JPS625454Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、セミコンシールド工法による天井構
造に関するものである。

上記天井構造は、下部にフランジを有する回り
縁、あるいは適宜間隔で平行に吊持され、かつフ
ランジを有する断面逆Ｔ形の支持バーのフランジ
上に方形長尺天井板の短辺を載置し、長辺側面の
長手方向に形成した溝部に断面Ｈ形の連結バーの
下フランジを嵌合させて隣接する天井板同志を接
合することにより構成され、天井施工々事を合理
化するものである。

しかしながら、従来の凹凸模様を有する天井板
は、天井板の短辺端部まで模様が形成されている
ため、そのまま支持バーのフランジ上に載置すれ
ば天井板とフランジとの間に隙間が生じ、外観上
好ましくない。このため、上記天井構造では表面
が平滑な天井板（例えば、トラバーチン模様のロ
ツクウール天井板）を使用せざるを得ず、天井面
は無方向性の単調模様となり、意匠性に欠けると
いう欠点を有し、一方、凹凸模様を有する天井板
を用いる場合は捨貼り工法が採用されている。こ
の工法によれば、天井部に吊持した枠組構造に石
膏ボード等の捨貼りを固定し、この捨貼りに天井
板を取付けるのであるが、施工に手間がかかる
他、材料費も割高となるものである。

また、この工法によれば、壁に取付けた回り縁
と天井面との納まりを考慮して、通常、壁ぎわの
天井面周辺部に表面が平滑な平天井板が用いられ
ており、天井面中央部の凹凸天井板とともに２種
類の天井板が用られている。なんとなれば、この
両天井板の接合部に段差が生じて異和感を起させ
ないようにするため、凹凸天井板の凹凸模様の凹
部底面と平天井板面と面一となるように施工しな
ければならないからである。このため、凹凸天井
板は平天井板より凸部の山の高さだけ板厚が大き
くなり、天井板の材料として２種類の板厚のもの
を要する等の欠点を有していた。

本考案は、上記従来の欠点に鑑みてなされたも
ので、凹凸天井板の短辺側の下角部に短辺全長に
わたつて凹部底面と面一な平担部を設けるととも
に、凹凸天井板と平天井板の長辺側面に、長手方
向に溝部を上記接合部において両天井板が面一と
なるように設けることにより、彫りの深い凹凸模
様を有する意匠性に優れた天井面を捨貼り等を用
いることなく、金具支持により形成する天井構造
を提供しようとするものである。

次に、本考案を一実施例である図面にしたがつ
て説明する。

図において１は、フランジ２を有する断面逆Ｔ
形の支持バーで、吊金具３を介して小屋裏あるい
は上階床下面より吊持され、適宜間隔で複数列、
並設していり、壁面には下部にフランジ４を有す
る回り縁５が、フランジ４とフランジ２とが面一
となる高さに取付けてある。

そして、支持バー１間、あるいは支持バー１と
回り縁５との間には、表面にリブ状の凹凸模様と
短辺側の下角部にリブ状凹凸模様を断面略直角に
欠込んで形成した凹部底面１３と面一な平担部６
とを有する方形長尺の凹凸天井板７が、欠込み部
６をフランジ２，４上に載置することにより架設
してある。また、凹凸天井板７および表面平滑な
平天井板９の長辺側面に長辺方向に凹溝１０，１
１が形成してあり、この凹溝１０，１１に上下フ
ランジを有する断面Ｈ形の連結バー１２の下フラ
ンジを嵌合させることにより、天井面中央部では
凹凸天井板７同志を、また壁ぎわに面した天井面
周辺部では、回り縁５と天井面との納まりを考慮
して配した平天井板９と上記凹凸天井板７とを接
合して天井面が形成されている。

なお、凹凸天井板７および平天井板９は、凹溝
１０，１１を凹凸天井板７の凹凸模様の凹部底面
１３あるいは平天井板９の下面１４より相等しい
距離ｌの位置に設けることにより、両天井板の接
合部において面一となるように形成してある。し
たがつて、両天井板の素材は同一厚さのもの、す
なわち同一素材をを使うことができる。

また、両天井板の短辺と、これに平行な壁面と
の間の寸法調整は、第４，５図に示すように凹凸
天井板７あるいは平天井板９の短辺部を施工現場
で切断し、さらに凹凸天井板７では、下角部を欠
込んで凹部底面と面一な平担部６′を形成し、こ
の平担部６′あるいは、平天井板９の下面１４を
回り縁５上に載置すればよい。または、壁ぎわに
面した天井面周辺部をすべて平天井板で施工して
もよい。

以上の説明より、本考案によれば凹凸天井板の
短辺側の下角部に凹部底面と面一な平担部を設け
るとともに、凹凸天井板および平天井板の長辺側
面に長手方向に溝部を、両天井板が接合部におい
て面一となるように形成してある。このため、天
井板として彫りの深い凹凸模様を有するものを使
つても、不自然な隙間が生じることはなく、意匠
性に優れた天井面を形成することができる。

また、凹凸天井板および平天井板は、その接合
部において面一に揃えるのに、特に板厚の制限は
ないため、両天井板を同じ原板から製造すること
により、製造工程を合理化する一方、このような
凹凸天井板を捨貼りをすることなく金具のみで施
工できるために、施工を容易かにかつ安価に、そ
して天井面を軽量化できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る天井構造の平面図、第
２図、第３図は第１図の−線断面図、−
線断面図、第４図、第５図は平天井板、凹凸天井
板の短辺側端部の断面図である。 １……支持バー、２，４……フランジ、５……
回り縁、６，６′……欠込み部、７……凹凸天井
板、９……平天井板、１０，１１……凹溝、１２
……連結バー、１３……凹部底面、１４……平天
井板の下面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部にフランジを有する回り縁、あるいは適宜
   間隔で平行に吊持され、かつフランジを有する断
   面逆Ｔ形の支持バーのフランジ上に方形長尺天井
   板の短辺を載置し、上下フランジを有する断面Ｈ
   形の連結バーの下フランジを天井板の長辺側面に
   長手方向に形成した溝部に嵌合させて隣接する天
   井板同志を接合してなる天井構造において、上記
   天井板として表面に凹凸模様を有し、かつ短辺側
   の下角部に短辺全長にわたつて凹部底面と面一な
   平担部を有する凹凸天井板と表面平滑な平天井板
   とを併用し、上記接合した天井板の少なくとも長
   辺と平行な壁ぎわに面した天井面周辺部には平天
   井板を用いるとともに上記平担部を支持バーのフ
   ランジ上に載置し、かつ、凹凸天井板および平天
   井板の溝部を凹凸天井板の凹凸模様の凹部底面と
   平天井板面とが面一となるように形成したことを
   特徴とする天井構造。