JP2595536Y2 - 携帯時計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は腕時計、堤時計等の携帯
時計に関し、特に表裏に回転ベゼルを構成した多機能装
置付携帯時計に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の携帯時計において回転ベゼル付の
ものは多いが、ほとんどが単一回転ベゼルの内容であ
り、一部には回転ベゼルを２つ並べた構成のものが考案
されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来の構成では問題と
なる下記の様な課題があった。

【０００４】単一の回転ベゼルでは機能の付加要素が
限定され、変化に乏しかった。

【０００５】２重回転ベゼルの考案でも、回転ベゼル
を並列に配置するため、時計の外径が極めて大きくなっ
ていた。

【０００６】２重回転ベゼルの場合、内側の回転ベゼ
ルは非常に回し難いこと、また表示面積が小さく機能が
限定される等の欠点を有している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案は、時計ケースの
表面側に、時刻表示部材を含む時間関連表示を有する時
刻表示部を形成し、該時刻表示部の外周に前記時間関連
表示に関係する表示目盛（例えば、経過時間や残り時間
を計測する分割目盛、２４時間表示目盛、ワールドタイ
ム地名表示など）を備えた第１の回転ベゼルを回転可能
に設けるとともに、時計ケースの裏面側の裏蓋部（すな
わち、裏蓋に相当する部分）上に、時間に係わらない時
間非関連表示（例えば、円形計算尺目盛、換算尺目盛、
万年カレンダー、占い、星座など）を有する裏表示部を
形成し、該裏表示部の外周に前記時間非関連表示に関係
する表示を備えた第２の回転ベゼルを回転可能に設ける
ものであり、この構成により、上記の課題を解決したも
のである。

【０００８】

【実施例】本考案の実施例を図面に基づき詳細に説明す
ると、図１において、１は携帯時計の駆動体１２を収容
するワンピースタイプのケースで、表側の目盛リング１
１およびカバーガラス２を介して、ねじリングタイプの
ガラス固定リング４により前記駆動体１２を着脱可能な
様に保持している。３はカバーガラス２とケース１との
間に設けた合成ゴムから成るガラスパッキンであり、両
者の間で径方向および軸方向ともに締代を有し、押圧さ
れて防水性を確保している。

【０００９】５はステンレス、チタニウムなどの金属か
ら成る第１回転ベゼルで、アルマイト表示板などから構
成される第１の回転ベゼル表示板５ａが、かしめ固定、
接着などにより固着されている。６は第１の回転ベゼル
パッキンでＮＢＲ＋ＤＯＳ（自己潤滑剤）で形成された
Ｏリング摺動用パッキンである。

【００１０】１１は目盛リングで、単純な時・分・秒の
分割目盛以外に速度計測を行なうタキメータ目盛、脈拍
数計測を行なうパルスメータ目盛などが表示されてい
る。一方、第１の回転ベゼル表示板には、経過時間や残
り時間を計測する分割目盛、簡易的に方位を表わす簡易
方位目盛、２４時間表示目盛、ワールドタイム地名表示
などが表示されている。

【００１１】７はケース１の裏面段部に着脱可能な様に
構成された第２の回転ベゼルで、アルマイト表示板など
から構成される第２の回転ベゼル表示板７ａが、かしめ
固定、接着などにより固着されている。８は６と同様の
合成ゴムから成る第２の回転ベゼルパッキンである。１
ａはケース１の裏面に接着などにより固着されたケース
表示板であり、第２の回転ベゼル表示板との組合せで種
々の計算などを行なうものである。表示の内容として
は、Ｃ尺・Ｄ尺・ＳＩ尺などの円形計算尺目盛、距離・
重量などの換算尺目盛、万年カレンダー、占い、星座な
ど様々な表示を行なうことが出来る。

【００１２】図１の構成で、提げ時計の場合は、提げか
んをケース１に固定すればよいし、腕時計の場合は、ケ
ース１と一体に第２の回転ベゼルの回転に支障のない高
さ位置に２本かんもしくは１本かんなどのかん合部を設
ければ良い。

【００１３】図１の実施例では回転ベゼルと表示板は別
体の構成となっているが表示の内容によっては一体の構
成としてもよいし、また、回転ベゼル５もしくは７とケ
ース１との間に一般的に用いているクリックボールやク
リック板ばねなどを用いたクリック装置を設けても良
い。

【００１４】また、ケース１の裏面は別体の表示板１ａ
を設けずケースに一体に彫刻・打刻などにより目盛を刻
印しても良いし、中央部に裏カバーガラスを接着もしく
はプラスチックパッキンでの固定により装着し、裏スケ
ルトンケースとし、裏カバーガラスの内面に種々の目盛
を印刷などにより構成しても良い。

【００１５】また、腕時計バンドを装着するバンドかん
合部を第２の回転ベゼル部外周部に設けると、腕時計本
体が３６０゜自由に回転し、適切な角度で表示を読み取
ることのできることも可能である。

【００１６】また、ケースはワンピースの場合サイズ的
メリットが大きいが、サイズ的に余裕がある場合、裏ぶ
たを別に構成してもよい。

【００１７】

【考案の効果】本考案は上記の構成により、下記の様な
効果が得られたものである。

【００１８】従来の単一の回転ベゼルでは機能の付加
要素が限定されていたが、種々の多機能付加要素を盛込
むことが可能となった。

【００１９】平面サイズを大きくすることなく、従来
の倍以上の多機能化を図ることができた。

【００２０】ケース裏側の回転ベゼル装置はケース表
示部が表側に比べ制約がなく広く使えるので計算尺・換
算尺など極めて複雑な機能を付加することが可能となっ
た。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例を示す部分縦断面図。

【符号の説明】

１‥‥‥ケース １ａ‥‥ケース表示板 ５‥‥‥第１回転ベゼル ５ａ‥‥第１回転ベゼル表示板 ７‥‥‥第２回転ベゼル ７ａ‥‥第２回転ベゼル表示板

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】裏蓋部と一体化したワンピース形の時計ケ
   ースの表面側に、文字板などの時刻表示部材を含む時間
   関連表示を有する時刻表示部と、 該時刻表示部の外周にあってカバーガラスを固定するガ
   ラス固定リングの外周部に回転可能に設けられた第1の
   回転ベゼルと、前記第１の回転ベゼルに設けられ、経過時間や残り時間
   を計測する分割目盛、時針との組合わせで方位を計測す
   る方位目盛、２４時間表示目盛、ワールドタイム地名表
   示などの 前記時間関連表示用の表示目盛と、 時計ケースの裏面側の裏蓋部上に形成された、時間に係
   わらない時間非関連表示を有する裏表示部と、 該裏表示部の外周にあって前記時計ケースの背面側外周
   部に設けられた喰い付き固定部に回転可能に設けられた
   第２の回転ベゼルと、前記第２の回転ベゼルに設けられ、Ｃ尺、Ｄ尺、ＳＩ尺
   などの円形計算尺目盛、距離又は重量などの単位換算尺
   目盛、占い目盛などの 前記時間非関連表示用の表示目盛
   とを備え、更に 前記第２の回転ベゼルの外周部に時計バンドを装着
   するためのバンド装着部を備え、前記時計ケースが前記
   文字板の面内方向において３６０°自由に回転可能に構
   成したことを特徴とする両面回転ベゼル付携帯時計。