JPS6257637B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6257637B2
JPS6257637B2 JP53085410A JP8541078A JPS6257637B2 JP S6257637 B2 JPS6257637 B2 JP S6257637B2 JP 53085410 A JP53085410 A JP 53085410A JP 8541078 A JP8541078 A JP 8541078A JP S6257637 B2 JPS6257637 B2 JP S6257637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
glycyrrhizin
impurities
synthetic adsorbent
dilute
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP53085410A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5513217A (en
Inventor
Tokuo Furuse
Toyokazu Tachikawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tama Biochemical Co Ltd
Original Assignee
Tama Biochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tama Biochemical Co Ltd filed Critical Tama Biochemical Co Ltd
Priority to JP8541078A priority Critical patent/JPS5513217A/ja
Publication of JPS5513217A publication Critical patent/JPS5513217A/ja
Publication of JPS6257637B2 publication Critical patent/JPS6257637B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、甘草抽出物からグリチルリチンを分
離精製する方法に関するものである。
従来、甘草抽出物から高純度グリチルリチンを
製造する方法に関しては種々提案されているが、
甘草抽出物中にはグリチルリチンと共にフラボン
配糖体であるリクイルリチン、カルコン配糖体で
あるイソリクイルリチン及びそれらのアグリコン
であるリクイルリチゲニン、イソリクイルリチゲ
ニン等の有色性の不純物が混在しており、しかも
これらの不純物はグリチルリチンに類似した物
理、化学的挙動を示すため、これらをグリチルリ
チンと完全に分離することはむずかしい。そのた
め従来法はいずれも複雑な操作と多種多量の補助
資材を必要とし、しかも収率が低いため、生産コ
ストが割高になるなどの難点があつた。
そこで本発明は、高純度のグリチルリチンを安
価にかつ効率よく製造する方法を提供することを
目的になされたものである。
本発明者らは、甘草抽出物から巨大網状構造の
不溶性多孔質ポリマーからなる合成吸着剤を利用
する吸着分離法により、高純度のグリチルリチン
を有利に分離精製しうることを見出した。
すなわち本発明は、甘草抽出液、甘草抽出物あ
るいはそれらを酸性化沈殿後に低級アルコールで
処理して得られる粗グリチルリチンを水、希低級
アルコール水または希低級アルキルケトン水に溶
解し、この溶液をPH5〜9の液性範囲で巨大網状
構造の不溶性多孔質ポリマーからなり、かつその
樹脂母体の官能基の双極子モーメントが5以下の
合成吸着剤で処理することによつて不純物を合成
吸着剤に吸着せしめ、吸着しないグリチルリチン
を溶出し、あるいは弱く吸着しているグリチルリ
チンを希低級アルコール水または希低級アルキル
ケトン水で溶出して不純物とグリチルリチンを分
離することを特徴とするグリチルリチンの分離精
製方法である。
甘草抽出物の合成吸着剤に対するこの選択吸着
特性は、グリチルリチンが疎水性基部としてグリ
チルレチン酸を、親水性基部として二分子のグル
クロン酸を有しているため、その分子全体の親水
性は比較的大きいのに対し、リクイルリチンやイ
ソリクイルリチン等は疎水性基部としてそれぞれ
リクイルリチゲニンやイソリクイルリチゲニン
を、親水性基部として一分子のグルコースを有す
るのみであるため、これらの物質の親水性はグリ
チルリチンよりわずかに劣り、従つて合成吸着剤
に対する吸着性が大きくなるためと考えられる。
本発明を実施するに際しては、甘草根を粗砕し
てアルコール又は含水アルコール、あるいは水又
はアルカリ水溶液で抽出し、アルコール又は含水
アルコール抽出液はアルコールを除去後に水を加
え、水又はアルカリ水溶液で抽出した抽出液には
そのまま、それぞれ鉱酸を加えてPH2程度とし
て、水に不溶となるグリチルリチン、タンパク
質、リクイルリチン、イソリクイルリチン及びそ
れらのアグリコン等を酸析出物とする。得られた
酸析出物を水洗して過剰の酸根を除去したのちア
ルコールを加えて溶解し、不溶のタンパク質を
去する。次に母液にアルカリを加えて中和してか
らアルコールを除去し、得られた濃縮物を水、希
低級アルコール水または希低級アルキルケトン水
に溶解し、必要ならば酸またはアルカリを加えて
PH5〜9の間に調節する。調節せずともこのPH範
囲であれば酸またはアルカリを加えて調節しなく
てよい。このようにして得られたPH5〜9の溶液
を巨大網状構造の不溶性多孔質ポリマーからな
り、かつその樹脂母体の官能基の双極子モーメン
トが5以下の合成吸着剤が充填してあるカラムに
流すことによつて、フラボン配糖体であるリクイ
ルリチン、カルコン配糖体であるイソリクイルリ
チン及びそれらのアグリコン等の溶液中の不純物
は合成吸着剤に吸着され、グリチルリチンは吸着
されずにそのまま溶出してくるか、あるいは弱く
吸着されているために水、希低級アルコール水ま
たは希低級アルキルケトン水を流すことによつて
容易に溶出してくる。この溶出液から溶媒を除去
し、乾燥すれば高純度のグリチルリチンが得られ
る。
合成吸着剤に吸着されているリクイルリチン、
イソリクイルリチン及びそれらのアグリコン等の
不純物は、溶離溶剤としてアルカリ水、アルカリ
性アルコール水または高濃度アルコール水等を通
ずることによつて容易に脱着、回収でき、使用後
の合成吸着剤はさらに水洗してアルカリやアルコ
ールを除去すれば繰返し使用することができる。
なお、上記した操作の例では甘草抽出物を酸析
処理したのち合成吸着剤で処理したが、酸析処理
することなく甘草抽出物溶液をPH5〜9に調節し
たものを直接合成吸着剤で処理してもリクイルリ
チン、イソリクイルリチン、それらのアグリコン
等の不純物を吸着分離できることは勿論である。
本発明において使用しうるグリチルリチンを吸
着せず、フラボン配糖体であるリクイルリチン、
カルコン配糖体であるイソリクイルリチン及びそ
れらのアグリコン等の不純物を効率的に吸着しう
る合成吸着剤としては、樹脂母体の官能基の双極
子モーメントが5以下のものが好ましく用いら
れ、樹脂母体がスチレンとジビニルベンゼンから
なる双極子モーメント0.3の合成吸着剤、たとえ
ばアンバーライトXAD−2、XAD−4(オルガ
ノ(株)社製商品名)、アクリルエステルからなる双
極子モーメント1.8の合成吸着剤、たとえばアン
バーライトXAD−7、XAD−8(オルガノ(株)社
製商品名)、スルホキシド基からなる双極子モー
メント3.9の合成吸着剤、たとえばアンバーライ
トXAD−9(オルガノ(株)社製商品名)、アミド基
からなる双極子モーメント3.3の合成吸着剤、た
とえばアンバーライトXAD−11(オルガノ(株)社
製商品名)等がある。
本発明に使用しうる溶剤は水が最も好ましい。
又、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール等の低級アルコールまたはアセト
ン、メチルエチルケトン等の低級アルキルケトン
の希釈水溶液を使用してもさしつかえないが、ア
ルコールやアセトン等の有機溶剤の含有率は30%
以下が好ましい。これより高い含有率の使用はリ
クイルリチン、イソリクイルリチン及びそれらの
アグリコン等の不純物の合成吸着剤に対する吸着
性を失なわせるので好ましくない。
本発明における合成吸着剤と甘草抽出物溶液の
接触方法はカラム法、バツチ法のいずれを採用し
てもよい。
本発明の分離操作中の好ましい液性範囲はPH5
〜9である。この範囲よりも低いPHではグリチル
リチンが難溶性となるため通液処理が困難とな
り、又この範囲よりも高いとリクイルリチン、イ
ソリクイルリチン及びそれらのアグリコン等の不
純物の合成吸着剤に対する吸着性が弱くなり、グ
リチルリチンとの分離が困難となる。
以上記述したように、本発明によれば甘草抽出
物の水溶液を巨大網状構造の多孔質合成吸着剤で
処理するのみで、フラボン配糖体であるリクイル
リチン、カルコン配糖体であるイソリクイルリチ
ン及びそれらのアグリコン等の不純物を容易に吸
着除去することができ、しかも得られるグリチル
リチンは高純度である。したがつて本発明は従来
法に比し、操作も容易で、かつグリチルリチンの
損失も少なく、安価に高純度のグリチルリチンを
提供できる優れた方法である。
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例 1 粗砕した甘草根(グリチルリチン含有率3.8
%)1.0Kgを約5倍量の水で一晩浸漬後抽出し、
残査をさらに同様に処理して一回目の抽出液と合
わせ、これに35%塩酸を撹拌しながら加えPH2.5
とした。これを一晩静置すれば酸析出物は沈降す
るので上澄液を傾斜過し、残査に1.0の水を
加え撹拌水洗後に再び過した。この酸析出物に
メタノール1.0を加えて溶解し、不溶解のタン
パク質を別した。その抽出母液に水酸化ナトリ
ウム溶液を加えて中和したのち、減圧下に溶剤を
留去し、さらに乾固すると98g乾燥固形物(グリ
チルリチン含有率38.2%)が得られた。
この乾燥物を1.0の水に溶解(PH6.3)し、ア
ンバーライトXAD−4 1.0が充填してあるカ
ラムに通じ、さらに水2.0を通液し、カラム内
を洗浄した。次に20%メタノール水2を通液
し、一部吸着しているグリチルリチンを溶出させ
た。次に濃アンモニア水を2%添加した70%メタ
ノール水1.0をカラム内に通じ、合成吸着剤に
吸着されている不純物を溶出させた。
水ならびに20%メタノール水溶出液を合わせて
減圧濃縮、乾燥することにより淡黄色のグリチル
リチン(グリチルリチン含有率82.3%)38.5gを
得た。
又、アンモニテ性メタノール水の溶出液も同様
に減圧濃縮することによりリクイルリチン、イソ
リクイルリチン等を含む褐色物質59.5gを得た。
実施例 2 粗砕した甘草根(グリチルリチン含有率4.2
%)500gを実施例1と同様に処理して得た酸析
出物に90%エタノール500mlを加えて溶解し、不
溶のタンパク質を別した。その抽出母液にアン
モニア水を加え中性としたのち減圧下に溶媒を留
去し、さらに乾固すると46gの乾燥固形物(グリ
チルリチン含有率44.4%)が得られた。
この乾燥物を200mlの水に溶解(PH6.1)し、ア
ンバーライトXAD−8 300mlが充填してあるカ
ラムに通じ、さらに水1を通液しグリチルリチ
ンを押出した。次に10%エタノール水1を通液
し、一部吸着しているグリチルリチンを溶出させ
た。次に濃アンモニア水を2%添加した。60%エ
タノール水600mlをカラムに通じ、合成吸着剤に
吸着されている不純物を溶出させた。
水ならびに10%エタノール溶出液を合わせて減
圧濃縮、乾燥することにより、淡黄色のグリチル
リチン(グリチルリチン含有率92.3%)21.8gを
得た。
又、アンモニア性エタノール水の溶出液も同様
に減圧濃縮、乾燥することにより、リクイルリチ
ン、イソリクイルリチン等を含む褐色物質24.2g
を得た。
実施例 3 粗砕した甘草根を実施例1、2と同様に処理し
て得た酸析出物13g(グリチルリチン含有率48.9
%)に90%メタノール200mlを加えて溶解し、不
溶のタンパク質を別した。その抽出母液に水酸
化カリウム液を加え中和したのちメタノールを留
去し、濃縮物に水80mlを加え、さらに液性をPH
5.3に調節した。。この水溶液をアンバーライト
XAD−11 150mlが充填してあるカラムに通じ、
さらに水200mlを通液してグリチルリチンを押出
した。
次に濃アンモニア水を2%添加した80%メタノ
ール水200mlをカラムに通じ、合成吸着剤に吸着
されている不純物を溶出させた。
以下実施例1、2と同様に処理し、非吸着部か
ら淡褐色のグリチルリチン(グリチルリチン含有
率88.5%)6.8gを、又再生液からリクイルリチ
ン、イソリクイルリチン等を含む褐色物質6.3g
を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 甘草抽出液、甘草抽出物、あるいはそれらを
    酸性化沈殿後に低級アルコールで処理して得られ
    る粗グリチルリチンを水、希低級アルコール水ま
    たは希低級アルキルケトン水に溶解し、この溶液
    をPH5〜9の液性範囲で巨大網状構造の不溶性多
    孔質ポリマーからなる合成吸着剤で処理すること
    によつて不純物を合成吸着剤に吸着せしめ、吸着
    しないグリチルリチンを溶出し、あるいは弱く吸
    着しているグリチルリチンを水、希アルコール水
    または希低級アルキルケトン水で溶出して不純物
    とグリチルリチンを分離することを特徴とするグ
    リチルリチンの分離精製方法。
JP8541078A 1978-07-13 1978-07-13 Separation and purification of glutylrutin Granted JPS5513217A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8541078A JPS5513217A (en) 1978-07-13 1978-07-13 Separation and purification of glutylrutin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8541078A JPS5513217A (en) 1978-07-13 1978-07-13 Separation and purification of glutylrutin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5513217A JPS5513217A (en) 1980-01-30
JPS6257637B2 true JPS6257637B2 (ja) 1987-12-02

Family

ID=13858023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8541078A Granted JPS5513217A (en) 1978-07-13 1978-07-13 Separation and purification of glutylrutin

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5513217A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62208216A (ja) * 1986-03-07 1987-09-12 井関農機株式会社 脱穀機等の揺動選別装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2847996B2 (ja) * 1991-03-01 1999-01-20 ヤマハ株式会社 電子楽器における電源供給装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62208216A (ja) * 1986-03-07 1987-09-12 井関農機株式会社 脱穀機等の揺動選別装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5513217A (en) 1980-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR900008743B1 (ko) 안트라시클리논 글리코시드의 정제방법
JPH0421670B2 (ja)
JPH05170756A (ja) イソフラボン化合物の製造法
JPH0248592A (ja) ジベンゾシクロオクタジエン型リグナンの製造法
JPS6257637B2 (ja)
KR100383435B1 (ko) 고순도 아카보스 제조방법
JPH0273079A (ja) フラボノイドの製法
JPH0421669B2 (ja)
JPS625917A (ja) 大豆胚芽よりのイソフラボン類を含有しないサポニンの製造法
US3163636A (en) Genuine escin from horse chestnut extracts, and process of producing same
JPS6281325A (ja) エスシンの精製法
KR20010068749A (ko) 간장에 적합한 감초정제품의 제조방법
JPS62178598A (ja) センノサイドの精製法
JP2003171393A (ja) 高純度大豆サポニンの製造方法
JPH0352448B2 (ja)
JPS5811986B2 (ja) 苦味成分、渋味成分および臭気成分を含有しないステビオ−ル配糖体の製造法
JP3143512B2 (ja) メラニン生成抑制剤及びその製造方法
SE523623C2 (sv) Återvinningsmetod för hydrofoba nitroxylradikaler
JPS6259116B2 (ja)
JPS635039B2 (ja)
KR100351718B1 (ko) 4'-에피-독소루비신의 정제방법
JPH03109343A (ja) 2,3′,4,5′―テトラヒドロキシスチルベンの製造法
KR920000102B1 (ko) 안트라시클리논 글리코시드의 정제방법
JPS5942862A (ja) ステビア甘味物質の精製方法
JPH0737434B2 (ja) 7−ジメチルアミノ−6−デメチル−6−デオキシテトラサイクリンの採取法