JPS6256932A - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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JPS6256932A
JPS6256932A JP19744485A JP19744485A JPS6256932A JP S6256932 A JPS6256932 A JP S6256932A JP 19744485 A JP19744485 A JP 19744485A JP 19744485 A JP19744485 A JP 19744485A JP S6256932 A JPS6256932 A JP S6256932A
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明 坪山
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豊 稲葉
Hiroyuki Kitayama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶表示素子や液晶−光シャツタアレイ塚に
適用する液晶素Y−に関し、詳しくは液晶分子の初期配
向状態を改にする二とにより1表示ならびに駆動特性を
改Rした液晶素子に関する。
〔従来の技術〕
従来の液晶素子としては1例えばエム。
シャット(M 、 S chadt)とダブリュー、ヘ
ルフリツヒ(W 、 Helfrich)3 ”アプラ
イド”フィジックス・レターズ”  (” A ppl
 ied  P hys 1csLetters” )
第18巻、第4−’y (1971年2月1511発行
)、第127頁〜128頁の“ボルテージ・ディペンダ
ントeオプティカル番アクティビティ−・オブ・ア・ツ
ィステッド・ネマチック・リキッド・クリスタル°′(
°“V oltageD ependent  Opt
ical  A c口vity  of  aTwis
ted  Nematic  Liquid  Cry
stal°′)に示されたツィステッドQネマチック(
twistedneIlatic)液晶を用いたものが
知られている。このTN液晶は1画素密度を高くしたマ
トリクス電極構造を用いた時分割駆動の時、クロスト−
りを発生する問題点があるため、画素数が制限されてい
た。
又、各画素に薄1漠トランジスタによるスイッチング素
子を接続し、各画素毎をスイッチングする方式の表示素
子が知られているが、ノ、(板ヒに薄膜トランジスタを
形成する工程が極めて煩雑なF、大面桔の表示素子を作
成することが難かしい問題点がある。
このような従来型の液晶素子の欠点を改善するものとし
て、双安定性を有する液晶素子の使用がクラーク(C1
ark)およびラガウエル(Lage rwa l I
)により提案されている(特開+t/l 56−107
21613公報、米国特許第4367924号明細:1
?笠)。双安定性を右する液晶としては、−股に、カイ
ラルスメクチックC相(SmC*)又はH相(SmH*
)を右する強誘電性液晶が用いられる。この液晶は電界
に対して第1の光学的安定状態と第2の光学安定状態か
らなる双安定状態を有し、従って前述のTN型の液晶で
用いられた光学変調素子とは異なり、例えば一方の電界
ベクトルに対して第1の光学的安定状態に液晶が配向し
、他力の電界ベクトンに対しては第2の光学的安定状E
;に液晶が配向される。またこの型の液晶は、加えられ
る電界に応答して、極めて速やかに1.記2つの安定状
態のいずれかを取り、 11つ電界の印加のないときは
その状態を維持する性質を有する。このような性質を利
用することにより、」−述した従来のTN型素了の問題
点の多くに対して、かなり木質的な4弼が得られる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の双安定性を有する強誘電性液晶素
子においては、液晶の均一な配向状態が、必ずしも満足
に形成されなかったために、充分な特性が得られなかっ
たのが実情である。このため、これまでにラビング処理
や斜方蒸着処理した面の存在下で双安定性を示す強請電
性液晶を均一な配向状態に配向させようとする方法が提
案されている0本発明者らは、すでに上述のラビング処
理や斜方蒸着処理を施したノ、(板を用いることによっ
て、均一な配向状態をもつ双安定性強、誘電性液晶が得
られることは判明していた。。
しかしながら、本発明者らの実験によれば前述した双安
定状!Eが必ずしもクラークとラガーウオルによって発
表された前掲の文献等で示された理想的な双安定状態を
持たないことが判明した。
すなわち、クラークとラカーウォルによれば双安定性を
実現する非らせん構造のカイラルスメクチツク相でのチ
ルト角(後述の第2図に示す角度0)がらせん構造をも
つカイラルスメクチック相でのチルト角(後述の第1図
に示す正角錐の頂角■)と同一の角度をもつはずである
が、実際には非らせん構造でのチルト角θの方がらせん
構造でのチルト角■より小さくなっている。しかも、こ
の非らせん構造でのチルト角0がらせん構造でのチルト
角■より小さくなる原因が非らせん構造での液晶分子の
ねじれ配列に帰因していることが判明した。つまり、非
らせん構造をもつカイラルスメクチック相では、液晶分
子が第3図に示す様に基板の法線に対して」−ノ、(板
に隣接する液晶分子の軸32より下)、(板に隣接する
液晶分子の軸33(ねじれ配列の方向34)へ連続的に
ねじれ角δでねじれて配列しており、このことが非らせ
ん構造でのチルト角0がらせん構造でのチルト角■より
小さくなる原因となっている。
尚、図中31は」−下ノ^板に形成したラビング処理や
斜方蒸着処理によって得られた一軸性配向軸を表わして
いる。
ところで、液晶の複屈折を利用した液晶素子−の場合、
直交二コルドでの透過率は、 I / I o= s i n 240 s i n 
2 ”−”A w入 で表わされる。前述の非らせん構造におけるチルト0は
第1と第2の配白状y島でのねじれ配列した液晶分子の
(Z均分子軸方向の角度として現われることになる。−
L式番こよれば、かかるチルト0が22,5°の角度の
時最大の透過率となるが、双安定性を実現する非らせん
構造でのチルト角0は大きくてto”程度の角度であり
従って表示装置としての適用を考慮した時にはその透過
率は3〜5%程度で1−分なものとはならない問題があ
る。
従って、本発明の目的は、前述の問題点を解決すること
、すなわち双安定性を実現する非らせん構造のカイラル
スメクチック相でのチルト角を増大し、これによって画
素シャツタ開[1時のiA過率を向1−させた液晶素子
を提供することにある。
〔問題点を解決するためのf1段〕及び〔作用〕本発明
にがかる1−1的は、一軸性配向処理面を有する2枚の
ス(板間に双安定状態下の強誘’rtt性液晶を配置し
たセル構造を有する液晶素子において、一軸性配向軸の
方向を1r、いに同一とし、且つ無電界とした時、前記
強誘電性液晶の分子が前記)^板の法線に沿ってねじれ
て配列する傾向を有しており、前記一軸性配向処理面が
1i71記ねじれ配列の方向と反対方向の角度で71゛
いに交差した一軸性配向軸を有している液晶素子によっ
て達成される。
前述のねじれ配列によるねじれ角及びねじれ方向は、液
晶と基板の表面状!Lによって決まるが、その時−1:
述のねじれ配列のねじれ方向とは反対方向をなす角度で
交差させた一軸性配向軸を用いることにより、かかるね
じれ配列を解消することができる。かかるねじ配列を解
消した液晶素子−では直交ニコルドで最大の透過率/遮
光−(イコントラストが得られ、しかもねじれ配列の双
安定状7Jqをもっている液晶素子ではJ1直交ニコル
ドで最大のコントラストが得られるが、この時観察方向
によってそのコントラストが相異してしまう視野角依存
性を有しているが、かかるねじれ配列の解消とともに、
上述の視野角依存性をも解消することができる。
さらに、本発明者らは、前述したねじれ配列を解消した
液晶素子に予め交流印加処理を付加することにより、非
らせん構造のカイラルスメクチック相でのチルト角θを
らせん構造でのチルト角■と同程度とすることができる
ことを見い出した。
従って、本発明によれば表示装置あるいは光学シャッタ
等に適用した際に十分な透過−4ぺ及びコントラストを
現わすことができる点に特徴を有している。
〔実施例〕
第1図は、らせん構造を用いた強:A’li性液晶セル
の例を模式的に描いたものである。llaとllbは、
In2O3,5n02やITO(Indium  Ti
n  0xide)’7の透明電極がコートされたノ、
(板(ガラス板)であり、その間に液晶分子層12がガ
ラス面に眞直になるよう配向したSmC* (カイラル
スメクチックC相)の液晶が封入されている。太線で示
した線13が液晶分子を表わしており、この液晶分子1
3は、その分子に直交した方向に双極子モーメント (
P土)14をイ1している。この時の五角錐の頂角をな
す角度がかかるらせん構造のカイラルスメクチック相で
のチルI・角0を表わしている。ノ、(板11aと1l
bl−の゛上極間に一定の閑値以−にの電圧を印加する
と、液晶分子−13のらせん構造がほどけ、双極子モー
メン)(P土)14はすべて電界方向に向くよう、液晶
分子13の配向方向を変えることができる。液晶分子1
3は細長い形状を有しており、その長袖方向と短軸方向
で屈折率異方性を示し、従って例えばカラス面の上下に
互いにクロスニコルの位置関係に配置した偏光子を置け
ば、電圧印加極性によって光学特性が変わる液晶光学変
調素子となることは、容易に理解される。さらに液晶セ
ルの厚さを充分に薄くした場合(例えばIIL)には、
第2図に示すように電界を印加していない状態でも液晶
分子のらせん構凸はほどけ、非らせん構造となり、その
双極子モーメントPa又はpbは上向き(24a)又は
下向き(24b)のどちらかの状態をとり、双安定状態
が形成される。このようなセルに第2図に示す如く一定
の閾値以上の極性の異る電界Ea又はEbを付与すると
、双極子モーメント電界Ea又はEbは電界ベクトルに
対応して上向き24a又は、下向き24bと向きを変え
、それに応じて液晶分子は第1の安定状態23aかある
いは第2の安定状trt23bの何れか一方に配向する
。この時の第1と第2の安定状態のなす角度の1/2が
チルト角0に相当している。
このような強誘電性液晶を光学変調素子として用いるこ
との利点は2つある。第1に、1へ3答速度が極めて速
いこと、第2に液晶分子の配向が双安定性を有すること
である。第2の点を。
例えば第2図によって説明すると、′上界Eaを印加す
ると液晶分子は第1の安定状% 23 aに配向するが
、この状ILは電界をリノっても安定である。又、逆向
きの電界Ebを印加すると、液晶分子は第2の安定状態
23bに配向して、その分子の向きを変えるが、やはり
′を界を切ってもこの状yEに留っている。又 7jえ
る電界Eaが一定の閾値を越えない限り、それぞれの配
向状態にやはり維持されている。このような応答速度の
速さと、双安定性が有効に実現されるには、セルとして
は出来るだけ薄い方が好ましく、一般的には、0.5p
L〜20μ、特に1終〜5延が適している。この種の強
誘電性液晶を用いたマトリクス゛上極構造を有する液晶
−電気光学装置は1例えばクラークとラガバルにより。
米国特許第4367924号明細書で提案されている。
本発明の液晶素子で用いることができる強誘電性液晶と
しては、例えばP−デシロキシベンジリデン−p′−ア
ミノ−2−メチルブチルシンナメート(DOBAMBC
)、p−へキシロキシベンジリデン−P′−アミノ−2
−クロルプロピルシンナメート (HOBACPC)、
P−デシロキシベンジリデン−p′−アミノ−2−メチ
ルブチル−α−シアノシンナメート(DOBAMBCC
)、p−テトラデシロキシベンジリデン−ρ′−アミノ
ー2−メチルブチルーα−シアノシンナメート (TD
OBAMBCC) 、p=オクチルオキシベンジリデン
−p′−アミノ−2−メチルブチル−α−クロロシンナ
メート(00BAMBCC)、p−才クチルオキシベン
ジリデン−p′−アミノ−2−ノナシブチル−α−メチ
ルシンナメート、4,4′−アゾキシシンナミックアシ
ッド−ビス(2−メチルブチル)エステル、4−o−(
2−メチル)ブチルレゾルシリチン−4′−オクチルア
ニリン、4−(2’−メチルブチル)フェニル−4′−
才クチルオキシビフェニル−4−カルボキシレート、4
−へキシルオキシフェニル−4−(2”−メチルブチル
)ビフェニル−4′−力ルポキシl/ −1・、4−才
クチルオキシフェニル−4−(2′−メチルブチ)ビフ
ェニル−4′−力ルポキシレート、4−へブチルフェニ
ル−4−c4#−メチルヘキシル)ビフェニル−4′−
力ルポキシレー1旨4−(2′−メチルブチル)フェニ
ル−4−(4″−メチルヘキシル)ビフェニル−4′−
力ルポキシレートなどを挙げることができ、これらは単
独又は2種以上組合せて用いることができ、又強誘′屯
性を示す範囲で他のコレステリック液晶やスメクチック
液晶を含有させることができる。
又、本発明では強誘電性液晶としてカイラルスメクチッ
ク相を用いることができ、具体的には、カイラルスメク
チックC相(SmC)k)、H相(SmH*)、I相(
SmI *)、に相(S mK *)やG相(SmG)
k)を用いることができる。
第4図は、本発明の液晶素子の態様を模式的に表わした
平面図である。本発明の液晶素子は、上ノ、(板と下)
、(板に形成する一軸性配向処理面では、無電界時にそ
れぞれの一軸性配向軸41と42が第3図に示すねじれ
配列の方向34とは反対方向45の角度で交差している
この様な一軸性配向処理面の存在下にカイラルスメクチ
ック相を諸相より高温側の相よりの降温で配向させた時
に、J−’F基板に隣接する液晶分子の軸43は互いに
モ行となる。このカイラルスメクチック相では降温下で
一軸性配向軸41と42の中間の角度をもって配向した
スメクチックA相(SmA)での液晶分子の軸44から
チルト角θ(又は−〇)をもって液晶分子が配向し、第
1と第2の安定状態(チルト角0のとき第1の安定状態
、チルト−〇の時第2の安定状fG )を形成すること
ができる。
この液晶素子では、直交二フルの一方の偏光軸46を第
1の安定状態における分子軸方向にt;t 15する液
晶分子の軸43と・F行として、他方の偏光軸47を偏
光軸46と直交させた時に最大コントラストを11)る
ことができる。
未発明の好ましい111体例では、交流印加1ri処理
により前述したチルトθをらせん構造でのチルト■と等
しいか、あるいは同程度の角度まで増大させることがで
きる。この時のチルト角をθ′とする。この際に用いる
交流としては。
′ttx JtX20〜500ボルト、&fましくは3
0〜150ボルトで周波数10〜500H2,ll+’
ましくは10〜200Hzを用いることができ、その印
加時間を数秒〜10分間程度で交流印加前処理を施すこ
とができる。又、かかる交流印加前処理は、液晶素子を
例えば映像信壮や情報信号に応じて占込みを行う111
1の段階で行なわれ、好ましくはかかる液晶素子を装置
に組込み、かかる装置を操作する時のウェイトタイムで
前述の交流印加前処理を行なうか、あるいはかかる液晶
素子の製造II!、、でも交流印加1111処理を施す
ことができる。
かかる交流印加前処理は、木発明者らが行なった実験、
すなわち第4図に示す双安定状態をもつ強誘電性液晶素
子に交流電場を印加すると、印加前のチルト角0がらせ
ん構造でのチルト■と同程度にまで増大させたチルト角
θ′とすることができ、しかもかかる交流印加を除去し
た後であってもその増大されたチルト角θ′を維持でき
ることを見い出した点に基いたものである。又、かかる
交流印加前処理は5n発分極の大きい強誘電性液晶(例
えば25℃で5n c / c m’以上、好ましくは
l On c / c rri’ 〜300 n c 
/ c m’ ; n cは+1クーワンを示すること
ができる。
′#レヤパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド働フ
イジイツクス(JapaneseJournal  o
f  AppliedPhys i cs)22 (t
o)号、661〜663頁(1983年)に損依された
ケー Eヤサト(K、Miyasato)らの共勇の“
タイレツクト番メンツト・ウィズ・トライアングラ−・
ウエーブズ・フォー・メジャーリング・スボンタナス・
ポーラリゼーション・イン・フェロエレクトリック・リ
キッド・クリスタJl/”  (”Direct  M
ethodwith  Triangular  Wa
vesfor  Measuring  5ponta
neous  Po1arization  1nFe
rroelectric  LiquiclCr y 
s t a l ” )による。
本発明の液晶素子で用いる一軸性配向処理面としては、
特に制限されるものではないが、シリコン窒化物、水素
を含有〒°るシリコン窒化物、シリコン炭化物、水素を
含有するシリコン窒化物、シリコン酸化物、硼素窒化物
、水素を含有する硼素窒化物、セリウム酸化物、アルミ
ニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、チタン酸化物やフ
ッ化マグネシウムなどの無機絶縁物質、あるいはポリビ
ニルアルコール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ
エステルイミド、ポリバラキシリレン、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、セ
ルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリャ樹    脂、ア
クリル樹脂やフォトレジスト樹脂などの有機絶縁物質が
絶縁膜で形成された面を使用することができ、又一軸性
配向処理法としてはラビングU、と斜方蒸着法などを用
いるこ′とができる。
以下、本発明の詳細な具体例を示す。
実施例1 まず、液晶素子における基板の法線方向に対する液晶分
子のねじれ配列方向を知るために、約3JLmの液晶膜
厚をもつ液晶素子を作成した。この液晶素子では下記の
強誘電性混合液晶も用いた。
起」1jし晶 (重星it) (SmC*の温度範囲:3〜35°C)3gmセルのノ
、(板の構成は0.7 m mのガラス板、1000人
 の ITD (Indutm  Tin  0xei
de)と 1000久のPUA (ポリビニルアルール
からなり、そのPVA被膜にはラビング処理により一軸
性配向処理がなされ、それぞれのラビング方向を互いに
平行になるように二枚の基板をセル組みした。
セル厚(上下基板の間隔)は34mのビーズ状スペーサ
ーで保持した。
この液晶セルに前述の混合液晶を等方相下で真空注入し
てから,等方相から0. 5℃/hで30°Cまで徐冷
することにより配向させることができた.以後の実験は
30℃で行った. −クロスニコル下でこのセルを観察
すると、一様で欠陥のないモノドメインが得られていた
液晶は.SmC)kの状態でコントラストは非常に低い
がhと黄のドメインの双安定状態が存在していることが
判明した。
この液晶素子にパルス電界より、一方の安定状y島に液
晶分子方向をそろえ、クロス二二ル下でセル回転させる
ことにより、最も透過光贋の少ない位置を捜した。しか
し、その最暗状態は黒色にはならず青色であった。液晶
分子が基板に平行でかつ、液晶分子が一方向にそろえば
黒色が得られるはずである。
本発明者らは、この着色が基板の6直方向(法線)に対
する液晶分子のねじれ配列が原因と考え、さらに実験を
行った。
光源側にある偏光子と観察者側にある検光子の偏光軸の
角度をずらすことにより、より暗状態が得られるかどう
かで、ねじれ配列状態が検出することができる。
観察者から見て、時計まわりをIFとし、反時計まわり
を負とする。検光子を直交ニコルから負方向に10−1
3°回転し1次いで液晶セルを回転して暗状態を捜すこ
とができた。また、偏光子を直交ニコルから正方向に1
0−13°回転しても同様に暗状態が得られた。従って
、この素子での液晶分子は、正方向にねじれ配列を形成
しており、」−下基板の隣接面にある液晶分子の長袖が
10−13°の6じれ角δをもってねじれていることが
判る。
次に、」二下基板の間隔を1.8gmとした点及び交差
したラビング軸を用いたほかは、前述の液晶素子を作用
した時の方法と全く同様の方法で液晶素子を作成した。
上下、7.!i板の間隔を1.8JLmとしたのは、前
述の3pmセルと比較してコントラスト及び双安定性を
得る上で優れていることが経験的に判っているからであ
る。又、」−下基板の一軸性配向処理面としては、互い
に正方向(+)に45°と20°の角度で交差したラビ
ング軸、負方向(−)に45°と20°の角度で交差し
たラビング軸及び互いに平行(0°)なラビング軸を用
いた5種の液晶素子をそれぞれ作成した。
前述の各液晶素子のチルト角0を測定したところ、何れ
も7〜9°であった。これら5種の液晶素子は、SmC
*の高温側にSmAが存在しているが、SmAの光軸は
交差したラビング軸のなす角度の二等分線上に存在して
いることが判った。
次いで、」−述した5種の液晶素子にそれぞれ電圧70
ボルトで周波数70Hzの高電界交流を約5分間印加し
た(交流印加前処理)、この時のチルト角θ′を測定し
た。この結果を下表1に示す。
表   1 この5種の液晶素子について、前述の3gmセルの液晶
素子でのねじれ角δを測定した時の方法と同様の方法で
第3図に示すねじれ角δを測定したところ、交差角−4
5°と一20°の交差ラビング軸を用いた液晶素子では
、上下基板の法線に対する液晶分子のねじれ角δは観察
されず、上下基板に隣接する液晶分子軸は互いにf行で
あることが判った。しかも 交差角−45゜と−20’
の交差ラビング軸を用いた液晶素子では+19ボルトと
一19ボルトの駆動用矩形パルスを1m5ecで交互に
印加し続けても表1のチルト角θ′を維持することがで
きた。これは、実際に映像信号や情報信号に応じて、こ
の液晶素子に例えば特開昭59−193426号公報や
同59−19347号公報に記載された様な時分割駆動
法を適用した場合であっても、最大チルト角θ′を維持
することができる点に対応したものである。又、この時
の透過率を測定したところ、何れも約17%であった。
一方、交差角Oo、+20’ と+45°ノ交差ラビン
グ軸を用いた液晶素子では、前述の交流印加前処理を施
こす前の第3図に示すねじれ角δを411定したところ
、何れの場合も10’−〜13°のねじれ角δが測定さ
れた。次に交流印加前処理を施した後にそれぞれのねじ
れ角δを測定したところ、ねじれ角δは解消され、前述
の表1に示したチルト角θ′をもって液晶分子が配向さ
れていたが、それぞれの液晶素子に1ii7述の同様の
駆動用矩形パルスを印加して双安定状態間の反転を繰返
し行ったところ、液晶素子におけるチル)・角は最大チ
ルト角θ′から徐々に小さくなり、最読的には交流印加
前処理前の小さいチルト角0に減衰することが判った。
この時の液晶素子の透過率を414定したところ、何れ
の場合も3〜4%であった。
この現象の詳細なメカニズムは11らかではないが、以
ドのように推論できる。
ねじれ角δをもつねじれ配列状態の方向は、ノS板とそ
の界面イ・1近の液晶との相互作用により決まる。つま
り、界面付近の液晶分子の分極方向が基板に対して内向
きか、外向きかが、基板の性質により決められ、」二下
基板とも同一の配向制御膜を用いた場合、基板間の液晶
は強制的にねじれ配列をもって配向させられる。
基板の法線に沿ったねじれ配列の方向と一軸性配向軸の
ずらし方向が同一方向の場合、基板の界面付近の分子は
各基板の配向軸方向に配列するため、ねじれ配列状態が
より安定化され、前述の交流印加前処理の後のチルト角
θ′の状態では、準安定の配向状態となる。
前述の交流印加前処理の後のチルト角θ′の状態では界
面付近の分子の分極が、一方の基板では内向きで、他の
基板では外向きの配列をとる必要がある。
液晶のねじれ配列方向と反対方向に一軸性配向軸をずら
した場合、すなわち、ねじれ配列方向と反対方向の角度
で一軸性配向軸を交差した場合1分子分極と界面との相
互作用による安定G化エネルギーよりも、一軸性配向軸
による強制的なアンカリングによる安定化エネルギーの
方が犬きく、従って安定なチルド角θ′をもつ状態が実
現できる。
従って、透過率が高い強請゛市性液晶素子を実現するた
めには、ねじれ配列状態を解消し、しかも交流印加前処
理によって付加された理想的な配列状態を安定化する方
向′に一軸性配向軸に互いにずらすことが必要である。
その方向とは、液晶と基板界面によって決められるねじ
れ角δをもつ液晶のねじれ配列方向の反対方向である。
実施例2 、前述の実施例1で用いた1、8JLmセルを作成した
際に用いたPVAに代えてポリイミド被膜(ピロメリッ
ト酸二無水物と4,4−ジアミノジフェニルエーテルと
の脱水縮合物であるポリアミド酸液を被膜形成後、加熱
により脱水閉環して形成したポリイミド11Q)を用い
たほかは、同様の方法で液晶素子を作成した。但し、液
晶、ド子としては、交差角0’、−20°と−45゜の
ラビング軸を用いた。
交差角O0のラビング軸を用いた液晶素子でのねじれ角
δ及びねじれ方向を測定したところ、ねじれ角δは9〜
11’で、ねじれ方向は正方向であることが判った。
次に、交差角−20°と一45°のラビング軸を用いた
液晶素子に電圧120ボルトで周波数50 Hzの交流
で交流印加前処理を施した。
これらの液晶素子では、に下基板の法線方向に形成され
る液晶分子のねじれ配列は解消されていた。又、前述の
交流印加前処理した後の液晶素子−でのチルト角θ′を
測定した。その結果とその時の透過率を表2に示す。
表   2 次に、+21ポル)−21ボルトの駆動用矩形パルスを
1m5ecで印加し、双安定状態間の反転を繰返し行な
ったところ、その時のチルト角及び透過率には何ら変化
を生じていないことが判った。
実施例3 前述の実施例1で用いた1、8pmセルを作成した際に
用いた混合液晶に代えてDOBAMBCを用いたほかは
、同様の方法で液晶素子を作成した。但し、液晶素子と
しては、交差角O0、−20’と一45°のラビング軸
を用いた。
交差角O0のラビング軸を用いた液晶素子でのねじれ角
δ及びねじれ方向を測定したとこ   □ろ、ねじれ角
δは13〜14°で、ねじれ方向は正方向であることが
判った。
次に、交差角−20″と一45°のラビング軸を用いた
液晶素子に電圧80ボルトで周波数50Hzの交流で交
流印加前処理を施した。
これらの液晶素子では、上下基板の法線方向に形成され
る液晶分子のねじれ配列は解消されていた。又、前述の
交流印加前処理した後の液晶素子でのチルト角θ′を測
定した。その結果とその時の透過率を表2に示す。
表   3 次に、+25ボルドー25ボルトの駆動用矩形パルスを
1m5ecで印加し、双安定状態間の反転を繰返し行な
ったところ、その時のチルト角及び透過率には何ら変化
を生じていないことが判った。
〔発明の効果〕
本発明の双安定性強誘電性液晶素子によれば、上下基板
に隣接する強誘電性液晶分子の軸を平行に配列すること
ができ、こ゛のため−に直交ニコルで最大のコントラス
トが得られ、ねじれ配列で形成された双安定性強誘電性
液晶素子では最大のコントラストを得るために非直交ニ
コルを利用していたが、このために生じていた視野角依
存性も生じることがない、さらに本発明によれば前述の
ねじれ配列を解消した双安定性強誘電性液晶素子に交流
印加前処理を付加することによって、非らせん構造のカ
イラルスメクチック相でのチルト角を増大でき、この結
果表示装置あるいは光学スイッチング素子に適用する第
1図は、らせん構造のカイラルスメクチック相を用いた
液晶素子を模式的に表わす斜視図である。第2図は、非
らせん構造のカイラルスメクチック相を用いた液晶素子
を模式的に表わす斜視図である。第3図は、基板の法線
に沿ってねじれ配列した液晶分子を模式的に表わす平面
図である。第4図は本発明の液晶素子で用いた一軸配向
軸と液晶分子の軸との関係を表わす平面図である。
特許出願人  キャノン株式会社 代 理 人  弁理士 丸島儀」゛。
;、1播パユ・ノ″」 rt2

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一軸性配向処理面を有する2枚の基板間に双安定
    状態下の強誘電性液晶を配置したセル構造を有する液晶
    素子において、一軸性配向軸の方向を互いに同一とし、
    且つ無電界とした時、前記強誘電性液晶の分子が前記基
    板の法線に沿ってねじれて配列する傾向を有しており、
    前記一軸性配向処理面が前記ねじれ配列の方向と反対方
    向の角度で互いに交差した一軸性配向軸を有しているこ
    とを特徴とする液晶素子。
  2. (2)前記一軸性配向軸がラビング処理によって形成し
    た配向軸である特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
  3. (3)前記一軸性配向軸が斜方蒸着によって形成した配
    向軸である特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
  4. (4)前記一軸性配向処理面が有機樹脂によって形成し
    た面である特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
  5. (5)前記有機樹脂がポリビニルアルコール、ポリイミ
    ド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリパラ
    キシリレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビ
    ニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポ
    リアミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹
    脂、ユリヤ樹脂、アクリル樹脂及びフオトレジスト樹脂
    からなる樹脂類より選択された少なくとも1種の樹脂で
    ある特許請求の範囲第4項記載の液晶素子。
  6. (6)前記強誘電性液晶が交流印加処理された液晶であ
    る特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
  7. (7)前記交流印加処理が電圧20〜500ボルト及び
    周波数10〜500Hzの交流で行なう特許請求の範囲
    第6項記載の液晶素子。
  8. (8)前記強誘電性液晶が該強誘電性液晶より高温側の
    相よりの降温で形成された液晶である特許請求の範囲第
    1項記載の液晶素子。
  9. (9)前記強誘電性液晶がカイラルスメクチツク液晶で
    ある特許請求の範囲第1項記載の液晶素子。
  10. (10)前記カイラルスメクチツク液晶がカイラルスメ
    クチツクC相、H相、I相、K相又はG相である特許請
    求の範囲第9項記載の液晶素子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63151927A (ja) * 1986-12-16 1988-06-24 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 強誘電性液晶の配向方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3994567A (en) * 1974-12-04 1976-11-30 Dai Nippon Insatsu Kabushiki Kaisha Electro-optical cell for field effect type liquid crystal display
JPS56107216A (en) * 1980-01-08 1981-08-26 Clark Noel A Liquid crystal electrooptical device and production thereof

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