JPS6251667B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、本体部とこの本体部に接着されるフ
ラツプ部とを有する容器の糊付装置に関する。

従来、容器を搬送コンベアで搬送しながら糊付
機構により上記本体部とフラツプ部との接着面の
所要位置に糊を塗布し、かつ折曲げ部材により上
記フラツプ部を折曲げてこれを本体部に接着させ
るようにした糊付装置が知られている。この種の
装置においては上記糊を塗布する糊付機構とフラ
ツプ部を折曲げる折曲げ部材とは、糊を塗布して
からフラツプ部を折曲げる関係上、搬送コンベア
に沿つて所要の距離だけ離して配設している。

しかるに、この種の糊付装置においては下流側
の各種機器のトラブル等により緊急停止されるこ
とがあり、その際、搬送コンベアによつて搬送さ
れる容器の停止位置が糊付機構と折曲げ部材との
中間位置となると、上記糊付機構により所要位置
に糊が塗布されてもフラツプ部が接着されない状
態となり、この場合にはその後に糊付装置の運転
が再開されてフラツプ部が折曲げられても糊の乾
燥によつて接着することができなくなり、折曲げ
部材の下流側においてそのような容器は不良品と
して搬送コンベアから排出する必要があつた。

本発明は、そのような事情に鑑み、上記搬送コ
ンベアの停止時に上記フラツプ部を本体部に圧接
させて両者を接着させる圧接機構を設けることに
より、接着不良の不良製品の発生を防止するよう
にした糊付装置を提供するものである。

以下図示実施例について本発明を説明すると、
第１図は箱１の斜視図を示したもので、本実施例
に係る糊付装置に供給される際には、既にブラン
クシートから本体部２が成形され、かつその本体
部２の両側上下位置に水平方向に延びるフラツプ
部３が形成されている。そして各フラツプ部３は
それぞれ本体部２に向けて折曲げられ、既に折曲
げられて本体部２の一部を構成しているサイドフ
ラツプ部４に接触されて接着される。なお、以下
に述べるように、糊は上記サイドフラツプ部４に
塗布するようにしている。

糊付装置を示す第２図ないし第４図において、
１０は上記箱１を矢印方向に搬送する搬送コンベ
ア、１１はこの搬送コンベア１０の両側上下位置
に配設固定した折曲げ部材で、上下各一対の折曲
げ部材１１の先端部分、すなわち搬送コンベア１
０の上流側部分は上下に拡開して上記フラツプ部
３を捕促し、それをサイドフラツプ４に向けて折
曲げることができるようにしてあり、また折曲げ
部材１１の末端部分は先端部分で所定量折曲げた
フラツプ部３をその状態のまま搬送できるように
平行となつている。

上記折曲げ部材１１の下流側には搬送コンベア
１０の両側に糊付機構１２をそれぞれ配設してあ
り、各糊付機構１２は通常は第２図の実線で示す
位置に位置して上記折曲げ部材１１によつて所要
量折曲げられたフラツプ部３の間から上記本体部
２の一部を構成しているサイドフラツプ部４に糊
を射出して塗布する。その糊の射出のタイミング
は、図示しないリミツトスイツチ等により箱１を
検出することによつて行なわれる。

上記糊付機構１２の下流側には、搬送コンベア
１０の両側上下位置にそれぞれ第２の折曲げ部材
１３を配設固定してあり、各折曲げ部材１３は上
述の折曲げ部材１１と同様に構成しているが、末
端部側を搬送コンベア１０の内側に変位させて設
けることによりそれらの末端部の間隔を上記箱１
の同一方向の幅に一致させてあり、これによつて
上記フラツプ部３をサイドフラツプ部４に圧接さ
せて、上記糊付機構１２によつて塗布された糊に
より両者を接着することができるようにしてい
る。

これまでに説明した構成は、仮に上記折曲げ部
材１１の末端と第２の折曲げ部材１３の先端とを
一体に連続させれば、従来公知の糊付装置と基本
的に異なる点はなく、搬送コンベア１０によつて
搬送されてきた箱１はそのフラツプ部３が上記折
曲げ部材１１，１３によつて本体部２に圧接され
る間に糊付機構１２によつて糊が塗布されて接着
されることとなる。

然して、上記糊付機構１２によつて糊が塗布さ
れた後に、折曲げ部材１３によつてフラツプ部３
が本体部２に圧接される前に搬送コンベア１０が
緊急停止された際には、上記塗布された糊が乾燥
してしまい、その後に搬送コンベア１０の運転が
再開されて上記フラツプ部３が折曲げ部材１３に
よつて本体部２に圧接されても接着が行なわれな
いこととなる。

そこで本実施例においては、搬送コンベア１０
の両側の折曲げ部材１１と１３との間に、フラツ
プ部３を本体部２に圧接させる圧接機構１４をそ
れぞれ設けている。各圧接機構１４は、第４図に
示すように、固定枠１５の上下位置にそれぞれ平
行に支持軸１６を固定し、各支持軸１６に上記フ
ラツプ部３を本体部２に圧着させる圧接部材１７
を回転自在に設けている。そして各圧接部材１７
は、第５図、第６図に示すように、それぞれに連
結固定したアーム１８を介してシリンダ装置１９
に連動させてあり、各シリンダ装置１９によつて
上記圧接部材１７を本体部２やフラツプ部３から
離れた後退位置とフラツプ部３を本体部２に圧接
させる前進位置とに作動させることができるよう
にしている。

さらに、上記搬送コンベア１０の緊急停止時に
は糊付機構１２を搬送コンベア１０の上流側の方
向に移動させて糊付機構１２による糊の塗布が不
完全となるのを防止し、かつ上記圧接部材１７と
糊付機構１２との接触を避けることができるよう
にしている。

すなわち、上記糊付機構１２はそれぞれ移動枠
２５上に取付けてあり、各移動枠２５はそれぞれ
搬送コンベア１０の両側に平行に配設したガイド
杆２６に沿つて往復動できるようにし、かつ、一
方の移動枠２５にこれを往復動させるシリンダ装
置２７を連結している。そして各移動枠２５の下
部中央にはそれぞれガイド杆２６と平行にラツク
２８を固定し、各ラツク２８にそれぞれピニオン
２９を噛合させている。各ピニオン２９は搬送コ
ンベア１０の下部にこれと直交させて回転自在に
軸支した回転軸３０に固定してあり、この回転軸
３０、ピニオン２９およびラツク２８を介して両
側の移動枠２５を同時に作動できるようにしてい
る。

以上の構成において、上述した正常作動時には
糊付機構１２が図示実線の位置に位置するととも
に圧接機構１４の圧接部材１７が後退位置に位置
し、上述の作動が行なわれる。この状態において
搬送コンベア１０が緊急停止されると、まずシリ
ンダ装置２７が作動されて一方の移動枠２５を搬
送コンベア１０の上流側に移動させ、これと同時
にその一方の移動枠２５に固定したラツク２８、
ピニオン２９、回転軸３０、他方のピニオン２
９、これに噛合するラツク２８を介して他方の移
動枠２５を同方向に移動させる。この際、各移動
枠２５に設けた糊付機構１２は、もし必要であれ
ば停止した箱１に対して糊の塗布を継続し、その
必要が無いときには単に圧接機構１４と当接しな
い位置に後退することとなる。

次に、上記糊付機構１２が圧接機構１４と当接
しない位置に後退されたら、シリンダ装置１９が
作動して各圧接部材１７をその後退位置から前進
位置に移動させ、各フラツプ部３を本体部２に圧
着させる。このときには、上記搬送コンベア１０
が緊急停止してから上記圧接部材１７がフラツプ
部３を本体部２に圧着させるのに短時間しか要し
ないので、その本体部２に塗布された糊が乾燥す
る前にフラツプ部３を本体部２に圧着させて両者
を接着させることができるようになり、接着不良
の不良品が発生することがない。

なお、上記糊付機構１２は、１点の糊の射出で
その糊の塗布を終了し、かつ上記圧接部材１７と
当接する虞が無い場合には、固定して設けてもよ
いことは勿論である。

また、上記折曲げ部材１１を圧接部材１７に兼
用させ、その圧接部材１７が上記後退位置に位置
している正常時には、上記搬送コンベア１０によ
る箱１の搬送によりその圧接部材１７でフラツプ
部３を折曲げさせ、上記緊急停止時には上述と同
様に圧接部材１７を前進位置に移動させてフラツ
プ部３を折曲げさせるようにしてもよい。

次に、第７図は本発明の他の実施例を示したも
ので、上記第２の折曲げ部材１３に対応する部材
３５を圧接部材として利用したものである。この
圧接部材３５は上記実施例における移動枠２５に
一体に固定されており、正常時の作用は上記実施
例と同様であるが、搬送コンベア１０が緊急停止
した際には移動枠２５の移動に伴なつて搬送コン
ベア１０の上流側に移動し、その圧接部材３５が
停止している箱１の本体部２に対してフラツプ部
３を圧接させ、両者を接着させることとなる。

第８図ないし第１１図は本発明の更に他の実施
例を示したものである。第８図は箱４０の断面図
を示したもので、本実施例に係る糊付装置に供給
される際には、前述の実施例と同様に既にブラン
クシートから本体部４１が成形され、かつその本
体部４１の底部に鉛直下方に延びるフラツプ部４
２が形成されている。そしてそのフラツプ部４２
は本体部４１に向けて折曲げられ、既に折曲げら
れて本体部４１の一部を構成している底部フラツ
プ部４３に接触されて接着される。なお、本実施
例においても、糊は上記底部フラツプ部４３に塗
布するようにしている。

第９図ないし第１１図において、４５は上記箱
４０を底部案内部材４４（第１１図）上で矢印方
向に搬送する搬送コンベア、４６はこの搬送コン
ベア４５の下方位置に配設固定した折曲げ部材
で、この折曲げ部材４６は上記フラツプ部４２の
側部において下方に向いた位置から箱４０の底面
中央に接する位置まで湾曲して形成してあり、こ
の折曲げ部材４６で上記フラツプ部４２を底部フ
ラツプ部４３に向けて折曲げ、かつその底部フラ
ツプ部４３に圧接させることができるようにして
いる。

上記折曲げ部材４６の搬送コンベア４５の上流
側部分の側部には搬送コンベア４５の下方位置に
糊付機構４７を配設してあり、この糊付機構４７
は通常は第１０図の実線で示す上昇端位置に位置
して上記箱４０の本体部４１を構成する底部フラ
ツプ部４３に糊付ローラ４８により糊を塗布する
ことができるようになつている。この糊付機構４
７は機枠４９に回転自在に軸支した合計４本のク
ランクアーム５０の先端に回転可能に連結されて
支持されており、各クランクアーム５０の末端を
リンク部材５１を介して図示しないシリンダ装置
に連動させることにより、そのシリンダ装置で上
記糊付機構４７を昇降させることができるように
している。なお、本実施例においては、上記搬送
コンベア４５は緊急停止の場合であつても、上記
糊付ローラ４８による本体部４１への糊の塗布を
完了するまでは箱４０の搬送を継続し、その塗布
が完了した位置で緊急停止するようにしている。

さらに、上記搬送コンベア４５の下部に上記フ
ラツプ部４２を本体部４１に圧接させる圧接機構
５５を設けている。この圧接機構５５は、第９
図、第１１図に示すように、上記搬送コンベア４
５の下部にそれと平行に配設した棒状の圧接部材
５６を備えており、その圧接部材５６はアーム５
７およびリンク部材５８を介して図示しないシリ
ンダ装置に連動させ、そのシリンダ装置によつて
上記圧接部材５６を本体部４１やフラツプ部４２
から僅かに離れた後退位置とフラツプ部４２を本
体部４１に圧接させる前進位置とに作動させるこ
とができるようにしている。

以上の構成において、上述した正常作動時には
糊付機構４７は図示実線の上昇端位置に位置して
おり、圧接機構５５の圧接部材５６は後退位置に
位置している。この状態において搬送コンベア１
０が緊急停止されると、まず糊付機構４７のシリ
ンダ装置が作動されてその糊付機構４７を圧接機
構５５と当接しない位置に後退することとなる。
この際、上述したように、本体部４１には既に糊
付ローラ４８によつて完全に糊が塗布されてい
る。

上記糊付機構４７が圧接機構５５と当接しない
位置に後退されたら、圧接部材５６のシリンダ装
置が作動してその圧接部材５６を後退位置から前
進位置に移動させ、上記フラツプ部４２を本体部
４１に圧着させ、これにより接着不良の不良品の
発生を防止する。

したがつて、本実施例においても上記実施例と
同様な作用効果が得られることは明らかである。

以上のように、本発明によれば、搬送コンベア
の緊急停止時に糊付機構により箱の所要位置に糊
が塗布され、かつフラツプ部が接着されない状態
が生じても、圧接機構によりそのフラツプ部を本
体部に圧接させて両者を接着させることができる
ので、接着不良の不良製品が発生することを防止
することができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における箱の斜視
図、第２図は第１図の箱を糊付する糊付装置の一
実施例を示す平面図、第３図は第２図の正面図、
第４図は第２図の側面図、第５図は第２図ないし
第４図における要部の拡大平面図、第６図は第５
図の側面図、第７図は本発明の他の実施例を示す
第３図と同様な正面図、第８図は本発明の他の実
施例における箱の断面図、第９図は第８図の箱を
糊付する糊付装置の一実施例を示す平面図、第１
０図は第９図の正面図、第１１図は第９図の側面
図である。 １，４０…箱、２，４１…本体部、３，４２…
フラツプ部、１０，４５…搬送コンベア、１１，
１３，４６…折曲げ部材、１２，４７…糊付機
構、１４，５５…圧接機構、１７，３５，５６…
圧接部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体部とこの本体部に接着されるフラツプ部
   とを有する容器と、この容器を搬送する搬送コン
   ベアと、上記本体部とフラツプ部との接着面の所
   要位置に糊を塗布する糊付機構と、上記搬送コン
   ベアによる容器の搬送に伴なつて上記フラツプ部
   を折曲げ、これを本体部に接着させる折曲げ部材
   とを備える糊付装置において、上記搬送コンベア
   の停止時に作動して上記フラツプ部を本体部に圧
   接させる圧接機構を設けたことを特徴とする糊付
   装置。