JPH0648458Y2 - 指針式時計 - Google Patents

指針式時計

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JPH0648458Y2
JPH0648458Y2 JP1988097846U JP9784688U JPH0648458Y2 JP H0648458 Y2 JPH0648458 Y2 JP H0648458Y2 JP 1988097846 U JP1988097846 U JP 1988097846U JP 9784688 U JP9784688 U JP 9784688U JP H0648458 Y2 JPH0648458 Y2 JP H0648458Y2
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hour
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minute hand
hino
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正純 新美
健雄 花岡
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Casio Computer Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の技術分野] この考案は指針式時計に関する。
[従来技術とその問題点] 従来、指針式時計においては、時計ケースの上部外周に
回転ベゼルを備え、この回転ベゼルの回転を中間車を介
して時計ケース内の輪列機構の1つの歯車に伝達するこ
とにより、指針を修正するものが知られている。
このような指針式時計において、1つの中間車で回転ベ
ゼルの回転を輪列機構の歯車に伝達する場合には、回転
ベゼルの内歯車と輪列機構の歯車とが同じモジュールで
あるから、回転ベゼルと輪列機構の歯車との減速比が決
定すると、必然的に回転ベゼルの径と歯車の径との比が
決定する。
そのため、回転ベゼルと輪列機構の歯車とを自由な大き
さに構成することができず、しかも時計モジュールの大
きさに制約を受け、時計の設計上の自由度が悪いという
問題があった。
[考案の目的] この考案は上述した事情に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、時計ガラスを回すことにより指針
軸を中心に日ノ裏車を公転させ、これにより時針のみを
回転させて時差のある世界の各都市の時刻を指示できる
指針式時計において、時計の設計上の自由度が高く、か
つ使い勝手の良い指針式時計を提供することにある。
[考案の要点] この考案は上述した目的を達成するために、分針車の回
転を時針車に伝達する日ノ裏車を軸支した回転可能な日
ノ裏支持車と、上面部の周縁部に都市表示板が設けられ
た回転可能な時計ガラスの筒軸との間に、筒軸の下部内
側に形成された内歯車に噛み合う第1歯車部および日ノ
裏支持車の歯部に噛み合う第2歯車部が重合してなるア
イドラ車を設け、このアイドラ車の第1、第2歯車部の
各モジュールを異ならせ、かつ時計ガラスの内歯車、ア
イドラ車の第1、第2歯車部、および日ノ裏支持車の歯
部の各歯数を、時計ガラスが1/24回転された際に日ノ裏
支持車が1/11回転するように設定したことを要点とす
る。
[実施例] 以下、第1図〜第7図を参照して、この考案を指針式世
界時計に適用した場合の一実施例について説明する。
第1図および第2図はトラベルウォッチタイプの指針式
世界時計を示す。この世界時計は時計ケース1の前面に
時計ガラス2が回転自在に設けられ、時計ケース1の内
部に後述する時計ムーブメント3が設けられ、時計ケー
ス1の上部にはアラームストップスイッチ4が設けられ
ている。時計ガラス2はほぼ円板状のガラス板よりな
り、その周縁部に世界の各都市名(例えば、LONDON、PA
RIS、TOKYO等)が時差に応じて円周上に表示された都市
表示板5が設けられており、その取付構造および回転伝
達機構については後述する。また、この時計ガラス2の
下側には時計ムーブメント3の文字板6が対応して設け
られ、この文字板6と時計ガラス2との間に時針H、分
針M、秒針S、アラーム針AR等の指針が運針可能に設け
られている。また、時計ガラス2の外周における時計ケ
ース1の「12時」の位置には各都市名の合わせマーク7a
が設けられているとともに、その近傍つまり「12時」の
位置と「11時」の位置との間にはサマータイムマーク
(SUMMER)7bが設けられている。すなわち、時計ガラス
2を回転させて所望する都市名を合わせマーク7aに合わ
せると、後述するように時針Hが時差分だけ運針して、
所望する都市の時刻を知ることが可能となり、また時計
ガラス2を回転させて所望する都市名をサマータイムマ
ーク7bに合わせると、時針Hが同様に運針して所望する
都市のサマータイムにおける時刻を知ることが可能とな
る。
第3図は時計ケース1内に組み込まれる時計ムーブメン
ト3を示す。この時計ムーブメント3はステップモータ
8で輪列機構9を駆動し、時針H、分針M、秒針Sを運
針させて時刻を指示表示し、時刻修正機構10で指針の針
合わせを行なうとともに、アラーム機構11のアラーム針
ARによりアラーム時刻の設定を行ない、かつ時計ガラス
2の回転に応じて日ノ裏公転機構12により時針Hのみを
時差分だけ運針させるとともに、昼夜表示機構13により
午前(AM)と午後(PM)の表示をも切り換える構成とな
っている。なお、時計ケース1はフロントケース1aとリ
アケース1bとからなり、内部には前受板14、後受板15、
輪列受前16および中間受17が配置されているとともに、
回路基板18も配置されている。以下、各部材について順
に説明する。
ステップモータ8は時計ムーブメント3の駆動源で、ロ
ータ8aおよび図示しないステータ、コイル等からなり、
コイルに所定のパルス信号が与えられると、このパルス
信号に応じてステータに磁界を発生させ、この磁界によ
りロータ8aがステップ回転する。この場合、ロータ8aは
後受板15と輪列受16との間に回転自在に設けられてい
る。
輪列機構9はステップモータ8により駆動されて指針を
運針させるもので、ステップモータ8のロータ8aのカナ
8bに噛み合って回転する中間車19と、この中間車19のカ
ナ19aに噛み合って回転する四番車20と、この四番車20
のカナ20aに噛み合って回転する三番車21と、この三番
車21のカナ21aに噛み合って回転する分針車22と、この
分針車22の第1カナ22aに噛み合って回転する日ノ裏車2
3と、この日ノ裏車23のカナ23bに噛み合って回転する時
針車24等よりなり、後受板15と輪列受16との間に中間車
19、四番車20、三番車21が配置され、輪列受16と中間受
17との間に分針車22が、中間受17と前受板14との間に日
ノ裏車23および時針車24がそれぞれ配置されている。こ
の場合、中間車19によって回転する四番車20は、カナ20
aと秒針軸20bとを有し、これらが一体に形成されてお
り、秒針軸20bは輪列受16の筒状の軸受部16aと後受板15
とに回転自在に設けられ、その上端が前受板14の上方へ
突出し、この突出した部分に秒針Sが取り付けられてい
る。三番車21によって回転する分針車22は、軸部22cと
歯車部22dとを板ばね22eによりスリップ回転可能に取り
付けてなり、この歯車部22dが三番車21のカナ21aに噛み
合った状態で四番車20の秒針軸20bと同心状に設けられ
ている。したがって、分針車22は、通常は三番車21によ
り歯車部22dが回転し、この回転が軸部22cに伝達される
が、時刻修正時等のように一定以上の負荷が加わると、
軸部22cと歯車部22dとが相互にスリップ回転する。な
お、軸部22cは輪列受16の筒状の軸受部16aの外周と中間
受17の筒状の軸受部17aとの間に回転自在に取り付けら
れ、その上部に第1カナ22aが、下部に第2カナ22bがそ
れぞれ形成されており、上端には分針取付用のパイプ22
fが一体的に設けられている。このパイプ22fは分針軸を
なすもので、その上端が前受板14の上方へ突出し、この
突出した部分に分針Mが取り付けられている。また、分
針車22の回転を時針車24に伝達する日ノ裏車23は、下部
に歯車部23aが、上部にカナ23bが一体に形成されている
とともに、その中心に取付孔23cが形成され、中間受17
の筒状の軸受部17aに回転自在に設けられた後述する日
ノ裏支持車25の支持軸25aが取付孔23cに挿入することに
より、後述する支持軸25aに回転可能に取り付けられて
いる。したがって、この日ノ裏車23は、通常は日ノ裏支
持車25が固定され、分針車22の回転を時針車24に伝達す
るが、後述するように時計ガラス2を回転させて世界の
都市の時刻を知る場合には分針車22が固定された状態で
日ノ裏支持車25が回転し、この回転に伴って分針車22の
第1カナ22aに歯車部23aが噛み合った状態で公転し、時
針車24を回転させる。さらに、時針車24は第1筒カナ24
aと第2筒カナ24bとを有し、これらの間に鍔部24cが側
方へ突出して形成されているとともに、その内側下部に
嵌合凹部24dが環状に形成され、中心の筒軸24eが分針車
22のパイプ22fの外周に回転自在に設けられている。こ
の場合、第1筒カナ24aは日ノ裏車23のカナ23bに噛み合
い、第2筒カナ24bは後述する中間車31と噛み合う。鍔
部24cは第1筒カナ24aと第2筒カナ24bとの間、つまり
日ノ裏車23のカナ23bと噛み合う第1筒カナ24aの上側に
位置し、かつ日ノ裏車23の上部のカナ23b上に突出し、
これにより日ノ裏車23が後述する支持軸25aから上方へ
抜け出さないように回転可能に押え付ける。嵌合凹部24
dは日ノ裏支持車25の後述する筒軸25bの上部端が回転可
能に嵌合し、これにより筒軸25bを保持する。筒軸24bは
時針軸をなすもので、その上端が前受板14の上方へ突出
し、この突出した部分に時針Hが取り付けられている。
時刻修正機構10は時針H、分針Mの針合わせを行なうも
ので、針回し車26および伝達車27等よりなり、針回し車
26の回転により伝達車27が回転して分針車22の分針軸22
cを回転させる。すなわち、針回し車26は中間受17の下
面に設けられた軸部17bに回転可能に設けられ、軸部26a
がリアケース1bから下方へ突出し、この突出した部分に
ツマミ26bが設けられている。伝達車27は中間受17の下
面に設けられた軸部17cに回転可能に設けられ、その歯
車部の一部が針回し車26に噛み合い、他の一部が分針車
22の第2カナ22bに噛み合っており、これにより針回し
車26の回転を分針車22に伝達する。したがって、時刻修
正機構10はツマミ26bにより針回し車26が回転すると、
この回転が伝達車27により分針車22に伝達され、これに
より分針車22の分針軸22cが回転して分針Mを運針させ
るとともに、日ノ裏車23を介し時針車24が回転して時針
Hを運針し、針合わせが行なわれる。なお、このときに
は分針車22の軸部22cと歯車部22dとが相互にスリップ回
転し、軸部22cの回転は歯車部22dに伝達されず、三番車
21以下は回転しない。
アラーム機構11はアラーム針ARをアラーム時刻にセット
し、このセットされた時刻にアラーム音を放音させるも
ので、アラームセット車28と、このアラームセット車28
に噛み合って回転するセット中間車29と、このセット中
間車29に噛み合って回転しアラーム針ARを運針するアラ
ーム車30と、時針車24の第2筒カナ24bに噛み合って回
転する中間車31と、この中間車31に噛み合って回転する
アラーム回転車32と、このアラーム回転車32の上下動に
応じて固定接点に接離するスイッチばね33、33等より構
成されている。そして、アラームセット車28とアラーム
回転車32とは前受板14の下面に形成された軸部14aに回
転可能に取り付けられており、セット中間車29と中間車
31とは取付軸34により前受板14の下面に回転可能に取り
付けられている。さらに、アラーム車30は時針車24外周
に回転可能に取り付けられている。この場合、アラーム
セット車28は図示しないアラームツマミの操作によって
回転するものであり、前受板14の軸部14aに回転可能に
取り付けられ、その下面には凹部28a…が形成されてお
り、上面は板ばね28bにより軽く押し下げられて下側の
中間板40に弾接している。アラーム回転車32は中間車31
を介して時針車24により常時回転するもので、アラーム
セット車28の下側に配置され、軸部14aに回転および上
下動可能に取り付けられており、その上面にはアラーム
時刻にアラームセット車28の下面に形成された凹部28a
…に係脱可能に挿入する凸部32aが形成されているとと
もに、下面にはスイッチばね33、33が弾接し、このスイ
ッチばね33、33で上方へ付勢されている。このスイッチ
ばね33、33はそれぞれ板ばね状のもので、回路基板18上
に設けられ、アラーム回転車32を常時押し上げ、その凸
部32aがアラームセット車28の凹部28aに挿入した際に、
上方に配置された固定接点(図示せず)に接触してアラ
ーム信号を出力する。なお、アラーム車30はその筒軸30
aが前受板14の上方へ少し突出し、この突出した部分に
アラーム針ARが取り付けられている。
昼夜表示機構13は午前(AM)と午後(PM)とを切り換え
表示するものであり、中間車31と噛み合って24時間で1
回転する昼夜表示車35と、この昼夜表示車35に取り付け
られて一体的に回転する昼夜表示板36とからなってい
る。昼夜表示車35は前受板14と中間受17との間に回転可
能に取り付けられ、その軸部の上端部が筒状に形成され
ており、この筒状部分が前受板14を通して上方に露出
し、この露出した部分に昼夜表示板36が取り付けられて
いる。昼夜表示板36は円板の下面に設けられた軸が昼夜
表示車35の軸部の上端に前受板14の上方より螺入し、こ
れにより昼夜表示車35と一体に回転するものである。す
なわち、この昼夜表示板36はその上面が第4図に示すよ
うに、午前と午後とが見分けられるように色分け(例え
ば午前は黄色、午後は黒色)され、午前と午後の境には
太陽と月とが表示され、昼夜表示板36の上面の一部が前
受板14上に設けられた文字板6の小窓6aから見える。こ
の場合、昼夜表示板36は24時間で1回転するアナログ式
であるから、昼夜表示板36が色分けだけであると、午前
「0時」と午後「0時」では2つの色がほぼ同じぐらい
小窓6aから見えるようになり、午前か午後か見わけにく
いので、太陽或いは月が表示されて、午前「0時」か午
後「0時」かがわかるようになっている。なお、文字板
6の周囲には1〜12の時字が設けられており、小窓6aは
「1時」付近に設けられている。
日ノ裏公転機構12は時計ガラス2の回転を時針車24のみ
に伝達して時差分だけ時針Hおよび昼夜表示板36を運針
させるものであり、第5図から第7図に示すように、時
計ガラス2と、この時計ガラス2によって回転するアイ
ドラ車37と、このアイドラ車37によって回転して日ノ裏
車23を公転させる日ノ裏支持車25と、この日ノ裏支持車
25の回転を規制する規制部材38等から構成されている。
すなわち、時計ガラス2は前述したようにほぼ円板状の
ガラス板よりなり、その周辺下部に筒部2aが一体に形成
されており、この筒部2aの下部が前受板14と中間受17と
の間に回転自在に取り付けられている。この場合、時計
ガラス2の回転中心は上述した各指針軸の回転中心と同
じであり、筒部2aの内側下部には内歯車2bが形成されて
いる。アイドラ車37は時計ガラス2の回転を日ノ裏支持
車25に伝達するもので、前受板14の下面に設けられて中
間受17に支持された軸14bに回転可能に取り付けられて
おり、その上側に第1歯車部37aが、下側に第2歯車部3
7bがそれぞれ一体に形成され、第1歯車部37aが時計ガ
ラス2の内歯車2bに噛み合い、第2歯車部37aが日ノ裏
支持車37aの歯部に噛み合っている。この場合、時計ガ
ラス2の内歯車2bとアイドラ車37とが噛み合う部分は、
時計ガラス2の上面の周縁部に設けられた都市表示板5
によって覆われている。また、第1歯車部37aと第2歯
車部37bとは、それぞれ歯数が31枚で同じであるが、各
外径は異なり、第1歯車部37aが大きく、第2歯車部37b
が小さく形成されており、しかも各歯車部37a、37bのモ
ジュールも異なっている。すなわち、第1歯車部37aと
第2歯車部37bとは、時計ガラス2と日ノ裏支持車25と
の減速比が定まっている場合に、時計ガラス2の内歯車
2bと日ノ裏支持車25との直径によって、各外径およびモ
ジュールが設定される。換言すれば、このアイドラ車37
の各歯車部37a、37bによって、時計ガラス2の内歯車2b
と日ノ裏支持車25との大きさを自由に変えることが可能
となる。日ノ裏支持車25はアイドラ車37により回転して
日ノ裏車23を公転させ、これにより時針車24を時差分回
転させて、世界の各都市の時刻を知るためものである。
すなわち、この日ノ裏支持車25はその中心に円筒状の筒
軸25bが上下に突出して形成されており、この筒軸25bの
下部側が中間軸受17の筒状の軸受部17aに回転可能に取
り付けられている。また、この日ノ裏支持車25はその筒
軸25bの一部が切り取られて開口部25b1が形成され、こ
の開口部25b1と対応する付近に日ノ裏車23を軸支する支
持軸25aが立設されており、下面には第7図に示すよう
に11個のピン突起25c…が等間隔で環状に設けられてい
る。この場合、筒軸25bはその上端部に嵌合凸部25b2
成されており、この嵌合凸部25b2が前述した時針車24の
内側下面に形成された嵌合凹部24d内に下方より回転可
能に嵌合し、これにより時針車24が円滑に回転するよう
に保持する。また、支持軸25aは日ノ裏車23の取付強度
を高めるために金属シャフトで構成されており、これに
より支持軸25aの倒れ込みを防ぐとともに、その傾きに
よる日ノ裏車23と時針車24との噛み合いの外れを防止す
る。したがって、日ノ裏支持車25は通常の時計モードで
はピン突起25c…が後述する規制部材38により規制され
て回転することはないが、時計ガラス2が回転すると、
規制部材38の規制力に抗して回転し、支持軸25aに軸支
された日ノ裏車23を公転させ、これにより時針車24を回
転させて時針Hを時差分だけ運針する。なお、日ノ裏支
持車25が回転する際には、分針車22がステップモータ8
のロータ8aに直結されているため、分針車22は回転せ
ず、日ノ裏車23は分針車22の第1カナ22aに噛み合った
状態で公転する。
このように時針Hを時差分だけ運針するために、各歯車
の歯数は以下のように設定されている。すなわち、時計
ガラス2の内歯車2bの歯数は96枚で、アイドラ車37の第
1、第2の各歯車部37a、37bの各歯数はそれぞれ31枚、
日ノ裏支持車25の歯数は44枚、分針車22の第1カナ22a
の歯数は10枚、日ノ裏車23の歯数は30枚である。なお、
日ノ裏車23のカナ23aの歯数は8枚、時針車24の歯数は3
2枚である。したがって、時計ガラス2を15°(1時間
の時差のある都市を指定するための回転角であり、以下
1ステップと言う。)回転すると、時計ガラス2の内歯
車2bの歯数が4枚分移動するため、日ノ裏支持車25は1/
11回転する。つまり日ノ裏支持車25は11ステップで1回
転する。このように日ノ裏支持車25が1/11回転(360°
×1/11回転)するとき、日ノ裏車23は、 回転する。(但し、10は分針車22の第1カナ22aの歯数
で、30は日ノ裏車23の歯数である。) このように日ノ裏車23が回転する際、日ノ裏車23が公転
しないならば、時針車24は 回転する。(但し、8は日ノ裏車23のカナ23bの歯数
で、32は時針車の歯数である。) しかし、日ノ裏車23は公転するため、時針車24は 回転する。つまり、時針車24は時計ガラス2が15°回転
すると、1/12回転つまり30°(1時間分)回転する。
ところで、上記のような日ノ裏支持車25の回転を規制す
る規制部材38は、中間受17の凹部17c内に固定され、第
6図および第7図に示すように構成されている。すなわ
ち、規制部材38は合成樹脂よりなる平板状のもので、そ
の中央を円弧状に切り取ることにより、その一側辺に凹
部状の弾性部38aを形成し、この弾性部38aで日ノ裏支持
車25の下面に形成された11個のピン突起25c…のうち、
2つのピン突起25c、25cを弾性的に係止する。この場
合、弾性部38aの中央には2つのピン突起25c、25c間に
挿入する山形状の突出部38bが形成されている。したが
って、この規制部材38は時計ガラス2が15°回転する毎
に弾性部38aの突出部38bが日ノ裏支持車25の次のピン突
起25c、25c間にクリック感をもって挿入し、日ノ裏支持
車25の位置を規制する。
次に、上記のように構成された世界時計を使用する場合
について説明する。
通常はステップモータ8により輪列機構9を介して時針
H、分針M、秒針Sが運針して基準都市、つまり時計ガ
ラス2の都市表示板5に表示された都市名と時計ケース
1の合わせマーク7aとが一致した都市、例えば第1図で
はロンドン、第2図では東京における時刻を指示表示す
る。すなわち、ステップモータ8のロータ8aが回転する
と、中間車19を介して四番車20が回転し、これにより秒
針Sが運針する。また、四番車20が回転すると、三番車
21を介して分針車22が回転し、これにより分針Mが運針
する。さらに、分針車22が回転すると、日ノ裏車23を介
して時針車24が回転し、これにより時針Hが運針する。
この場合、日ノ裏車23が設けられている日ノ裏支持車25
は規制部材38により位置規制されているので、回転する
ことはない。そのため、日ノ裏車23は公転することな
く、その場で回転する。なお、このように時針車24が回
転すると、中間車31を介してアラーム回転車32および昼
夜表示車35も回転し、昼夜表示板36を回転させ、文字板
6の小窓6aから午前と午後のいずれかを表示する。
このような世界時計で世界の各都市の時刻を知る場合に
は、前面の時計ガラス2を回して時刻を知りたい都市名
を時計ケース1の合わせマーク7aに合わせれば良い。例
えば、第1図に示すように、合わせマーク7aに都市表示
板5の「LONDON」が一致し、このロンドンにおける時刻
が「午前10時10分」の状態で、時計ガラス2を回して、
第2図に示すように、合わせマーク7aに都市表示板5の
「TOKYO」を合わせると、時針Hおよび昼夜表示板36が
動き、東京における時刻、「午前7時10分」を表示す
る。すなわち、時計ガラス2が回転すると、第5図に示
すように、時計ガラス2の内歯車2bにアイドラ車37の第
1歯車部37aが噛み合っているので、このアイドラ車37
が時計ガラス2と共に回転する。そして、このアイドラ
車37の第2歯車部37bが日ノ裏支持車25に噛み合ってい
ることにより、アイドラ車37の回転が日ノ裏支持車25に
伝達される。このようにアイドラ車37の回転が日ノ裏支
持車25に伝達されると、日ノ裏支持車25は規制部材38の
弾性部38aの弾性力に抗して回転する。この場合には、
時計ガラス2が15°回転する毎に日ノ裏支持車25は、規
制部材38の弾性部38aに形成された突出部38bによりクリ
ック感をもって、1/11づつ回転する。このように日ノ裏
支持車25が回転すると、日ノ裏車23は分針車22の第1カ
ナ22aに噛み合った状態で回転しながら公転し、時針車2
4を30°回転させる。この状態では、分針車22はステッ
プモータ8に直結されているので、回転することはな
い。したがって、時計ガラス2の回転に従って時針車24
は回転するが、分針車22および四番車20は回転せず、時
針Hのみが運針する。このように時針車24が回転する
と、中間車31が回転し、この中間車31により昼夜表示車
35を回転させ、この昼夜表示車35に設けられた昼夜表示
板36をも回転させる。これにより、文字板6の小窓6aか
ら午前と午後のいずれかが表示される。つまり、第1図
に示すようにロンドンの時刻が午前(白抜き)の状態
で、時計ガラス2を回して第2図に示すように東京にセ
ットすると、文字板6の小窓6aには午後(斜線で示す)
が表示され、これにより午前と午後が区別される。
また、サマータイムを実施している都市の時刻を知りた
い場合には、時計ガラス2を回してサマータイムマーク
7bに所望する都市名を合わせる。すると、上述と同様に
時針Hおよび昼夜表示板36のみが動いて、その都市のサ
マータイムにおける時刻を知ることができる。
また、アラーム時刻をセットする場合には、図示しない
アラームツマミを操作して、アラーム針ARを希望する時
刻に合わせ、ストップスイッチ4をオンによれば良い。
すなわち、アラームツマミによりアラームセット車28が
回転すると、セット中間車29を介してアラーム車30が回
転し、これによりアラーム針ARを所望する時刻にセット
するとともに、アラームセット車28の回転によりアラー
ム回転車32が押し下げられ、スイッチばね33、33を押し
下げる。これによりアラーム時刻がセットされ、この状
態で時間が進むと、輪列機構9の時針車24により中間車
31を介してアラーム回転車32がアラームセット車28の下
面に弾接しながら回転する。そして、設定されたアラー
ム時刻になると、アラーム回転車32の上面に形成された
凸部32aがアラームセット車28の下面に形成された凹部2
8aに挿入し、これによりアラーム回転車32がスイッチば
ね33、33により押し上げられるとともに、スイッチばね
33、33がその上方の固定接点(図示せず)に接触してア
ラーム信号を出力し、アラーム音を放音する。なお、ア
ラーム音を停止する場合にはストップスイッチ4を押し
てオフにすれば良い。このようなアラーム機能は時計ガ
ラス2を回して他国の時刻を表示したままにしておく
と、その他国における時刻でアラームが鳴ってしまうた
め、他国の時刻を見た後は自国の時刻に戻しておく必要
がある。また、逆にこれを利用して他国の時刻でアラー
ムを鳴らすこともできる。
なお、時刻修正は時計ガラス2を回して自分がいる都市
名を合わせマーク7aに合わせ、この状態で時刻修正機構
10のツマミ26bを操作すれば良い。すなわち、ツマミ26b
を回すと、針回し車26が回転し、この回転が伝達車27を
介して分針車22に伝達され、これにより分針車22が回転
するとともに、日ノ裏車23を介して時針車24が回転し、
かつこの回転が中間車31を介して昼夜表示車35が回転
し、分針M、時針H、および昼夜表示板36が運針して時
刻が修正される。
したがって、このような世界時計によれば、時計ガラス
2を回すだけの極めて簡単な操作で、世界の各都市の時
刻を容易に知ることができるとともに、普通の時計と同
じ状態で時刻を読み取ることができるので、時刻の読み
取りが簡単かつ容易にできる。すなわち、時計ガラス2
の上面部の周縁部に設けられた都市表示板5の都市名を
合わせマーク7aに合わせるだけで、その都市の時刻を指
針で表示することができ、また時計ガラス2を1周回転
させることにより、時差の異なる24都市の時刻を知るこ
とができ、さらに都市表示板5に24都市が印刷されてい
るので、時計ガラス2をいずれかの方向に回転させるこ
とにより、早く所望の都市の時刻を知ることができる。
また、このような世界時計によれば、時計ガラス2と輪
列機構9の日ノ裏支持車25との間に設けられて時計ガラ
ス2の回転を日ノ裏支持車25に伝達するアイドラ車37を
上側の第1歯車部37aと下側の第2歯車部37bとで構成し
たので、時計ガラス2と日ノ裏支持車25との減速比が予
め定められていても、第1歯車部37aと第2歯車部37bと
の外径およびモジュールを変えることにより、時計ガラ
ス2と日ノ裏支持車25との直径比を自由に変えることが
できる。そのため、時計ムーブメント3の大きさが制約
を受けず、自由な大きさの時計を設計することができ、
設計上の自由度を高めることができる。例えば、時計の
大きさを変更する場合、つまり時計ガラス2の大きさを
変更する場合には、アイドラ車37を軸支する位置および
アイドラ車37の大きさを変更するだけで、時計モジュー
ルをほとんど変更せずに、大きさの異なる時計、つまり
大きさの異なる時計ガラス2を有する時計に簡単に使用
することができる。
なお、上述した実施例では、時計ガラス2を回すことに
より時針Hを運針させて世界の都市の時差を知る場合に
用いたが、これに限らず、例えば時計ガラス2でアラー
ム車30を回転させて、アラーム針ARを運針させることに
より、アラーム時刻の設定にも用いることができる。
また、この考案は上述したようなトラベルウォッチタイ
プのものに限らず、腕時計等、他の指針式時計にも広く
適用することができる。
[考案の効果] 以上詳細に説明したように、この考案の指針式時計によ
れば、分針車の回転を時針車に伝達する日ノ裏車を軸支
した回転可能な日ノ裏支持車と、上面部の周縁部に都市
表示板が設けられた回転可能な時計ガラスの筒軸との間
に、筒軸の下部内側に形成された内歯車に噛み合う第1
歯車部および日ノ裏支持車の歯部に噛み合う第2歯車部
が重合してなるアイドラ車を設けたので、時計ガラスを
回すだけの簡単な操作で、アイドラ車を介して日ノ裏支
持車を回転させ、これにより分針車の回転を時針車に伝
達する日ノ裏車を指針軸を中心に公転させて時針のみを
回転させることができ、時差のある世界の各都市の時刻
を指示することができるので、使い勝手が良く、またア
イドラ車の第1、第2歯車部の各モジュールが異なり、
かつ時計ガラスの内歯車、アイドラ車の第1、第2歯車
部、および日ノ裏支持車の歯部の各歯数を、時計ガラス
が1/24回転された際に日ノ裏支持車が1/11回転するよう
に設定したので、時計ガラスと日ノ裏支持車との減速比
が予め定められていても、アイドラ車の第1、第2歯車
部の各モジュールおよび時計ガラスと日ノ裏支持車との
直径比を自由に変えることにより、世界の各都市の時刻
を指示できる指針式時計の大きさが異なっても、簡単か
つ容易に適用することができ、時計の設計上の自由度が
高い。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図はこの考案をトラベルウォッチタイプの
世界時計に適用した場合の一実施例を示し、第1図およ
び第2図はその使用状態を示す正面図、第3図は時計ケ
ース内に組み込まれる時計ムーブメントを示す要部拡大
断面図、第4図は昼夜表示機構の昼夜表示板の正面図、
第5図は日ノ裏公転機構の要部拡大断面図、第6図はそ
の分解斜視図、第7図は日ノ裏支持車と規制部材の関係
を示す拡大底面図である。 2……時計ガラス(回転操作部材)、2b……内歯車、3
……時計ムーブメント、6……文字板(表示部)、9…
…輪列機構、12……日ノ裏公転機構、25……日ノ裏支持
車(歯車)、37……アイドラ車(中間車)、37a……第
1歯車部、37b……第2歯車部、H……時針、AR……ア
ラーム針。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】分針Mが取り付けられる分針軸22cを有す
    る分針車22と、 時針Hが取り付けられる時針軸24eを有し、前記分針軸2
    2cの軸心を中心に回転可能に設けられた時針車24と、 前記分針車22の回転を前記時針車24に伝達する日ノ裏車
    23と、 前記分針軸22cおよび前記時針軸24eの軸心を中心に回転
    可能に設けられ、上面に前記日ノ裏車23を軸支するとと
    もに周側部に歯部が形成された日ノ裏支持車25と、 前記分針Mおよび前記時針Hの上側を覆う上面部および
    この上面部の周辺から下方に延出形成された筒部2aから
    なり、この筒部2aの下部内側に内歯車2bが形成された回
    転可能な時計ガラス2と、 この時計ガラス2の前記内歯車2bに噛み合う第1歯車部
    37aと前記日ノ裏支持車25の歯部に噛み合う第2歯車部3
    7bとが重合して設けられたアイドラ車37と、 前記時計ガラス2の上面部の周縁部に前記内歯車2bと前
    記アイドラ車37との噛合部分を覆うように設けられ、時
    差1時間の都市名間が15度となるように世界の各都市名
    が時差に対応して円周状に印刷されている都市表示板5
    と、 を備え、 前記アイドラ車37の第1歯車部37aと第2歯車部37bとは
    モジュールが異なり、 前記時計ガラス2の内歯車2b、前記アイドラ車37の第
    1、第2歯車部37a、37b、および前記日ノ裏支持車25の
    歯部は、前記時計ガラス2が1/24回転された際に、前記
    日ノ裏支持車25が1/11回転するように、各歯数が設定さ
    れている、 ことを特徴とする指針式時計。
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JPH0241594Y2 (ja) * 1987-04-15 1990-11-06

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