量%のN−
    メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
    ド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
    ド、テメトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルス
    ルホン、ヘキサメチルホスホルアミド、メチルホ
    ルムアミド、N−アセチル−2−ピロリドン、ト
    ルエン、キシレン、メチルセロソルブ、エチルセ
    ロソルブの内の少なくとも一種を含有することを
    特徴とする第7項ないし第12項のいずれかに記
    載の電子材料用塗布液。 14 前記溶液中の前記可溶性イミドオリゴマー
    の濃度が30重量%以下であることを特徴とする第
    7項ないし第13項のいずれかに記載の電子材料
    用塗布液。 15 前記溶液中の前記可溶性イミドオリゴマー
    の濃度が0.3〜25重量%であることを特徴とする
    第14項に記載の電子材料用塗布液。
JP10850685A 1985-05-21 1985-05-21 可溶性イミドオリゴマ−及びそれを含む電子材料用塗布液 Granted JPS61266436A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10850685A JPS61266436A (ja) 1985-05-21 1985-05-21 可溶性イミドオリゴマ−及びそれを含む電子材料用塗布液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10850685A JPS61266436A (ja) 1985-05-21 1985-05-21 可溶性イミドオリゴマ−及びそれを含む電子材料用塗布液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61266436A JPS61266436A (ja) 1986-11-26
JPS6260415B2 true JPS6260415B2 (ja) 1987-12-16

Family

ID=14486504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10850685A Granted JPS61266436A (ja) 1985-05-21 1985-05-21 可溶性イミドオリゴマ−及びそれを含む電子材料用塗布液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61266436A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2507935B2 (ja) * 1987-05-26 1996-06-19 日本合成ゴム株式会社 硬化性組成物
JP5071135B2 (ja) * 2008-02-07 2012-11-14 Jnc株式会社 熱硬化性組成物
JP6929088B2 (ja) * 2017-03-02 2021-09-01 株式会社日本触媒 ポリシロキサン化合物及びその硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61266436A (ja) 1986-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0208396B1 (en) Process for producing highly adherent silicon-containing polyamic acid and crosslinked silicon-containing polyimide
EP0194865B1 (en) Soluble polyimide-siloxane precursor, process for producing same and cross-linked polyimide-siloxane
JPH01217037A (ja) 低吸湿性かつ高接着性のシリコン含有ポリイミド及びその前駆体の製造方法
JPS61118424A (ja) 可溶性シリコ−ン−イミドコポリマ−
EP0190487B1 (en) Soluble polyimide-siloxane precursor and process for producing it
EP0297756B1 (en) Processes for producing a silicon-containing polyimide and a precursor therefor
JPH05194747A (ja) 硬化性樹脂及びその製造方法並びに電子部品用保護膜
US4609700A (en) Soluble imide oligomer and a method for producing the same
EP0180456B1 (en) Silicone-polyimide precursor and process for producing it
JPH0142969B2 (ja)
JPS6260415B2 (ja)
JPS6342656B2 (ja)
EP0260833B1 (en) Process for producing polyamide acid having siloxane bonds and polyimide having siloxane bonds and isoindoloquinazolinedione rings
JPH06271673A (ja) シロキサン変性ポリアミドイミド樹脂および樹脂組成物
JP2628322B2 (ja) シリコン含有可溶性ポリイミド前駆体及びその製造法
JPS62265326A (ja) 塗膜性良好な可溶性ポリイミドシロキサン前駆体の製造法及び硬化物の製造法
JP2607104B2 (ja) シリコン含有ポリイミド硬化物及びその製造法
JPH0791378B2 (ja) 架橋シリコン含有ポリイミドの製造法
JPH01126335A (ja) 可溶性イミド基含有シリコン系オリゴマー及びその製造方法
JP4041771B2 (ja) ポリイミドシリコーン系樹脂組成物
JPS5953287B2 (ja) ポリイミド前駆体の製造法
JP2515306B2 (ja) シロキサン結合を有するポリアミド酸ならびにシロキサン結合およびイソインドロキナゾリンジオン環を有するポリイミドの製造法
JP3646947B2 (ja) ポリイミド樹脂
JPH0441530A (ja) 高耐熱性シロキサン系ポリイミドとその製造方法
JPH01129028A (ja) イミド基含有シリコン系硬化物及びその製造方法