JPS6247684B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は合板製造の分野に於て利用されるもの
であつて、特にベニヤレース、ベニヤスライサー
等によつて切削された、繊維方向の丈が長く、繊
維方向の直交方向の幅が狭く、且つ厚みも薄い長
尺のベニヤ単板を主たる対象にして、その単板の
木口面が横はぎ機の単板切断接合線と正確に直交
するように、該横はぎ機の間欠搬送動作に関連し
て搬送過程の単板を繰返し数回持ち上げながら横
移動させて木口面の整合動作を自動的に行わせる
ようにした、単板横はぎ機に於ける単板の木口整
合装置に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来技術になるこの種ベニヤ単板の木口整合装
置については、例えば特公昭55−7121号ベニヤ単
板の自動整列装置等に開示されているように「搬
送過程のベニヤ単板を上下から軽く挟んで最初定
規方向となる繊維方向に、次いで定規方向となる
繊維方向と搬送方向となる繊維方向の直交方向の
両方向に所望の推進力を作用可能に、定規コンベ
アに並行にスパイラルローラーを架設してなるベ
ニヤ単板の木口整合装置」や一般に用いられてい
る「斜めコンベア装置」等が公知であるが、この
種の構成の木口整合装置に対して機能的に安全確
実に適用できる範囲のベニヤ単板は、比較的厚み
も厚く、繊維方向の丈も長く、且つ直交方向の幅
も広い、例えば合板製品の芯板乃至は中板に使用
される厚い幅広の単板だけが前記スパイラルロー
ラーや斜めコンベアの強大な推進力による整合作
用にもかろうじて耐えられたので、どうにかその
範囲のベニヤ単板に適用されていたものである。

また特開昭59−81103号ベニヤ単板の端部規正
搬送方法および装置のように「ロールコンベアと
ベルトコンベアを併設し、ロールコンベアにより
ベニヤ単板の木口部をガイドコンベアに押当てて
木口面の整合を行つた後、ベルトコンベアを上昇
させて搬送方向を直交方向に変換させるもの」も
公知であるが、このものはベルトコンベアを昇降
動作させるために重装備となり経済的に不利であ
るばかりでなく、ベニヤ単板の木口面がロールコ
ンベアの回転により、強くガイドコンベアに押当
てられるので、ベニヤ単板の厚みが薄いものの場
合には木口付近が挫屈してしまう等の惧がある。

(ハ) 発明が解決しようとする問題点 叙上のように従来技術によるベニヤ単板の木口
整合装置は、比較的厚い幅広の単板にしか適用で
きない難点があり、その厚みが薄く、繊維方向の
丈が長く、且つ直交方向の幅が短い、例えば合板
製品の表板や裏板乃至は中板に使用される0.6mm
程度の厚さの薄い、しかも幅が200mm程度の狭い
単板の場合は、前記スパイラルローラーの推進力
による押圧作用で木口付近が挫屈してしまい、ま
た整合動作のため反定規側を左右に旋回させよう
としても長尺単板で板に腰がないため、その中間
部付近で折れ曲るだけで所望の整合動作が生起さ
れない重大な欠陥があつたものを本発明は全て払
拭し、厚みが薄く、繊維方向の丈が長く、且つ直
交方向の幅が短い単板であつても、その木口付近
を挫屈せしめるようなことなく、正しく整合する
ことが出来るようにしたものである。

(ニ) 問題を解決するための手段 本発明は (a) 横はぎ機の生産動作に関連して個々の単板を
繊維方向の直交方向に間欠的に搬送する多列の
コンベ、 (b) 該コンベアの列間に多列に並設した実質的に
短径部と長径部を有する回転部材、 (c) 前記横はぎ機の単板切断接合線に直交して前
記コンベアの一側に並設した回転定規、 を構成要件とする長尺単板の木口整合装置であ
る。

(ホ) 作 用 本発明の作動態様を例示する添付図面によりそ
の作用を詳述すれば、先ず本発明は表板または裏
板乃至は中板となる横はぎ単板を生産する公知の
単板横はぎ機１に於て、繊維方向の直交方向に多
列のコンベア２により間欠的に搬送される個々の
単板３ａ，３ｂをその搬送動作の休止時に、即ち
前記単板横はぎ機１の単板切断動作時や単板接合
動作時に間欠的に繰返されるコンベア２の搬送動
作の休止時に、該コンベア２の列間に多列に並設
した実質的に短径部と長径部を有する回転部材６
を回転し、前記回転部材６の長径部により通常の
搬送レベル、即ち前記コンベア２の搬送レベルよ
り僅かに単板３ａ，３ｂを持ち上げながらこれを
繊維方向に数回繰返し移動させて定規面に、即ち
回転定規４の定規面にその木口面が密に当接する
まで数回整合動作を繰返すようにして、前記単板
３ａ，３ｂの搬送休止時に木口面を単板横はぎ機
１の単板切断接合線５と正確に直交させるよう
に、該単板横はぎ機１の間の間欠搬送動作に関連
して搬送休止時の単板３ａ，３ｂを繰返し数回持
ち上げながら定規方向に横移動させ、水口整合の
自動動作を安全確実に行わせるものである。

(ヘ) 実施例 本発明の装置発明に於ける実施態様を例示する
添付図面によりその構成を詳述すれば、先ず本発
明は単板横はぎ機１の生産動作に関連して、即ち
前記単板横はぎ機１の単板切断動作や単板接合動
作に関連して個々の単板３ａ，３ｂを順次間欠的
に維繊方向の直交方向に搬送するコンベア２が多
列に架設されている。前記コンベア２は前記単板
横はぎ機１の単板切断動作時や単板接合動作時に
はその搬送動作を休止し、それが終れば再び搬送
動作を再開するように、電磁クラツチブレーキ等
の間欠駆動装置によつてその搬送動作が自動的に
制御されるものである。また前記コンベア２の列
間には数本の実質的に短径部と長径部を有する回
転部材６が多列に並設されている。該回転部材６
は、例えば図示のような長方形の角パイプか、或
いは平鉄等の部材両端に回転軸を取付けて羽根型
にした、一面の回転半径が短く、他の一面の回転
半径が長い、全長１ｍ程度の回転部材であつて、
それが回転して回転半径の長い面が上面に出た時
は前記コンベア２の通常の搬送レベルより僅かに
上方に突出し、またその回転により回転半径の短
い面が上面に出た時は前記コンベア２の通常の搬
送レベルより僅かに下方に没入するように構成さ
れているものである。そして別に装着した電磁ク
ラツチブレーキ等の間欠駆動装置により該回転部
材６を毎分120回程度の回転数で発動させれば、
前記コンベア２上に搭載されている単板３ａ，３
ｂは、繰返し数回持ち上げられながら前記単板横
はぎ機１の単板切断接合線５に直交して前記コン
ベア２の一側に並設された回転定規４の側に左右
の旋回も含み横移動させることによつて、その木
口面を定規面に密に当接させるものである。尚、
この木口整合動作は、通常1.5秒間程度ある単板
横はぎ機１の１回の単板切断接合動作に伴う搬送
休止時間中に行われるものであり、その１回の単
板切断接合動作の完結をまつて再開されるコンベ
ア２の搬送動作によつて木口面の整合を済ました
単板３ａ，３ｂが単板機はぎ機１に安全確実に受
渡されて行くのである。

(ホ) 発明の効果 本発明は叙上のような構成からなるものである
から、従来の「搬送過程のベニヤ単板を上下から
軽く挟んで最初定規方向となる繊維方向に、次い
で定規方向となる繊維方向と搬送方向となる繊維
方向の直交方向の両方向に所望の推進力を作用可
能に、定規コンベアに並行にスパイラルローラー
を架設してなるベニヤ単板の木口整合装置」や一
般に用いられている「斜めコンベア装置」が、厚
い幅広の単板についてのみ限定されて適用されて
いた単板形状に対する木口整合機能の難点を払拭
して、合成製品の表板または裏板乃至は中板とな
る繊維方向の丈も長く、繊維方向の直交方向の幅
も狭く、且つ厚みも薄い単板を、その木口整合時
にも木口付近に過大な押圧力を作用することなく
密に木口面と定規面を当接することができて木口
付近の挫屈現象の発生を回避し得、且つ定規面に
対する長尺単板の横移動も多列に分散された実質
的に短径部と長径部を有する回転部材の数回にわ
たる繰返し整合動作によつて行われるので、該単
板の整合時に反定規側を左右に旋回させることも
安全円滑に行い得る等の顕著な効果を有するもの
である。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の実施の一例を示すものであつて、
第１図は平面図、第２図は正面図である。 １……単板横はぎ機、２……コンベア、３ａ，
３ｂ……単板、４……回転定規、６……回転部
材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 横はぎ機の生産動作に関連して個々の単板を
   繊維方向の直交方向に間欠的に搬送する多列のコ
   ンベアと、該コンベアの列間に多列に並設した実
   質的に短径部と長径部を有する回転部材と、前記
   横はぎ機の単板切断接合線に直交して前記コンベ
   アの一側に並設した回転定規とからなることを特
   徴とする単板横はぎ機に於ける単板の木口整合装
   置。