JPS625986B2 - - Google Patents
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- JPS625986B2 JPS625986B2 JP54016484A JP1648479A JPS625986B2 JP S625986 B2 JPS625986 B2 JP S625986B2 JP 54016484 A JP54016484 A JP 54016484A JP 1648479 A JP1648479 A JP 1648479A JP S625986 B2 JPS625986 B2 JP S625986B2
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は耐歪除去処理脆化にすぐれた高張力強
靭鋼に関する。 海洋開発、低温圧力容器および一般構造用の高
張力強靭鋼にはNi―Cr―Mo系鋼が採用される。
この鋼種系は高い強度とすぐれた低温靭性を確保
する目的から比較的多量のNi,Crの添加を必要
とするが、これらの元素はともに素材の脆化感受
性を高めるため、焼もどし後の徐冷や溶接後の耐
歪除去処理(以下SR処理と称する)によつて母
材の靭性を著しく劣化する欠点がある。したがつ
て焼もどし後に水冷する方法やSR処理を実施し
ないなどの対応策が講じられているのが実情であ
るが、その場合高い残留応力を残すことになる。
この高い残留応力の存在は脆性破壊の発生をうな
がす危険性を高めるため採用される設計応力は著
しく制限を受け、その結果鋼材がもつ強度を十分
設計上に反映出来ない欠点があつた。そのため
Ni―Cr―Mo系鋼に対しては焼もどし脆化感受性
の低減が切望されていた。 本発明の目的は焼もどし後の徐冷や溶接後の
SR処理によつても母材の靭性を劣化することの
ない耐歪除去処理脆化にすぐれた高強力強靭鋼を
提供することにある。 本発明の要旨とするところは次のとおりであ
る。すなわち、重量比にてC:0.05%〜0.20%、
Mn:0.2〜1.0%、Cr:0.3〜2.0%、Mo:0.2〜0.9
%、Ni:2.5〜6.0%、V:0.15%以下、Al:0.030
%以下、N:0.0030〜0.0100%、Cu:0.8%以
下、Nb:0.1%以下、Ti:0.05%以下、Si:0.1%
未満を含有し、かつP,Sn,Sb,Asの含有量の
和が0.0250%以下であり、残部がFeおよび不可
避的不純物より成ることを特徴とする耐歪除去処
理脆化にすぐれた高張力強靭鋼である。すなわち
本発明は特にSiを0.10%以下に制限し、かつ焼も
どし脆化元素であるP,Sn,Sb,As,の含有量
の合計を0.0250%以下にすることにより、Ni含有
率が高くとも耐歪除去処理脆化にすぐれた性質を
有するNi―Cr―Mo系鋼を提供するものである。 従来焼もどし脆化を防止するためにはSiまたは
脆化元素であるP,Sn,Sb,およびAsの低減が
それぞれ有効であることは定性的には公知であつ
たが、必しも一定した効果を示さない状況にあつ
た。すなわちSi自体の影響は鋼種によつて異な
り、たとえば (イ) Siの焼入性向上作用による靭性改善効果も輻
湊する。 (ロ) 特にSi以外の不純物元素の含有量によつてSi
の効果は著しく変動する。 本発明者らはこれらの点に着目してSiと不純物
元素特に焼もどし脆化元素であるP,Sn,Sb,
Asの影響について種々調査検討したところ、こ
れらの元素を同時にある範囲内に制限することに
よつて始めて靭性の改善特にSR脆化の著しい抵
減が達成され、これらの効果はSi、及びP,
Sn,Sb,Asの脆化元素をそれぞれ単独に制限す
ることによつては到底もたらすことができない程
度であることを確認した。すなわち本発明者らは
Si、及び脆化元素のP,Sn,Sb,As、を同時に
規制しなければほとんど効果がないと云う事実に
基いて、しかも限定した鋼種組成のもとにこれら
の両者を規制したものであつて、両者の規制によ
つて単に連続的に変化する現象ではなく、ある特
定領域においてきわめて顕著な効果を示すという
事実を見出したことにある。この著しい耐歪除去
処理脆化の改善効果により従来採用されていた焼
もどし後の急冷は不要となるほか、SR処理も十
分に実施可能となるため溶接構造物の設計規準は
格段に改善され、従来の高張力強靭鋼において問
題視されていた難点が一挙に解決されたものであ
る。 本発明鋼は焼入処理してマルテンサイト又はペ
ーナイトあるいはこれらの混合組織のいづれかを
得たあと、焼もどし処理して使用するが、調質処
理をする場合は通常の熱処理条件と変るところが
ない。 本発明の成分の限定理由について説明する。 C: Cは強度を得るために少くとも0.05%以上必要
な元素であるが、0.20%を越すと靭性、溶接性を
劣化させるために0.05%から0.20%の範囲に限定
した。 Mn: MnはS固定元素としてのほか強度を得るため
の必要な元素であるが、0.2%未満ではその効果
は少なく、1.0%を越すと溶接性を劣化させるた
め0.2〜1.0%に限定した。 Cr: Crは焼入性とともに強度を向上させる上から
必要な元素であつて、Ni,Moとともに本発明の
強化組織を得るために特に重要な元素であるが、
0.3%未満ではこの効果が少なく、又2.0%を越す
と溶接性が劣化するので0.3%〜2.0%範囲に限定
した。 Mo: Moは強度及び靭性を向上する上で必要な元素
であるが0.2%未満ではその効果が少なく又0.9%
を越えてもその効果が減少するため必要以上の添
加は無意味であるので0.2%〜0.9%に限定した。 Ni: Niは焼入性を向上する点で最も効果的な元素
であるが、2.5%未満では本発明に必要な硬化組
織が得がたく又6.0%を越すと溶接割れを助長す
る等の欠点が出るので2.5%〜6.0%に限定した。 V: Vは焼もどし軟化抵抗を高め、又Nを固定し結
晶粒の微細化に有効な元素であるが、0.15%をこ
すと靭性を損なうためその上限を0.15%とした。 Al: AlはAlNを形成して鋼の結晶微細化に有効な元
素であるが、Vが共存する場合には必しも必要で
なく又0.03%をこえると粗大AlNを形成して逆に
靭性を劣化させるため、0.03%を上限とした。 N: NはV,Alと結合して細粒化作用を発揮する
ため重要な元素であるが、0.003%未満ではこの
効果が不足で、0.015%をこすと逆に粗大折出物
を形成して靭性を劣化させる欠点があるので
0.003%〜0.001%に限定した。 Si: Siを0.10%未満にすることは本発明の最も大き
な特徴の一つであつて、その限定理由は後記実施
例で明かなるごとく、他の脆化元素であるP,
Sn,Sb,As,の合計量を規制することと相俟つ
て耐SR処理脆化性に著しい効果を有する。 これによつて、焼入性にはすぐれているが従来
技術ではSR処理脆化を解決することができずそ
の用途範囲がきわめて限られていた高Ni(Ni:
2.5〜6.0%)のNi―Cr―Mo鋼について、SR処理
脆化がなく強度および靭性にすぐれた著しい性質
の改善並びに用途の拡大を図ることができる。 P,Sn,Sb,As: 焼もどし脆化元素であるP,Sn,Sb,Asの含
有量の合計が0.0250%以下の場合にはSiの低減と
相俟つて、脆化量が急激に著るしく低減すること
を見出した。この脆化元素の合計を0.0250%以下
に規制することはSiを0.10%以下に規制すること
と共に本発明の大きな特徴である。 Cu,Ti,Nb: Cu,Ti,Nbについては本発明の効果を発揮す
る上で必しも必要な元素でないが、過度に多量混
入する場合は溶接性が劣化するのでそれぞれの上
限を0.8%,0.05%,0.1%に限定した。 実施例 1 第1表に示す如き化学成分を有する本発明鋼お
よび比較鋼を溶製し、同一条件で熱間加工および
熱処理した後SR処理を施し、両者の機械的性質
特に耐SR脆化性を比較した。第1表中アンダー
靭鋼に関する。 海洋開発、低温圧力容器および一般構造用の高
張力強靭鋼にはNi―Cr―Mo系鋼が採用される。
この鋼種系は高い強度とすぐれた低温靭性を確保
する目的から比較的多量のNi,Crの添加を必要
とするが、これらの元素はともに素材の脆化感受
性を高めるため、焼もどし後の徐冷や溶接後の耐
歪除去処理(以下SR処理と称する)によつて母
材の靭性を著しく劣化する欠点がある。したがつ
て焼もどし後に水冷する方法やSR処理を実施し
ないなどの対応策が講じられているのが実情であ
るが、その場合高い残留応力を残すことになる。
この高い残留応力の存在は脆性破壊の発生をうな
がす危険性を高めるため採用される設計応力は著
しく制限を受け、その結果鋼材がもつ強度を十分
設計上に反映出来ない欠点があつた。そのため
Ni―Cr―Mo系鋼に対しては焼もどし脆化感受性
の低減が切望されていた。 本発明の目的は焼もどし後の徐冷や溶接後の
SR処理によつても母材の靭性を劣化することの
ない耐歪除去処理脆化にすぐれた高強力強靭鋼を
提供することにある。 本発明の要旨とするところは次のとおりであ
る。すなわち、重量比にてC:0.05%〜0.20%、
Mn:0.2〜1.0%、Cr:0.3〜2.0%、Mo:0.2〜0.9
%、Ni:2.5〜6.0%、V:0.15%以下、Al:0.030
%以下、N:0.0030〜0.0100%、Cu:0.8%以
下、Nb:0.1%以下、Ti:0.05%以下、Si:0.1%
未満を含有し、かつP,Sn,Sb,Asの含有量の
和が0.0250%以下であり、残部がFeおよび不可
避的不純物より成ることを特徴とする耐歪除去処
理脆化にすぐれた高張力強靭鋼である。すなわち
本発明は特にSiを0.10%以下に制限し、かつ焼も
どし脆化元素であるP,Sn,Sb,As,の含有量
の合計を0.0250%以下にすることにより、Ni含有
率が高くとも耐歪除去処理脆化にすぐれた性質を
有するNi―Cr―Mo系鋼を提供するものである。 従来焼もどし脆化を防止するためにはSiまたは
脆化元素であるP,Sn,Sb,およびAsの低減が
それぞれ有効であることは定性的には公知であつ
たが、必しも一定した効果を示さない状況にあつ
た。すなわちSi自体の影響は鋼種によつて異な
り、たとえば (イ) Siの焼入性向上作用による靭性改善効果も輻
湊する。 (ロ) 特にSi以外の不純物元素の含有量によつてSi
の効果は著しく変動する。 本発明者らはこれらの点に着目してSiと不純物
元素特に焼もどし脆化元素であるP,Sn,Sb,
Asの影響について種々調査検討したところ、こ
れらの元素を同時にある範囲内に制限することに
よつて始めて靭性の改善特にSR脆化の著しい抵
減が達成され、これらの効果はSi、及びP,
Sn,Sb,Asの脆化元素をそれぞれ単独に制限す
ることによつては到底もたらすことができない程
度であることを確認した。すなわち本発明者らは
Si、及び脆化元素のP,Sn,Sb,As、を同時に
規制しなければほとんど効果がないと云う事実に
基いて、しかも限定した鋼種組成のもとにこれら
の両者を規制したものであつて、両者の規制によ
つて単に連続的に変化する現象ではなく、ある特
定領域においてきわめて顕著な効果を示すという
事実を見出したことにある。この著しい耐歪除去
処理脆化の改善効果により従来採用されていた焼
もどし後の急冷は不要となるほか、SR処理も十
分に実施可能となるため溶接構造物の設計規準は
格段に改善され、従来の高張力強靭鋼において問
題視されていた難点が一挙に解決されたものであ
る。 本発明鋼は焼入処理してマルテンサイト又はペ
ーナイトあるいはこれらの混合組織のいづれかを
得たあと、焼もどし処理して使用するが、調質処
理をする場合は通常の熱処理条件と変るところが
ない。 本発明の成分の限定理由について説明する。 C: Cは強度を得るために少くとも0.05%以上必要
な元素であるが、0.20%を越すと靭性、溶接性を
劣化させるために0.05%から0.20%の範囲に限定
した。 Mn: MnはS固定元素としてのほか強度を得るため
の必要な元素であるが、0.2%未満ではその効果
は少なく、1.0%を越すと溶接性を劣化させるた
め0.2〜1.0%に限定した。 Cr: Crは焼入性とともに強度を向上させる上から
必要な元素であつて、Ni,Moとともに本発明の
強化組織を得るために特に重要な元素であるが、
0.3%未満ではこの効果が少なく、又2.0%を越す
と溶接性が劣化するので0.3%〜2.0%範囲に限定
した。 Mo: Moは強度及び靭性を向上する上で必要な元素
であるが0.2%未満ではその効果が少なく又0.9%
を越えてもその効果が減少するため必要以上の添
加は無意味であるので0.2%〜0.9%に限定した。 Ni: Niは焼入性を向上する点で最も効果的な元素
であるが、2.5%未満では本発明に必要な硬化組
織が得がたく又6.0%を越すと溶接割れを助長す
る等の欠点が出るので2.5%〜6.0%に限定した。 V: Vは焼もどし軟化抵抗を高め、又Nを固定し結
晶粒の微細化に有効な元素であるが、0.15%をこ
すと靭性を損なうためその上限を0.15%とした。 Al: AlはAlNを形成して鋼の結晶微細化に有効な元
素であるが、Vが共存する場合には必しも必要で
なく又0.03%をこえると粗大AlNを形成して逆に
靭性を劣化させるため、0.03%を上限とした。 N: NはV,Alと結合して細粒化作用を発揮する
ため重要な元素であるが、0.003%未満ではこの
効果が不足で、0.015%をこすと逆に粗大折出物
を形成して靭性を劣化させる欠点があるので
0.003%〜0.001%に限定した。 Si: Siを0.10%未満にすることは本発明の最も大き
な特徴の一つであつて、その限定理由は後記実施
例で明かなるごとく、他の脆化元素であるP,
Sn,Sb,As,の合計量を規制することと相俟つ
て耐SR処理脆化性に著しい効果を有する。 これによつて、焼入性にはすぐれているが従来
技術ではSR処理脆化を解決することができずそ
の用途範囲がきわめて限られていた高Ni(Ni:
2.5〜6.0%)のNi―Cr―Mo鋼について、SR処理
脆化がなく強度および靭性にすぐれた著しい性質
の改善並びに用途の拡大を図ることができる。 P,Sn,Sb,As: 焼もどし脆化元素であるP,Sn,Sb,Asの含
有量の合計が0.0250%以下の場合にはSiの低減と
相俟つて、脆化量が急激に著るしく低減すること
を見出した。この脆化元素の合計を0.0250%以下
に規制することはSiを0.10%以下に規制すること
と共に本発明の大きな特徴である。 Cu,Ti,Nb: Cu,Ti,Nbについては本発明の効果を発揮す
る上で必しも必要な元素でないが、過度に多量混
入する場合は溶接性が劣化するのでそれぞれの上
限を0.8%,0.05%,0.1%に限定した。 実施例 1 第1表に示す如き化学成分を有する本発明鋼お
よび比較鋼を溶製し、同一条件で熱間加工および
熱処理した後SR処理を施し、両者の機械的性質
特に耐SR脆化性を比較した。第1表中アンダー
【表】
【表】
ラインを施した成分が本発明の成分限定量より外
れたものである。 上記スラブを熱間にて肉厚100mmに加工した後
900℃で5時間加熱後空冷処理を2回実施し、更
に850℃で5時間加熱するオーステナイト化処理
をした後水焼入れを行い、次いで610℃で20時間
焼もどしし、更にそのあと水冷を施し、その一部
を580℃で5時間加熱しその後40℃/Hの平均冷
却速度で冷却するSR処理をした場合の試料につ
いて肉厚中心部から試験片を採取してその機械的
性質を測定した結果を第1表に同時に示した。第
1表の結果をSi及び焼もどし脆化元素量の和でま
とめると第1図、及び第2図に示すとおりであり
Si含有量及び焼もどし脆化元素量の和がそれぞれ
0.10%未満及び0.0250%(250ppm)以下の場合
に脆化量(△vTrE)が急激に低減することがわ
かる。Si含有量の低減にともなつて若干強度の低
下がみられるもののその差はきわめて小さく、衝
撃値(シエルフ衝撃値)とくに(△vTrE)の改
善は顕著である。 第1表および第1図,第2図より限定組成を有
する本発明鋼においてすぐれた耐SR脆化性を示
すことが明らかである。 実施例 2 第2表に示す如き化学成分を有する本発明鋼お
よび比較鋼を溶製した実施例1と同様に両者の耐
SR脆化性を比較した。第2表においてアンダー
ラインを施した成分が本発明の成分限定量より外
れたものである。実施例1と同様に肉厚100mmに
熱間したあと900℃で5時間の焼準処理2回を施
し、鋼種No.1,No.2については840℃で5時間加
熱、No.3〜No.7については880℃で5時間の各オ
ーステナイト化する処理をしたあと水焼入れし、
鋼種No.1,No.2については更に600℃で20時間、
No.3〜No.7については630℃で20時間の焼もどし
処理を行ないそのあと水冷を施し、更にその一部
を実施例1と同様にSR処理を施した試料の肉厚
中心部から試験片を採集してその機械的性質を測
定した結果を第2表に同時に示した。すなわち、
第2表より明かな
れたものである。 上記スラブを熱間にて肉厚100mmに加工した後
900℃で5時間加熱後空冷処理を2回実施し、更
に850℃で5時間加熱するオーステナイト化処理
をした後水焼入れを行い、次いで610℃で20時間
焼もどしし、更にそのあと水冷を施し、その一部
を580℃で5時間加熱しその後40℃/Hの平均冷
却速度で冷却するSR処理をした場合の試料につ
いて肉厚中心部から試験片を採取してその機械的
性質を測定した結果を第1表に同時に示した。第
1表の結果をSi及び焼もどし脆化元素量の和でま
とめると第1図、及び第2図に示すとおりであり
Si含有量及び焼もどし脆化元素量の和がそれぞれ
0.10%未満及び0.0250%(250ppm)以下の場合
に脆化量(△vTrE)が急激に低減することがわ
かる。Si含有量の低減にともなつて若干強度の低
下がみられるもののその差はきわめて小さく、衝
撃値(シエルフ衝撃値)とくに(△vTrE)の改
善は顕著である。 第1表および第1図,第2図より限定組成を有
する本発明鋼においてすぐれた耐SR脆化性を示
すことが明らかである。 実施例 2 第2表に示す如き化学成分を有する本発明鋼お
よび比較鋼を溶製した実施例1と同様に両者の耐
SR脆化性を比較した。第2表においてアンダー
ラインを施した成分が本発明の成分限定量より外
れたものである。実施例1と同様に肉厚100mmに
熱間したあと900℃で5時間の焼準処理2回を施
し、鋼種No.1,No.2については840℃で5時間加
熱、No.3〜No.7については880℃で5時間の各オ
ーステナイト化する処理をしたあと水焼入れし、
鋼種No.1,No.2については更に600℃で20時間、
No.3〜No.7については630℃で20時間の焼もどし
処理を行ないそのあと水冷を施し、更にその一部
を実施例1と同様にSR処理を施した試料の肉厚
中心部から試験片を採集してその機械的性質を測
定した結果を第2表に同時に示した。すなわち、
第2表より明かな
【表】
【表】
る如く、Ni,Crの含有量に対応した強度水準の
差はみられるものの実施例1と同様にSiおよび
(P+Sn+Sb+As)なる焼もどし脆化元素量の
和をそれぞれ0.10%未満及び250ppm以下に低減
した本発明鋼において著しい耐SR脆化性を示す
ことが判明した。これらの実施例1、2にて得た
結果をまとめると第3図のとおりである。第3図
において枠内数字は△vTrE(℃)を示し、右下
隅の範囲が本発明鋼である。 上記実施例より明らかな如く本発明は成分組成
を限定し、特にSiを0.10%未満とすると共に脆化
元素の合計量、すなわち(P+Sn+Sb+As)を
0.0250%以下に規制したことによりすぐれた耐
SR脆化特性を付与することができた。かくの如
く、本発明鋼はNi―Cr―Mo系鋼の衝撃靭性の向
上、特に耐SR脆化性を著しく改善することがで
きた。従つて本発明鋼は焼もどし後の急冷が不要
となるばかりではなく、SR処理によつてもほと
んど脆化しないので、すぐれた構造用鋼として新
しい用途を開くことができた効果は甚だ大であ
る。
差はみられるものの実施例1と同様にSiおよび
(P+Sn+Sb+As)なる焼もどし脆化元素量の
和をそれぞれ0.10%未満及び250ppm以下に低減
した本発明鋼において著しい耐SR脆化性を示す
ことが判明した。これらの実施例1、2にて得た
結果をまとめると第3図のとおりである。第3図
において枠内数字は△vTrE(℃)を示し、右下
隅の範囲が本発明鋼である。 上記実施例より明らかな如く本発明は成分組成
を限定し、特にSiを0.10%未満とすると共に脆化
元素の合計量、すなわち(P+Sn+Sb+As)を
0.0250%以下に規制したことによりすぐれた耐
SR脆化特性を付与することができた。かくの如
く、本発明鋼はNi―Cr―Mo系鋼の衝撃靭性の向
上、特に耐SR脆化性を著しく改善することがで
きた。従つて本発明鋼は焼もどし後の急冷が不要
となるばかりではなく、SR処理によつてもほと
んど脆化しないので、すぐれた構造用鋼として新
しい用途を開くことができた効果は甚だ大であ
る。
第1図、第2図は実施例1の結果をそれぞれSi
と△vTrE、および(P+Sn+Sb+As)ppmと△
vTrEとの関係として示した相関図であり、第3
図は実施例1および2の結果をSi含有量と(p+
Sn+Sb+As)ppmとの関係として示した相関図
である。
と△vTrE、および(P+Sn+Sb+As)ppmと△
vTrEとの関係として示した相関図であり、第3
図は実施例1および2の結果をSi含有量と(p+
Sn+Sb+As)ppmとの関係として示した相関図
である。
Claims (1)
- 1 重量比にて、C:0.05〜0.20%、Mn:0.2〜
1.0%、Cr:0.3〜2.0%、Mo:0.2〜0.9%、Ni:
2.5〜6.0%、V:0.15%以下、Al:0.030%以下、
N:0.0030〜0.0100%、Cu:0.8%以下、Nb:0.1
%以下、Ti:0.05%以下、Si:0.1%未満を含有
し、かつP、Sn、Sb、Asの含有量の和が0.0250
%以下であり、残部がFeおよび不可避的不純物
より成ることを特徴とする耐歪除去処理脆化にす
ぐれた高張力強靭鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1648479A JPS55107763A (en) | 1979-02-14 | 1979-02-14 | High tensile structural steel having superior strain relief treating embrittlement resistance |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1648479A JPS55107763A (en) | 1979-02-14 | 1979-02-14 | High tensile structural steel having superior strain relief treating embrittlement resistance |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55107763A JPS55107763A (en) | 1980-08-19 |
JPS625986B2 true JPS625986B2 (ja) | 1987-02-07 |
Family
ID=11917553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1648479A Granted JPS55107763A (en) | 1979-02-14 | 1979-02-14 | High tensile structural steel having superior strain relief treating embrittlement resistance |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS55107763A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63119080U (ja) * | 1987-01-27 | 1988-08-01 | ||
JPS63151887U (ja) * | 1987-03-27 | 1988-10-05 | ||
JPH0453985Y2 (ja) * | 1987-04-07 | 1992-12-18 | ||
JPH0615737Y2 (ja) * | 1987-10-23 | 1994-04-27 | 三菱鉛筆株式会社 | ノック式筆記具 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS61190049A (ja) * | 1985-02-18 | 1986-08-23 | Hitachi Ltd | 低合金鋼 |
TW396253B (en) * | 1997-06-20 | 2000-07-01 | Exxon Production Research Co | Improved system for processing, storing, and transporting liquefied natural gas |
TW396254B (en) * | 1997-06-20 | 2000-07-01 | Exxon Production Research Co | Pipeline distribution network systems for transportation of liquefied natural gas |
TW359736B (en) * | 1997-06-20 | 1999-06-01 | Exxon Production Research Co | Systems for vehicular, land-based distribution of liquefied natural gas |
CN107245633A (zh) * | 2017-05-19 | 2017-10-13 | 江苏金基特钢有限公司 | 一种海岛建筑专用合金钢的制备方法 |
WO2024209834A1 (ja) * | 2023-04-03 | 2024-10-10 | Jfeスチール株式会社 | Ni含有鋼鋳片及び、Ni含有鋼鋳片の製造方法 |
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JPS52119412A (en) * | 1976-03-31 | 1977-10-06 | Nippon Steel Corp | Steel material having excellent temper brittleness resistance and high temperature strength |
-
1979
- 1979-02-14 JP JP1648479A patent/JPS55107763A/ja active Granted
Patent Citations (2)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55107763A (en) | 1980-08-19 |
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