JPS6252834B2

JPS6252834B2 -

Info

Publication number: JPS6252834B2
Application number: JP55066083A
Authority: JP
Inventors: Minoru Itoigawa
Original assignee: Ricoh Elemex Corp
Current assignee: Ricoh Elemex Corp
Priority date: 1980-05-19
Filing date: 1980-05-19
Publication date: 1987-11-06
Also published as: JPS56162076A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はアナログ式時計に関し、特に暦送り機
構における暦送り歯車の回転を利用して文字板上
で時針、分針等が示す時刻とは異なる種類の時間
的表示を行うアナログ式多機能時計に関する。

従来、アナログ式時計において、文字板上の時
針、分針等による時刻とは異なる時間的表示、例
えば世界各地の時刻を表示する場合には、文字板
の外周にリングを配し、該リング上に12分の１ま
たは24分の１等分した目盛を表示すると共に、そ
れらの目盛に合わせて適宜地名を記し、かかるリ
ングを回転させることにより、所望地域の時刻を
知り得るようにしたものがある。

しかし、文字板の外周すなわち時計ケースにリ
ングを設ける従来のアナログ式時計によれば、ケ
ースの構造が複雑化し、時計の小型、薄型化の要
請に反するものであり、しかも手動により遂一目
盛合せをしなくてはならず極めて操作が面倒であ
るという欠点があつた。

ところで、一般に日、曜日を表示すべく前記ア
ナログ式時計に設けられた暦送り機構では、時針
が取り付けられた筒車から駆動力が伝達されて回
転する暦送り歯車の回転力が、該送り歯車に取り
付けられた送りカムを介して暦板に伝達されて暦
送りを行う。この暦送り機構における送り歯車は
暦板を１日１回変更させるために一定の回転速度
で１日につき刻々と１回転する。

しかし、従来、この暦送り歯車は暦送り機能の
ためのみのものとして他の技術的構成に利用され
ていない。

従つて、本発明の目的は、前記した従来の問題
を解決すべく、暦送り歯車の回転力を利用するこ
とにより、時計の小型、薄型化等を阻害すること
なく文字板上で時針、分針等が示す時刻とは異な
る種類の時間的表示を行い得るアナログ式時計を
提供することにある。

本発明の要旨とするところは、駆動力が伝達さ
れて回転する暦送り歯車の回転力が該送り歯車に
取り付けられた送りカムを介してこれに係合する
暦板に伝達されて暦送りをする暦送り機構を備え
るアナログ式多機能時計において、前記送り歯車
上に該送り歯車とともに回動可能に連動表示板が
取り付けられ、該連動表示板上に所望の時間的表
示がなされてなることにある。

本発明が特徴とするところは、図示の実施例に
ついての以下の説明によりさらに明らかとなろ
う。

第１図は本発明に係るアナログ式多機能時計１
０を示す部分断面図であり、第２図はアナログ式
多機能時計１０の一部を破断して暦送り機構特に
日送り機構を示す図である。符号１２で示すもの
は、時針、分針および秒針によつて時刻が表示さ
れる文字板である。該文字板のほぼ中心部におい
て、押え板１４を介して回転可能に配設された筒
車１６には前記時針が取り付けられ、筒車１６は
これに駆動力が伝達されると１日２回転する。筒
車１６内には筒カナ１８が取り付けられ、その先
端に分針が取り付けられている。

筒車１６にはその下端に歯車１６ａが設けられ
ている。該歯車は、地板２０に固定された歯車軸
２２の外周に取り付けられた日回し中間歯車２４
を噛合し、筒車１６の回転を伝達している。さら
に、この筒車１６の回転は日回し中間歯車２４を
介して日送り機構２６へと伝達される。

この日送り機構２６は、第１図、第２図に示す
ように、地板２０上に取り付けられ、日回し中間
歯車２４の小歯車２４ａと噛合する日回し送り歯
車２８と、該日回し送り歯車上に止めねじ３０を
介して取り付けられた日回し送りカム３２と、表
面に日が順次記され日回しカム３２に係合するリ
ング状に形成された日板３４とを含む。日回しカ
ム３２はその先端に爪３２ａを有する。日板３４
はその内周に日回しカム３２の爪３２ａが係合す
る歯が刻まれている。

筒車１６の回転は、日回し中間歯車２４を介し
て日回し歯車２８に伝達されるが、その筒車１６
の回転は中間歯車２４の小歯車２４ａによつて減
速され、日回し送り歯車２８は１日につき１回転
することとなる。この日回し送り歯車２８の回転
により日回し送りカム３２の爪３２ａと日板３４
とが係合し、送り歯車２８の回転力が送りカム３
２を介して日板３４に伝達され、これにより日送
りが行われる。このとき、前述したように、送り
歯車２８は日板３４を１日に１回変更させるに十
分な一定の回転速度で１日につき刻々と１回転す
る。

このように、日送り機構２６の構造については
前記した従来のアナログ式時計と同様である。し
かし、本発明に係るアナログ式時計１０は、送り
歯車２８上に該送り歯車と共に回転可能に連動表
示板３６が取り付けられている。

連動表示板３６は、第１図に示すように、筒状
脚部３８と、該筒状脚部の上部の円板状の表示部
４０とからなる。筒状脚部３８は、該筒状脚部内
に送りカム３２を固定すべく止めねじ３０が螺合
された地板２０の突出部２０ａが嵌められてい
る。文字板１２には、表示部４０の表示事項が判
読できるように円形の開口部１２ａを有する。他
方、表示部４０の周縁部は段状に形成され、その
拡径部分４０ａと文字板１２の開口部１２ａの周
縁部分とが係合されている。連動表示板３６は、
この表示部４０の拡径部分４０ａと筒状脚部３８
とにより送り歯車２８上で該歯車と共に回転可能
に保持される。

連動表示板３６の表示部４０上には、第３図に
示すように、時字を０〜23まで等間隔に記し、予
め世界各地の都市の時差を考慮して時間単位で文
字板１２の開口部１２ａの周縁部分上に前記都市
名を記しておく。

従つて、前記筒車１６が回転し時針４２および
分針４４が所定の時刻を指示した場合には、筒車
１６と連動し、日回し中間歯車２４および送り歯
車２８を介して該送り歯車と共に回転することか
ら、前記時針等が表示する時刻とは異なつた時
刻、すなわち各時差に応じた世界各地の時刻を表
示することができる。第３図に示す例によれば、
時針４２等は９時を指し、連動表示板３６では例
えばロンドン（LON）は０時を指している。こ
の場合、連動表示板３６の東京（TYO）は９時
を示している。従つて、第３図に示す時針４２等
による時刻は東京の時間にセツトされていること
が判る。従つて、世界の他国各地のいずれか１つ
を時針４２等で示すには、適宜に時針４２を所定
の時刻にセツトすることにより可能となる。な
お、第３図の都市名の略字は所定の各国航空会社
間にて取極められたものを用いている。

前記した連動表示板３６の時刻の表示を変更す
ることにより、第３図に示したものに限られず分
単位の時差に基づいて分刻みで表示することもで
きる。

このように、連動表示板３６の表示部４０の表
示を種々のものに変更して用いることにより、時
針等とは異なつた時間的表示が可能となる。例え
ば、表示部４０に午前、午後の表示をしたり、24
時間制の時字を記したりすることができる。

また、前記日回し送り歯車２８の回転方向を考
慮して第３図に示した時字の配置を反対方向に変
えて表示してもよい。

前記したように、本発明によれば、回転する日
回し送り歯車のような暦送り歯車に連動表示板を
取り付けることにより文字板上で時針等が示す時
刻と共にこれとは異なる種類の時間的表示を自動
的にかつ確実に行うことができ、しかも時計の小
型、薄型化を阻害することがなく、安価で多機能
のアナログ式時計を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るアナログ式多機能時計を
示す部分断面図、第２図は本発明のアナログ式多
機能時計の一部を破断して特に日送り機能を示す
図、第３図は本発明に係るアナログ式多機能時計
を示す平面図である。１０……アナログ式多機能時計、１２……文字
板、１６……筒車、２８……日送り歯車、３２…
…日回し送りカム、３４……日板、３６……連動
表示板。

Claims

【特許請求の範囲】

１駆動力が伝達されて回転する暦送り歯車の回
転力が、該送り歯車に取り付けられた送りカムを
介してこれに係合する暦板に伝達されて暦送りを
する暦送り機構を備えるアナログ式多機能時計に
おいて、前記送り歯車上に該送り歯車とともに回
動可能に連動表示板が取り付けられ、該連動表示
板上に所望の時間的表示がされてなる、アナログ
式多機能時計。