JPS625062Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は除塵機のテイクアツプ装置にに関す
る。従来、水路に設置されて除塵を行なうスクリ
ーンに付着した塵芥を掻き取る除塵機として、こ
の塵芥を掻き上げるレーキが取り付けられた無端
チエーンを有するものがある。第１図はこのよう
な除塵機の水路上方部分を拡大して示したもので
あり、１は適当間隔おきにレーキ２が取り付けら
れた無端チエーン、３はこの無端チエーン１が掛
けられるスプロケツトである。無端チエーン１お
よびスプロケツト３は、第１図の紙面に垂直な方
向に各１対ずつ配設され、その間にレーキ２がげ
たされているものである。４および５は、無端チ
エーン１と係合するレール６を有するチエーンの
走行路である。また７はスプロケツト３を引張つ
て無端チエーン１を緊張させるテイクアツプ用の
ロツドである。

一方、前記スクリーンの上方におけるレーキ２
の移動経路の背面には、塵芥落下防止用の機材に
固定されたエプロンプレート８が配設されてい
る。このエプロンプレート８は、レーキ２の移動
方向が反転して塵芥を落下させるまで、すなわち
スプロケツト３を越えた位置まで延設する必要が
ある。ところが、前述のようにスプロケツト３が
移動式になつている関係上、この部分のエプロン
プレート８もこれにあわせて可動式としなければ
ならない。そこで第１図に示す従来のものでは、
下部がエプロンプレート８に連続するとともにそ
の上部がスプロケツト軸９を覆う可動エプロン１
０を設け、この可動エプロン１０がスプロケツト
３と一体移動可能なように構成している。すなわ
ち、１１は摺動部材１２を介してスプロケツト軸
９に外嵌されたブシユ、１３は、ブシユ１１の外
周に立設された取付板１４にボルト等で固定され
た可動エプロン１０の内側リブ、１５はその外側
リブである。また、可動エプロン１０の移動に備
えて、この可動エプロン１０とエプロンプレート
８とのオーバラツプ部１６が設けてあり、１７は
そのガイド部材である。さらに、外側リブ１５に
は、レール６とオーバラツプするチエーンローラ
ーの案内板１８が取り付けられており、可動エプ
ロン１０とともに移動して、レール６とスプロケ
ツト３との間隔が開いても確実に無端チエーン１
をスプロケツト３に案内可能なようにされてい
る。

ところが、このような従来のものでは、除塵運
転時におけるスプロケツト軸９の回転につれて摺
動部材１２自体が回動する力を受けることにな
り、この結果可動エプロン１０に不必要な力とし
て上方向への曲げ荷重等が作用するとともに、固
定されたエプロンプレートとの位置関係が不具合
になるという問題がある。

そこで本考案は、テイクアツプ時における不要
な可動エプロンの移動を防止することにより、可
動エプロンに不必要な力がかからないようにする
ことを目的とするものである。

このため本考案は、水路内に設置したスクリー
ンからの塵芥を掻き上げるレーキが取り付けられ
た無端チエーンを設け、この無端チエーンが掛け
られる水路上方側のスプロケツトの位置を変更さ
せてもこの無端チエーンをテイクアツプさせるス
プロケツト位置調節装置を設け、前記スクリーン
の上方における前記レーキの移動経路背面に塵芥
落下防止用のエプロンプレートを設け、このエプ
ロンプレートに連続するとともに前記スプロケツ
トの軸を覆う可動エプロンを設け、前記スプロケ
ツト位置の調節とは独立して操作可能な可動エプ
ロン位置調節装置を設けたものである。

したがつて、テイクアツプのためにスプロケツ
トを移動させる時に常に可動エプロンが移動する
のを防止できて、可動エプロン自体が回動するの
を防止する結果、この可動エプロンに有害な曲げ
荷重等が作用するのを防止できるものである。

以下、本考案の一実施例を第２図〜第３図にも
とづいて説明する。第２図〜第３図において、２
１は無端チエーン、２２はレーキ、２３はスプロ
ケツト、２４，２５はレール２６を有する走行
路、また２７はエプロンプレートであり、これら
は第１図のものと同様の構成となつている。また
２８は除塵機を構成する機枠であり、図示しない
が、この機枠２８により、中空のスプロケツト軸
２９の軸受３０が支持されている。スプロケツト
２３の下方における機枠２８部分には、このスプ
ロケツト２３にて反転されるレーキ２２から落下
する塵芥を排出するためのシユート３１が配設さ
れている。３２はレーキ２２に付着した塵芥を掻
き落すためのワイパである。

軸受３０にはテイクアツプ用のねじ軸３３が取
り付けられており、このねじ軸３３が無端チエー
ン２１の張力に抗して機枠２８部分にナツト３４
にて止められ、スプロケツト位置調節装置３５が
構成されている。したがつて、ナツト３４を回し
てスプロケツト２３の位置を変更させることによ
り、無端チエーン２１の張力を適宜に設定できる
ものである。

一方３６は可動エプロンであり、スプロケツト
軸２９に対し間隔を保つた状態でこのスプロケツ
ト軸２９を覆つている。３７は縦横に形成された
内側リブ、また３８はエプロンプレート２７との
オーバラツプ部である。３９は可動エプロン位置
調節装置であり、可動エプロン３６と一体に構成
されてこの可動エプロン３６を支持する支持枠４
０と、この支持枠４０からの突出量が調節可能で
あるとともに、軸受３０の端面に当接するストツ
パ４１と、ナツト４２により支持枠４０を機枠２
８に固定するとともに、このナツト４２を回すこ
とにより可動エプロン３６の位置を変更可能なね
じ軸４３とを有している。

なお、第３図において４４は動力伝達用のスプ
ロケツトであり、適当な動力装置からのチエーン
４５により駆動されて、スプロケツト２９を回転
させている。

上記構成において、第２図に示すように、スト
ツパ４１が軸受３０の端面に当接したときにスプ
ロケツト軸２９と内側リブ３７との間に適当な隙
間（δ）が生じるように、このストツパ４１の支
持枠４０からの突出量を調節しておく。無端チエ
ーン２１のテイクアツプが必要なときはナツト３
４を回して軸受３０を引張るが、このときのスプ
ロケツト軸２９の移動量が隙間（δ）分以下のと
きは、可動エプロン３６の位置調節は不要であ
り、そのままの状態で再稼動できる。なお、当初
はテイクアツプの際のスプロケツト軸２９の移動
量は僅かなものであり、適当な間隙（δ）を設定
しておけば可動エプロン３６は殆んど移動させる
必要がない。スプロケツト軸２９が大きく移動し
て内側リブ３７に当つた場合には、ナツト４２を
回して可動エプロン３６を移動させ、ストツパ４
１を軸受の端面に再度当接させればよく、再び隙
間（δ）が確保される。

以上述べたように本考案によると、テイクアツ
プのためにスプロケツトを移動させる時に常に可
動エプロンが移動するのを防止できる為に可動エ
プロン自体の回動を防止できて、この可動エプロ
ンに有害な曲げ荷重等が作用するのを防止できる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す図、第２図は本考案の一
実施例を示す図、第３図は第２図における矢視
図である。 ２１……無端チエーン、２２……レーキ、２３
……スプロケツト、２７……エプロンプレート、
２９……スプロケツト軸、３５……スプロケツト
位置調節装置、３６……可動エプロン、３８……
オーバラツプ部、３９……可動エプロン位置調節
装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水路内に設置したスクリーンからの塵芥を掻き
   上げるレーキが取り付けられた無端チエーンを設
   け、この無端チエーンが掛けられる水路上方側の
   スプロケツトの位置を変更させてこの無端チエー
   ンをテイクアツプさせるスプロケツト位置調節装
   置を設け、前記スクリーンの上方における前記レ
   ーキの移動経路背面に塵芥落下防止用のエプロン
   プレートを設け、このエプロンプレートに連続す
   るとともに前記スプロケツトの軸を覆う可動エプ
   ロンを設け、前記スプロケツト位置の調節とは独
   立して操作可能な可動エプロン位置調節装置を設
   けたことを特徴とする除塵機のテイクアツプ装
   置。