JPS6251673A - ジアルコキシチオシアノピリミジン誘導体、その製造法および農園芸用殺菌剤 - Google Patents

ジアルコキシチオシアノピリミジン誘導体、その製造法および農園芸用殺菌剤

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JPS6251673A
JPS6251673A JP18993185A JP18993185A JPS6251673A JP S6251673 A JPS6251673 A JP S6251673A JP 18993185 A JP18993185 A JP 18993185A JP 18993185 A JP18993185 A JP 18993185A JP S6251673 A JPS6251673 A JP S6251673A
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下鳥 均
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般式(1) 〔式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を表わす。〕で
示されるジアルコキシチオシアノピリミジン誘導体、そ
の製造法およびそれらの誘導体を有効成分として含有す
る農園芸用殺菌剤に関するものである。
従来の技術 従来からピリミジン誘導体に関しては非常に多くの研究
がなされており、膨大な数の化合物が合成され、農医薬
の分野で特徴ある生理活性を有する化合物が多数見い出
されてきた。しかしながらピリミジン核にチオシアノ基
が導入された農園芸用殺菌剤が実用に供された例は未だ
知られていない。チオシアノ基を有するピリミジン誘導
体の生物活性については殆んど知られていない。わずか
に、薬学雑誌、Q1086(1963)にチオシアノビ
IJ ミジン誘導体とそのin vi’troに於る抗
菌活性について記載されている程度である。この文献に
は15種のチオシアノピリミジン誘導体とその抗菌活性
について記載されており、最も高活性な化合物は2−(
または4−)クロロ−6−メチル−4−(または2−)
チオシアノピリミジンであり、5位に置換基を有するも
のの抗菌力は一般に低い傾向にあると記載されている。
また記載されている15種の化合物のうちアルコキシ基
を含有するものはない。
また製造法に関してはケミカル アンド ファーマコイ
テイカル ビュレティン(Chem、 Pharm、 
Bull、 (J apan))。
至334に次の記載がある。
即ち2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(1)を
酢酸中でチオシアンカリと反応させると2−クロロ−5
−ニトロ−4−チオシアノピリミジン(すが得られる、
ここで2をBitSNと反応させると2−エチルチオ−
5−二トロー4−チオシアノピリミジン(壱)が得られ
るのに対しMeONa又はEtONaと反応させるとチ
オシアノ基も置換され2,4−ジ゛アルコキシー5−二
トロピリミジン(ヅが得られる。
事実本発明者らも下記に示した類似の反応を試だところ
チオシアノ基が置換されてしまい目的物を得ることは出
来なかった。
また植物病原菌が農園芸上、生産に及ぼす影響は極めて
大きいものがあり、近年では各種作物病害に対して各種
の殺菌剤が利用され、ある程度安定的な生産が望めるよ
うにはな9たが、まだ不十分な点も数多く残されている
例えば各種作物の灰色かび病、菌核病等では薬剤耐性菌
の出現がベンズイミダゾール系、或はジカルボン酸イミ
ド系殺菌剤の防除効果をほとんど期待できないものにし
ている。また各種作物のうどんこ病防除剤については古
くからの薬剤ではその効果も十分でなく、また昨今開発
され実用化されている新しい殺菌剤ではその防除可能な
病害のスペクトルが狭い薬剤が多く、うどんこ病としば
しば同時期に発生する灰色かび病等にはほとんど防除効
果を持たない薬剤がほとんどである。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、うどんこ病、灰色カビ病等による作物
病害を同時防除できる病害スペクトル巾が広く、これま
での薬剤と活性構造を異にする新規な農園芸用殺菌性化
合物、殺菌組成物およびそれらの製造法を提供すること
にある。
問題点を解決するための手段および作用本発明者らは前
記問題点を解決するためチオシアノピリミジン誘導体に
ついて鋭意検討した結果従来、5位に置換基が導入され
たチオシアノピリミジン類の殺菌活性は低下するとの文
献記載があるにもかかわらず、5位にメチルチオ基を有
する2、4−ジアルコキシ−5−メチルチオ−6−チオ
シアノピリミジン類がうどんこ病を初めとして多くの植
物病原菌に対して非常に優れた効果を有し、しかも5位
に置換基を有することにより効果が非常に強められるこ
とを見い出した。すなわち、本発明は一般式(1) 〔式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表わす。〕で
示されるジアルコキシチオシアノピリミジン誘導体を提
供するものである。
本発明に係る一般式(1)で示されるジアルコキシチオ
シアノピリミジン誘導体は新規化合物であり、うどんこ
病、灰色カビ病等の多くの植物病原菌に対して非常に優
れた効果を有し、多くの作物病害の防除に有用である。
しかも作物に対しては全く安全であり、例えばトマト、
キューリ、およびジャガイモ等に対して全く薬害を示さ
ない。また動物に対する毒性も低い。
さらに本発明は前記一般式(1)で示されるジアルコキ
シチオシアノピリミジン誘導体の新規製造法をも提供す
る。すなわち、本発明に係る一般式(1)で示されるジ
アルコキシチオシアノピリミジン誘導体の製造法は一般
式(I[) SCHl 〔式中、Rは前記の意味を表わし、Xはハロゲン原子を
表わす〕で示されるピリミジン誘導体に、一般式(II
り M−3CN        (III)〔式中、iAは
アルカリ金属またはアンモニウムを表わす。〕で示され
るチオシアン酸塩類とを有機酸中で反応させることを特
徴とするものである。
本発明にかかる一般式(I)のジアルコキシチオシアノ
ピリミジン誘導体の製造法を以下に説明する。
本発明の化合物は次式に従って製造することができる。
(II)(I) 出発物質(II)は本発明者らの出願による特開昭60
−8273に記載の方法に従って製造することが出来る
。次に本発明にかかわる2、4−ジアルコキシ5−メチ
ルチオ−6−チオシアノピリミジン類(1)の製造法に
ついて詳しく説明する。従来の技術の項で説明した様に
あらかじめチオシア7基を導入しておき、次いで残りの
ハロゲン原子をアルコキシ基で置換する方法では本発明
の化合物は得られない。また本発明の経路である出発物
質(II)からでも通常の溶媒、例えばメタノールやエ
タノール等のアルコール類、アセトン、ジメチルスルホ
キシド、N、N−ジメチルホルムアミド、1,5−ジメ
チル−2−イミダゾリジンおよびテトラヒドロフラン等
の非プロトン性極性溶媒、テトラヒドロフランやジオキ
サン等のエーテル類およびトルエンやベンゼン等の芳香
族炭化水素類では全く反応しない。しかしながらギ酸、
酢酸、プロピオン酸等の有機酸中、特に好ましくはギ酸
中で反応させることにより非常に高収率で目的物(I)
が得られる。溶媒として用いる有機酸量は通常出発原料
に対し0.5〜60重量倍、好ましくは2〜10重量倍
である。反応温度としては50℃から溶媒の沸点まで可
能であるが70°C〜90℃で行なうのが望しい。また
MscN(In)は1〜15当景使用する。この場合M
としてはNa、 K及びNH4等が使用できる。
これらの条件下で通常反応は2〜6時間前後で完結する
反応終了後、反応液を大量の水中へ投入し、析出した固
体を口過することにより容易に粗製物を得ることができ
る。以降、常法に従い再結晶法、カラムクロマトグラフ
ィ等で精製することにより高純度品を得ることが出来る
さらに本発明は本発明に係る前記一般式(I)で表わさ
れるピリミジン誘導体を有効成分として含有することを
特徴とする農園芸用殺菌剤を提供するものである。本発
明化合物を含有する農園芸用殺菌剤は各種作物のうどん
こ病、さび病をはじめとして灰色かび病等巾広い病害に
対して優れた防除効果を示す。
本発明化合物の施用方法としては種子消毒、茎葉散布、
土壌処理等が挙げられるが、通常当業者が利用するどの
ような施用方法にても十分な効力を発揮する。施用量お
よび施用濃度は対象作物、対象病害、病害の発生程度、
化合物の剤型、施用方法および各種環境条件等によって
変動するが、散布する場合にはアール当り5〜200g
が適当であり、望ましくはアール当り10〜100gで
ある。散布濃度としては100〜1,000 ppmが
適当であり、望しくは200〜5 o o ppmであ
る。
本発明の僚雫得安安チ農園芸用殺菌剤は他の殺菌剤や殺
虫剤、除草剤、植物成長調節剤等の農薬、土壌改良剤ま
たは肥効性物質との混合使用は勿論のこと、これらとの
混合製剤も可能である。
本発明の化合物は、そのまま施用してもよいが固体また
は液体の希釈剤を包含する担体と混合した組成物の形で
施用するのが好ましい。ここでいう担体とは、処理すべ
き部位へ有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の
貯蔵、輸送、取扱いを容易にするために配合される合成
または天然の無機または有機物質を意味する。
適当な固体担体としてはモンモリロナイト、カオリナイ
トなどの粘土類、ケインウ土、白土、タルク、バーミキ
ユライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカゲル、硫安な
どの無機物質、大豆粉、鋸屑、小麦粉などの植物性有機
物、質および尿素などがあげられる。
適当な液体担体としてはトルエン、キシレン、クメンな
どの芳香族炭化水素、ケロシン、鉱油などのパラフィン
系炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエタ
ンなどのハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチル
ケトンなどのケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ンなどのエーテル類、メタノール、プロパツール、エチ
レングリコールなどのアルコール類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、水などがあげられる。
さらに本発明化合物の効力を増強するために、製剤の剤
型、適用場面等を考慮して目的に応じてそれぞれ単独に
、または組合わせて以下のような補助剤を使用すること
もできる。
乳化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目的ではり
ゲニンスルホン酸塩などの水溶性塩基、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステツノ等の非イオン
性界面活性剤、ステアリン酸カルシウム、ワックス等の
滑剤、インプロピルヒドロジエンホスフェート等の安定
剤、その他メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、カゼイン、アラビアゴム等があげられる。しかし
、これらの成分は以上のものに限定されるものではない
本発明化合物の組成物の有効成分量は、通常粉剤では0
.5〜20重量%、乳剤では5〜30重量%、水和剤で
は10〜90重量%、粒剤では0.1〜20重量%、フ
ロワブル剤では10〜90重量%である。
実施例 次に本発明に係る一般式(1)で示されるジアルコキシ
チオシアノピリミジン誘導体の具体例を挙げると、2,
2−ジメトキシ−5−メチルチオ−6−チオジアツピリ
ミジン、2.4−ジェトキシ−5−メチルチオ−6−チ
オジアツピリミジン、2.4−ジ−n−プロポキシ−5
−メチルチオ−6−チオジアツピリミジン、2,4−ジ
ー1so−プロポキシ−5−メチルチオ−6−チオジア
ツピリミジンである。
次に本発明化合物の製造方法を合成例をあげて具体的に
説明する。
号1)の合成 温度計、還流冷却器および攪拌機を備えた5 0ml四
ツロフラスコに6−クロロ−2,4−ジメトキシアン酸
カリ1.59 (0,015モ/L/)を加え70−8
0”Cで5時間反応させた。反応液を多量の水中に投入
し析出した結晶を口取した。乾燥後酢酸エチルから再結
晶して2,4−ジメトキシ−5−メチルチオ−6−チオ
ジアツピリミジンの精製品1.7 g(収率71チ)を
得た。mp1167℃ NMR;δDM80−″d6(ppm) : 2.32
(3H,s )、4.[]2(5H。
MS S)、4.05(+H,s) 号2)の合成 6−クロロ−2,4−ジェトキシ−5−メチルチオピリ
ミジン2.5g(0,01モル)およびチオシアン酸力
IJ1.2g(0,012モル)を用いて合成例1と同
様にして2,4−ジェトキシ−5−メチルチオ−6−チ
オジアツピリミジン2.011(収率75%)を得た。
mp107−11℃。
DMS O−d6 NMR;δ    (ppm) : t12(3H,t
、J−8Hz)、MS 1.40(3H,t、J =8Hz)、2.56(3H
,s)、4.20 (2H。
q 、 J wa 8HZ )、4.46(2H。
q 、 J=I3Hz ) 6−クロロ−2,4−ジ−n−プロポキシ−5−メチル
チオピリミジン5.!M(0,02モル)、ギ酸30m
1およびチオシアン酸カリ5.0 g(0,05モル)
を用いて70℃で6時間反応させた。反応終了後反応液
を水中に排出し析出物を酢酸エチルで抽出した。水洗、
脱水後溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=95:
5)で精製して2,4−ジ−n−プロポキシ−5−メチ
ルチオ−6−チオジアツピリミジン3.9 g(収率6
5チ)を得た。
mp546℃。
CI NMR;δTM8’ (ppm) : 1.09(6H
,t、J=8Hz)、1.87(4H,q、J=8Hz
)、2.28(5H。
s)、4.40(4H,t、J=8Hz)6−クロロ−
2,4−ジー1so−プロポキシ−5−メチルチオピリ
ミジン4i、?(0,0155モル〕、ギ酸40m1お
よびチオシアン酸カリ2.26.9 (0゜0233モ
ル)を使用して80℃で2時間反応させた。合成例6と
同様に処理して2,4−ジーiso −プロポキシ−5
−メチルチオ−6−チオジアノピリミジン3.11IC
収率67%)を得た。
mp93−4℃。
CCIt。
NMR;δTMS (ppm) : 1.36(6H,
d、J=6Hz)、142(6H,d、J=6Hz)、
2.26(5H。
S)、5.1−5.6(2H,m) 化合物番号で示す。「部」は「重量部」をあられすQ 製剤例1 水和剤 化合物(1): 3部部、ケイソウ土:44部、白土:
20部、リグニンスルホン酸ナトリウム:1部およびア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:2部を均一に粉
砕混合して水利剤100部を得た。
製剤例2 乳剤 化合物(2) : 20部、シクロへキサノン:10部
、キシレン=50部およびツルポール(東邦化学製界面
活性剤)20部を均一に溶解混合し、乳剤100部を得
た。
製剤例3 粒剤 化合物(4)ニア部、ポリエチレングリコールノニルフ
ェニルエーテル:1部、ポリビニルアルコール:3部お
よびクレー289部を均一混合し、加水造粒後、乾燥し
粒剤100部を得た。
製剤例4 粉剤 化合物(4) : 2部、炭酸カルシウム=40部、お
よびクレー258部を均一に混合し、粉剤100部を得
た。
製剤例5 水和剤 化合物(i) : s o部、タルク:40部、ラウリ
ルリン酸ナトリウム:5部、アルキルナフタレンスルホ
ン酸ナトリウム:5部を混合し、水和剤100部を得た
製剤例6 フロワブル剤 化合物(1) : 40部、カルボキシメチルセルロー
ス:3部、リグニンスルホン酸ナトリウム22部、ジオ
クチルスルホサクシネートナトリウム塩:1部および水
54部をサンドグラインダーで湿式粉砕し、フロワブル
剤100部を得た。
次に本発明化合物の農園芸用殺菌剤としての効力を試験
例によって説明する。なお試験例において以下の化合物
を対照として用いた。
A:2−クロロ−6−メチル−4−チオシアノピリミジ
ン B:テトラクロロインフタロニトリル(ダコニール) C:1−(7/チルカルバモイル)−2−ベンズイミダ
ゾールカルバミド酸メチル(ベンレート) 対照化合物Aは前述の1薬学雑誌@83巻、1086ペ
ージ(1963)に記載の化合物、Bはうどんこ病防除
剤として市販の薬剤、Cは灰色かび病防除剤として市販
の薬剤である。
試験例1 キュウリうどんこ病防除試験12α素焼鉢に
4本づつ栽培したキュウリ(品種:相撲半白)の第1本
葉が展開したときに、所定濃度の薬剤(供試化合物を前
記製剤例1の方法に準じて水利剤を調製し、これを水で
所定濃度に希釈したもの)をスプレーガン(tab/c
rl)を使用して3鉢当り50m1散布した。風乾後キ
ュウリうどんこ病菌胞子を接種し、温室内(18°C〜
27℃)に8日間保った後、葉における病斑の形成程度
を調査した。
を求めた。
4n、 + 3n、+2n、 +1 n、 +On。
り病変=−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
一−−−−−−−−なお、評価基準は次のとうりである
発病程度指数 0 : 病斑面積割合 0%〃    
1 :   1   1〜5%#     2:   
 tt     6〜25%7F     5  : 
   tt     26〜50チ//     4:
#     51チ以上n0:  発病程度指数0の葉
数 n、:    I    1# n、:    tt    2tt n、:    tt    31 n4:    tt    4s N−no+n、 十n、+n3+n。
結果を表−1に示した。
表−1キュウリうどんこ病防除試験 試験例2 灰色カビ病(インゲン葉試験)所定濃度(s
ooppm)の薬剤(各供試化合物を前記製剤例1の方
法に準じて水利剤を調製し、水で希釈したもの〕に展開
したインゲンの子葉(トップクロップ)を約30秒間浸
漬し、風乾した。
予めPSA培地上にて平板培養した灰色カビ病菌菌そう
円板(直径5 tm )を葉面上に接種し、温室に入れ
22℃暗黒下におき、4日後に病斑の直径を調べ、次式
より防除率を算出した。
結果を表−2に示す。
表−2灰色かび病防除試験(インゲン葉)試験例3 灰
色カビ病(キュウリ果実試験)キュウリ果実(市販)を
良く洗い、4〜5のに切り、500ppmの薬剤(各供
試化合物を前記製剤例1に準じて水利剤を調製し水で希
釈したもの)に約30秒間浸漬し風乾した。予めPSA
培地上にて平板培養した灰色カビ病菌(5〜7日間)の
菌そう上に風乾したキュウリ果実を立てる。その後22
℃湿室温室に4日間保ち、キーウリの表面の菌そうの生
育長を調べ、次式より防除率を算出した。結果を表−3
に示す。
表−3灰色かび病防除試験(キュウリ果実)試験例1〜
3の結果より本発明化合物群はキュウリうどんこ病、さ
らには灰色かび病といった全(異なる植物病害に対して
従来より広く使用されてきている市販の殺菌剤に比べ極
めて高い防除効果を示していることは明らかである。ま
た化学構造が比較的近似である前出文献に記載の2−ク
ロロ−6−メチル−4−チオシアノピリミジンでは病害
防除効果はほとんど認められず、本発明化合物はこれま
でのいかなる知見からも予想することのできない優れた
特性を有することは明らかである。
発明の効果 以上の説明より明らかなように本発明に係るジアルコキ
シチオシアノピリミジン誘導体およびそれらを含有する
組成物は農園芸用殺菌剤として全く種類の異なるキュウ
リうどんこ病、灰色かび病といった植物病害に対し、市
販薬剤に比べ優れた防除効果を有していることは明らか
である。
また従来のハロゲン化チオシアノピリミジンからアルコ
キシ化を経てジアルコキシピリミジンを得る方法ではチ
オシアノ基もアルコキシ化されてしまい、目的物を得る
ことはできなかった。
本発明に係るジアルコキシチオシアノピリミジン誘導体
の製造法は全く新しい反応工程で、しかも反応溶媒とし
て有機酸、特にギ酸を用いることにより容易に、かつ高
収率で目的物を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) 〔式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表わす。〕で
    示されるジアルコキシチオシアノピリミジン誘導体。
  2. (2)一般式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) 〔式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表わし、Xは
    ハロゲン原子を表わす。〕で示されるピリミジン誘導体
    に、一般式(III) M−SCN▲数式、化学式、表等があります▼(III) 〔式中、Mはアルカリ金属またはアンモニウムを表わす
    。〕で示されるチオシアン酸塩類とを有機酸中で反応さ
    せることを特徴とする一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) 〔式中、Rは前記の意味を表わす。〕で示されるジアル
    コキシチオシアノピリミジン誘導体の製造方法。
  3. (3)一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) 〔式中、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表わす。〕で
    示されるジアルコキシチオシアノピリミジン誘導体を含
    有することを特徴とする農園芸用殺菌剤。
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