JPS6250133B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鏡の取付け構造に関し、その要旨とす
るところは鏡取付具１の溝２内に鏡３の縁部を嵌
込み、鏡取付具１の溝２内に突設した突起体４を
鏡３の周端面の中央乃至前面側に当接させ、鏡３
の背面周部を鏡取付具１から離間させて成ること
を特徴とする鏡の取付け構造にある。

従来の鏡の取付け構造にあつては、第１図乃至
第２図に示すようにキヤビネツト本体５′にねじ
６′で止められた断面略Ｕ字状の鏡取付具１′の溝
２′内に嵌込まれた鏡３′の周端面全面が鏡取付具
１′の溝２′内面に当接していたり、第３図に示す
ように鏡３′の周端面全面が鏡取付具１′の溝２′
内に貼着されたクツシヨン材７′に当接されてい
たり、あるいは第４図乃至第５図に示すようにキ
ヤビネツト本体５′の凹所８′内において前後方向
に突設された突起体４′の上に鏡３′の周端面（及
び鏡の背面周部）を部分的に載せ、両面粘着テー
プ６′により鏡３′を固定したりしいたが、これら
の従来例にあつては、いずれも鏡３′の背面の銀
蒸着された銀鏡面の上に塗着された銀鏡面保護塗
膜１０′の周部が鏡取付具１′の溝２′内面やクツ
シヨン材７′、突起体４′等に接触しているため
に、鏡面結露等による水滴が表面張力により鏡
３′背面の銀鏡面保護塗膜１０′に達し、銀鏡面を
腐食させ、いわゆる縁しけを発生し、鏡３′とし
ての機能を損つてしまうという欠点があつた。

本発明は叙上の従来例の欠点を鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは鏡の端面か
らの縁しけを防止することができる鏡の取付け構
造を提供するにある。

以下本発明を添付図により詳述する。第６図乃
至第７図に示すものはミラーキヤビネツトＡであ
り、キヤビネツト本体５の上部に照明装置１１を
設け、照明装置１１の下方に鏡取着部１２を凹設
し、鏡取着部１２の下方にコンセントやスイツチ
１３を設けてある。鏡取着部１２内の奥の下端縁
に沿つてねじ６で取付けられている下方の鏡取付
具１は水平な底片１ａの前後から上方へ向けて前
片１ｂ及び背片１ｃを延出して断面略Ｕ字状に形
成されたものであり、上面にＵ字状の溝２が形成
されている。この鏡取付具１は硬質合成樹脂のよ
うな硬質材により形成されている。しかも鏡取付
具１の溝２内において底片１ａの上面には全面に
亘つて、あるいは部分的に硬質の突起体４を突設
してある。しかして、キヤビネツト本体５との間
にクツシヨン材１４を介して鏡取着部１２内に納
入された鏡３の下端を鏡取付具１の溝２内に嵌込
むと突起体４が鏡３の下端面の中央に当接して鏡
３背面の銀鏡面保護塗膜１０の端面と底片１ａと
の間に空間αが形成される。また鏡取付具１の溝
巾は鏡３の厚みよりも大きくして鏡３背面の銀鏡
面保護塗膜１０と背片１ｃとの間に隙間βを設け
てある。鏡取着部１２の上端縁に沿つてねじ６に
より取付けられている上方の鏡取付具１の背片１
ｃは上方へ向けて延出されていて鏡取付具１の下
面に断面略Ｌ字状の溝２が形成され、底片１ａの
下面に突起体４を突設して銀鏡面保護塗膜１０を
浮かせてある。この上方の鏡取付具１は、鏡３の
上端面との間に空隙が設けられていれば、突起体
４は必らずしも必要ない。また、鏡取付具１は鏡
取着部１２の上下のみならず、上下左右に用いて
も良く、鏡取付具１は上下左右の各辺に必らずし
も全長に亘つて用いられる必要はなく、局部的に
用いても良く、４箇所のコーナ部にのみ用いても
良い。よつて、銀鏡面保護塗膜１０と鏡取付具１
との間の空間αにより水が銀鏡面保護塗膜１０の
端面に達することがなく、銀鏡面保護塗膜１０の
下の銀鏡面が腐食することがないのである。

第９図に示すものは本発明の他例であり、鏡取
付具１の前片１ｂと底片１ａとの間のコーナ部に
突起体４を突設し、鏡３の端面前部を突起体４に
載せ、銀鏡面保護塗膜１０と底片１ａとの間に空
間αを設けたものである。

第１０図及び第１１図に示すものは鏡取付具１
の底片１ａ、あるいは底片１ａと前片１ｂとの間
のコーナ部に軟質合成樹脂のような軟質弾性体に
より形成した突起体４を突設したものである。こ
れらの実施例では突起体４が軟質弾性体で形成さ
れているので、ミラーキヤビネツトＡ等の鏡３を
取付けた製品が落下したり、振動が加わつたりし
ても鏡３の端面のエツジが欠けたり、破損したり
するのを防止できるのである。

第１２図に示すものは本発明の更に他例であ
り、ねじ６を覆うようにして鏡取付具１の背片１
ｃに合成樹脂製や鋼製等のばね性を有する押圧部
材１５を設け、押圧部材１５により鏡３の背面を
前方へ弾性的に押圧し、鏡３の前面を前片１ｂに
当接させて水が浸入する隙間が生じるのを防止す
ると共に鏡３がねじ６に当たるのを防止してあ
る。

第１３図に示すものは本発明の更に他例であ
り、ねじ６を挿通させて発泡合成樹脂の押圧部材
１５をを背片１ｃに取付けたものである。

第１４図に示すものは本発明の更に他例であ
り、ミラーキヤビネツトＡと洗面キヤビネツトＢ
から成る洗面化粧台の場合である。

本発明は叙述の如く鏡取付具の溝内に鏡の縁部
を嵌込み、鏡取付具の溝内に突設した突起体を鏡
の周端面の中央乃至前面側に当接させ、鏡の背面
周部を鏡取付具から離間させてあるから、鏡の背
面の銀鏡面保護塗膜の端面と鏡取付具との間に空
間が確保され、表面張力（毛細管現象）によつて
も銀鏡面保護塗膜が濡れることがなく、その下の
銀鏡面が腐食せず、鏡の縁しけを防止できる利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図は第１図
のＷ−Ｗ拡大断面図、第３図は他の従来例の一部
切欠した拡大断面図、第４図は更に他の従来例を
示す斜視図、第５図は第４図のＸ−Ｘ拡大断面
図、第６図は本発明の一実施例を示す斜視図、第
７図は第６図のＹ−Ｙ断面図、第８図は第７図の
Ｚ部拡大断面図、第９図は本発明の他例を示す一
部切欠した拡大断面図、第１０図乃至第１３図は
夫々本発明の更に他例を示す一部切欠した拡大断
面図、第１４図は本発明の更に他例を示す全体斜
視図である。 １……鏡取付具、２……溝、３……鏡、４……
突起体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 鏡取付具の溝内に鏡の縁部を嵌込み、鏡取付
   具の溝内に突設した突起体を鏡の周端面の中央乃
   至前面側に当接させ、鏡の背面周部を鏡取付具か
   ら離間させて成ることを特徴とする鏡の取付け構
   造。 ２ 上記突起体を軟質弾性体により形成して成る
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の鏡
   の取付け構造。 ３ 鏡取付具の背部に押圧部材を取着し、押圧部
   材により鏡の背面を前方へ向けて弾性的に押圧し
   て鏡の前面周部を鏡取付具の前部に当接させて成
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第
   ２項記載の鏡の取付け構造。